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倉見山 [富士山とその周辺]

2014/05/10(土)

■第284回 : 倉見山(1256m)


この日は少し早めに帰ってくる必要があって、長い時間を掛けてガッツリと歩くコースは選べません。そこで、1月に購入していた新しいシューズの履き慣らし第3弾(最終章)として、倉見山にサクッと登ってきました。

倉見山は手軽に登れる標高ながら、富士山の展望に優れた山です。だから、かねてよりこの山に登るのは天気の良い日にと思っていたところ、この日はほぼ揺るぎなさそうな好天予報が出ていました。条件的には申し分なさそうなのですが、さらに好条件での展望を楽しもうと始発電車に乗って、早朝のうちに登って下りてきました。

 累積標高差(登り):809m / 距離:9.4km / 歩行時間:3時間5分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間20分 

(往路)
古淵 04:59-05:21 八王子 05:35-06:19 大月
大月 06:22-06:47 東桂

(登山行程)
東桂駅   06:50
長泉院   07:05
844.5m三角点 07:40
倉見山   08:40-08:50
堂尾山公園 09:30-09:40
寿駅    10:15

(復路)
寿 10:30-11:12 大月 11:22-12:16 八王子
八王子 12:20-12:42 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

富士急行線の東桂駅から歩き始めます。まだ朝早いからか、同じ電車からこの駅で下車したのは私だけでした。
駅前から、これから登る倉見山を眺めました。
写真右半分の緑の山が倉見山で、一番右のピークが頂上。左奥に見えているのは、鹿留山と杓子山です。
最初は20分ほど車道を歩きます。どこに繋がっているわけでもない細い道なのに、休日の早朝にもかかわらず交通量が多くて意外だったのですが、ガソリンスタンドまで現れたのには驚きました。


長泉院の前まで来れば、車道歩きもおしまいです。
倉見山への登山口は、長泉院の前を通り過ぎてすぐの所にありました。
長泉院の墓地の中を通った先に、登山道が続いていました。


登り始めから急斜面が長く続きます。しかもあまりジグザグを描かずに直登する辛い登りで、みるみる足に疲労が溜まります。最初で苦しくなってしまったためか、この日は最後まで登りのペースが上がりませんでした。
群生というほどではないですが、登山道脇にはツツジの花が多く見られて目を楽しませてくれました。


登山道は、途中にある三角点は踏まずに、少し南側を通過していました。三角点はこのロープを越えた先です。
844.5m三角点です。その先で北に下る尾根にも踏み跡が付いていたのですが、境方面(天満天神宮)から登ってくる道は別の地点(前の写真のロープの地点の少し先)で合流したので、その踏み跡の素性は分かりません。
送電線鉄塔の真下を通過します。鉄塔付近では展望が開けることも多いので、ここでも期待していたのですが、残念ながら展望は皆無。結局、長泉院からの登山道は、頂上に着くまで展望らしい展望はありませんでした。


送電線鉄塔を過ぎると、ようやく傾斜が収まるとともに、少し尾根が狭まって、尾根道らしい雰囲気に変わります。その後しばらくは、左側が雑木林、右側が植林という景色が続きました。
雑木林では、木立の新緑が鮮やかです。早朝の清々しさもあって、このあたりでは気持ち良く歩けました。
さらに進むと広い緩斜面に出て、穏やかな景色に心が洗われる感じになります。
そして木漏れ日が新緑を輝かせていて、この時期ならではの美しさにはウットリしてしまいました。


倉見への分岐点まで来ました。三つ峠駅から登って、ここに出てくるコースもあるようです。
その後も新緑の美しさは相変わらずですが、登り始めのような急登が断続するようになりました。
頂上近くでは、ロープが下がる急坂も出てきます。振り返ると、下りならば転がりそうな急斜面でした。


倉見山の頂上に到着しました。10人もいれば満員になりそうな狭い頂上ですが、まだ9時前という早い時間が幸いしてか、居合わせたのは三角点付近からほぼ同じペースで先行していたご夫婦らしいお2人だけでした。
倉見山でのお楽しみといえば、やはりこの富士山の眺めでしょう。
そのため、好天の予報をきっちりと見定めた上で、始発電車に乗って早い時間に登ってきたのでした。
周囲の樹木のために広い視界はありませんが、それでも富士山は、長く伸ばした裾野を片側だけとはいえ先端近くまで見渡すことができて、なかなか雄大な眺めでした。
富士山の左側には、すぐお隣にある鹿留山・杓子山の稜線があり、その奥には御正体山も顔を出していました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
振り返ると、1月に登ったばかりの三ツ峠山も見えていました。


頂上での休憩後、小さなギャップに急降下して登り返すと、すぐ南隣のコブにはベンチが置かれていました。
ベンチからの富士山の眺めも上々でした。来る前から知っていたら、腰掛けられる物のない頂上ではなく、ここを休憩場所にする手もあったのですが、でもベンチが空いているかどうかは、来てみないと分からないしなぁ。
ベンチの先に進むと、樹木が途切れて一気に展望が開ける地点に出ました。ここからの眺めがこの日一番で、雲ひとつなく見事に晴れ渡ったこともあって、実に爽快な眺めです。右のほうには南アルプスも見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
1つ前の写真で、南アルプスの白銀の峰々が見えている右のほうをアップにしたものです。


もう1度下って登り返したピークには、「相定ヶ峰」という名前があるようです。ただし、地形図では倉見山と同じ1250m圏として描かれているので、標高値が倉見山よりも高い「1260m」と書かれていた根拠は不明。
「相定ヶ峰」は分岐点となっていて、ここから堂尾山公園へ向かう道に入ります。
すると、さほど急な箇所のない快適な尾根道が続いて、ハイペースでグングンと下ることができました。
あっという間に、富士吉田の市街地がすぐ下に見える高さまで下ってしまいます。


堂尾山公園に着きました。決して山奥などではなく、市街地にほど近い場所にあるので、もっとちゃんとした公園かと思っていたら、あずま屋を中心としてこの写真の範囲がほぼ全ての小さなスペースがあるだけでした。
それはそうと、このあずま屋の、目を覆いたくなるような惨状はどうしたことでしょうか。作るだけ作って、その後は何の手入れもされていないのが明白なのですが、残念に思えたことはこれだけではありませんでした。
ここまで来れば、富士山がもう目の前なので、眺めの良さにも期待していました。しかし、せっかくその方角を伐採して見通しを良くしているのに、桜の木が狭い間隔で植えられていて、スッキリとした姿で見られません。
見る場所を選べば、桜の枝の間や桜のトンネルの下に富士山を見られるので、花の季節には絵になる眺めがあるのでしょう。でもその一方で、1年を通して来てみたいと思える景色は手放してしまったように感じました。
それにしても、この東屋に一体何が起きたのでしょう。(まさか冬の積雪に耐えられる設計ではなかったとか?)


堂尾山公園のすぐ下が分岐点になっています。寿駅には直進方向が近道で、そのほうが良く歩かれている感じでもあったのですが、ここは左折して向原への道を下ってみました。
すると、道はやがて杉林の中に入ってしまい、あまり歩いていて楽しい感じの道ではありませんでした。
向原の登山口まで下ってくると、そこには自由に使えるらしい杖がたくさん用意されていました。
堂尾山公園のあたりまでは、地元の方々によって、普段から良く歩かれているのかもしれません。


あとは、向原の集落の中を、のんびりと歩いていきます。最初は富士山を正面に見て進む道でした。
その後は、最新の地図にもない、完成したばかりらしい新しい道が出現したりして少し戸惑いましたが、その道が近そうだと見当を付けて進んでみたところ、それで正解だったようです。
なお、新しい道の先で進行方向いっぱいに広がっているのは三ツ峠山です。何度も登っていながら、これまでこの角度からは見たことがなく、すごく新鮮な眺めでした。とりわけ、屏風のように大きく立ちはだかるその姿は迫力満点で(縮小写真では伝わらないのが残念ですが)、三ツ峠山のスケールの大きさを再認識できました。
寿駅が近くなると、つい先程まで頂上に立っていた倉見山を眺められる地点もありました。
写真中央やや左寄りで少し奥まって見えているのが倉見山で、左側の突起が頂上です。


寿駅に着きました。時間はまだ10時過ぎで、こんな早い時間に登山を終えるのも珍しいです。
寿駅は無人駅です。開業当初からずっと無人駅なのか、前の写真の入口も柵があるだけで改札設備があった名残は感じられませんでしたが、ホーム上にあるのも小さな待合室だけでした。
寿駅では切符の購入もできないため、乗車後に車掌さんから車内補充券を購入しました。今でも決して珍しい物ではありませんが、旅先でスムーズに行動したいため、乗車券類を事前に手配してしまうことが多い私の場合は、この手の切符を手にすることは稀です。このあと下車駅で「無効」印を押してもらって持ち帰りました。

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