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六甲山・摩耶山 [関西]

2013/11/16(土)

■第268回 : 六甲山(931m)・摩耶山(702m)


冬と春に続いて、今年3回目の関西遠征となったこの日は、これまでで最も西へと足を伸ばして六甲山へ。
毎年11月に2回開催される六甲全山縦走大会の合間の週に、全56kmに及ぶコースの半分弱を歩いてきました。

そして今回最大の楽しみは、実は山歩きではなく、日本三大夜景のひとつに数えられる神戸市街の夜景でした。
ゴールの摩耶山頂で日没を待ちながら、暮れなずむ神戸市街の灯りが刻々と輝きを増して行くさまを、じっくりと目に焼き付けています。

 累積標高差(登り):1516m / 距離:21.7km / 歩行時間:5時間50分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:7時間40分 

(往路)
古淵 05:15-05:41 新横浜 06:00-08:15 新大阪
新大阪 08:22-09:04 宝塚

(登山行程)
宝塚駅       09:10
塩尾寺       09:55-10:00
岩倉山       10:20
大平山       11:20-11:25
六甲山       12:55-13:05
六甲ガーデンテラス 13:40-13:45
記念碑台      14:10-14:25
穂高湖       15:05-15:35
摩耶山(掬星台)   16:00-16:05
摩耶山(山頂)    16:10-16:20
摩耶山(掬星台)   16:25-17:25
星の駅       17:27

(復路)
星の駅 17:35-17:40 虹の駅 17:50-17:55 摩耶ケーブル
摩耶ケーブル下 18:04-18:22 灘 18:31-18:42 芦屋
芦屋 18:44-19:03 新大阪 19:27-21:44 新横浜
新横浜 21:54-22:19 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

この日のスタートは宝塚駅。山行では初めて兵庫県まで来たことになりますが、朝9時なんかに着いてしまうと、遠くまで来ているという実感には今ひとつ乏しかったです。
市街地の中を抜けていくと、すぐに上り坂に変わりました。
ただ意外だったのは、六甲縦走の一部にもなっていることから、ここがメジャーなコースだと勝手に認識していたのに、前後をいくら見渡しても、ほかに登山者の姿が見当たらないことでした。
途中で登山地図が示すコースを外れてショートカットを試みたら、そこは急な階段道でした。
その後もえらく急な坂道が続いて、正規コースと合流するT字路まで来たところで、初めて道標を見ました。
この写真でも、右折方向の傾斜が、舗装道路としては最大級に急なことがお分かり頂けるかと思います。


途中で展望が開けましたが、海側の景色はなんだか霞んでしまっています。
最後に、摩耶山から見る神戸市街の夜景を最大の楽しみに来ていたので、ちょっと不安になります。
すっかり山の中に入っても、塩尾寺まではずっと舗装道路が続き、車道としては急勾配なのも相変わらずです。
塩尾寺まで来て、ようやく同じ方向を目指しているハイカーを2人見掛けました。


塩尾寺から先が、ようやく山道になります。
写真は寺の境内に入って振り返ったところで、左がこれまで歩いて来た車道で、右がこれから登る山道です。
登り始めのうちは、深くえぐれた道が少し続きました。本来の地面より、道が2m近くも掘れていて、痛々しい光景だと感じる一方、自分も歩くことで自然にダメージを与えている1人であることが、少々複雑な気分です。
この日最初のピークとなる岩倉山は、縦走路から少し外れて小径を入ったところにあります。
大きな祠があるだけで展望はなく、この写真の範囲がほぼすべてという狭い山頂です。
中央手前には三角点もありますが、あたかも大きな祠の一部のようで、標柱がなければ見逃してしまいそう。


その後は比較的なだらかな道が長く続きます。
歩きやすいのは良いのですが、途中に特段の見所や展望などはなく、淡々と歩かされる感じでした。
しかし車道を横断すると一転、その先が見上げるような急登に変わりました。
段差の大きな箇所が多く、補助ロープも下がっていて、そこが今回のコースで傾斜が一番急だったようです。
その後は少し車道を歩く区間があって、前方に無線中継所が見えてくると、鋭角に折り返すようにして大平山への分岐道が分かれていました。私製の標識も出ています。
大平山の山頂は、三角点があるだけの殺風景な場所でした。
ピークを踏むことにこだわらない人が立ち寄っても、面白くも何ともないこと間違いなしです。


大平山を過ぎると、登山道には小刻みなアップダウンが増えていきます。
せっかく登ったと思ったら、同じ分だけ下ってしまうようなことの繰り返しで、気分が凹まされます。
曇りがちな天気だったこともあると思いますが、このあたりは鬱蒼として暗い感じの森がずっと続いて、六甲全山縦走路って、案外パッとしないんだな、という印象でした。この写真は船坂峠。
そして車道に出たら、今度はその車道をしばらく歩いていきます。結構交通量があるので、車に要注意でした。


六甲山の山頂は、ここまで歩いて来た車道がすぐ近くをかすめて通っていて、ここが山頂への分岐点。
宝塚駅を出発して以来、ずっと静かな中を歩いていたのに、ここで突如として大勢のハイカーに飲み込まれたのが、ものすごく意外でした。
ここが六甲山の山頂です。ここも人がいっぱいで、そこそこ広さがあるのに、どこに行っても混んでいました。
頂上標柱です。曇りがちだったこの日の中で、頂上にいる間は珍しく、日差しが力強く降り注いでいました。
そして標柱のすぐ隣に埋まっていた三角点です。これでも一等三角点なのですが、等級が分からないほど埋まりすぎている上に、保護石や標柱も見当たらず、一等三角点らしい風格が感じられませんでした。


六甲山の山頂を後にすると、再び静かな登山道に戻ったので、たくさんの人たちが一体どこから集まっていたのかが不思議です。東西南北から登山道が集まる山頂ですし、縦走路以外のほうが案外良く歩かれているのかも。
さて登山道はその後、しばらくの間は車道に絡みながら、車道をショートカットするように進みます。
でもその先は、地形図を手に持って見ながら歩いているため、律儀に登山道を登ったとしても、右に回り込んでいる車道の向こう側にすぐ下るだけなのが歩く前に分かってしまいます。こうなると、もうほとんど近道のメリットなどなくて、むしろ余計なアルバイトをさせられるだけなので、ここからは車道を歩いてしまいました。
同様の状況が、立て続けに3回繰り返されるので、アップダウンを避けて全部車道を歩きます。ただ、歩道がないので車には要注意ですし、立場を変えて考えると、ドライバーにはいい迷惑だったのかもしれませんが。


六甲ガーデンテラスは観光客で賑わっていました。大型の観光バスの出入りも多かったです。
おみやげ館の奥にある「見晴らしのデッキ」に行ってみたら、あろうことか、どちらを向いてもガスガスで、眼下に広がるはずの市街地が全く見えないのです。これでは、摩耶山からの展望も望み薄かもしれません。
前日時点の予報が好天だったのを確認して、今日ここに来ることを決めてきたのにと、愕然とさせられました。
六甲ガーデンテラスを通り過ぎてから振り返りました。左上に見えている変わった形の展望台「六甲枝垂れ」はちょっと気になったのですが、有料だったのでパス。中はどんな風になっているのだろう。


さらに歩いて行くと、こんなお店の前も通ります。こちらはかなりそそられたのですが、私にとって衝動的な食事はリスクが高いのが困りもの。カレーならば大抵は大丈夫ですし、時間にも余裕があったのですが、これだけの遠出をしていて、帰路が長い旅路であることを考えると、泣く泣く諦めざるを得ませんでした。
もうこのあたりは(というか、しばらく前からですが)、単なる車道を歩いているだけになっています。


記念碑台前の交差点まで来ました。
1段高くなっている記念碑台に登ってみましたが、意外にも記念碑前の広場は閑散としていました。
記念碑台からの眺め。相変わらずパッとしませんが、大阪湾と、そこに浮かぶポートアイランドがぼんやりと見えていたので、摩耶山からの夜景にも少しは望みが持ててきたような。なお、右端の奥はその摩耶山です。


記念碑台から先は、車道歩きが長く続きます。その車道も2車線の幹線道路で、車の往来がひっきりなし。山歩きらしい情緒は一旦どこかに忘れることになって、六甲全山縦走路がパッとしない印象が、ここでさらに増幅されました。歩道がある箇所の多いことだけが救いです。
この標識、シャレなのか、マジなのか、どちらでしょうか? 牧場はまだ1.5kmも先なのです。
そんな離れた場所にまで、こんな標識をわざわざ作って立てなければならないほどに、羊が頻繁に現れるとしたら、注意を促すべき相手はもうドライバーだけでは済まされない気がするのですが。


長かった車道歩きも、ここでようやく終わります。
でも、久しぶりに山道が歩けるのかと期待したら、階段道が延々と続くばかりでガッカリでした。
下る方向なので体力的には楽ですが、緩やかにではなくグングン下る具合なので、あまり楽しくは歩けません。
一気に標高を落として再び車道に出ると、周囲の樹木が色付いていました。この日見たほぼ唯一の紅葉です。


「森の小道 ほだか湖へ」という案内標識を発見。穂高湖への寄り道は予定にはなかったのですが、全行程の約9割を歩き終えて、ゴールの摩耶山にかなり早めに到着してしまうことが確定的となっていました。
楽しみたいのは夜景ですから、早く着いても意味がないですし、穂高湖が紅葉の綺麗なスポットだという事前情報をヤマレコで得ていたこともあり、時間調整を兼ねて寄ってみることにしました。
すでに3時を過ぎているという時間帯も良かったのだとは思いますが、穂高湖は人影がまばらで、ひっそりとしています。紅葉も、見頃は過ぎていたものの、まだなんとか楽しめる状況。
そこでは時間が静かに流れていて、あまりの居心地の良さに、30分ほどのんびりと過ごしてしまいました。
湖畔の樹木が、紅葉とともに鏡のような水面に映っているのが、とてもきれいです。
たまに日が差すと、紅葉が一気に映えるようになるのですが、でもほとんど日が陰っていたのが残念でした。


穂高湖から杣谷峠に上がると、また車道歩きとなりますが、今度は短い距離で終わって、ここから摩耶山へ向けての最後の登りが始まりました。
この日のゴール、摩耶山の掬星台に到着すると、そこは大きな広場となっています。とても心配していた展望ですが、海側に面したテラスからは、果たして、神戸市街をちゃんと見下ろすことができました。
まだ明るい時間でしたが、まずは何がどんな風に見えるのかを確認してみたところ、こんな具合です。
遠くが霞んでしまい、沿岸部しか見えていないのは残念ですが、一時は諦めかけたことを思えば上々でしょう。
大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


掬星台は摩耶山の山頂ではないので、一旦掬星台を離れて、明るいうちに山頂を踏んでおくことにしました。
地形図を頼りにそれらしい方向へ歩いて行くと、三角点は案内が出ていて分かりやすかったです。
これが摩耶山の三角点ですが、その標高値は698.6m。地形図には、三角点のすぐ隣に、別に702mの標高点が記載されているので、三角点の地点も厳密には山頂ではないことになります。
では702mピークはどこなのか、という点には、結論が出せませんでした。
地形図とGPSを併用した位置確認では、この天狗岩大神を正面に見るあたりの茂みの中となるのですが、その高さはすぐ近くにある三角点とほぼ同じで、とても3m以上の標高差があるとは感じられなかったのです。


再び掬星台に戻ってきました。最初に着いた時から約20分が経過していて、その間に観光客の数はかなり減った模様で、閑散となりつつありました。
展望が良くて夜景の名所にもなっていますから、昼に来る人も夜に来る人も多いのでしょうが、その合間の夕方という中途半端な時間帯は、人出が一旦落ち着いて狙い目だったのかもしれません。
間もなく山の陰に日が沈んでいきます。中央の建物が、帰りに乗るロープウェイの駅なのですが、乗り場に行列ができているのが分かったので、先に窓口に行って乗車券を購入しておきました。


それまで脱いでいたフリースとジャケットを羽織り、帽子もかぶって寒さ対策を整えて、人出が少ないうちに展望デッキの最前列に陣取ったら、あとは日没を待つだけです。
この時点の景色は、最初に着いた時のものとあまり変わりませんでした。大きな写真は こちら です。
日が暮れていくとともに、次第に街の明かりが増えていきます。大きな写真は こちら です。
だんだん夜景の雰囲気に近付いてきました。大きな写真は こちら です。
いよいよ日が落ちて、神戸市街も輝き始めました。この時を待っていたのです。大きな写真は こちら です。
17:25まで粘りました。西の空には薄明かりが残って、まだ完全な夜景ではありませんが、十分にきれいです。
実は粘っている間も、なんだか暗くなるのが遅いなと思っていたのですが、日没の時刻を東京と同じ感覚で考えていたのが間違いでした。東京と神戸で、その時刻に20分もの差があることを認識したのは帰宅後のことです。
もっと待てば、さらに見事な夜景が見られるのは確実ですが、今はなにしろ遠征先。これ以上遅くなると、帰宅が深夜になってしまうばかりか、何か予測外のことが起きた際に帰れなくなるリスクを大きくしてしまいます。
すでにまるまる1時間、刻々と変わりゆく景色を楽しみましたし、この日はここで切り上げることにしました。
大きな写真は こちら です。
それでも最後に、ロープウェーでも最前列に立つことができました。
車窓から、さらに進んだ夜景を楽しみながら空中散歩ができて、もう思い残すこともなくなった感じです。

タグ:関西
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