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酷暑の大山で、よりによって男坂を登り、自虐的ドM山行に(苦笑) [丹沢]

2014/09/06(土)

■第290回 : 大山(1252m)


スッキリしない天気の週末が続いていますが、この日も午後から天気が不安定になる予報が出ていました。そこで、前回同様にガッツリと山を歩くのは諦めて、午前中に歩き切れるコースで近場の山に出掛けてきました。

丹沢の大山は、すでに6回登頂していて、この6月にも登ったばかりです。
でも、なぜかまだ歩いていなかった表参道の男坂を登り、9年前に1度歩いているものの、当時のことをほとんど忘れている日向薬師へのコースを下ったので、行き慣れた山にしては新鮮味のある登山となりました。

 累積標高差(登り):980m / 距離:9.3km / 歩行時間:3時間50分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間25分 

(往路)
古淵 05:57-06:00 町田 06:06-06:29 伊勢原
伊勢原 06:35-07:00 大山ケーブル

(登山行程)
大山ケーブルバス停 07:00
阿夫利神社下社   07:50-08:00
16丁目       08:40-08:45
大山        09:20-09:40
見晴台       10:20-10:30
登山口       11:10
浄発願寺奥の院跡  11:10-11:20
日向薬師バス停   11:45

(復路)
日向薬師 11:45-12:05 伊勢原 12:06-12:26 相模大野
相模大野 12:45-13:00 市営斎場入口


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

伊勢原駅から大山ケーブルへの2番バスは、終点までの乗客が10名ほどと少なめでした。低山に登るにはまだ厳しい季節ですし、ケーブルカーが動き出す前のこの時間は観光客の姿もなく、静かなスタートとなっています。
自宅のあたりからも、小田急線の車窓からも、丹沢方面はただ白く見えているばかりで、山々の存在が全く分からなかったのですが、登山口まで来て近くから見上げても、やっぱりこんな状況でした。


「こま参道」の入口まで来た時には、まだ5分も歩いていないというのに、早くも汗ダラダラでした。
この日は朝から気温が高くて、自宅から最寄駅への歩きでも汗だくになっていたのですが、登山口にいる時点ですでに空気がガスっぽくて、ジメジメしているために暑さが半端ではありません。
そこで、休憩時のために用意していた扇子をザックから出して、常に片手で扇ぎながら登ることにしました。勿論そんなことをしたのは初めてですが、そうでもしないと、熱中症になりかねない程の暑さだったのです。
こま参道も、全ての店が開店前で、ひっそりとしています。賑わうのは、ケーブルカーが動いてからなのかな。
ケーブルカーの駅を見送ったすぐ先で、男坂と女坂が分かれます。これまでは、いつも女坂を歩いていたので、今回は初めて男坂へ。ここは女坂でもかなり急なので、男坂だとどんなことになっているのかとドキドキです。


男坂は、いきなり急な石段で始まります。傾斜が急なだけでなく、大きな段差が連続して、相当に苦しいです。
真夏のこんなクソ暑い日に登るべきコースでなかったのは明らかですが、来てしまったものは仕方ありません。
このところ登山に出掛ける回数が減っていたので、鈍った身体に渇を入れるにはこの位が丁度良かったかも、などと納得できる理由を無理矢理探して登りますが、熱中症への心配からペースは意識的にセーブしました。
しばらく急な石段が続いた先で、今度は長い鉄階段が出現。とにかく、傾斜が緩む箇所が全くありません。
次から次へと現れる石段は、すべての段差がほぼ例外なく大きなものばかり。超きつ~い。
そんな石段が、見える限りずっと先まで続いていて、もう笑うしか。でも考えてみれば、女坂でも十分に急なのに、それに対して男坂と呼ばれている訳ですから、これほどの状況しかあり得ないと覚悟しておくべきでした。


どうにか、阿夫利神社下社の手前まで来ました。石段の先に見える鳥居をくぐれば、目の前に下社が現れます。
この様子では、下社のすぐ先で、雲の中に入ってしまうことになるのでしょう。
阿夫利神社下社も、ケーブルカーが動く前は閑散としていました。ここで人の姿が入らない写真が撮れるとは。
期待はしていませんでしたが、やはり展望はサッパリ。すぐ隣にある、弘法山から大山へと続く稜線が見えている程度でした。  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


阿夫利神社下社でひと息入れたら、再び急な石段に取り付きます。
まもなくガスの中に入って、見通しが悪くなりました。傾斜は引き続き急なままですし、暑さも相変わらずなのに、いっそう空気がムシムシしてきたことで、どんなにゆっくり登っても、もう汗が止まりません。
16丁目で、蓑毛から登ってくる道を合わせます。ガスは、このあたりが一番濃かったようでした。
ここは、今まで素通りしたことしかなかったのですが、あまりの暑さに、たまらず小休止していきます。


16丁目を過ぎると、いくらか傾斜が緩んで、それまでよりは少し楽に登れるようになります。そして、25丁目でヤビツ峠からの道を合わせると、稜線に上がったことで、弱いながらも風が涼しく渡るようになりました。
25丁目まで来れば、あとはひと登りで、間もなく頂上にある阿夫利神社の鳥居が見えてきます。
珍しく標準コースタイムと同じだけの時間をかけて登ってきましたが、高温高湿の厳しい条件にもかかわらず、ゆっくりなペースを保ったからか、暑さによる消耗を感じることなく、余力を残しての登頂となりました。


頂上に到着しましたが、展望はどの方向もすべて白一色でした。晴れていれば、頂上標柱の先には相模湾があり、条件次第では伊豆大島まで見えたりするのですが、遠くは言うに及ばず、眼下の町並みすら見られません。
広い頂上はガラ~ンとしていました。まだこの時間は、ケーブルカーを使わずに、下から登った人しか着いていませんし、そもそも、このくらいの標高の山の季節でもないですしね。皆さんこの暑さの中をよく登ったなぁ。
自分たちの背中が、次々と写真に撮られているのに、何も感じないのでしょうか。混み合っている時は仕方ない場合もありますが、座れる場所がほかにいくらでも空いている中で、敢えてここに居座る理由が理解不能です。
頂上の北西側に回ってみても、富士山や丹沢核心部が一望できるはずなのに、展望図が虚しく写るだけでした。
もう写真を撮るまでもなかったのですが、都心のビル群が見渡せることもある東側の状況も、この通りでした。
なお、頂上では微風もあって比較的涼しかったはずなのですが、なにしろ酷暑の中の登山で身体が火照りまくっていて、20分ほど休んでいたくらいでは、涼しさが感じられるまでにはなりませんでした。


頂上を後にしたら、見晴台への道を下って、日向薬師へと向かいます。
下りになると、漂うガスが幽玄な風景を醸し出しているさまを、楽しみながら歩く余裕も出てきました。
すぐに、三峰山へ向かう縦走路を左に見送ります。6月に大山に登った時は、ここから出てきたのでした。
樹木が途切れた地点で下を覗いてみましたが、見通せる距離はほんの僅かでした。


見晴台に着いたのは、そろそろケーブルカー利用の人が現れそうな時間でしたが、休んでいた人の数はわずか。
ここまで下ってくる途中ですれ違った人も数えるほどでしたので、こちら側から登る人は少ないのでしょう。
頂上にいた頃とは違って、雲の間には青空が現れるようになり、近くの町並みもぼんやりと見えてきました。
見晴台で少し涼んでいくつもりが、間もなく晴れてきてしまい、強い日差しでかえって暑くなる始末。
しかし振り返ってみると、大山は相変わらず雲に厚く覆われたままでした。


見晴台から日向薬師への道を下り始めると、すぐに右側が少し開けました。見えていたのは、すぐ西隣にある、弘法山から大山へと続く尾根だけですが、それでも、この日に見られた唯一の展望らしい展望となっています。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
日向薬師への道は、緩やかな尾根上を進むのに、ずっと坂道ではなく階段状になっていて、少しばかりの傾斜をいちいち段差にしてあるのが煩わしいです。ここまでしないと道を維持できないのか大いに疑問なのですが、見晴台~日向薬師間は「関東ふれあいの道」にも指定されているので、きっと過剰に整備されたのでしょう。
穏やかな尾根ですから、段差がなくなってからは、とても気持ち良く歩くことができました。


しばらく緩やかだった道は、少し登り返したところで道標が立つ地点を左折すると、道の性格が一変しました。
その先は、何度となくジグザグを繰り返しながら、一気に高度を落としていきます。この区間は「九十九曲」と名付けられていますが、本当に九十九回くらい曲がっていそうなほどの折り返しの多さでした。
途中で林道を横断すれば、長かった下りもあとわずか。でもジグザグはこの先ももう少し続きます。
この頃には、ほぼ下界と変わらない標高まで下がっている上に、気温が上がってもう朝の涼しさはなく、さらに日差しまで出てきて、下りなのに暑くてたまらず、再び大汗をかかされていました。
日向ふれあい学習センターの建物裏に出て、小さな沢をこの橋で渡ると、間もなく登山口が見えてきます。


登山口に着いた時は、登頂時と同じくらい汗だくになっていて、とてもそのままバスに乗る気にはなれません。
しかしその状況は十分に想定できており、近くにあるお誂え向きそうな場所に、周到に目を付けてありました。
それがこの「浄発願寺奥の院跡」。車道のすぐ脇にあって楽に行き来できるのに、いい感じに奥まっていて車道から見えにくく、人目を忍ぶには好都合な上、なんと予想外に東屋まで建っていて、まさに至れり尽くせりでした。奥には梅の木尾根への登山道の入口がありますが、そこを歩く人が少ないことも6月に実踏調査済みです。
東屋のベンチで着替えを済ませ、デオドラントシートで汗を拭いたら、もう涼しい顔でバス停に向かえます。


あとは車道を歩くだけ。ここは炎天下になるのを覚悟していたのですが、日差しが陰ってくれて幸いでした。
車道の脇を流れる日向川は、このあたりでは渓谷のようになっています。
沿道には多くのキャンプ場が並んでいて、どこも家族連れや若者のグループなどで賑わっていました。
日向薬師のバス停に着いて、発車間際のバスに乗り込むと、お昼時とあってか私以外の乗客は1人だけでした。
空は朝よりも明るくて、大山を振り返ると、かなり上まで見えていましたが、頂上付近は相変わらず雲の中。
そして、午後3時頃に雷雨が降り始めて長く続いたようなので、早めに歩き終えて正解だったと思っています。

タグ:丹沢
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