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迦葉山・尼ヶ禿山・鹿俣山・玉原高原 [上信越]

2010/08/07(土)

■第181回 : 迦葉山(1322m)・尼ヶ禿山(1466m)・鹿俣山(1636m)・玉原高原


この日の行先は、たんばらラベンダーパーク(冬季はスキーパーク)の上にそびえる鹿俣山。
沼田駅とラベンダーパークを結ぶ路線バスが、ラベンダーの開花期と重なる夏休み期間にだけ運行されるので、その運行期間中をねらって行ってきました。
ひと山では物足りないので、バスが通年運行されている迦葉山バス停(といってもそこはまだ集落のある山麓)からまずは迦葉山に登り、延々とブナの原生林をたどって尼ヶ禿山へと縦走し、それから玉原高原を絡めて鹿俣山へ向かうという、ちょっと欲張ったルートです。

最後はあっさりとバスに乗って帰るつもりが、ちょっとしたアクシデントで乗り遅れてしまい、時間つぶしにラベンダーパークにも寄っていくというオマケ付きでした。

 累積標高差(登り):1603m / 距離:18.7km / 歩行時間:5時間25分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:8時間25分 

(往路)
古淵 04:45-05:17 東神奈川 05:18-05:20 横浜 05:25-05:52 東京
東京 06:08-(とき301号)-06:58 高崎 07:10-07:56 沼田
沼田 07:59-08:39 迦葉山

(登山行程)
迦葉山バス停  08:35
弥勒寺     09:15-09:20
迦葉山     10:05-10:20
尼ヶ禿山    11:50-12:00
ブナ平     12:55
鹿俣山     13:45-14:00
センターハウス 14:55
(ラベンダーパーク 15:30-16:30)

(復路)
センターハウス 17:10-18:00 沼田 17:57-(快速マリンブルーくじらなみ)-18:38 高崎
高崎 18:47-20:13 高麗川 20:21-21:05 八王子 21:14-21:36 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

沼田駅から迦葉山へのバスは、最初こそ高校生がたくさん乗っていましたが、彼らがすぐに降りてしまうと車内はもうガラガラで、終点まで乗ったのは3人だけでした。もちろん登山者は私だけです。
終点の迦葉山バス停は、山麓の集落を通る幹線道路沿いにあって、待合室付きでした。

いくつかの土産物屋などを見ながら、最初は舗装された道を登っていきます。
ほどなく山道が右手に分かれたので、そこを入っていくと、すぐに立派な山門のお出迎えを受けました。

ここからが大変です。沢沿いの道だからでしょうか、とにかく虫の多いことといったら。夥しい数の羽虫に終始つきまとわれます。地形図を入れてきたA5サイズの硬質クリアケースを振り回して払おうとしますが、あまりの多さに全く意味がありません。
暑いのを我慢してシャツの袖を長袖に延ばし、手袋をはめて進んでいきます。ブヨに何度か噛まれた感覚がありましたが、服の上からだったためか、痛みを感じた箇所もその後は何も起こりませんでした。

やっとの思いで弥勒寺の門前まで来ると、スッと虫の姿が消えました。境内に入れば虫を気にすることもなく、落ち着いて過ごすことができます。
ここまでは先ほど分かれた車道が通じているので、車で訪れたらしい参拝客も何人か見られました。
この境内からは、建物と建物の間の渡り廊下の下をくぐって、登山道に取り付きます。
(下の写真で下部中央に黒く写っているのが、その半地下の通路。奥には道標も見えています)

迦葉山への道は、胎内潜り岩などのある和尚台から先が少々急で、やや険しい箇所もあり、足元注意です。頂上近くまで急登が続いて、石碑が立つ尾根筋に出たら、もう頂上はすぐ先。
狭い頂上でしたが、当然私しかいないので問題ありません。ほかの人が現れることもなさそうなので、大量の汗で濡れた山シャツを脱いで、道標に掛けて少し乾かしつつ休んでいきます。

迦葉山から先の原生林はクマの生息域。滅多に使わないクマ鈴を、この日ばかりはけたたましく鳴らしつつ歩きました。
道標はほとんどありませんが、こんな盛夏でも道は思いのほかしっかりと付いていて、迷う心配はありません。ブナに囲まれた心地良い道を、とにかくクマに遭わないように祈りながら歩き続けます。
1時間ほどで、玉原湖からの道が合わさる分岐点まで来ると、最警戒エリアは抜けて少し安心できるのですが、ここでもまだ人の気配はありません。引き続きクマ鈴を鳴らしながら歩いて、尼ヶ禿山を頂上まで登り詰めたところで、ようやく今日初めてハイカーの姿を見てホッとしました。

尼ヶ禿山から東側を望むと、眼下に玉原湖、その対岸にはラベンダーパークがあります。

尼ヶ禿山からは、一旦玉原湿原まで下って、ブナ平へと登り返したところから、鹿俣山を目指します。
玉原湿原やブナ平などは、少しゆっくり見て回りたいという思いもあったのですが、帰りの15:10発のバスに間に合うかどうかが微妙なタイミングになると計算できていたので、とりあえず先を急ぎました。
鹿俣山への登りは、途中で樹林帯を抜けてスキーゲレンデを歩く区間があり、そこは夏の容赦ない日差しを浴びて酷暑となっていて堪えました。そうでなくても、やや急ぎ足で登っているため、最後のほうでは、時間と競争しつつ、暑さとも戦うといった具合で少し苦しかったです。

鹿俣山の頂上は、意外にも無人。頂上手前までずっと、下る人と時折すれ違いながらの登りだったのですが、ちょうど先客のすべてが下山しきった後のタイミングとなったようです。

鹿俣山からの下りは、頂上直下の分岐点を「スキーパーク駐車場へ」という道標に従って左に折れて、ラベンダーパークの東側を回っていきます。ただし駐車場まで下っても仕方がないので、途中でラベンダーパークを横断する道に入って、最終ゴールはセンターハウス。いい加減、先ほど通過した玉原湿原にも近い地点です。
このルートだと、パークのゲートを通過せずに、タダでパーク内に入れてしまうのですが、登山者が横断のために使うだけならば入っても良いとされています。また実際問題として、バスの時間が間近に迫っていたことから、一目散にセンターハウスを目指す必要があって、変な(?)気は起こさずに済みました。

さて、センターハウスに着きました。バスの時間まではまだ15分もあります。
肝心のバス停が見当たらないので、ハウスに入ってジュースを買うついでに、バスが来る位置をハウスの人に訊いてみると、「すぐ前」というような返事でした。これで安心して、建物前のベンチに腰掛けて待っていたのですが、ここが始発点のはずなのに、バスが来ないうちに発車時刻になってしまいます。
ちょうどその時、掃除をしに建物から出てきた先ほどのハウスの人が、私の姿を見るなり、「バスはここじゃない」と言い出すではありませんか。唖然としていると、「100mほど向こうだ」と続きます。
何故最初からそう言ってくれなかったのかと問いただす時間も惜しんで、その「100mほど向こう」へ走ると、確かにバス停はありましたが、逆にバス停しかありませんでした。
発車時刻は既に5分ほど過ぎていて、余裕で間に合っていたはずのバスなのに、結局乗り遅れてしまいました。最後のツメが甘かったようです。

1日に4本しかないバスは、次の便まで2時間待たされます。でもまだ次があっただけマシで、もしも最終便でこれをやっていたら背筋が凍るところでした。
これはもう、ラベンダーパークへ行くしかありません。今度はチケットを買って、堂々と正面から入ります。
センターハウスからちょっと距離がある関係で、のんびりと見て回るほどの時間はありませんでしたが、ラベンダー畑までリフトで上がったりして、要所はひと通り見られた気がします。

ラベンダーパーク入口の「彩の丘」

ラベンダー畑

帰りのバスはパーク前のバス停から乗っても良かったのですが、ここは意地でセンターハウスのバス停へ。
やって来た車両は、意外にも観光バスに使われるような高級大型車でした。でもセンターハウスから乗ったのは私だけ、ラベンダーパークからもわずかに4人が乗るだけにとどまり、最終便とはいえ、ちょっとさびしい人数でした。

このバスがダイヤよりは数分早く沼田駅に着いてくれておかげで、本来乗り継げないはずの臨時快速に飛び乗ることができて、当初予定していたバスを逃がした割には、あまり遅くならずに帰ってこられました。

タグ:谷川岳
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