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草戸山・榎窪山 [高尾・陣馬]

2020/10/13(火)

■第431回 : 草戸山(364m)・榎窪山(420m)


先々週に続き、今回もアプローチに自転車を走らせて、公共交通機関を利用しない山行に出掛けてきました。

今回の行先は南高尾の草戸山です。もう何度も登っていて、平時であれば、もう少し寒くなる時期を待って出掛けるような標高の山ですが、自転車で無理なく行かれる距離なので行先に選びました。
コースは、試走と視察を兼ねて4月に行った「自転車行で津久井湖へ」の時に1番目の行先にしていた、川尻八幡宮を拠点に周回する設定で、相模原市内で完結する行程(※)という点も前回同様です。
(※)草戸山は東京都町田市との都県境に位置していて、町田市の最高峰でもあります。

 累積標高差(登り):515m / 距離:11.0km / 歩行時間:3時間25分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
自宅-自転車移動(約13.4km)-川尻八幡宮

(登山行程)
川尻八幡宮     07:40
金刀比羅宮     08:40
城山湖       08:50-08:55
草戸山       09:15-09:25
榎窪山       09:55-10:00
城山湖散策施設   10:20-10:25
若葉台七丁目バス停 11:10
川尻八幡宮     11:30

(復路)
川尻八幡宮-自転車移動(約13.4km)-自宅


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

国道16号線と国道413号線を走り継ぎ、川尻八幡宮の鳥居が見えてきたところで国道から離れます。ここまではほぼ平坦な道が続いて(厳密には登っているものの勾配はほんのわずか)、ママチャリでも楽に走れました。
でも鳥居の先に約1km続く八幡宮の参道に入ると、明らかな登り坂に変わり、最後は少し息が上がって八幡宮前の交差点へ。ここまで休憩なしで走り続けて(たびたび信号待ちでは停まったけれど)1時間10分ほどでした。
今回は、八幡宮の駐車場に自転車を停めさせて頂きました。
なので、まずは川尻八幡宮で参拝していきます。1525年の創建と伝えられ、1760年に再建された本殿はこの地域で最古の木造建築だとか。奥には鎮守の森が広がり、奈良時代の様式と推定されている古墳もあります。


県道を北方向に歩き始めて数分、小松交差点まで来ると、すぐ近くで「小松コスモスまつり」が開催中でした。
交差点付近にあったのは、小松コスモス園のほんの隅っこなのでしょうが、それでもたくさんの花を見られました。休耕田に毎年100万粒の種を蒔いて育てているようで、まつり期間中は有料で花摘みもできるらしい。
小松交差点のすぐお隣には小松橋交差点。ここは前にも来たことがあります。
というのも、すぐ先に小松ハイキングコースの入口があるから。でもこのコースは、すでに登りでも下りでも歩いているので、今回は往復ともに敢えて違うコースを見つけてあって、ここはスルーして先へ進みます。
やがて家並みが途切れがちになると、左手に小さな尾根が見えてきました。このあと歩く予定の尾根です。


さらに進んで、穴川バス停と穴川交差点を過ぎれば、その尾根への入口も間近です。
穴川交差点の先にはハイキングマップが掲示されていました。この掲示の存在はGoogleマップのストリートビューを見て事前に知っていて、こんな所にあるくらいだから、てっきりこれから歩くコースが示されているものと期待していたのに、そのコースは全く載っていなくて(というか存在すら示されていない)、ガッカリでした。
それらしい案内は何もありませんでしたが、この細い路地が、目指していた尾根への入口です。
すぐに墓地に出て舗装された道が途絶えた先にも、草に覆われた土の道が続いていました。
ほどなくY字の分岐に出たら、目指す尾根がすぐ左手に迫っていました。
ここが尾根道への入口です。ここまで道案内は一切なかったけれど、右手の小さな電波塔を目印にできそう。


あまり知られていない筈の道にしては、意外にもそれなりに道幅のあるしっかりした道です。路面には轍らしきものも見られるので、時には何らかの車両が通ったりもする模様。でも、道が明瞭なのに安心した一方で‥‥、
普段は全く人通りがないのか、行く手を蜘蛛の巣(中にはかなり発達したものも)に頻繁に遮られます。それがあまりに鬱陶しく、拾った適当な小枝で払いながらでなければとても進めません。さらにヤブ蚊にも次々と襲撃されるという二重苦で、この暑い中、一旦は半袖にしていたウェアを長袖に戻し、手袋までして歩く羽目に。
分岐点が現れると、そこには鳥獣供養塔がありました。
鳥獣供養塔を過ぎると道が細くなったので、その先はいよいよ歩かれていないようです。
それでも道は明瞭なままで、森の雰囲気も好ましい感じなのに、蜘蛛の巣とヤブ蚊の不快さといったら。寒い時期を待った上で、週末などいくらかでも人が通りそうな日を選ばないと、ここは快適には歩けないのでしょう。
また、道には時折分岐が現れます。より明瞭なほうを選んでいれば大抵は間違いないものの、中にはほぼイーブンに見える分岐もあったので、目指す大体の方角が把握できていないと、進路に悩まされるかもしれません。
結局、尾根道の出口まで、快適には歩けないままでした。この時期にこの道を選んだのは失敗だったようです。
出てきたのは車道がT字路になっている地点で、車道から歩いてきた尾根道を振り返りました(写真左端)。


そこからは、少しだけ車道を歩きます。
ほんの4~5分で城山湖エリアに到着。ゲートを越えた先には、小松ハイキングコースからの出口もあります。
右手には金刀比羅宮への石段が現れて、ここから先はもう何度も歩いている道になります。
石段は短いものですが、すこぶる急で侮れません。各段の段差も大きくて、腿上げに骨が折れました。
1段上の道路に上がれば、目の前が金刀比羅宮です。
計画よりも少し早く着いたので、ここで20分ほど時間をつぶしていこうと、金刀比羅宮の境内に入ります。
金刀比羅宮からは、南東側を広く見渡せました。この日は遠望がきかず、橋本駅周辺のビル群が目立っていた程度でしたが、展望に恵まれないピークを巡るこの日のコースでは、こんな眺めでも貴重だったのです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
時間調整の理由は、城山湖の堤防の開放時間が9時からと知っていたから。でも金刀比羅宮の境内から見ていると、城山湖の方向から何人かのハイカーが歩いてくるので、これはもう通れるに違いないと行ってみると‥‥。


やはり城山湖への入口が開いていました。少し早めに開けてくれたのでしょう。
城山湖は本沢ダムによって堰き止められた人造湖です。近付いて行くと見えてくる、草が生い茂った緑色の斜面がダムの堤体で、その天端の堤防上は歩道になっています(このあとそこを通って対岸へと向かいます)。
堤防上の歩道まで来ました。対岸の斜面には、植栽による「しろやまこ」の文字が見えています。
堤防上から上流側を眺めるとこんな具合。このあと、奥に見えている稜線上を右からへ左へと歩きます。
堤防上のベンチで少し足を休めました(ここからの展望は、金刀比羅宮からの眺めと大差なかったです)。


堤防上を渡って対岸に回ったら、奥に見えてきた階段を昇って草戸山への登山道に取り付きます。
階段を昇ってもまだ開門時間の9時前でしたが、登山道の入口にある門もすでに開いていました。
登山道に入ると、小刻みなアップダウンをしながら徐々に高度を上げていき、はなさき休憩所を通過します。
はなさき休憩所の先では1度ガクンと下るなど、草戸山へはなかなかすんなりとは登らせてもらえません。
そして急で少々長い木段を登ります。城山湖からの標高差なんて約80mしかないのに、割ときつい登りでした。
それでも、境川源流への分岐を過ぎれば、もう頂上は近いです。


草戸山の頂上に着きました。ちょうど誰もいないタイミングに当たったようです。
山之神の小さな祠と、その割に立派な鳥居があります。
かつては展望台を兼ねていたらしい休憩舎があるものの、樹木が生長してしまった現在、眺めは今ひとつです。
ここは松見平休憩所にもなっていて、堂々とした標柱が立っていたのに対して‥‥、
公的な山名標などはなく、草戸山の文字は私製の標柱に刻まれているだけでした。
頂上で10分ほど休んでいる間に、2組計3人のハイカーが現れては、ここを素通りして過ぎ去りました‥‥。


草戸山から榎窪山に向かうと、尾根道は引き続きアップダウンを繰り返して、急な木段の登り下りもあります。
結構きついアップダウンにしばらく耐えていると、ようやく緩やかな道に変わりました。このあたりがこの日で唯一、山道を快適に楽しんで歩けた区間だったかも。
しかしそれも束の間、またしても急な木段の登りが現れます。
そこではこの通り、木段が単なる障害物と化していたので、その脇の斜面を歩くしかなくなっていました。
その後も急な木段は続きました。草戸山と榎窪山の間も、単純な標高差は60mに満たないほどなのですが、再三のアップダウンのために、小さな標高差とは桁違いに絞られたような気がして、何度歩いても苦しい区間です。
一連の木段を登り切った先のふれあい休憩所では、先程草戸山を通過していた3人が休憩中でした。急な登下降が収まった地点まで来てから休まれているあたり、道の様子を良くご存じの歩き慣れた方々だったのでしょう。


城山湖の周囲を1周する散策路と、南高尾山稜などへの縦走路の分岐点まで来ました。一旦右の道を登って、すぐ先にある榎窪山まで往復したら、ここまで戻って今度は左の道に入り、再び城山湖の湖畔方面へと下ります。
おっと、榎窪山へ直行するつもりが、途中で道を間違えて、峯の薬師からの道に出てしまいました。何度も歩いているからと気を抜いていてはいけませんね。ま、小さな道間違いなので、特にダメージはなかったのですが。
なので、三沢峠を経由して榎窪山へ。三沢峠では6人ほどのグループが賑やかに休憩中で、接近は避けました。
榎窪山に到着しました。全く展望がなく雰囲気も地味な山頂で、多くの人が素通りするような地点ですが、この日の私にとってはここが最高点なので、ベンチに腰掛けて少し足を休めていきます。
以前は私製の山名標だけだった所に、公的な道標が増えていて、榎窪山の名もきちんと記されていました。


先程の分岐点まで戻ったら、城山湖へ下る道に入ります。
その道は傾斜がいたって緩やかで歩きやすい反面、見た目がすっかり車道で、山道の趣がないのが残念でした。
舗装道路に降りたら、発電所を横に見ながら進みます。
城山湖散策施設の管理棟の前まで来ました。
無人の管理棟には周辺の観光案内が置かれていたほか、奥には駐車場やトイレがありました。


城山湖散策施設の管理棟前からは、右の2車線の道に入ります。
ありきたりの車道を少々長く(といっても時間にすると10分ちょっと)歩くので、ここはいささか退屈でした。
左手に現れた電波塔のすぐ先に、次に歩く若葉台北尾根道への入口があります。5年前にも歩いている道ですが、ここから入るのは初めてで、道標等の案内が何もない上に、草深い様子も不穏に感じる歩き出しです。
案の定、道は明瞭ながらも、続けざまに蜘蛛の巣に行く手を阻まれて、はじめに歩いた山道の再現のようです。
途中には倒木が放置されていたりして、この道も少なくともこの時期はほとんど歩かれていないのでしょう。
普門寺からの道を合わせるあたりには、見覚えのあるベンチが(5年前の記事にも同じベンチを載せていました)。この先で少しは歩きやすくなったものの、でも油断していると蜘蛛の巣に引っ掛かったりしました。
さらに進むと、若葉台の住宅地のすぐ近くを通っていることが良く分かる景色が見られたり‥‥、
大きく展望が開けて、橋本駅周辺のビル群などを眺められる地点があったりしました(ここも5年前の記事を振り返ると、全く同じ地点を撮影していました)。
ただ、5年前に「思いのほか気持ちの良い道」と書いていた道も、この日は不快指数が高くてあまり楽しめませんでした。時期が5年前より1ヶ月早いだけにしては、差が大きすぎる気がします。
そういえば、5年前に見た、上の写真の地点を「若葉の展望台」とする道標も、この日は見つけられなかったりしましたし、前よりも歩かれなくなって少し荒れてきているのかも、という印象も持ちました。
そしてしまいには、ヤブが激しくなって、これ以上先へ進もうという気が失せました。
近くには道標があったものの、落ちて切り株に載せられたものが、草に覆い隠されているような始末でした。
幸いにもそこからはすぐに住宅地へ抜けることができ、先にその道が見えていたこともあって、潔く撤退する決心がついています。こんなにも住宅地に近い道なのに、ここまで歩かれてなさそうなのは完全に想定外でした。


仕方なくそこからは、若葉台の住宅地の中をぐるっと回って行きます。
若葉台七丁目のバス停まで来たところで、計画通りのコースに復帰しました。
順調に進んでいれば、バス停の向かいにあるこの階段で、上を通る尾根道から降りてくる、という計画でした。
さて、若葉台七丁目のバス停から自転車を停めている川尻八幡宮へは、車道を南北どちらに進んでも大回りになるのに対して、東側に広がる森の中を抜ければ最短距離で向かうことができ、そこも5年前に歩いていました。
ということで、もう少し住宅地内を進み、その森への入口となる階段まで来ました。ここまで、マトモな登山道は別として、マイナーな山道を選んだ区間はいずれもハズレでしたが、この森は気持ち良く歩けるでしょうか?


森の中に入ると、数は少ないものの蜘蛛の巣を払いつつ進むしかなく、ここもろくに歩かれていない様子です。こんな時期の平日ですから、やはりポピュラーな小松ハイキングコースを往復するのが正解だったのでしょう。
実は5年前は、この森に入る頃にはもう薄暮が迫り、景色はほとんど見られなかったのです。明るい中を歩いてみると、道がこんなにも細く、分岐する脇道も多くて、暗い時間に良く歩けたものだ、と我ながら思いました。
途中には、ちょっといい感じの雰囲気の場所も。この森は、時期さえ選べば、快適に歩けるのかもしれません。
とはいえ道案内なんて皆無なので、適当に進んでいたら、予定とは少しズレた地点で車道に出てしまいました。
なので、途中で車道を外れて方向修正を試みましたが、後で確かめると、そのまま車道を進むのが近道でした。
振り返ればいろいろなことがあったけれど、一応は予定通りの時間に川尻八幡宮に戻ってきています。
冒頭に書いた通り、本来はもう少し寒い季節が適した行先で、それゆえマイナーな山道までコースに含めたのが時期的に失敗でもありましたが、満足に山に行けない日々が続いていたので、歩き通せたことには満足でした。

タグ:高尾・陣馬
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