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満観峰・花沢山 [静岡]

2012/01/14(土)

■第222回 : 満観峰(470m)・花沢山(449m)


今回はこの寒い中、夜中に起き出して始発に乗り、小田急もJRも鈍行ばかりを乗り継いで静岡県中部の山へ。
新幹線を使わずに在来線だけを利用する山行としては、初めて静岡駅を越えてさらに西へ進みます。

ところでこの日は、登山道ですれ違った人たちとの会話率が非常に高く、しかも会う人会う人がいずれも朗らかな方ばかりでした。陽気に話しかけて下さるのに応答していると、こちらの気分まで明るくなるようで、とても気持ち良く歩けたのですが、これは地域性なのでしょうか?

 累積標高差(登り):989m / 距離:13.4km / 歩行時間:4時間5分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 04:45-04:49 町田 05:11-06:11 小田原
小田原 06:22-06:45 熱海 06:49-08:18 焼津
焼津 08:20-08:42 高草山石脇入口 (焼津市自主運行バス)

(登山行程)
高草山石脇入口バス停 08:45
登山口(花沢の里)   09:20
鞍掛峠        09:40
満観峰        10:10-10:25
日本坂峠       11:00
花沢山        11:25-11:40
道了権現       12:10-12:15
かんぽ下       12:55     (かんぽの宿焼津付近)
焼津駅        13:25

(復路)
焼津 13:40-15:10 熱海 15:18-15:40 小田原
小田原 15:56-16:50 町田
町田 17:03-17:25 長久保 (神奈中バス)


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

焼津駅から乗ったバスを「高草山石脇入口」で降ります。
高草山への登山口のひとつですが、これから向かう花沢の里にとっても、公共交通で最も近いバス停になります。
バス停からは、この建物と案内図がもう見えていて、電柱脇に隠れて立っている道標に従って、左奥への舗装道路を進んでいきます。
右手の建物はトイレ。焼津駅では乗り継ぎ時間が2分しかなくてトイレに寄れなかったので、助かりました。


その後は少々ややこしい経路を辿りますが、分岐点には概ね道標があって、迷わずに花沢の里の入口に到着です。
花沢の里は奈良・平安時代の東海道だった古道沿いの山村集落。昔の街道の面影を残している、郷愁を感させる家並みが印象的だったのですが、なぜか写真を撮り忘れました。
花沢の里の奥まで舗装道路を進んだところから、満観峰や高草山への登山道が分かれます。
良く歩かれた登山道が続きます。どちらかといえば急かな、という程度の傾斜があって、早速ひと汗かかされます。
道の整備は行き届いていて、傾斜が急で滑りやすい箇所では、折しも新たな木段の設置が行われている最中でした。作業中の方に挨拶をして通らせてもらいます。


3回目に車道に出た所が鞍掛峠で、満観峰へは車道を横断して右へ進みます。
高草山への道が、ここで左に分かれていきました。
鞍掛峠を過ぎると、山腹を縫って進む道に変わりました。緩やかな傾斜で、長い距離をかけて少しずつ登ります。
標高が低いこともあると思いますが、こんな時期でも緑が元気なのは、やはり温暖な地域だからでしょうか。
満観峰の頂上直前だけは、少しの間だけやや急な道になります。
それを登り詰めて、もう頂上だと思ったら、意外にもこんな景色が広がりました。山の頂上に茶畑なんて驚きです。
低山だけに、この山は頂上直下まで耕作地が続いていたのですが、それが茶畑だというのは、いかにも静岡の山という感じですね。


満観峰の頂上は、大きく開けていて気持ちの良い場所です。テーブルとベンチの組もたくさんありました。
こちらの展望図もなかなか洒落ています。
お目当ての富士山はどこかな、と少し探してしまいました。左上に目を凝らすと見つかります(笑)。
静岡県内が終日好天という予報を受けて、この日の行先をここに決めてきて、そしてその通りに良く晴れているだけに、これはちょっと残念な眺めでした。
さすがに肉眼では、この写真よりは明瞭に見えていましたが、それでも15分ほど休憩しているうちに、さらに霞んでほとんど見えなくなってしまいました。
海のほうは、山よりもくっきりと見えていましたが、ほぼ逆光ということもあり、写真写りは今ひとつでした。


満観峰と花沢山を結ぶ稜線は、東海自然歩道として整備されていて、頻繁に道標が立つなど道案内は万全です。
しかし昨年9月に上陸した台風15号がもたらした夥しい倒木被害によって、登山道は壊滅状態となり、それ以来通行止めが続いていたのです。
昨年暮れ頃から、無事に通れたという記録を見掛けるようになっていたので、それで出掛けてきました。すでに通行止めの掲示は外されていましたが、現状はどうなっているのでしょうか。
満観峰を後にしてしばらくの間、登山道脇には茶畑や野菜畑が続くのですが、驚いたのはこの一角です。
何の樹木かと思ったら、これがなんとお茶なのです。放置されたお茶の木が、こんな立派に成長するなんて、初めて知りました。
ほとんど樹林の中を進む道ですが、時折景色の良い地点もあります。
3つ前の写真と同じ北東側を望んでいますが、奥のほうにある日本平(久能山)が良く見えてきていました。


その後、いよいよ倒木が多発していたと思われるエリアに差し掛かりました。
現在ではこの通り、すべてがきれいに取り除かれて、ごく普通に歩けるようになっています。
ボランティアの方の熱心かつ献身的な復旧作業が日々続けられて、今のこの姿があるとのこと。心の中で感謝しつつ、有り難く通過させてもらいました。
日本坂峠が近付くにつれて、木段による急降下が続くようになりました。
その後は登り返しの区間にも木段が増えていき、しかも登り下りともに段差の大きな箇所が多くて、結構大変です。


日本坂峠の手前で再度、倒木多発エリアに突入します。なんて痛々しい光景でしょうか。
しかし見た目、本当に通れるかと不安に感じた箇所も、倒木を除けてきちんと道が通されていました。
このように道が復旧された現在ですら、ツメ跡の凄まじさがありありと感じられるので、台風の通過直後は想像を絶する状況だったに違いありません。
なぎ倒されていたはずの日本坂峠の道標も、立て直されていました。
日本坂峠を通過してすぐに振り返りました。まだ峠からホンの20歩ほどしか歩いていません。
が、写真中央やや右下寄りに道標が小さく写っている地点で、2本の登山道が十字に交差しており、そのうちの1本を直進してきたばかりなのに、どちらの道ももうその存在が分かりません。
改めて、道の復旧に大変な労力がかかったであろうことが認識されて、頭が下がる思いでした。


日本坂峠から花沢山へは、見上げるような急登が続きました。途中で下を振り返るのが少し怖いほどの傾斜があります。
花沢山の頂上は樹林に囲まれていて、展望はほとんどありません。三角点は頂上標識の向こうにありました。
頂上にはテーブルとベンチの組がふたつ。景色の悪ささえ気にしなければ、落ち着いて休んでいけます。
ここでご一緒した男性の方(写っている方)が、とても親切な方でした。
景色が見えるのは、唯一樹木が途切れていたこの方角だけですが、でも何が見えているという訳でもなさそうでした。


花沢山から「かんぽの宿」方面への下りは、しばしば急降下となりました。
この場所では、見通せる限り、擬木の下り階段が続いています。
急な下りが一段落した先に、この道了権現がありました。境内で少し足を休めていきます。


道の左手はずっと海なのですが、樹木が多くてなかなかすっきりと眺められる場所が出てきません。
かなり標高を落とした頃に、やっと展望の開けた箇所がありました。
水平線の先には、伊豆半島がぼんやりと浮かんでいます。
左手に、海岸沿いに建つこのリゾートホテルが見えてくると、続いて正面には「かんぽの宿 焼津」の建物も現れて、山道は間もなくゴールとなります。
「かんぽの宿」のすぐ下で舗装道路に出ると、ここには、まだ登山道の通行禁止を告げる掲示が残っていました。


焼津駅が近くなって、瀬戸川を渡ったところから、この日のコースを振り返りました。
左端に大きく見えているのは、今日は登らなかった高草山で、歩いてきたのは中央に見えている稜線です。
満観峰は、中央の稜線が高草山から下がってきた稜線と交差するあたりに辛うじて見えている程度ですが、花沢山は右手で橋の真上あたりに大きく見えています。
この日歩いたコース

タグ:静岡
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とよちゃん

わかりやすい写真でした。花沢はあるきにくいんですね。ちょこちょこコンロもって上りますよ。高山シンイチで検索してくださいね。頂上でネギまと酒で乾杯いたしましょう。47歳
by とよちゃん (2012-12-17 09:54) 

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