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高尾山・小仏城山・景信山 [高尾・陣馬]

2015/08/22(土)

■第307回 : 高尾山(599m)・小仏城山(670m)・景信山(727m)


約2ヶ月ぶりの登山となった今回は、長いブランクの後になるといつもそうしているように、高尾山での軽めのメニューで足慣らしをしつつ、しばらく低調だった身体に山歩きの感覚を思い出してもらいに行って来ました。
低山を快適に歩ける時期ではありませんが、せめて少しでも暑さを和らげようと、登り下りともに沢沿いの涼味あるコースを選んだ上で、始発電車を捕まえて早朝から登り始めています。
日中は厳しい暑さとなったこの日も、朝のうちは意外なほど涼しくて、暑さによる消耗を感じることがなかったですし、なぜかブランクの影響もなく普段通りのペースで足が進んで、思いのほか快調に歩き終えています。

 累積標高差(登り):802m / 距離:10.5km / 歩行時間:3時間0分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間0分 

(往路)
古淵 04:59-05:21 八王子 05:26-05:34 高尾
高尾 05:42-05:45 高尾山口

(登山行程)
高尾山口駅 05:50
高尾山   06:55-07:05
一丁平   07:25-07:30
小仏城山  07:45-07:55
景信山   08:35-08:50
小仏バス停 09:30

(復路)
小仏 09:40-10:01 高尾 10:04-10:10 八王子
八王子 10:20-10:42 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

4時台の始発電車を捕まえに、まだ薄暗い中を出掛けます。
最寄駅に着く頃には明るくなってきましたが、この時間の空は、雲が多くてどんよりとしていました。
地元では朝起きた時点で暑苦しかったのに、高尾駅まで来るとそこは思いもよらない涼しさで、意外にも暑さにはあまり悩まされずに済みそうです。でも山々を見ると靄がかかっていて、京王線のホームに立っても景信山までは見通せず、すでに空気がジメジメして感じられるので、当面は湿気が心配の種になりそう。
高尾山口駅を訪れるのはちょうど1年ぶり。2番電車で到着して、十数人のハイカーとともに下車して振り返ると、駅舎がすっかり新しくなっていました。ところで1年前の時も、全く同じ時間帯にほぼ同じコースを歩いたのでしたが、その時の記憶と比べても、この日は格段に涼しくて、爽やかに感じられるようです。


高尾山口駅から歩き始めて、ケーブルカーとリフトの駅前を通過します。
まだ6時前ですから、軒を連ねる土産物店もすべてが閉まっていて、閑散としていました。
沢沿いの6号路は、はじめのうちは舗装道路です。
歩き始めて10分ほど。ここで東京高尾病院へ続く舗装道路を見送って、左に分かれる山道に入ります。
ほどなく琵琶滝への小道が分かれますが、この日はスルーして、不動堂などを横に見ながら登山道を進みます。


6号路の前半は緩やかな登りが続いて、傾斜が辛く感じるような箇所は全くありません。沢沿いなので涼しく、おまけに風まで吹いてくれていますが、いくら緩やかとはいえ登っている訳ですから、暑いことは暑いです。
とはいえ、やはり気温差からか昨年より随分と楽に歩けているようです。この休憩スペースで、昨年はたまらず小休止を取っているのですが、この日は暑さによる消耗が全くなく、立ち止まらずに通過してしまいました。
大山橋を渡ったところにもベンチがありますが、引き続き余裕を持って歩けていて、休憩せずに通り過ぎます。
この地点で、距離でみると高尾山までの2/3まで進んできました。でも緩やかな登りが続いていただけに、標高差はようやく半分に達したに過ぎず、6号路は登りのヤマ場が最終盤に待ち構えているのでした。
沿道にはずっとヤマアジサイの花が続いていましたが、大山橋のあたりでは特に花が多かったようです。


ここから6号路は沢の中に入って、飛び石伝いに歩くような具合に変わります。
ここ1週間ほど雨の降る日が多かった影響で、それなりに沢水が流れていましたが、前日にほとんど降らなかったことを確認した上でこのコースを選んでいて、実際にも靴を濡らすほどの場所はありませんでした。
飛び石を過ぎて沢を離れると、登山道はそれまでと一転して木段の連続となり、一気に高度を上げていきます。
長かった木段を登り切ったところで6号路が終わり、舗装された5号路が見えてくれば、頂上まであとわずか。
結局高尾山への登りでは、休憩らしい休憩を取ることもないまま、楽に歩き続けられてしまいました。
5号路からさらに1号路に入ると、いよいよ頂上が目の前に見えてきました。


高尾山にはギリギリ6時台に到着。少しずつ青空が増えてきて、時折柔らかな日差しが届くようになりました。
昨年とほぼ同じ日・同じ時間ですが、なぜか昨年よりも人が少なくて、ここで居合わせた人数は常時ひと桁台だったような。しかもほぼ全員が単独行で、話し声もないので高尾山とは思えないほどひっそりとしていました。
高尾山の見晴台からの展望です。雲が多かった割には、丹沢の主要なピークがほとんど見られたり、富士山も頂上部が雲の上に出ていたりと、期待以上の眺めが楽しめました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
高尾山の頂上には、ヒトだけではなくネコの姿も(たぶん高尾山でネコを見掛けるのは初めてだったかと)。
コイツは警戒心が少々強めで、これ以上は近寄れませんでしたが‥‥。
もう1匹は結構人懐っこいヤツでした(上のほうでチラッと写っているのは、前の写真のネコです)。


高尾山から先は、陣馬山へと続く奥高尾縦走路へ。いつものように、もみじ台は巻いてしまうことにして、昨年は南側の巻き道を歩いたので、今回は北側の巻き道に入ります。
道幅が広く傾斜も緩やかで、車でも通れそうなゆったりとした道は、人が歩いてももちろん快適でした。
巻き道がメインルートに合わさった先では、昨年よりもさらに、木道が整備された区間が増えていたようです。
一丁平でひと休み。このあたりの登山道も、1年ぶりに来てみると、道の中央に砂利が敷かれていました。炎天下となった昨年は、ここまでにかなり消耗していましたが、今年は日差しの弱さにも助けられてまだ余裕です。


昨年より15分早く小仏城山に到着すると、沢山のベンチはまだ無人でした。昨年はランナーがぼちぼち増え始めた時間なのに、今年はほとんど見掛けないので、何かの大会のスケジュールが影響しているのかもしれません。
それはともかく、暑さによる消耗がないばかりか、なぜかブランクの影響も感じないほど身体の動きが軽くて、順調すぎるくらいのペースが出せているのは自分でも驚きでした。
天狗像の後方では、先程までいた高尾山が少し遠くなって見えていました。
小仏城山には、すごく人懐っこいネコがいて、これまでも何度か戯れたことがあったのですが、探すまでもなくアッチから寄ってきました。この時は私以外に誰もいなかったので、それで構って欲しかったのでしょうか。
私の足の周り(写真右下の紺色がトレッキングパンツを履いた左足)を、体を擦り擦りしながら歩き回り、ずっとそばを離れないので、しばらく付き合ってやりました。カメラ目線もバッチリで、癒されるわぁ~。


ところでこの日の当初の予定は、この小仏城山で縦走を終えて、あとは相模湖方面に下る、というものでした。
1ヶ月ぶりの山歩きだった昨年もそこそこ消耗したので、2ヶ月ぶりとなった今年はそれ以上に苦しくなることを予想し、熱中症などへの警戒もあって軽めのコースを考えていたのです。
ところが蓋を開けてみたら、想像以上に身体面・天候ともにコンディションが良好で、まだまだ余力が残っていて、歩き足りないくらいの感触だったので、もう少し縦走を続けることにしました。

ということで、後ろ髪を引かれつつ、ネコにお別れを告げたら、縦走路をさらに景信山に向かいます。
ぼちぼち日差しが強くなってきましたが、小仏峠までの下りは、木陰が多くて快適です。
鞍部まで下り切ったところが、かつての甲州街道が山越えしていた小仏峠です。
小仏峠にはこれくらいしか撮るべきものがないので、同じような写真をもう何回撮ったことか。
小仏峠では、景信山への荷揚げの方が休憩中。この荷揚げ車も、昨年は景信山の手前で追い越していたのですが、今年は少し早く歩けているためか、ここで抜かすことになったようです。


小仏峠を過ぎて景信山への登りに変わると、これまでになかった少々キツい傾斜の箇所が断続的に現れます。
ここまでの疲労に加えて、早朝の涼しさが去って気温が上がりはじめ、日差しを受けて歩くことも増えてきて、さすがに少し足が重たく感じるようになりましたが、ペースを落とすほどではありませんでした。
さて、景信山まで足を延ばすにあたり、景信山からの下りは、「高尾山登山詳細図(吉備人出版刊)」で存在を知ったヤゴ沢コースを歩こうと考えていました。沢沿いならば、一般コースよりも涼しかろうと考えたのです。
ところが、うろ覚えながらも、確か道標が立つ地点でその道が分岐すると書いてあった筈と、それらしい道標と分岐のセットを探しながら進みますが、いくら進んでもなかなか見つかりません。
景信山が間近まで迫り、頂上直下のコンクリートで固められた急坂(黄色の円内)が見えてくるに至って、もう見逃してしまったものと諦めかけたその途端、この地点から右に分かれる小径(赤破線矢印)を発見しました。
マイナールートらしく、何の案内も出ていませんが、帰りにはここを入ってみることにしましょう。


景信山の頂上に着いても、まだ8時半過ぎとあって、ほんの数人しか見掛けません。心地良い静けさです。
 (たぶん登山者の数よりも、2軒ある茶店の関係者のほうが多かったのでは?)
まずは一段下にある景信茶屋の前を通り抜けますが、たくさんあるベンチはがらーんとしていました。
景信茶屋の前から南東側を望んでみたところ、南側で高尾山にいた頃は見えていた丹沢の山々が霞んでしまったことから、ごく近い範囲が見渡せるにとどまりました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
頂上とほぼ同じ高さにある、かげ信小屋のベンチも、この通り閑散としています。
かげ信小屋の前から北側を眺めても、奥多摩方面は雲の中。すぐ近くの北高尾山稜が目立っている程度でした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
景信山の最高点には、頂上標柱・三角点・周辺の案内図などが並んで立っていました。
かげ信小屋の中で、こんな標識を発見したので、「富士山」とされる方向を確かめてみると‥‥
1時間半前に高尾山から見た時よりも霞んでいましたが、木々の間に、頂上部だけが顔を出した姿が辛うじて見えていました。(雲の下に見えているのは道志の山々で、富士山の裾野ではありません)


景信山からの下りは、登る時に見つけたこの分岐道へ。たぶんヤゴ沢コースの入口で間違いないでしょう。
人ひとり通るのがやっとの細い道ですが、こんな盛夏でも明瞭なので、それなりに歩かれている様子です。
やがて九十九折りが始まったことで、これがヤゴ沢コースだと確信できました。
急斜面をグングン下りますが、丹念に折り返しを重ねているため、道の傾斜はほぼ一定して緩やかです。
ずっと普通の坂道が続き、段差の大きな箇所もないので、歩きやすさは上々なのですが、なにしろ道幅が狭くて、すれ違う時には場所を選ぶことから、現状では大人数で列をなして歩くのには適さないと思います。
九十九折りが収まってくると、間もなく沢の源頭部に出ました。
岩の隙間のあちこちから滴るように水が湧き出していて、飲めるらしくコップも置かれています。お腹が弱いので飲みはしませんでしたが、その冷たさが気持ち良く、しばし腕にかけたりして涼んでいきました。
はじめチョロチョロだった流れも、下るにつれて支沢を合わせて流量が増えていき、それとともに周囲の涼しさも増していくようでした。思惑通り、ほかのコースよりも、いくらかは涼しく歩けたのではないかと思います。
最後のほうで道幅が広がって林道のようになると、ほどなく、小仏峠への一般ルートに突き当たります。
上の分岐点からここへ下るまでのほんの20分ほどの間に、7人ほどの登山者(うち5人が単独行)とすれ違いました。こんな時期なのにこの数ですから、マイナールートながら、やはりかなり歩かれていると言えそうです。
歩いてきた道を振り返ると、標識の「ヤゴ沢作業道」が目印となり、こちらから登る時は間違いようがなさそう。入口がこんなに分かりやすくて、しかも明瞭で歩きやすい道が続いている、しかもそれが登山者の多いこのエリアにあれば、そりゃ歩く人も増える訳です。私も、今度は登りでまた歩いてみたいと思いました。
そして、これから進む右を向いた景色がこれ(立っている場所は前の写真と同じです)。すぐそこまで車道が通じていたばかりか、広めの駐車スペースまであって、マイカー派には至れり尽くせりなのではないでしょうか。


とはいえ、公共交通派の私の場合は、バス停まで歩かなければなりません。ここまでは、厳しい暑さをどうにか避けて来られましたが、最後の最後になって、炎天下のアスファルト上を歩く羽目になりました。
小仏バス停に着くと、2台で運行されて来たバスがちょうど着いて、多くのハイカーを下ろしているところ。
この暑い中を今から歩き始めるなんて、こっちはまだ涼しいうちに歩いて来たんだよと、手前味噌な優越感(なのか?)に浸ってひとりほくそ笑みながら、空になったバスに乗り込んで発車時刻を待ちました。

タグ:高尾・陣馬
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