国際興業バス、2年後の飯能からの撤退がいよいよ確定的か [雑感]
2012/04/15(日)
読者さんからの情報提供、および YAMA BUS INFO (ハイキングバス新着情報) に掲載されていた記事で知ったのですが、先月このブログでも記事にしていた「国際興業バス、2年後に飯能から撤退か?」の件で、さらなる動きがありました。
これまで国際興業のウェブサイトは、この件に関して沈黙を保っていたのですが、「一定の確度をもって状況のご説明ができることになりました」として、PDF文書が公開されたのです。
この件は、すでに新聞報道等によって明らかになっていましたが、当事者である国際興業から公式発表されるに至ったということは、残念ながら同社の撤退が、いよいよ既定路線として固まったことを意味すると受け止めざるを得ないようです。
その文書、長文につき全文はオリジナルの 「弊社 飯能営業所の運営につきまして」 をご参照頂くとして、内容を勝手に要約してしまいますと、
・企業努力を重ねたものの、利用者の減少に歯止めがかからなかった
・億単位の累積赤字が今後も膨れる見通しであり、これ以上の運営継続は困難
・平成26年(2014年)3月末を以て飯能営業所を全面閉鎖し、同営業所が運行する全路線から撤退する
というものでした。
国際興業が直面している窮状は、恐らく書面に記されている通りなんだろうと思います。
利用者のバス離れが、一企業の営業努力で好転させられるような程度を超えて進んでしまったことが、このような結果を招いたのだと私は理解しています。
従って路線の継続も、同社の努力以上に、自治体や利用者側がいかに支援できるか、という点にかかっていると考えられます。
その支援策も、すでに行われているような補助金の交付では、延命を図るのがせいぜいで、根本的な解決にはなりません。
利用者を増やすための取り組みが、地域ぐるみで行われることを期待したいところですし、そうならなければ、撤退はさらに確定的なものとなってしまうのでしょう。
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タグ:雑感
cellistさん、こんにちは。
とうとうというか、やはりというか、国際興業バスからこのような文書が出てしまいましたね。
4月ですから、何らかの方向性を示す動きがあるのではないかと思っていましたし、もしかしたら私のような(?)ヒマジンが申し入れをしたりして、国際興業バスも当事者として公式に発表した方が、うるさいやつも黙ると考えたのかもしれませんorz
もう国際興業バスにしつこく言っても効果はないので、飯能市のホームページに「市長へのメール」というものがあり、2年後の国際興業バス完全撤退までに環境及び交通弱者への配慮として、公共交通の維持に関してどのような対策を行うのか、飯能市に尋ねてみました。
住民からのアクションを待つことなく、行政として市民の暮らしを考えた場合、今から何らかの対策を練らなければ、なし崩し的になってしまうのではないかと考えたからです。
「回答を希望する」にしましたので、いずれ返事が来ると思います。
その時はまたお知らせします。
by ぴすけ (2012-04-18 17:50)
ぴすけさん、毎度コメントありがとうございます。
反応が遅くなりましたが、実は先週末、国際興業問題で新たな動きがあったのでは、という情報があって、その動向を確認しておりました。
その結果、イーグルバスと川越観光が、すでにそれぞれ乗り入れ実績のある埼玉医大便について、運行の引き継ぎが可能であることを表明しているらしい、という報道があったことが分かりました。
しかし、この問題の核心と言える、名栗方面の路線が存続できるかどうかについては、少なくとも表面化した進展は見られないようです。
飯能市にも問い合わせをされたのですね。
やはり飯能市がこの問題をどう捉え、どう解決しようとするのかが焦点だと思いますので、積極的に取り組む姿勢が見られる回答を期待したいところです。
回答がありましたら、お手数ですが是非お知らせ下さい。
by cellist (2012-04-25 22:19)
cellistさん、こんにちは。
昨日、飯能市長から回答のメールが届きました。
以下がその内容です。
(引用開始)
メールをいただきありがとうございました。
国際興業バスの撤退につきましては、本市にとって大変重要な問題となっております。
国際興業バスは、地域の公共交通として、高齢者や通勤・通学者にとって欠かせないものであります。また、本市の観光施策の推進においても大変重要なものであります。
昨年12月には、この問題に対応するため、担当者を配置し、バス路線の維持・確保のため、様々な検討をしております。
バス路線の重要性については、市でも十分認識をしており、平成26年4月からバス路線がなくなってしまうということにならないよう、現在、全力で取り組んでおります。ご理解をお願いします。
また、これから、新緑の季節となりますので、ぜひ飯能市を訪れていただきますことをお願い申し上げます。
飯能市長 沢辺 瀞壱
(引用終わり)
期待はしていませんでしたが、これ、「回答」というのでしょうか。
「様々な検討」とは、何かを知りたいのに…。
この文面を読む限りでは、市長には「積極的に取り組む姿勢」が感じられないのですが、そのように感じるのは私だけでしょうか。
担当部署に、ぽつりぽつりと申し入れでもしてみますか。
こういうことは、大量に署名を集めて一度にドカンとするより、同じ人数なら個人が各々申し入れをする方が、相手は応えるのです。
1万人の署名でも1回の対応で済みますが、1人の申し入れでも1万回の対応をする方が、身に沁みますからね。
by ぴすけ (2012-04-26 12:57)
飯能市からの回答ありがとうございます。
う~む、「お役所仕事」丸出しの文章ですねぇ。。。こんな作文だったら、私でも書けそうです(苦笑)。
解決策が具体化している段階ではなさそうなので、踏み込んだ回答はまず出てこないと思っていました。
それでせめて、飯能市の本気度が窺える内容であれば、と期待したのでしたが・・・
使い回しがききそうな定型文しか返ってこなかったということは、市として、この問題が決して特別な問題だとは受け止めていない、と明言したようなものだと思います。
話は変わりますが、今日になって、「国際興業問題での新たな動き」が何だったのかが判明しました。
21日の文化新聞1面に、次のような記事が載っていたとのことです。
【見出し】 国際興業バス撤退問題 市、国際の条件受諾
「全条件満たせば継続検討」 赤字補助約7000万円に
【記事(要部抜粋)】 飯能営業所撤退問題を受け、沿線説明会や新交通システムの検討など対応に追われていた飯能市だが、再度、国際興業に対して運行継続の打診をしたところ、条件を満たした場合は運行を検討してもよいと回答を得たことから、市は補助金の増額など提示された条件について受け入れたことが20日までに分かった
文化新聞は、飯能市などを含む埼玉県西部地域の地方紙で、残念ながら記事はWebで公開されていません。
このため私も記事は未確認で、情報源は「飯能どうする研究所(http://5line.jp/blog/itsudoko/)」です。
撤退の2字をチラつかせて、まんまと補助金の増額をせしめた国際興業については、そのサイトの筆者も批判的なコメントを添えていますが、ここにきて私もついに、これではどこかの国の瀬戸際外交と五十歩百歩ではないか、という印象を持つに至っています。
また同時に、それに乗った飯能市も飯能市だと思うのですが、引用して頂いた回答から伝わってくるヤル気のなさからして、飯能市にもこの方法以外の解決策を見出す能力も心意気もなかったのだろうと、なんか納得できてしまいました。
ま、まだ一地方紙が記事にしただけの段階で、流動的な要素もあるかもしれないので、無遠慮なことを書くのはこのへんで止めときますが・・・
by cellist (2012-04-26 23:14)
今晩は、日高市議会議員さんのブログ
野良の風は国際興業バス問題で参考になります。
日高市の住民の方もバスについてまとめています。(こま武蔵台の住民の方です。)・・綺麗にまとめてくれています。
管理人様もご指摘をされてされていますが、根本的な
街作りなどを含めてどうあるべきか検討するべきです。
by さわらび号 (2012-04-29 00:48)