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斑尾山 (後編) ~ 希望湖・沼の原湿原散策編 ~ [上信越]

2013/11/02(土)

■第266回 : 斑尾山(1381m) (後編) ~ 希望湖・沼の原湿原散策編 ~


前編の記事 の続きで、ここからは斑尾山からの下山後、希望湖と沼の原湿原を巡ったレポートになります。

前回の最後の写真は、スキーゲレンデを下って、ルピナストレイルの登山口まで下ってきたところでした。
その先にある車道を横断すると、その向かい側から、希望湖や沼の原湿原へと続くトレイルが始まりました。
最初は特に見所のない道ですが、ずっと小川が寄り添っていて、心地良いせせらぎに癒されながら歩けます。


ほどなく分岐点に出ます。直進する湿原東トレイルへの道が良く歩かれている感じでしたが、敢えて左折して湿原中央トレイルに向かってみました。
「湿原中央トレイル」という名前だから、少しくらいは湿原を見られるのかと思っていたら、湿原など全くかすめることもなく、ひたすら森の中を進むばかりで期待外れ。でも、黄葉はきれいでした。
紅葉も楽しめました。ただし、森が美しかったのはトレイルの前半だけ。後半になると薄暗くて感じの悪い森の中をしばらく歩くことになったので、このルートはお薦めしません。道理であまり歩かれていないわけだ。


沼の原湿原の入口に来ましたが、後でまた戻ってくるので、湿原は取っておいて、まずは希望湖へ向かいます。
車道を歩けばすぐに希望湖に出られることは分かっていますが、なるべく自然な山道を歩きたいので、その車道も帰りに取っておくことにして、一旦湿原東トレイルに入ります。
しばらく湿原東トレイルを歩いていくと、ロックガーテンに至る「せせらぎトレイル」への分岐を見送った先に、希望湖への分岐がありました。
実はこの分岐道は、登山地図で見ただけで、斑尾高原のパンフレットや現地の案内図には全然載っていませんでした。だから本当に存在しているのか不安だったのですが、無事に見つかってホッとしました。


希望湖への分岐道に入ると、この日一番素晴らしい黄葉に迎えられました。
見事です。写真を撮ってばかりで、なかなか足が前に進みません。
これはもう、この道を歩くことを選んだ自分に感謝するしか。


道路を横断したら、もう希望湖はすぐ先です。
希望湖の南岸に到着しました。
考えてみたら、斑尾山から休憩なしで歩き続けていたので、このベンチで少し足を休ませていきます。
希望湖の南岸から湖全体を眺めるとこんな感じです。
まだこの時間は、湖畔のあちこちにハイカーの姿がチラホラと見られました。


ところどころで紅葉を楽しみながら、湖畔を反時計回りで1周します。
東岸は地形が入り組んでいるせいか、湖畔を離れて歩くことが多く、アップダウンもあって楽には歩けません。
そんな中、時折湖畔に出た時に、対岸を眺めるとこんな具合でした。
駐車場がある北岸に回ると、湖面越しに先程登った斑尾山が見られました。もうすっかり遠くになっています。
それなりに日が傾いてきましたが、まだ東岸には西日が良く当たっています。
そのため、西岸から見る東岸の眺めが一番きれいでした。湖面に映る紅葉のグラデーションも美しかったです。
東岸には湖の中央に向けて突き出た半島があって、そこに立つと北岸から南岸までを広く見渡せました。
下は縮小版で、大きな写真は こちら です。
南岸まで戻ってきました。湖畔を見渡しても、もうハイカーの姿はなく(釣り人が1名残っていただけだったような)、湖は私が1周している50分ほどの間にすっかり静かになった感じです。


湖を後にして、さきほど横断した道路まで戻り、そこからはずっと舗装道路を歩いて沼の原湿原に向かいます。
道路脇とはいえ、紅葉はやはりきれいでした。
沼の原湿原まではいくらの距離もなく、すぐに到着です。ここのトイレは水洗でとても綺麗でした。
本日2度目となる沼の原湿原の入口から、今度こそは湿原内へと向かいます。


湿原にはショートコースとロングコースの2本の散策ルートがありますが、せっかく遠くまで来たわけですし、時間にも余裕があるのでロングコースに入ります。
湿原内では、一面にススキが生い茂っていました。
黄金色に輝くススキの穂に、秋の風情がたっぷりと感じられるのは良いのですが、いくら歩いても、湿原はススキまたススキでずっと同じ景色です。仕方なく、もっぱら周囲の紅葉を楽しんでいました。
さらに、背丈を越えるススキに囲まれて、周囲を見渡すことがままならず、湿原の広さとか、全体の様子とかがサッパリ分かりません。
それでも湿原の端まで歩いたところで、コースが少し小高い丘に登ったので、歩いて来た湿原を振り返ることができました。なんといっても、湿原じゅうをひたすらススキが埋め尽くしている眺めが圧巻です。
そして、そろそろ日が傾こうかという時間だからか、湿原内にいるのがどうやら私だけらしく、すべての景色が私ひとりのためにあるという、とても贅沢な時間でした。
その先で、コースは小川に沿った道で湿原の中心部へと戻っていきます。
春にはミズバショウが咲くこの湿原、小川の中に見られたのも、そのミズバショウの葉だったようです。
湿原の周回を終えて万坂峠へ向かうと、湿原のすぐ脇をかすめる1段高い道に入ったため、湿原全体の様子を良く見渡すことができました。下は縮小版で、大きな写真は こちら です。


万坂峠への道でも黄葉が見頃でしたが、日が傾いてきたため、きれいに写すのは難しかったです。
湿原を離れた後は、一旦舗装道路に入ります。
万坂峠まで来れば、この日のゴールはもう間近です。


最後に、万坂峠から少しだけ山道を歩きます。登山地図では、斑尾山へ登る道と、タングラム斑尾へ下る道とが、それぞれ別に始まっているように書かれているのですが、実際には入口は1つでした。
はじめに少しだけ登らされますが、すぐにタングラム斑尾への道が分岐しました。あとはもう下るだけです。
しばらく下ると、行く手に鮮やかなグリーンの芝生が見えてきました。タングラム斑尾はホテル・スキー場・ゴルフ場などからなる総合リゾート施設で、そのゴルフ場が見えてきたのです。
やがて、タングラム斑尾の裏手に出て、長かったこの日の山歩きも終了となります。そこにはいくつものアウトドア施設が並んでいて、家族連れの姿などを結構見掛けました。その多くは宿泊客でしょうか。
歩いてきた道を振り返りました。こちら側に道標などはなく、立っているのは熊出没注意の標識だけです。
もしも逆コースを考えていたら、どこを歩いて行くのか分からなくて、最初に少し戸惑ったかもしれません。


バスまで1時間以上待つことになりますが、まず先にバス停の場所を確認しておきます。
全く見当が付いていませんでしたが、タングラム斑尾の正面側に回ると、1階入口前ですぐに見つかりました。
タングラム斑尾の裏手に戻り、たくさんあるベンチの1つに腰掛けて、後回しにしていた遅めの昼食をとっているうちに、いよいよ日が陰ってきました。
最後まで良く晴れた1日でしたが、さすがに日差しが無くなって、歩くのもやめてじっとしていると、フリースを羽織っても少し寒いくらいです。
そこで、食べ終わった後はタングラム斑尾の建物内に入ってみると、2階以上がリゾートホテルなのに対して、1階はゴルフ場のクラブハウスや土産物を扱う売店などがあって、人の出入りが結構ある上にハイカー姿でも浮くことがなく、そして何よりも暖かく過ごせるのが良かったです。
しかも、建物内からも外のバス停の様子が良く見えて、バスが来たり並ぶ人が現れたりすればすぐに分かるというオマケ付き。ロビーでフカフカの椅子に腰掛けたり、売店を冷やかしたりしながら、ゆったりとくつろいだ気分でバスが来るのを待ちました。


長野駅行きの特急バスは、なんと観光バス仕様の立派なバスでしたが、なのに乗客はわずか2人だけでした。
 (私が途中の黒姫駅で降りてしまったため、そこから長野駅までは乗客がたった1人に)
ま、あまり日帰りで来るような場所でもないので、連休初日の夕方に帰る人がいないのも道理かもしれません。
ただ、せっかく今年の4月から運行が始まった新しい路線なので、存続を願う立場からすると、とても残念な状況です。今回は帰りで利用しましたが、朝の便は登山のアプローチにも向いていて、なかなか利用価値大の路線なのです。今度来たらなくなっていた、てなことにならないよう、利用者が増えることを期待してやみません。
黒姫駅に来るのは、黒姫山に登った4年前以来で2度目。バスが着く頃には、すっかり日が暮れていました。
バスに乗ったまま長野駅まで行くことも可能でしたが、ここから電車を利用して、運賃を少々節約しています。

タグ:上信越
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