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金勝山・官ノ倉山・石尊山 [奥武蔵・秩父]

2015/02/28(土)

■第302回 : 金勝山(263m)・官ノ倉山(344m)・石尊山(330m)


今回は外秩父の低山へ。「外秩父」という呼び方は、東武鉄道の「外秩父七峰縦走ハイキング大会」によって定着してきた感がありますが、秩父盆地の北東側でJR八高線の西側までのエリアを指すようです。
その大会のコースで起点となる官ノ倉山は、七峰の中でこれまでに唯一登ったことがなかったので、八高線の線路を挟んで対峙する金勝山と合わせて巡ってきました。

 累積標高差(登り):546m / 距離:11.3km / 歩行時間:3時間0分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:08-06:55 高麗川
高麗川 06:58-07:36 竹沢

(登山行程)
竹沢駅  07:40
金勝山  08:15
浅間山  08:30-08:35
勝呂踏切 08:45
三光神社 09:05
官ノ倉山 09:35-10:00
石尊山  10:05-10:15
八幡神社 11:05-11:15
小川町駅 11:30

(復路)
小川町 12:14-12:39 高麗川 12:55-13:32 八王子
八王子 13:40-14:02 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

JR八高線の竹沢駅からスタート。小川町からさらにひと駅、高崎寄りに進んだところにあり、無人駅でした。
最新の地形図には、竹沢駅の北西側から金勝山へ至る破線路が描かれていて、当初はそこを歩く計画でしたが、入口がうまく見つかりません。取り付きと思われるあたりには人家と畑地が広がっていて、私有地内をウロウロしながら詮索するのも気が咎めたので、その計画はすっぱりと諦めています。
その代わり、竹沢駅の裏手から真北に向かう車道を歩き、最後だけ適当に詰めて東武竹沢駅からの登山道に出ようと、その車道に入ったあたりでふと脇道を見た時、人家の手前にある気になる階段を発見してしまいました。
階段の先に続いている山道は、送電線巡視路でした。果たしてどこまで続いているのでしょうか。
期待もむなしく、ほんの1分か2分で鉄塔に出てしまうと、巡視路もここで終わっていました。単に鉄塔までを往復するためだけの道だったらしく、鉄塔の奥を窺っても踏み跡すらないので、万事休すかと思いました。
しかし、引き返すしかないだろうと思いつつも、鉄塔の奥をもう1度良く見てみると‥‥
「踏み跡」とまでは言えませんが、かつて人が歩いた痕跡のようなものが微かに残っているようです。
細い尾根なので進路は分かりやすく、ヤブもなくて歩きやすいので、その痕跡を追ってみることにしました。
すると別の尾根に乗って、明瞭な踏み跡に合わさりました。実はこれこそ、当初歩く計画だった尾根なのです。ちゃんと地形図通りに道が存在していたようなので、入口がどこにあってどうなっていたのか気になります。
踏み跡を追っていくと、ロープを跨いだ先で整備されたエリアに出ました。金勝山の一帯は、埼玉県立の社会教育施設「小川げんきプラザ」の敷地となっていて、遊歩道が張り巡らされているのです。


遊歩道に入ったら、あとは案内に従って進むだけです。木段を登り詰めていくと、まずは前金勝山に出ました。
一旦下って登り返したところが金勝山です。そこそこ展望はありますが、樹間から覗く形なのでスッキリした眺めではなく、しかも空が白っぽく霞んでいて遠望がきかないので、展望写真は撮りませんでした。
さらに、この日は気温こそさほど低くないものの、とにかく冷たい北風が強くて、吹きっさらしの山頂でじっとしていると寒くて仕方がないため、ほとんど休憩もせずに先に進んでしまいました。
いくつもの小さなピークが狭い範囲に密集する金勝山では、どの方向への移動でも木段の登り下りが現れます。
次に越えていくピークは裏金勝山。ここでは、小さなピークのすべてに、いちいち名前が付けられていました。


さらに木段を登り下りしていくと、行く手に小川げんきプラザの本館が見えてきました。
建物の裏手に回ると北側が開けていて、遠くに何か見えていました。この縮小写真では分かり難いのですが‥‥
うっすらと見えていたのは日光連山です。肉眼ではもう少し見やすかったのですが、写真だと厳しいですね。
小川げんきプラザの本館前に回ってきましたが、さすがに8時過ぎではまだ早過ぎるのか、全く人の気配がなくてひっそりとしています。結局、金勝山を登り下りしている間、ほかのハイカーを1人も見掛けませんでした。


その後も木段の登り下りを続けて、今度は西金勝山を越えていきます。
ようやく最後のピーク、浅間山に着きました。ここは最高点(写真右上)から一段下がった場所にベンチがあって、風に吹かれることなく落ち着いて過ごせたので、この日最初の小休止を取っています。
ここまで木段ばかりが多い道を歩いてきましたが、浅間山からの下りになると、初めて普通の山道が現れます。
低い山だけに、気持ちの良い山道は長くは続かず、ほどなく林道に迎えられました。


八高線の線路沿いまで下りてきたら、勝呂踏切を渡って反対側に出て、今度は官ノ倉山を目指します。
国道254号線を少しだけ北上して、信号のある交差点を「吉田家住宅」への案内に従って左折します。
人家が点在し農地が広がるのどかな景色の中を進み、次に道標がある四辻をさらに左折します。
すると、左手の採石場に沿った道となり、しばらくは荒涼とした景色が続いて、この区間は少々退屈でした。
再び人家のあるエリアに入れば、この三光神社の前で、竹沢駅方面からの登山ルートに合流します。


舗装道路と分かれて、未舗装の道に入ると、まもなく天王池が現れました。
天王池の奥で霞んで見えているのが、次に目指す官ノ倉山です。
天王池を過ぎると山道が始まって、しばらくは沢沿いを緩やかに登っていきます。
最後に沢の源頭部を詰めるあたりは、地図では登山道がジグザグに書かれています。
稜線が近付いてくると、スプレーで「十二曲」と書かれた樹木を見た先から、その折り返しが始まりました。
ジグザグを描いているのに、それでも大きな段差があるなどそこそこ急で、ここは少し苦しくなる区間でした。
稜線に上がったところで一旦は穏やかな道になりますが、頂上直下は見上げるような急登になりました。


官ノ倉山の頂上に着くと、単独行のご婦人(私よりもご年配だった様子)の姿があって、この日初めて見掛けたハイカーとなりました。少し会話させて頂いたのち、その方が出発してしまうと、頂上は独占状態になります。
見晴らしが良い頂上ですし、時間にも余裕があるので、長居して楽しみたいところなのですが、いかんせん北風が強く吹き荒れていて、寒くて落ち着かないのが難点でした。
西側に見えていたのは、「外秩父七峰縦走」のコースで官ノ倉山の後に向かう稜線です。2回に分けて8年前と5年前に歩いた稜線で、2年前にも再訪している堂平山を除けば、それぞれの山の記憶はやや薄れ気味でした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして、大きく開けていた北側の展望がこちら。金勝山にいた頃と同様に、遠くが霞んでいるのが残念でした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
赤城山のアップですが、元々ぼんやりとしか見えていないものを光学ズームで撮るので、写りは今ひとつです。
日光連山も、金勝山から撮った時のほうが、いくらかマシに写っていたでしょうか。
頂上南側の斜面の下にもベンチがあって、ここでは北風が完全にシャットアウトされていて快適に過ごせます。
しかも、たっぷりの日差しを正面から浴びているとポカポカと暖かくて、ここにいる間は天国のようでした。


官ノ倉山から一旦下って、すぐお隣にある石尊山に来ました。
10時を過ぎて、そろそろ人が増え始める時間なのか、ここでは何人かの人と一緒になっています。
石尊山は、その名前通り石尊信仰の山で、祠には私の地元にある大山阿夫利神社のお札が奉納されていました。
石尊山の頂上にはほとんど樹木がないため、官ノ倉山よりも広範囲のパノラマが楽しめました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
日光連山は、官ノ倉山で撮ったものと比べると、少しは分かりやすい写真になったようです。


石尊山を後にして下っていくと、間もなくクサリ場が現れました。
クサリ場を上から覗き込むとこんな具合で、岩の露出した斜面ですが、斜度は大したことがなく、階段状になっていて足場も豊富にあります。落ち葉が滑ることにさえ注意すれば、特にクサリを使う必要はなく、斜面に向き直ることもせず普通に進行方向を向いたまま下れる程度のものでした。クサリは降雨/着雪時用でしょうか。
低山なので、ここでも山道を歩ける時間は長くなく、次第に道幅が広がって林道のようになってしまいます。
北向不動尊への階段が分かれる地点は、ベンチなどが置かれた休憩スペースになっていました。
北向不動尊への階段はかなり急で、登りでも手すりに掴まりたくなる程でしたが、長さは最初から見えている範囲がすべてで、上のほうに写っている社まで登るだけでした。
なるほど、確かに北を向いているようです。ただ、慶応年間またはそれ以前のものとされていますが、頑丈そうな社がやや無粋に感じられたのが残念でした。なにしろ急斜面に建っていますし、このあたりだと積雪が多いこともあるので、補修時に耐久性が重視されたのだとしたら、それは致し方ないことだと思うのではありますが。


車道に出たら、竹沢駅に戻るほうが距離は短いのですが、国道歩きが長くなってしまって快適ではなさそうなので、細い道を紡いだ「ふるさと歩道」を歩いて小川町駅まで歩くことにします。「ふるさと歩道」はやや難解な道順をたどりますが、曲がり角には必ず道標が立っていて、道案内は万全でした。
「ふるさと歩道」は全てが車道歩きではなく、この橋の先では短い間ですが土の道を歩くこともできました。
それも、ちょっと森の中を抜ける程度だろうと思っていたら、結構ガッツリとした山道だったのが意外でした。
短い山道が終わると、あとは駅までずっと車道が続きます。下山後の足に、長い舗装道路歩きはさすがに堪えて、歩くのが辛くなってきたので、八幡神社の境内で少し足を休めていきました。
スタートが早かったこともあって、小川町駅に着いたのはお昼前。本数の少ない八高線だけに、電車の待ち時間が40分以上あったので、ホームの待合室でお昼のパンを食べながらマッタリして、電車が来るのを待ちました。

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