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諏訪岳・唐沢山・浅間山 [栃木]

2020/02/09(日)

■第424回 : 諏訪岳(324m)・唐沢山(241m)・浅間山(192m)


今回は栃木県南部の低山を縦走してきました。
諏訪岳や唐沢山は、どちらも展望にあまり恵まれないなど山としては地味な印象にとどまりましたが、最後に一般的なコースから外れて浅間山に立ち寄ったところ、標高は低いのに展望絶佳で居心地も上々という思いのほか素晴らしい場所で、縦走の締めにこの山を加えたことが絶好のアクセントになりました。

 累積標高差(登り):714m / 距離:11.1km / 歩行時間:3時間35分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 04:45-04:54 長津田 04:59-07:05 東武動物公園
東武動物公園 07:13-07:51 館林 08:13-08:47 多田

(登山行程)
多田駅  08:50
京路戸峠 09:25
諏訪岳  09:45-09:55
京路戸峠 10:10
高鳥屋山 10:45-10:50
唐沢山  11:15-11:20
浅間山  12:15-12:30
堀米駅  13:00

(復路)
堀米 13:20-13:40 館林 13:58-14:27 久喜
久喜 14:34-16:38 長津田 16:43-16:59 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

今回のスタートは東武佐野線の多田駅。簡素な駅舎だけがある無人駅で、乗ってきた電車から降りたのは私だけでした。というか、次が終点だからか、もう3両編成の電車には私を含めて3人しか乗客がいなかったのです。
多田駅前から歩いて行く方向を眺めたところで、左寄りに写っているピークが最初に登る諏訪岳です。
進行方向に諏訪岳を見ながら住宅街を進んでいき、秋山川を渡ると工業地帯の景色に変わります。
諏訪岳への登山口がある京路戸公園は、テニスコートが3面あるだけの小さな公園でした。


道なりに公園の奥へと進んでくと、道路がそのまま登山道に変わりました。
なお、上の写真の地点では左にも山道が分かれていて、京路戸峠を経由せず諏訪岳に直行できるのかもと入ってみたら、この通りすぐ先で通行止めになっていました。日曜日の早朝にもかかわらず、奥からはすでに重機の音が盛んに聞こえてきて、それなりの規模で工事が行われている気配なので、ここは大人しく引き返しています。
京路戸峠への登りは、良く歩かれている様子の歩きやすい道が続きます。
傾斜も比較的緩やかで、急に感じる箇所はほとんどなく、楽に登れます。
公園から10分ほど登ればもう京路戸峠で、「関東あれふいの道」にもなっている稜線上のコースに出ました。


京路戸峠から、まずは諏訪岳を往復します。このあたりは、稜線上も穏やかな道が続いていました。
「関東あれふいの道」は諏訪岳に登らずに下っていくので、この分岐点で「関東あれふいの道」を外れます。
すると少し細い道に変わって、傾斜も少しきつくなりました。
登っている途中で眼下を見下ろせる場所に出ると、登山口付近で行われている工事の様子を垣間見られました。これだけ大きな工事をしていれば、通行止めになるのも無理はなさそう。
頂上が近付くにつれて、道はやや急になって足元も少し悪くなりますが、歩きにくいほどではありません。


諏訪岳に着きました。さほど広い頂上ではなく、寛いで過ごせるのは7~8人がせいぜいでしょうか。
周りを樹木に囲まれ、開けているのも西側だけで、これなら途中からの展望のほうが良かったかも。かつて登った大小山や足利行道山などが見えましたが、馴染みのない山域ゆえ、現地で識別できたのは大小山だけでした。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
なお、登ってきた道のほかに北側に下る道があり、登る途中で北側に日光の山々が見られたりもしていたので、気になってそちらの様子も窺ってみたものの、少し下ったくらいでは展望が開けるところはなかったようです。


てなわけで、休憩もそこそこに諏訪岳の頂上から引き返して、見晴らしの良かったベンチまで下ってきました。
ベンチがある地点では、西から北にかけての方角が大きく開けていました。まずは西側の展望で、山名を記入したほかにも、深高山の後方には榛名山が、大坊山の後方には御荷鉾山が、それぞれうっすらと見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに右を向けば、北には日光の山々などが見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
日光の山々をアップで。女峰山は薄雲にまとわりつかれて微妙な見え方でしたが‥‥。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。


京路戸峠まで戻ってきたら、今度は唐沢山を目指します。唐沢山までは引き続き「関東あれふいの道」です。
唐沢山まで小さな登り下りが続くことは地図から読み取れていましたが、それが急な木段となって現れました。
1つ木段を登り終えても、また次の木段が。段差も大きめで少々きつい登りです。
せっかく登ったと思ったら、すぐさま急な木段で下ってしまいます。
息つく間もなく、その先にまたまた次の登り木段が控えていて、なかなか落ち着いて歩かせてもらえません。
それでも292mピークを巻き終わると、ようやく穏やかな傾斜の道をのんびりと歩けるようになりました。
林道が絡んできたら、しばらくは林道を進みます。


林道を進む途中のこの地点で、右に高鳥屋山(290m三角点のピーク)への道が分かれます。ここまでも、登山道は稜線上のピークを何度か巻いていて、その都度ピークへの脇道があるのを見ながらずっとスルーしてきましたが、ここは三角点ピークなので寄ってみることに。 ※これらの脇道には、特別な目印や案内はありません。
高鳥屋山への道は明瞭ながら、一般登山道ではないため少々急な箇所もあって、足元への注意が必要でした。
高鳥屋山に到着。ただ三角点があるだけのピークです。
と思ったら、普通の視線よりもかなり高い謎の位置に、私製の山名標が2つ見つかりました。なぜこの高さに?
高鳥屋山では、周囲の樹木にいくらか隙間があって、特に西側はそこそこ眺められました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
振り返ると、これまで遮られていた東側も少し見通せるようになっていて、2016年に縦走した懐かしい山々が。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
馬不入山の右奥を良く見ると、筑波の山々がうっすらと霞んでいました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
そして南側には三毳山の姿も。2016年の時は太平山から縦走を始めて、三毳山まで歩き通したのでした。
さらに関東平野を挟んで、遠く富士山まで。ここでは、枝の間から覗くような形でしか見られませんでしたが。


高鳥屋山からは、来た道を引き返して元の林道に復帰します。
すぐに林道から登山道が分かれました。地図を見ると林道を進むほうが楽そうだけど、ここは律儀に登山道へ。
何度も繰り返されたアップダウンが収まって、一定の緩やかな傾斜が続くようになると、唐沢山は近いです。


唐沢山にはかつて山城が築かれていて、今も多くの遺構が残されています。頂上部に入って、それらの遺構を結ぶように張り巡らされた遊歩道を適当に進んでいたら、二の丸の広場に出たので、そこから頂上に向かいます。
本丸跡の頂上に、現在は唐澤山神社が鎮座しています。立派な神社である一方で、あまり山の頂上という景色ではなく、登頂したという感覚には乏しかったですし、神社の境内だけに標識なども見当たらなかった模様です。
脇から神社の境内に先に入ってしまったので、参拝後に神門をくぐって石段を下ることになりました。
鳥居をくぐってさらに下ります(以上2枚は、ともに石段の途中で振り返りました)。ところで、石段を下り終えたら社務所の先に、関東平野を見渡せる展望所があったようなのですが、それを知ったのは帰宅後でした。
三の丸の広場には、たくさんの猫がいました。
人懐っこいヤツが多くて、カメラを向けていたら近寄ってきました。しばらく猫とマッタリして過ごします。
三の丸の広場より下は、どこもかしこも猫の姿であふれていて、食事処の唐澤山荘前も猫でいっぱいでした。
駐車場があるレストハウス前まで来ました。車で訪れる場合はここが唐沢山城跡の入口になるようで、停められている車の台数でお分かり頂ける通り、唐沢山は観光客の姿も多くて賑わっていました。
レストハウスの下には「上杉謙信が唐沢山城を攻めるとき西日が反射して攻撃が困難だった」とされる鏡岩が。


鏡岩のすぐ先で、車道からハイキングコースが分かれて、ここから再び山道を歩きます。
山道を歩ける区間はそう長くはなく、その間に小ピークを通る道(山頂コース)と巻く道(初心者コース)に分かれる分岐が3箇所あって、ここが1箇所目。山頂コースは、行先に見晴小屋があると書かれていますが‥‥。
小ピークに登ってみると、そこにはベンチしかなかったものの(きっと以前は小屋があったのでしょう)、見晴らしは確かに良好で、都心方向の先には、この日初めて富士山を樹木に邪魔されずスッキリと眺められました。
富士山のアップです。富士山の手前に見えていたのは奥多摩の稜線でした。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
小ピークを過ぎた先で山頂コースと初心者コースが合流すると、間もなく2箇所目の分岐点です。
2つめの小ピークは、立ち止まる気も起らないほど手狭で地味な地点でした。
3箇所目の分岐点です。
3つめの小ピークは展望は今ひとつでしたが、そこそこの広さがあり、腰を下ろすのに好都合な露岩もあったので、ここで少し休んでいきました(最初の小ピークのベンチには先客がいて、それで撮影も遠慮したのです)。
2つのコースがみたび合流すると、ほどなく車道に出て、山道は一旦ここまででおしまいになります。
この先、東武鉄道や唐澤山神社のウェブに掲載されているハイキングコースでは、堀米駅までずっと車道を歩くことになっていますが、それでは味気ないので、最後にすぐ近くの浅間山にも寄っていく計画にしてきました。
なお、それら2種類のハイキングコースの案内は、いずれも浅間山を完全に無視していて(地図上でもそこに山なんか無いことにされている)、ヤマレコを参考にしなかったら、その存在に気づけなかったことと思います。


車道を歩いて行くと、その車道のすぐお隣にあるだけに、左手の木々の間からしばしば浅間山の姿が見られるようになりました。頂上に立派なあずまやが建っていることが分かります。
ここが浅間山への入口。浅間山を示す案内は皆無ですが、堀米駅方面へ続く車道と分かれて山道へ入ります。
入口に一切の目印的なものすらなく、少々不安に感じるほどだったのに、山道は良く踏まれていて明瞭でした。
やや急になる上部は石段が組まれていたりしたので、実は古くからかなり歩かれていたりする道なのでしょう。


浅間山の頂上には高い樹木が全くなくて、わずか200m未満という標高ながら、360度の眺望が圧巻でした。
あずまやの奥には浅間神社があって、古来より信仰の山として崇められていたことが窺えます。
この山の魅力はなんといっても全方位の見事な展望でしょう。標高が低いことや、知名度が低く登山対象としてもあまり一般的でないことで、大した期待をせずに来ていたものだから、これには度肝を抜かれました。もちろん事前の下調べで好展望という情報は得ていたものの、さすがにここまでの凄さとは思っていなかったのです。
それでは、その素晴らしかった大パノラマを西側から順にぐるりと。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
大小山や足利行道山などを少し大きく撮ってみました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
うっすらと見えていた赤城山の方向も少し大きめに撮りました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
続いて日光の山々をはじめとする北側の眺望です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
日光の山々のアップです。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
お次は、遠くに筑波山が霞んでいた東側の眺望です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
筑波山などもアップで。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
そして最後は関東平野が広がる南側です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
富士山も、なんとかこの時間まで見えていました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
都心方向に目を凝らすと、スカイツリーもハッキリと!(写真左端。肉眼ではもっと明瞭に見えました)


浅間山を堪能したら市街地へ下ります。こちらがメインの登り口なので、山道がずっと下まで見えていました。
下る途中で浅間神社の鳥居をくぐります(くぐった後に振り返って撮りました)。
標高が低いだけに、10分もかからずあっという間に登山口まで下ってしまいました。
住宅街に入ったら、あとは駅まで車道を歩くだけ。
ゴールの堀米駅に到着。日中は1時間に1本という運行間隔なので、電車が来るまで少し待たされました。

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