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武田の杜遊歩道(要害山・湯村山) [甲府近郊]

2011/12/25(日)

■第219回 : 武田の杜遊歩道(要害山(780m)・湯村山(446m)


武田の杜遊歩道は、甲府市の北側に連なる山々の山腹を縫って、甲府市街地をぐるりと囲むようにして続いている22kmのトレイルです。
東側の起点からスタートして、北端エリアでは武田信玄の父信虎が築いた山城跡のある要害山を踏んでいき、西端の湯村山から西側の起点に下って、その全体を踏破してきました。

 累積標高差(登り):1585m / 距離:22.4km / 歩行時間:5時間30分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 06:21-06:44 八王子 06:55-08:38 甲府
甲府 09:00-09:20 県立科学館

(登山行程)
愛宕山こどもの国 09:20 (県立科学館バス停前)
丸山       09:55
樹木見本園    10:05-10:20
躑躅ヶ崎園地   10:25
要害山      11:50-12:00
天神山園地    12:35-12:40
古湯坊入口    12:45
一の森園地    13:20-13:25
小松山園地    14:20-14:25
鳥獣センター手前 14:40
湯村山      15:05-15:15
北中入口バス停  15:40

(復路)
北中入口 15:42-15:51 甲府 16:10-17:16 八王子
八王子 17:20-17:42 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

スタートの県立科学館バス停。まだ早い時間だからでしょうか、バスの乗客は2人だけでした。
こちらが県立科学館。左上の天体観測ドームは遠くからも良く目立ち、コースのあちこちから「あそこから歩いてきたんだ」と確認できる格好のランドマークとなりました。


愛宕山こどもの国は県立科学館のすぐ隣にあって、振り返るとカラフルな遊具がたくさん目に入ります。
歩き始めは、こどもの国園内の歩道を進みます。このあたりは砂利道でした。
夢見山への登り口付近に見晴らしの良い地点がありました。朝靄に煙る甲府市街の先に富士山という、冬の朝らしい情景です。
歩道があったのはこどもの国の敷地内だけで、その後しばらくは車道の歩道帯を進むしかなくなります。
武田の杜遊歩道の起点は、資料によっては愛宕山こどもの国とされているのですが、実態としては愛宕山こどもの国と樹木見本園の間は全くの未整備でした。


車道を進んでいると、「見晴らし平」という地点があって、雪をまとった南アルプスがきれいに眺められました。
奥は左が鳳凰三山、右が甲斐駒ヶ岳で、手前で右から張り出している低山は、この日のゴール地点となる湯村山です。
さらに車道を進むと、こんな標識を発見。予定外につき、距離がありそうだったら行かなかったと思いますが、地形図を見るとすぐそこなので、寄ってみることに。
ほんの1分かそこらで、もう頂上でした。地元の人にしか知られてなさそうな山にしては、立派な東屋があります。
山名標はなかったですし、どんな地図でも無名のピークですが、「丸山遊歩道」を登ってきた以上、「丸山」なのでしょうね。


樹木見本園の入口に着きました。右手にある案内図によると、武田の杜遊歩道へは左の舗装された道に入るのが近いのですが、この通りゲートが閉じられていたので、右側の植栽の中を登って行きます。
せっかく登った分を半分がた下ると、この分岐点に出ます。向かって右の木段を下ってきて、武田の杜遊歩道は左に進む模様。
でも手前側が「愛宕山こどもの国」となっているので、どこに出るのか見届けようとそっちへ行ってみると、前の写真の閉じられたゲートの所に出ました。道標が案内する行先なのだから、ゲートは開けておいてもらいたいところです。


ようやく遊歩道に入ると、すぐに落ち葉を踏みしめて歩く気持ちの良い道になりました。新緑や紅葉の頃が良さそうな感じの道です。
何やら道の左手が騒がしいので見てみると、なんとそこにイノシシが! 野生のイノシシを見掛けるのは初めてです。
仕掛けられたワナにかかっているのですが、それから逃れようと、凄い勢いで暴れています。
万が一それが外れようものなら、こっちもタダでは済みそうもないので、カメラに収めたら後は足早に立ち去りました。


少し歩くと、すぐに躑躅ヶ崎園地(つつじが崎園地)に到着します。ここは展望の良い場所でした。
まだ少し朝靄の残る甲府市街の先には、櫛形山(右半分)などが見えています。
そして鳳凰三山と甲斐駒ヶ岳を望むと、先程「見晴らし平」から見た時よりも、少し雲が増えてきているようです。
躑躅ヶ崎園地にある案内図では、武田の杜遊歩道の起点が樹木見本園(または武田神社)となっていました。これなら現状に則した案内と言えそうです。


躑躅ヶ崎園地を過ぎると、しばらくは緩やかな登りが続きます。山腹を縫う道にありがちな無駄なアップダウンが全くないので、良く考えて付けられた道のようです。
でも楽に登れはするものの、深草園地までの間は植林のやや薄暗い道が大半を占めるようになって、あまり歩いていて楽しい区間ではありませんでした。
ふと見た足元で、シモバシラの氷華を見つけました。今年の冬は、これが初めて見るシモバシラです。
この、冬ならではの造形は、その後もところどころで楽しむことができました。
一旦下って車道に降りたら深草園地で、この日唯一見掛けたトイレがありました(2つ並んで建っているのがトイレ)。


すぐにまた山に取り付きますが、要害山への道は急登で始まりました。
地面がコンクリートで舗装されていることと、手すりが付いていることの、どちらも納得の急坂です。
頂上が近付いてくると、山城の史跡らしく、登山道脇にはこんな解説板が数多く見られるようになります。
主曲輪となっていた要害山の頂上には、平坦地が広がっていました。
山梨百名山の標柱(右)と、「武田信玄公誕生之地」の石碑(左)。
ただし武田信玄の出生に関しては、この要害山城とする説と、山裾の積翠寺とする説とがあるようです。


再び車道まで下って、ここからまた山道へ。この先しばらくの区間は天神遊歩道という別名もあるようです。
天神山園地からの展望は、限られた方角のみが得られていました。
見えている稜線の上に顔を出すはずの南アルプスは、すっかり雲に隠れてしまったようです。


またまた車道に降りて、積翠寺温泉「古湯坊 坐忘庵」の前を通って行きます。
次に山道に入る地点に立っていた案内図では、武田の杜遊歩道の起点が愛宕山こどもの国となっています。
写真を縮小したので分かりにくくなっていますが、上部の文面中にも「愛宕山こどもの国」の文字が躍っています。


一の森園地は老朽化したベンチがいくつかあるのみ。眺めもパッとしませんでした。
お次の休憩適地はこの北山園地。ただし東屋はあるものの、ここも展望は今ひとつでした。
開放的な小松山園地にはたくさんのベンチがあって、歩いてきた遊歩道以外にも麓から登ってくる道が複数あるなど、ここは良く親しまれている場所のようです。
小松山園地からは広範囲の展望も楽しめました。どの方向を見ても、松の木が少し邪魔をするのが玉に瑕でしたが・・・


これで車道を横断するのは何度目でしょうか。
ここは2車線の県道で交通量も多く、にもかかわらず歩道がありませんでした。
しばらく鳥獣センターを目指して進みますが、この分岐から湯村山への道に入ります。ここからが、この日最後の登りとなりました。


湯村山は頂上部には何もなく、南側に僅かに下るとこの東屋が建っています。
その東屋からは、甲府市街の先にドーンと富士山、となる予定でしたが、ちょっと残念な眺めとなってしまいました。


さきほど直進してきた烽火台の前まで戻って右折すると、あとは舗装された道路に変わります。
九十九折りの道路で、緑ヶ丘スポーツ公園まで下ってきました。ここが武田の杜遊歩道の西側の起点です。
少し歩いた所にある、この北中入口バス停で、甲府駅行きのバスを待ちました。

タグ:甲府近郊
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コメント 2

かみさん

最近低山ハイクを始めて、とても参考になりました。
ありがとうございます。
愛宕山子どもの国から樹木見本園までですが、子どもの国の中にある大笠山から稜線上を北へ下るコースがあります。鳥の巣箱が設置されており、歩きやすいです。舗装路に出て(茶道峠というらしいです)反対側に樹木見本園に通じるコースがあります。樹木見本園の上の方に通じています。
もしまた来県するようであれば、ぜひ歩いてみて下さい。
武田の杜はトレランのコースになっています。
by かみさん (2016-11-06 19:18) 

cellist

かみさん様、コメントありがとうございます。
子どもの国から大笠山に登れることは、ここを訪れた当時から知っていたのですが、大笠山を越えてさらに北へ下る道があったのですね。
武田の杜の案内図等では、子どもの国から樹木見本園まで、遊歩道が車道と並走しているように書かれていたので、山越えのルートは完全にノーマークでした。
これまで武田の杜遊歩道に絡んだコースは3回ほど歩いていて、今後また出掛けることもあると思いますので、次はぜひそこを歩いてみようと思います。貴重な情報ありがとうございました。
by cellist (2016-11-07 21:36) 

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