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小倉山・志田山・雨乞山・日ノ森山 [丹沢]

2012/02/22(水)

■第225回 : 小倉山(327m)・志田山(410m)・雨乞山(429m)・日ノ森山(252m)


今回歩くコースは、登山地図では登山道の赤線が全く描かれていません。
途中には「関東ふれあいの道」を歩く箇所など、整備された山道の存在が確実な区間もありますが、コースの大半は一般的な登山道ではないのでした。

過去に歩いた人の記録が存在する道ばかりを繋いだコースなので、どの区間もかつて歩ける状況にあったのは確かです。
しかしマイナーコースだけに情報は少なく、最近の記録がほとんど見つからなくて、多くの区間は現況が不明でした。
今でも道が残されているのかどうか、不安を抱えたまま出掛けたのですが・・・

最悪、地図を頼りに藪を漕ぐ覚悟で山に入ったのに、最初から登山道並みにしっかりした道が出現して拍子抜けします。
その後も次々と明瞭な山道が現れて、分かりにくい箇所など全くなく、結局全区間が普通に歩けてしまったのでした。

 累積標高差(登り):804m / 距離:12.0km / 歩行時間:3時間50分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 06:28-06:38 橋本 06:55-07:11 小倉

(登山行程)
小倉バス停  07:20
八坂神社跡  08:00
小倉山    08:10-08:15
第一展望台  08:35
290m峰    09:15
三増峠    09:50-09:55
志田山    10:10-10:15
雨乞山    10:35-10:50
日ノ森山   11:10-11:20
熊野神社   11:45-11:50
無料庵バス停 11:55

(復路)
無料庵 12:18-12:48 橋本 13:04-13:14 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

小倉バス停からスタート。見えている2つの橋は、低いほうがバスが渡ってきた小倉橋、高いほうは新小倉橋です。
ここは「かながわの景勝50選」のひとつで、下を流れる相模川の河原からは、2つの橋が美しく見られるようです。

脇道に入って歩き始めると、なんと私の前を別のバスが走っていきます。調べると、それは平日だけの便でした。
山の計画は基本的に休日用を作成してから、平日用にアレンジするので、休日に運行のない路線を見逃していた模様。
この河原橋バス停のすぐ先に見えている右への道に入るので、ここまで乗ってくればずっと近かったのでした。

住宅地を抜けた先では、圏央道が鋭意建設中。ちょうど城山IC(仮称)の建設地なので、工事の規模も大々的です。
通る予定だった道は、この先でしばらく工事現場の中を抜ける形になっていて、かなり付け替えられていました。

ここで道路を外れて、畑の脇を通らせてもらいます。先のほうで小さく見えている緑色の歩道橋が、次の目標です。
この歩道橋を渡った先から、山に分け入ります。

すると、薄い踏み跡でもあればラッキーと思っていたのに、あまりにも明瞭な道が見つかって、軽く拍子抜けです。
脇道もなく、難なく稜線上の鞍部まで来ました。小倉山は右ですが、先に左の小ピークに寄り道していきます。
小ピークでは、石組みが見られただけ。しかしここは八坂神社跡とされていて、以前は祠が建っていたようです。

鞍部まで引き返してからも、引き続き明瞭な道を追っていくと、唐突に三角点が現れました。ここが小倉山です。
低いササの中に、ポツンと三角点があるだけの山頂で、山名を示しているのもこの書き込みだけでした。

小倉山を越えてさらに進むと、道はさらに明瞭になって、このように赤テープも見られるようになりました。
急坂には補助ロープが下げられていて、こうなるともう、整備された登山道に近いものがあります。

分岐点には道標もありました。公的な物でないのは明らかなので、有志の方が設置して下さったのでしょう。
実はここ、三叉路になっているのですが、まずは指示標に従って、左の第一展望台へと進みます。
ハッキリしませんが、送電線鉄塔の建つこの場所が第一展望台のようです。
が、過去の時点のことは不明ですが、少なくとも現時点では、ほとんど展望はありませんでした。

第一展望台からは、林道へ向かうほうが楽だったのですが、来た道を引き返して先程の分岐点まで戻りました。
指示標のない方向に、地形図の破線路が伸びていて、そこにも踏み跡があるのを先程確認していたので、それを降りてみたかったのでした。この写真の奥の方向です。
すると、こちらもほぼ明瞭な道が林道まで続いていました。第一展望台に寄るつもりが無く、三増峠へ早く行きたいのであれば、ここを降りるのが得策でしょう。
ただし林道への降下点には、これといった目印はありません。撮影した写真も、こうして少し縮小しただけで、どこに山道があるのか分からなくなった程なので、この道を登りに使うのは難しそうです。

林道を少しだけ歩いて、すぐにまた地形図の破線路に入ります。
ここは山道の存在が明瞭でしたので、ある程度場所を絞った上で気を付けていれば、容易に見つかると思います。
踏み跡を明瞭にしているの要因のひとつは、MTB オフロードバイクによって深くえぐられた轍でした。こんなのがずっと続きます。(※当初「MTB」と書いていましたが、読者の方からインパクトが大きいのはオフロードバイクだとのご指摘を頂きました)

山道は290m峰をわずかに巻いてしまったので、山道を外れてピークを踏んでいきました。
290m峰からは、間近に迫っているゴルフ場を見下ろすことができました。プレーヤーの声も聞こえてきます。

馬頭観音のあるピークは分岐点になっていて、この先では踏み跡が少し細くなった気がします。
馬頭観音ピークの先は、見上げるような急登が何度も出てきて、かなり苦しく感じました。

三増峠です。左上の道から降りてきましたが、MTB オフロードバイクの轍がなんとも見苦しいことになっています。
しかもその道は、右隣の三増バス停へ下る道とともに、こうしてバリケードで塞がれていました。これ以上に道が掘られることのないように、MTB オフロードバイクを排除することを意図したものだと思われます。
これから向かう韮尾根への道も、こうしてトラロープが塞いでいて、脇を抜けるのも面倒でした。迷惑なことです。

山道は志田山を巻いていたので、山道から外れる踏み跡を追って、志田山を踏んでいきます。ここが頂上。
地面には道標が倒れていました。従ってかつての登山道は、この頂上を経由していたのでしょう。

雨乞山が近付いてくると、前方にベンチが見えてきました。この日初めて見るベンチです。
前方左手から、「関東ふれあいの道」が合流してきて、ここから道の整備状況が格段と良くなります。
雨乞山の頂上は、意外なほどあっさりしていて、これだけの広さしかなく、展望も全くありません。
予想に反してベンチすらなかったのですが、左端に写っている丸太を椅子代わりにして、腰掛けて休めています。
頂上にあったものが標識と三角点だけで全てという、この日の最高点にしては、地味過ぎる頂上でした。

雨乞山からは急な下りでグングンと高度を下げて、この地点で「関東ふれあいの道」は左折します。
ここは直進方向に進むつもりで、踏み跡があるかどうか不安だったのですが、踏み跡どころか、なんと道標が案内するほどの道があったのでした。道標には「関東ふれあいの道 日の森コース」と書かれています。サブルートでしょうか。

少し登り返していくと、広いピークに着きました。ここの山名が実は不明なのですが、「日ノ森山」としている記事があったので、それに倣っています。
振り返るとこんな具合で、山頂らしさを示す物は一切ありません。緑色の建物はTVKの中継局です。
葉を落とした枝の間から、津久井城山が見えていました。
ここまで全く展望のないピークばかりだったので、これでもこの日一番の展望です。

少し下るとすぐに、祠を祀った小さな社がありました。
その先で鳥居をくぐって階段を下ると、すぐに車道に降ります。日ノ森山からの下りはあっという間でした。

明日原の集落内を歩いていると、「関東ふれあいの道」の道標が。
この少し手前のT字路で、再び「関東ふれあいの道」に復帰していたのでした。
集落を抜けて畑地に入り、前方が開けてきた時に見えてきたのは、最初に登った小倉山の衝撃的な姿でした。
登っている時には気付きませんでしたが、採掘で西面がこれほど無残に削られていたとは。
やがて車道が終わって山道に変わりますが、その先もしっかり道標が案内してくれていました。

バスの時間までに少し余裕があったので、熊野神社に寄り道していきます。
が、落ち着ける雰囲気の境内があれば、という期待は裏切られました。腰掛けられる場所すらありません。
最後は結局、この無料庵バス停の近くで20分ほど待って、バスに乗りました。

タグ:丹沢
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通りすがりの者

はじめまして、小倉山の近所の者です。
小倉山の色々を探していたら、たまたまこちらの記事にヒットしました。1点コメントさせていただきます。
道が掘れているのはMTBではなくオフロードバイクによるものです。入り口の柵もオフロードバイクの排除になります。
MTBだけならマナーあるライダーであれば道は傷つかないので問題ないのですが、オフロードバイクはタイヤが太く加速時に土を掘るのでどうしても困ります。
歩きにくくなっており申し訳ありませんでした。
ICも開通し景観が変わっておりますが、よければまたいらしてください。
by 通りすがりの者 (2015-10-04 23:05) 

cellist

貴重なご指摘をありがとうございました。
実は自分自身がこの種の乗り物を利用したことがないために、その区別について全くの無知だったのが原因で、様々な種類があることを分からないまま、単に二輪車の総称的にMTBという言葉を使用しておりました。
(というか、山の中ではたぶん過去にMTBとしか会ったことがなかったので、動力付きのバイクでこのような道を走るという発想自体を持っておりませんでした)

今回初めてオフロードバイクという物を認識したのですが、確かにMTBと比べると、馬力も重量も段違いのようなので、道に与えるインパクトもケタ違いなのでしょうね。
ご指摘頂いたことで知識が少し広まったことを感謝しております。また記事の内容についても、少し改めさせて頂きました。
by cellist (2015-10-12 13:00) 

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