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大岩山・羽根子山・高川山 [富士山とその周辺]

2019/05/18(土)

■第408回 : 大岩山(753m)・羽根子山(896m)・高川山(975m)


この日の行先は、前回の扇山・百蔵山と同じく、山梨百名山に名を連ね、秀麗富嶽十二景の1座でもある高川山です。2007年に登って以来の再訪になるという点も、前回と類似するケースとなりました。
今回は、大岩山や羽根子山から縦走する、いわゆるバリエーションルートで高川山を目指した結果、朝1番で歩いたこともあってか、比較的人気が高いはずの山なのに、人と会うことがほとんどなく静かに過ごせています。

 累積標高差(登り):896m / 距離:9.6km / 歩行時間:3時間40分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間40分 

(往路)
古淵 04:59-05:21 八王子 05:35-06:19 大月
大月 06:23-06:29 初狩

(登山行程)
初狩駅    06:35
屏風岩山   07:25-07:30
大岩山    07:45-07:55
向峠(鍵掛峠) 08:05
カンバ沢ノ頭 08:50-08:55
羽根子山   09:00-09:05
高川山    09:30-09:45
中谷入登山口 10:25
道の駅 つる  10:45-11:00
禾生駅    11:10

(復路)
禾生 11:25-12:22 高尾 12:23-12:29 八王子
八王子 12:40-13:03 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

最寄駅の始発電車から乗り継いで、朝6時半に初狩駅に到着。この駅で同じ電車から降りたのは私だけでした。
線路をくぐった先で、高川山への道標が左折を示しているのを無視して右折すると、次の角にも高川山登山口の標識が。この先は現在ではバリエーションルートの扱いですが、かつては一般的な登山道だったのでしょうか。
その道に入ると、道の両脇に点在していた家並みはすぐになくなって、未舗装の砂利道に変わりました。
ほどなく別の砂利道に突き当たると、その先からは山道に変わるはずなのですが‥‥。
少し右にズレた位置で見つかったその山道は、予想外に草深くて(実際は、この写真から受ける印象よりも、道の存在がずっと明瞭に見えていましたが)、テープによる目印がなかったら、入るのを躊躇ったことでしょう。


はじめのうちは登山口同様、草深い道が続きます。朝露でウェアが濡れるという体験を久しぶりにしました。
ただし道は細いながらも明瞭で、ヤブっぽいところもなく、進むにつれて草丈が低くなって歩きやすくなってきます。クモの糸にも時折引っ掛かる程度で、不快な思いもほとんどせずにすみました。
尾根に乗ってからは、下草もなくなってスッキリとした道に変わります。
さほどきつく感じる登りのないまま、736mの三角点を通過すると、もう屏風岩山は目と鼻の先です。
三角点からわずかに下って登れば、屏風岩山手前の分岐点。右折して、すぐ先にある屏風岩山を往復します。


ゴツゴツした岩に覆われたピークに到着。ここが屏風岩山でしょう。近くに見えているのは鶴ヶ鳥屋山。
岩山の南西面は大きく切れ落ちていますが、縁に近付かなければ危険はありません。この岩壁を下から見上げた時に屏風のように見えるとすれば、きっとそれが山名の由来なのでしょう。
この頃はまだ比較的見通しが良くて、2つ上の写真の鶴ヶ鳥屋山のほかにも、滝子山などが見えていました。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
山名標は木の幹に括られた物と、地面に落ちている物の2つがあり、どちらも私製でほぼ同じような体裁の物でした。なお、登山地図ではここを「屏風岩」としていて、山名が付いた地点としては扱っていないようです。


先程の分岐点に戻ったら、今度は直進して大岩山へ向かいます。
大岩山へは、少し下ってから同じくらい登り返します。中間地点の鞍部付近だけ、植林の景色に変わりました。
その後、登り詰めた小ピークが大岩山かと思ったら、そこでは標識などそれらしいものが一切見当たりません。
そこで右を向くと、ほんの少し先に、今いる地点よりも僅かに高そうな場所が見えています。地面には進入禁止のサインがあるので、高川山へのコースからは外れる方向なのでしょうが、それを承知の上で行ってみました。
ほんの20~30秒ほどの移動で、一番高そうな地点に到達。展望も何もない場所ですが、ここが大岩山でしょう。
大岩山の最高点の近くには私製の標識がありましたが、小さいばかりか色も地味なため最初は見落としてしまい、もう一度改めて周囲を探した時に見つけています。
高川山へは、進入禁止のサインの手前まで戻って、この岩を越えて行きます。この付近には岩らしい岩がこれしかなかったので、さほど大きな岩ではなかったけれど、これが山名の由来なのかもしれません。
大岩山から下り始めると、間もなく尾根を左に外します。尾根からの降下点に道標などの明確な案内はないものの、道筋は明瞭で目印のテープもありましたから、破線路を歩き慣れた人なら見落とす可能性は低いでしょう。


その後はやや足元の悪い下りが続いたのち、鞍部にある向峠を通過、反対側の尾根に取り付きます。向峠は峠越えの道が交差する十字路で、交差する道にも私製の道標による案内がありました。近ヶ坂峠への道は、明瞭なのに入口が通せんぼされていましたが、通過困難になっているのか、単なる誤進入防止なのかは分かりません。
向峠にあった私製の標識は「向峠(鍵掛峠)」となっていました。現在の登山地図はここを「向峠」とした上で、少し南にある別の峠を「鍵掛峠」としていますが、少し古い版を見るとここが「鍵掛峠」だったりするので(現在の版の鍵掛峠の地点には地名の表記がない)、年代によって地名の認識のされ方に変化があるようです。
向峠からの登り返しは、途中から傾斜が少し急になるものの、あまり長くは続きません。
稜線に上がった所で、近ヶ坂峠からの尾根道に合わさりますが、かつて行先を案内していたらしい道標は、地面に転がっていた(写真右下)ばかりか、字もかすれて解読不能で、何も道案内がない分岐点になっていました。
あとは高川山から南西に派生している尾根を、その元までたどるだけですし、しばらくは1本道なので、進路の見極めは容易です。とはいえ、道が格段に明瞭になったわけではなく、相変わらず細い道の箇所が大半でした。
尾根上では時折、見頃のツツジが目を楽しませてくれます(ツツジは高川山まで散発的に点在していました)。
久しぶりに大きめのヘビに遭遇。しかも、なかなか登山道上から退散してもらえず、少し手を焼きました。


尾根上で小さなアップダウンを繰り返していた道は、しばらくすると急登に変わります。
急登を登り詰めたピークがカンバ沢ノ頭。ほとんど展望のない地味なピークでした。
カンバ沢ノ頭にも私製の標識がありました。


カンバ沢ノ頭から短く下って登り返した羽根子山は、狭くて、あまり居心地の良くないピークでした。
羽根子山には公的なものではなさそうながら、「つる山友会」なる団体が設置した立派な標識がありました。
前日までの天気予報では、時間が経つほど晴れてくることになっていたのに、実際は逆で、どんどん雲が厚くなってきている感じです。次に向かう高川山こそ、すぐ近くまで迫っていたのでクリアに見えていましたが‥‥。
屏風岩山から眺めた西側の山々は、すでに多くが雲の中。三ツ峠山も、見られたのはこの通り中腹まででした。


羽根子山からは、高川山が見えている左手に進路を取って、ロープが設置された急坂を下ります。直進する尾根にも踏み跡はありましたが、その入口には明確な通せんぼのサインがありましたし、羽根子山で高川山が見える方角を確認できていれば、地図を見ながら歩いている人が道を間違えることはなさそうです。
羽根子山と高川山との鞍部を過ぎると、やがて左に下る道が分かれます。ここには私製の道案内がありました。
その後はまっすぐに高川山を目指すのではなく、途中で進路を左に変えて斜面を一旦トラバース、ここで2007年にも歩いたはずの、初狩駅からの一般登山道に合流しました(この地点に羽根子山への案内はなかった模様)。
一般登山道だけあって、このあと頂上までの短い距離の間にも、この日初めて見る自分以外のハイカーとすれ違ったりしています。そして、なんだかポツリポツリと雨粒を感じ始めたのが気になりつつ、登っていくと‥‥。


高川山に到着しました。まだ朝の9時半ということもあってか、先客は3人組の若者グループのみ。いつも賑わっているはずの山なので意外でしたが、スッキリしない天気でハイカーの出足が鈍かったのかもしれません。
そう、せっかく展望の良い頂上なのに、全天を覆う雲から雨粒がパラパラ舞っているような状況で、景色がほぼ何も見えないのが残念でした。どうやら、一番天気が悪い頃に登頂のタイミングが重なってしまったようです。
富士山がどの方角に見えるはずなのかも、この展望写真に教えられなければ全く分からないような状況で‥‥。
これらの写真なども、一体どの方角を写したものなのか、定かではなくなってしまいました(苦笑)。
高川山の頂上にいる間、雨は一旦は傘を差さなければ濡れるような降り方になったものの、木陰で休憩していた自分は影響を受けずにすみました。そして15分ほど経過して、雨がほぼ降り止んだ頃に頂上を後にしています。


高川山からは禾生駅へ下ることにして、中谷入コースを目指します。一般登山道の歩きやすいことといったら。
分岐点にはもちろん道標完備です。ここで、2007年に歩いた大月方面への道を見送って右折します。
その後はジグザグ道の下りが続き、大きな九十九折りが道の傾斜を緩和していて、とても歩きやすかったです。
かなり下ったあたりで、古宿コースを右に分けて中谷入コースへ。
しばらくダラダラした下りが続いたのち、断続的に舗装された路面が現れたあたりで、前方に単独行の先行者を発見。結局この日、山の中で見掛けたハイカーは、その人を合わせて計5人という少なさでした。


中谷入コースの登山口まで下ってきました。
中谷入コースの登山口を振り返っています。
車道を歩き始めたら時折日が差してきました。とはいえその後も曇ってしまう時間も多く、少なくとも午前中いっぱいはスッキリしない天気が続きましたが、やはり高川山に登頂した頃が一番空が暗かったかなと思います。
最初の人家が現れた時、その後方に同時に見えてきたのは、リニア見学センターと、リニア中央新幹線の実験線です。興味はあるので一度は行ってみたい場所ですが、それはまた別の機会に。
防音防災フードに覆われたリニア中央新幹線の実験線は、登ってきたばかりの高川山の直下を貫いています。
リニア見学センターを脇目に見て進んで行くと「道の駅 つる」があります。時間が合えば昼食でもと思って、ここを下山先に選んだのでしたが、予定を大きく上回るペースで歩けた上、天気の悪かった高川山頂上での休憩も短時間で切り上げたことで、禾生駅に直行するかどうかで帰宅時間に1時間半もの差が出るタイミングになりました(富士急線の電車の間隔が1時間開いていて、1時間後の電車だとJR線への乗り継ぎも悪いのです)。そこで昼食は後回しとし、早い電車で帰ることにして、道の駅ではトイレ&着替え休憩だけにしています。
ゴールの禾生駅に到着。ちょうど次に来るのがJR線への直通電車だったので、乗り換えが少なくて快適でした。

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