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飯盛山・平沢山 [八ヶ岳とその周辺]

2010/03/14(日)

■第167回 : 飯盛山(1643m)・平沢山(1653m)


本格的な積雪のある山は今回が始めてになります。そこで、まずは標高1600mそこそこ、高低差わずか450m、ほんの3時間行程、急坂も難所もなし、しかも夏道を1度歩いている山という、ゆとりの超安心プランで出掛けてきました。
天気も予報通りに快晴となって、360度の大展望の山に登るのには打ってつけの1日でもありました。
が、ルート判断ミスから最後は大迷走、一時は当てもなくトレースのない雪道を彷徨う始末となってしまったのです。

 累積標高差(登り):737m / 距離:12.9km / 歩行時間:4時間25分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:27-05:48 八王子 05:50-05:57 高尾
高尾 06:14-08:20 長坂 08:32-09:12 清里

(登山行程)
清里駅    09:10
平沢集落   09:40
飯盛山    10:55-11:10
平沢山    11:25-11:40
宮司の滝分岐 12:00
林道降下点  12:50
野辺山駅   14:10

(復路)
野辺山 15:26-15:56 小淵沢 16:05-17:31 八王子
八王子 17:40-18:02 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

清里へは、古淵から普通にJR線に乗って、小淵沢で小海線に乗り換えていくと、到着が最速でも10:21になります(大回りして長野新幹線を使っても10:01です)。
しかし小海線を使わずに、長坂から北杜市民バスに乗り継げば、なんと9時過ぎに到着できるのが分かったので、そのパターンで出掛けています。
そのバスは、長坂駅までは乗客を1人乗せてきましたが、長坂駅で降りたその乗客と入れ替わる形で私が乗ると、以降終点の清里駅までずっと私が唯一の乗客でした。

この日の当初の予定ルートは、最初に宮司の滝を回り。次に平沢山を目指すというものでした。
でも宮司の滝への遊歩道がすっかり雪に埋もれていて歩けなかったので、普通に平沢集落から飯盛山へ登るルートに変更です。

平沢集落まで良く除雪されていた道も、集落の奥に進んだところでアイスバーンの坂道となったので、ここでアイゼンを装着します。
しかしすぐに山道が始まると、普通の歩きやすい雪道に変わりました。先行者の足跡があってルートは明瞭、それでいて踏まれ過ぎてもいない柔らかな雪道で、気持ち良く歩いて行けます。
山道に入った後は、アイゼンは不要っぽかったのですが、一旦付けたものを外すのも面倒なので、そのままアイゼンを付けて登っていきました。

飯盛山の頂上に到着すると、澄んだ青空の下では、間近に八ヶ岳と南アルプスが美しい純白な輝きを競い合っています。富士山や金峰山や浅間山なども顔を揃えていて、東西南北どの方向を向いても贅沢な眺めです。
そしてタップリとした日差しがありながら風が穏やかとあって、フリース姿でも当面は問題なく、いくらでもこの展望を楽しんでいられそうでした。頂上にいる人数も私を合わせて6人ほどで、とても落ち着いた雰囲気だったのも良かったです。
飯盛山から間近に見る南八ヶ岳は圧巻です。
遠くには富士山、その右は茅ヶ岳と金ヶ岳。
こちらは南アルプス。左に北岳、右に甲斐駒ヶ岳。

一旦鞍部まで下り返して、すぐお隣にある平沢山にも登っていきます。こちらはバーナー持参で食事中の単独行の女性が1人いるだけで、いたって静かな頂上でした。
平沢山から見える範囲は飯盛山とさほど変わりばえがなく、周囲に少し木があったりする分、見事な展望とは言い難い状況です。でもそれが幸いしてか寄る人も少なく、静けさが保たれているのかもしれません。
平沢山から見る南八ヶ岳。
富士山と一緒に、先程までいた飯盛山(左寄りの白いピーク)を振り返ります。
南アルプスの眺めは飯盛山とあまり変わりませんでした。

平沢山から平沢峠の方向に下っていく途中に、宮司の滝への分岐点があります。ここで、かすかな2人分くらいの足跡しかない宮司の滝への道に入ってしまったのが、間違いの始まりでした。
ほとんど歩かれていないだけに、一歩一歩が足首より上まで埋まりますが、薄っすらと残る踏み跡のおかげでルートを見失うこともなく、最初の車道までは問題なく下っていきます。

車道を横断した先を見ると、もはや踏み跡など皆無で、林の中は積もったままの姿の一面の雪で埋め尽くされていました。
どこが道だか分からないのでは、あとは車道を歩いて清里へ向かうしかないだろうと思ったのですが、軽い気持ちで林の中にちょっと足を踏み入れてみると・・・、なんと、それとなく道形が分かるではありませんか。
ここまで難なく下ってきた勢いも手伝って、これは行くしかない!、と決断したのですが、後にして思えばこれが大失敗だったのでした。

さすがに全く歩かれていない雪の中では、平気で膝のあたりまで雪に埋まるようになりますが、それでも道形はずっと明瞭で、結局一度も道を見失うことのないまま、次の林道まで降りて行けました。
道標は林道の右方向を「宮司の滝・清里」としていて、しばらく林道を歩くことになるようです。林道とはいえ積雪は深くて、引き続き膝のあたりまで埋まりますし、先行者の足跡も1往復分しかありませんが、進路が明瞭となった安心感はありました。

ところが、滝への分岐点に来ると、そこでは信じがたい現実が待っていました。滝へ降下していく道が閉ざされていたのです。
この林道、沢側にはずっと動物避けの柵が続いていて、分岐点では柵の一部が扉状に開閉可能な構造になっていたのですが、この積雪で扉の下部が埋まっていて、びくともしない状況です。
しかも、仮に乗り越えるなどして扉の向こう側に出たところで、その先には急斜面が待ち構えています。ここまで歩いてきた緩斜面とは異なり、闇雲に下るのには危険過ぎるほどの傾斜です。
踏み跡が皆無で進行方向も不明なので、無理に滝へ下るのは断念するしかありませんでした。

宮司の滝へ降りられないということは、清里へ向かう道が断たれたも同然です。仕方なく野辺山までかなりの距離を歩くことになりました。
相変わらず膝まで雪に埋まる林道で、軽いラッセルのようなことを延々と続けた末に、どうにか除雪された車道にぶつかりました。ようやくアイゼン・スパッツを外して身軽になり、ここでひと息入れて疲労回復を図ります。

さらにトボトボと車道を歩き、JR最高地点の碑が立つ小海線の踏切を経て、ようやく野辺山駅に着くと、次の電車までは1時間以上あります。
駅の待合室は狭くて落ち着けないので、外に出て歩いていると、道路を渡った向かいの銀河公園で、気持ちよさそうな丘の上にあるベンチを発見しました。
八ヶ岳を正面に望める絶好の位置にあって、昼食用に持ってきていたパンを食べた後も、このベンチでまったりしたまま、電車が来るまでの時間を過ごしました。

タグ:八ヶ岳
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