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アプトの道 / 離山 (後編) ~ 離山登山編 ~ [上信越]

2013/11/09(土)

■第267回 : アプトの道 / 離山(1256m) (後編) ~ 離山登山編 ~


前編の記事 の続きで、「アプトの道」を歩いた後、離山に登るべく軽井沢駅に着いたところから始まります。

離山には、軽井沢駅から直接アプローチします。
軽井沢駅は、在来線の横川-軽井沢間が廃止されて以来、ほぼ新幹線を使わなければ来られないような駅になってしまいましたが、今回は帰りも新幹線を使わずに、バスと在来線を乗り継いで交通費を節約する予定です。
ただ問題は、そもそも新幹線とは速度が比較にならない上に、いずれも本数が少なくて乗り継ぎの待ち時間も大きく取られがちなこと。そんな中で、時間のロスを最小限に抑えた乗り継ぎパターンが約2時間後にあります。
離山を1時間で登り30分で下ればそれに間に合いますが、でも遊歩道で登ることができ、標高差も高々300mほどのお手軽ハイキングコースとはいえ、そんなことが可能かどうかは、やってみないと分かりませんでした。


そんな理由で、まずは車道歩きから始まりますが、最初から早足で飛ばしていきます。
離山までの距離は4km強あって、そこを1時間で登るには、登り坂になっても平坦な道と同じペースで歩く必要があります。あとで楽ができるよう、まだ道が平坦なうちに、少しでも貯金を作っておきたいところでした。
少し歩いてT字路に出ると、これから登る離山が正面に見えてきます。
別名「テーブルマウンテン」とも呼ばれているのが良く分かる形をしていました。
その後は細い道に入って、最短経路で離山を目指します。途中にある、なんでもない普通の民家の庭先の樹木とかが、いちいち紅葉したり黄葉したりしているところは、さすが軽井沢ってところでしょうか。
そしてここでは、なんと、私の大好きなカラマツの落葉シャワーが降り注いでいました。
こんな街中の街路樹で落葉シャワーだなんて、嬉しいやら驚くやら。でもできれば山の中で味わいたかったな。
民家の庭先や街路樹ですら素敵に紅葉していた訳ですから、別荘宅のお庭などは、それはもう見事でした。


市街地を抜けて坂道が始まると、沿道の紅葉もちょうど見頃で素晴らしかったです。
時折、坂道の先に離山が見え隠れしますが、近づいて見ると、上のほうでは紅葉が終わってしまったようです。
その分、山麓では綺麗な紅葉を十分に楽しめましたが、先を急ぐため、足早に通過してしまうのが残念です。


30分で登山口に到着しました。今のところ、ほぼ目標通りのタイムです。
坂道をハイペースで登って暑くなってきたので、ここでフリースを脱いで山シャツ姿になりました。
登山口のすぐ上にあった案内図。大きな写真は こちら です。
登山口の先でも、しばらくは車でも登れそうな緩い坂道が続くので、引き続きペースを落とさずに頑張ります。
このあたりまで来ると紅葉は終わっていましたが、風で落ち葉が舞い落ちるのもまた風情がありました。


しばらく登ると分岐点に出ます。標識の距離表示では、右に折れる緩い坂道の続きのほうが山頂に近いと書かれているのですが、地図を見る限り正面の階段道に入るほうが近いはずなので、自分の判断を信じて直進します。
するとその先はずっと擬木の階段道が続くようになって、さすがにハイペースで登るのが辛くなっていきます。
さらに登ると休憩所と展望台があって、軽井沢駅の方向を広く見渡すことができます。
山肌で、早くも2本のスキーゲレンデが純白に輝いていたのには、予期せぬ光景だっただけに驚かされました。
帰宅後に軽井沢プリンスホテルのサイトを確認したら、人工造雪機を稼働して今月1日から営業していた模様。
標高が上がると、山麓からも見えていたように、落葉が進んだ冬枯れの落ち葉道に変わりました。景色は寒々しいですし、葉が落ちた森を吹き抜ける風も実際に冷たいのですが、急いでいる私は薄着なのに汗をかいて登っている状況。ハタから見たらきっと変な人だった筈で、すれ違う人がほとんどいなくて良かった。。。
いよいよ頂上が近付いてきました。この木段が最後のひと頑張りです。


離山の頂上はこぢんまりとしていましたが、ちょうどこの時はほかに誰もいなくて、私ひとりで独占です。
軽井沢駅を出発して、計ったようにピッタリ1時間で着いていました。このあとの下りは、事故でも起こさない限りは想定通りの時間で歩けるはずなので、第1目標のバスに間に合うことがほぼ確定できてホッとしました。
展望は西側と南側が大きく開けていますが、やはり西側の間近で高くそびえて、左右に長い裾野を伸ばしている浅間山の存在感が圧倒的です。少し右のほうには、つい4ヶ月前に登ったばかりの小浅間山も見えていました。
下は山名ガイド付きの縮小版で、大きな写真は こちら です。
こちらは南側に広がる展望です。条件が良ければ中央に八ヶ岳が望めるはずなのに、遠くが霞んでいて見られなかったのは残念ですが、3年前に八風山から荒船山にかけて縦走したのを懐かしく思い出すことができました。
下は山名ガイド付きの縮小版で、大きな写真は こちら です。
浅間山のアップです。山麓を広く埋め尽くしている黄葉のジュータンも印象的でした。
東側は樹木がやや邪魔をしますが、その合間から、紅葉がピークを迎えている模様の留夫山が見えていました。


頂上を5分で後にして、登りは東口からでしたが、下りは南口に向かいます。
頂上直下は、この写真では伝わりにくいのですが、かなり急な階段道が続いていました。
階段道が終わったと思ったら、今度は木道が始まって、なかなか自然な山道を歩かせてもらえません。
その木道、何度も何度も折り返しつつ、延々と続いていくようです。下を覗き込んでゲッソリしました。
ふと横を見ると、登山道を外れた斜面に木段の残骸がありました。かつてはそこが登山道だったのでしょう。
急斜面を、あまり自然に負荷をかけずに歩けるように、こうして常に整備が行われてきたことに感謝の気持ちは必要だとは思いますが、現在の木道はあまりに人工的かつ大々的すぎて興醒め、というのも率直な印象でした。
長く続いた木道も、ここの折り返しでやっと終わって、ようやく足に優しい山道が始まります。


木道が終わる頃になると、山の斜面も緩やかな傾斜になっています。
登山道にも、この先は急坂や大きな段差などが一切なくて、気持ち良く歩けるようになりました。
ふと上を見上げると、カラマツの葉が黄金色に美しく輝いているのが綺麗でした。
登山口までずっと、ほぼ落葉した中を進むことになって、地味な景色に終始してしまいます。でも、厚く降り積もった落ち葉を蹴散らしながら歩くのは今シーズンでは初めての体験だったので、それはそれで楽しめました。


無事に登山口まで下りてきました。下りは、あまり体力と関係ないので、最初から想定通りのペースで歩けるだろうと思っていましたが、それにしても登りと同様に、所要時間は計ったように30分キッカリでした。
出てきたのは歴史民俗資料館のすぐ隣で、ここには登山用にも使える駐車場もありました。
歩いてすぐの図書館前バス停で、まずは軽井沢町の循環バスを捕まえて軽井沢駅に向かいます。
そのバスの車窓から眺める、旧軽井沢あたりの紅葉がまた、目を見張るほど美しくて、最後まで楽しめました。

その後は、軽井沢駅でも順調に次のバスに乗り継げたばかりか、そのバスがダイヤよりも早く横川駅に着いてくれたお陰で、乗り継げる筈ではなかった1本前の快速に滑り込みセーフというオマケ付き。
元々僅かな待ち時間で乗り継げる予定だったのに、さらにトントン拍子でコトが運んだばかりか、特急型車両の快速に乗れてリクライニングシートで赤羽までゆったり過ごせたので、頑張って早く歩いた甲斐がありました。

タグ:上信越
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