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三室山・日の出山・御岳山 [奥多摩]

2014/01/04(土)

■第272回 : 三室山(646m)・日の出山(902m)・御岳山(929m)


年末年始の休みに入った途端、体調不良が続いて、せっかくの9連休を全てフイにしてしまうところでしたが、なんとか最後のほうになって持ち直したので、初詣を兼ねて御岳山へ。武蔵御嶽神社への初詣は2年連続です。
座っているか寝ているかの毎日で、身体が鈍っているからと、コース設定は少々抑えめにしたつもりでしたが、それでも、珍しく歩いている間に筋肉痛の症状が現れたり、最後のほうでは足が棒になりかけてしまいました。7日間もの日々を、ほとんど外出もせずに過ごしたことによる体力の低下は、思っていた以上だったようです。

 累積標高差(登り):1174m / 距離:17.2km / 歩行時間:5時間5分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:5時間45分 

(往路)
古淵 05:50-06:11 八王子 06:13-06:24 立川
立川 06:39-07:19 石神前

(登山行程)
石神前駅  07:20
吉野園地  07:50-07:55
愛宕山   08:35-08:45  (奥ノ院)
三室山   09:00-09:05
日の出山  10:15-10:25
御岳山   11:00-11:15  (武蔵御嶽神社)
大楢峠   12:15-12:20
松の木尾根 13:00-13:15  (休憩所)
鳩ノ巣駅  13:30

(復路)
鳩ノ巣 13:48-14:19 青梅 14:26-14:42 拝島
拝島 14:50-15:02 八王子 15:20-15:42 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

青梅線の石神前駅からスタート。駅から歩き始めて、駅まで下ってくるルートで歩くのは、久しぶりです。
登山地図には、この駅を起点とする登山道は載っていないので、登山者姿の人が私以外に見当たらないのは想定内でしたが、そもそも同じ駅で降りたのが3人だけという少なさで、正月休みの早朝の静かな駅でした。
駅から25分ほど歩いて、即清寺の門前まで来ました。ここが登山口になります。
即清寺は、源頼朝の命により建久年間(1190~1199年)に建立された、由緒ある古刹です。


即清寺の裏手に回ると、道標が案内する山道が始まりました。
少し登ると、すぐに吉野園地の広場に出ます。休憩舎とたくさんのベンチがありました。
吉野園地からは、歩いてきた駅の方角を眺めることができます。向こうの山並みは青梅丘陵ですね。
吉野園地から日の出山を目指すコースは、登山地図には掲載されていませんが、要所には自治体による道標が立てられているなど、しっかりと整備されていました。


即清寺の裏手を出てすぐの所から、山道にはこのような観音像が次々と現れます。これについては事前調査不足で、現地で見て初めて知ったのですが、即清寺の裏山には四国八十八ヶ所巡りのミニチュア版とも言うべき「山内新四国八十八ヶ所札所霊場」があり、これから歩く奥ノ院へのルートと、ピッタリ重なっていたのでした。
山道には、たくさんの観音像のほかに、このような丁目石も現れます。
今ではあまり知られていないルートですが、かつては信仰の道として多くの人たちに歩かれていたのでしょう。
「山内新四国八十八ヶ所札所霊場」の第八十八番札所です。ここまでの道のりは登山道そのもので、即清寺からの標高差も200m以上ありました。このようなミニ八十八ヶ所巡りは全国各地にありますが、これほどしっかりと山登りをさせられる設定になっているのは珍しいかもしれません。
ところで、第八十八番ですから、ここで結願となる場所ですが、特にそれらしいものは見当たりませんでした。
丁目石は、第八十八番札所を過ぎた先にも続いていました。ということは、この先にある愛宕神社奥ノ院までの道しるべとして置かれていた可能性が高くて、札所巡りとの関連は薄いのでしょう。


この日最初のピーク、愛宕山には愛宕神社の奥ノ院があって、予想外に立派な山門のお出迎えを受けました。
愛宕神社の奥ノ院は、社殿の造りも実に立派なものでした。すべてを人手に頼る時代に、急な山道を小1時間登った山の中に、これだけのものを建てた昔の人々の信仰心の篤さには、ただただ驚かされるばかりです。
境内の様子。左が山門、右が社殿です。山の頂上だけに平地は限られていて、広い境内ではありませんでした。


愛宕神社の奥ノ院を後にして、杉林の中の登山道を進みます。いつも思うことですが、奥多摩の杉林は間伐などの手入れが行き届いて、きれいに整えられているので、なんとも清々しい気分でその中を歩くことができます。
愛宕神社の奥ノ院から15分ほどで、三室山に到着しました。
道は付いているものの縦走路から少しだけ外れているので、恐らくは寄る人も少ない、地味なピークです。
樹木に邪魔をされて、あまりスッキリとした眺めはありませんが、ビル群が建ち並ぶ都心方向を見渡せました。
そして、こんなにモヤモヤとしたコンディションなのに、なんと北東側には筑波山がかすかに見えていました。


三室山から先は歩く人の多いコースになって、引き続き美しい杉林の中に、良く踏まれた道が続いていきます。
が、実はすぐ左下に新しい林道が延びてきていて、それがちょくちょく見えてしまうのが目障りなのでした。
登山道と林道の間は、わずかな杉林が隔ててくれていますが、時にはこんな事になります。
すると登山道もこんなことになってしまって、もう興醒めもいいところでした。


梅野木峠には、麓から3本の車道が登ってきていますが、うち2本は一般車両通行止め。すなわち、なくても誰も困らない道です。巨額の税金を投入し、さらに環境破壊までして、作る価値はどこにあったのでしょうか。
元東京都知事の鈴木俊一氏の揮毫による梅野木峠の石碑。恐らく、在任中に開通した林道なのだと思われます。
その時代には、建設が望まれる状況があったのかもしれませんし、完成にあたって誇らしい気持ちで筆を執った林道なのでしょうが、今となっては、ないほうが良かった物のように思われて仕方ありません。


梅野木峠の先で、登山道は林道のような広い道に変わります。起伏が緩やかで、楽に歩ける区間です。
しばらくは快調に進んできましたが、日の出山の直下まで来ると一転して、急な木段の連続となります。
段差の大きな箇所も多くて、休み休みでしか登れません。
それでも、木段が石段に変われば、もう頂上は間近。人の声なども聞こえてくるようになります。


日の出山の頂上に着くと、賑わっていることの多いこの山にしては先客がまばらで、静かなほうでした。
都心や湾岸方向はやや霞んでいましたが、スカイツリーやランドマークタワーなどが、辛うじて分かりました。
南には、うっすらと雪化粧した丹沢のほぼ全域が見渡せます。大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
北西側では、奥多摩核心部の山々がしっかり冠雪しています。大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
近くに見える大岳山も、白くなった山肌を見せていました。


日の出山からは、もう何度も歩いた道を歩いて、11回目の登頂となる御岳山へ。
神社の大鳥居前で、ケーブルカー利用の初詣客と合流すると、その先は人の列が途絶えることはありません。
頂上にある武蔵御嶽神社でお参りします。そこそこ人がいましたが、参拝の順番待ちは少しですみました。
参拝後は、いつものように境内の奥に進んで、最高点にある大口真神社でも手を合わせていきます。
大口真神社の脇には、見慣れない頂上標柱が立っていました。昨年来た時に見た記憶がありませんし、見るからに新しそうなので、裏側を確認したら、「平成二十五年八月吉日」と彫られていました。


御岳山を後にしたら、鳩ノ巣駅へ向けて下山します。今回初めて歩きましたが、麓からの距離が最も長いため、たぶん御岳山へのルートの中で一番静かで、実際に両手で数えられる人数とすれ違っただけで終わります。
北斜面にへばり付くようにして進む道には、この日のルートで唯一雪が残っていて、余計に静かに感じました。
登山道は等高線に沿うようにして、山ひだをなぞるように進みます。谷側に深く切れ込んだあたりでは、まだ豊富に雪が積もったままの箇所もありましたが、歩くのに支障はありませんでした。
進むにつれて、やがて雪は消えますが、しばらくは下っては登り返すことが続くばかりで、ほとんど高度が変わりません。大きな登降こそありませんが、下ったらその分だけ登り直すのが繰り返されて、身体が鈍っていた状況では少々キツく感じる道のりでした。最後は歩くのがかなり辛くなったので、下山路の選択を誤ったかも。


いつまでも変わりばえのしないウネウネした道を歩くこと1時間、ようやく大楢峠に着きました。
ここまで来れば、あとはもう登り返しのほとんどない、下るだけの道を歩けるようになります。
大楢峠から先は、はじめのうちにグンと高度を下げたら、次第に傾斜が緩んで歩きやすくなります。
もうこれで、残りは楽に歩き切れると思っていたら、最後になってこんな余計なアルバイトが待っていました。
少しの間、林道の工事現場を迂回するために、高巻きを余儀なくされます。どうやら、細い山道だったのを拡幅して車道化している模様。すでに民家のある所まで来ているので、この林道は必要としている人がありそうだ。
迂回区間が終わると、その先はできたばかりの林道が登山コースになっていました。


最後に一旦林道から外れて山道に入ると、すぐに展望が開けた場所に出て、松の木尾根の休憩所が現れます。
鳩ノ巣駅の時刻表を確認すると、次の電車は15分後。快調に歩けば間に合うタイミングで、普段ならそれを目指したと思うのですが、かなり疲れていて急ぐ気にもなれず、1本見送ることにしてしまいました。
ということで、ゴールの鳩ノ巣駅周辺や、その背後にそびえる山々などの眺めを楽しみながら、休憩所でゆっくりと過ごしていきます。大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
あとは時間を気にせずにのんびりと歩いて、鳩ノ巣駅に向かいました。

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