SSブログ

さがみはら・みどりの散歩道(歴史の散歩道コース)[前編] [東京・神奈川(平野部)]

2021/02/22(月)

■第437回 : さがみはら・みどりの散歩道(歴史の散歩道コース)[前編]


緊急事態宣言が延長されてしまい、運動をしようにも、自宅の近くで森の中をぐるぐる回るばかりの毎日が続いている中、新しい機材のテストをしたくなったこの日は、場所を変えて少し長い距離を歩きに行きました。

かといって遠出をする訳にはいかないので、住んでいる相模原市南区内を出ないようにするべくネットを探したところ、古い資料ながら「さがみはら・みどりの散歩道」なるもののPDFを発見、紹介されている3コースのうち、「歴史の散歩道コース」が今回の目的にピッタリだと分かり、そのコースをほぼ忠実にたどっています。

 累積標高差(登り):225m / 距離:13.2km / 歩行時間:2時間40分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
自宅-自転車移動(約4.5km)-相模原麻溝公園

(登山行程)
相模原麻溝公園  11:00
天満宮(当麻市場) 11:45-11:50
無量光寺     11:55-12:00
当麻山公園    12:05-12:10
八景の棚     12:30-12:35
三段の滝展望広場 12:45-12:55
磯部頭首工公園  13:05-13:10
磯部八幡宮    13:20-13:30
史跡勝坂遺跡公園 13:55-14:00
勝坂歴史公園   14:10-14:15
相模原麻溝公園  14:35

(復路)
相模原麻溝公園-自転車移動(約4.5km)-自宅


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

ついに!!!
いきなり余談から始まってすみませんが、今さらながら、ようやくスマホユーザになりました。
読者さんの中には、私がこれまでスマホはおろか、ケータイすら持ったことがないという、21世紀にあるまじき化石級の生活を送り続けていたことをご存じの方もいらっしゃるかと思います。
何の連絡手段も持たない割に、山に入る時は大抵がソロ登山で、おまけに歩く人が少ない所ほど好んで行きがちですから、時には耳の痛いご指摘を賜ることもありましたが、そんな後ろめたさからもやっと開放されました。
連絡手段という以外にも、すでに専用機を持っていたカメラとGPSをダブルで携行できることになり、電池切れや故障といった機材トラブル時のバックアップにもなるので、今回は主にこの点を試しながら歩いています。

さて、歩いてきた「さがみはら・みどりの散歩道」については、1999年に作成されたらしいパンフレットのPDFファイルだけが残っているのを除くと、ネットには全く情報がないようで、詳細なことが何も分かりません。
パンフレットの作成者である「財団法人 相模原市みどりの協会」も現在はなく、その後継にあたるらしい「公益財団法人 相模原市まち・みどり公社」のウェブにも何も記載がありませんし、現地を実際に歩いてもそれらしい標識などを見掛けることが一切なくて、道案内はすべて自力に頼るしかないという状況でした。パンフレットの作成から20年以上が経過していますし、現在ではこの散歩道は維持も管理もされなくなっているのでしょう。

※見つけたPDFファイルは、URL的には一応「公益財団法人 相模原市まち・みどり公社」のサイト内にあるものの、メニューをたどっても到達できず、サイトマップにも見当たらないので、正式なコンテンツではなさそう。
記事を書いている本日現在、https://www.sagamiharashi-machimidori.or.jp/img/uploads/3/midori_s.pdf という場所にありますが、いつまで見られるか分からないので、以下に私が取得したイメージを載せておきます。今回選んでみた「歴史の散歩道コース」は、車道を歩く区間が大半なのが残念な反面、景勝地や史跡などの見所が多くて楽しめましたし、なかでも山好きとしては丹沢山系を一望する八景の棚や三段の滝からの眺めが最高でした。

「さがみはら・みどりの散歩道」パンフレット(表面) ※クリックで拡大版を表示
「さがみはら・みどりの散歩道」パンフレット(裏面) ※クリックで拡大版を表示

上記のイメージをご覧になれば分かる通り、コースは大雑把な地図で示されているに過ぎません。でもその割には分かりやすい箇所が多くて、ほぼ当時のコース通りに歩けたっぽいのですが、微妙な違いはありそうです。


前置きが長くなりましたが、ようやく本題へ。まずは自転車を25分ほど走らせて、相模原麻溝公園に到着です。
北東側にある上の写真の入口にも駐輪スペースがありましたが、歩くコースからは外れているので、グリーンタワーのそばの駐輪場まで行ってから自転車を停めています。なお展望塔になっている相模原グリーンタワー(左後方に写っている)は、緊急事態宣言の発令を受けて1月13日から閉鎖が続いており、中に入れませんでした。
パンフレットの紹介とは逆回りになりますが、公園を横切って伸びている「水道みち緑道」を歩き始めます。
このあたりは「花の谷」となっていて、道の両側にはさまざまな花々が見られました。
相模原麻溝公園はさほど広くはなくて、すぐに反対側の入口へ。北西側にある入口では大花壇が綺麗でしたし、ちょうど花時計から美しい鐘の音色で時報が聞こえてきて、スタートに花を添えてもらったような気分でした。


相模原麻溝公園を出て道路をまたぐと、「水道みち緑道」の両側は女子美術大学の敷地に変わります。
さらに進むと県立相模原公園に入って、「水道みち緑道」の続きはこの分岐を左へ(右は公園内の園路です)。
分岐点で左に見えていたのは、相模原ギオンスタジアム。今季からサッカーJ2リーグに昇格したSC相模原のホームスタジアムであり、ウッドチップやゴムチップが敷かれた4種類のジョギングコースもあって、1年前までは1日おきくらいに走りに来ていた場所です(コロナで他人と一緒になる所で走るのはやめてしまったけれど)。
分岐点を過ぎると、下り坂が始まりました。
下り坂は県道を横断した先も続きます。私の自宅や自転車を停めた相模原麻溝公園は、相模川によって生まれた河岸段丘の上段(相模原台地)にあって、相模川の川辺へ向かって進む今回のコースの前半には、しばしば下り坂が現れることになります。その手始めとして、まずはここで段丘の中段まで下ってしまうことに。
下り切ったあたりで、道保川を小さな橋で渡ります。約2km上流には、前回歩いた道保川公園があります。
JR相模線の原当麻駅からの徒歩圏内に入ったからか、緑道の両側には住宅が建ち並ぶようになりました。
その後は細い川を2本渡るたびに軽く登り下りする程度で(写真は2本目の鳩川)、ほぼ平坦な道が続きます。
十字路のあざみがや交差点に出たら、「水道みち緑道」はそのすぐ脇を斜めに横切って進みます。
あざみがや交差点より先になると、次第に建物が少なくなって、緑道の周囲は長閑な景色へと変わりました。


左手にJR相模線の線路が近付いてきたこの地点で、「水道みち緑道」を離れて左折します。実はここが区境になっていて、直進すると南区を出て中央区に入ってしまうのです。2010年に相模原市が政令指定都市となり3つの行政区に分かれたのに対して、その10年以上前に存在したこの「歴史の散歩道コース」が、あたかもそれを先取りしていたかのように現在の南区内にギリギリ収まっている点も、今回の私の目的にマッチしていたのでした。
左折する目印になる物は、すぐ近くに立っていた踏切注意の標識くらい。ここまで「水道みち緑道」を道なりに進むだけだった「歴史の散歩道コース」が、初めて曲がることになるこの地点に道案内が何もなかったことで、このコースがすでに過去のものとなっていることを実感しました(その後も道案内は一切見ませんでした)。
「一の沢第二踏切」を渡ります。ちょうど橋本行の電車が接近してくるタイミングでした。
その先で、夢が丘小学校の脇を進んで校舎の裏手に回ります。
細い道に入ると再び下り坂に。ここから河岸段丘の下段へと下っていくようです。
坂道の左手側の斜面には、いくつかの小さな洞穴が露わになっていて、戦時中の防空壕なのかもしれません。
県道508号線を横断する地点には、「天満宮入口」の大きな標柱が。最初の立ち寄りスポットがもう間近です。
住宅街を少し進んで行くと、家屋が並んでいる中に唐突な感じで鳥居が現れました。


鳥居をくぐって、奥にある天満宮への短い参道を進みます。
参道では梅が満開。甘~い香りに満ちた梅の花のトンネルが、なんとも天神さまらしい佇まいです。
天満宮の境内に入りました。当麻市場地区にある天満宮なので、当麻市場天満宮と呼ばれているようです。
1073年の創建とのことで、その歴史の長さもさることながら、拝殿は立派ですし境内もきれいに整えられていて、今なおこの地域で篤い信仰を集めている様子が窺えました。
境内の一角は遊具が置かれたこども広場にもなっていて、近隣の子供達にも親しまれている場所なのでしょう。
落ち着いた雰囲気の休憩スペースもあって、少し足を休めていきました。


元の道に戻った後は、県道を渡るこの歩道橋を目印に進みます。
歩道橋を渡ったら、この短い登り坂が、2番目の立ち寄りスポットとなる無量光寺への入口でした。
境内に入ると、ちょうどお昼時だったからか誰もおらず、静かで穏やかな時間が流れていました。ここは私が小学生の頃(1970年頃)、相模原市(たぶん)がスタンプ帳を作成していたスタンプめぐりの対象地点になっていて、何度かスタンプを押しに自転車で来ていた場所です。ただ、懐かしくなってそのスタンプめぐりのことを調べてみても、古すぎてネットには何も情報がないのか、今のところいくら探しても何も見つけられていません。
当麻山無量光寺は、時宗の開祖である一遍上人ゆかりの古刹で、1261年の創建と伝えられています。
こちらは鐘楼と経堂。境内は明治時代に大火に見舞われていて、現在ある建物はどれも比較的新しいです。
庭園風の境内には広さがあって、いくつか池も見られました。
先程は横から入ってきてしまいましたが、ちゃんとした参道があるので、ここを歩いて外に出ることにします。
参道から振り返った境内の様子。突き当たりに一遍上人の銅像が建っていました。
くぐってきた山門を振り返りました。この山門だけは明治時代の大火を逃れていて、開山当時のものだとか。
さらに坂道を下っていくと、車道に出る手前にはさらに外門がありました。
外に出て外門を振り返っています。こちらがちゃんとした入口なのでしょう。


続いて、隣接する当麻山公園にも寄っていきます。3番目の立ち寄りスポットです。
入るとすぐに、「トンボが棲める環境を造って」いるという池があります。
そして池の先には大きな広場が。何もなくてガラーンとしているだけの、ただの広場でしたけれど。
奥へ細長く伸びている一角は、遊具などが置かれていて児童公園のようですね。ここから広場に引き返します。
この公園は紫陽花や花菖蒲の名所になっているようで、時期を変えて来れば見るものもありそうですが、この季節は少々寂しい景色があるだけで、人の気配もありませんでした。階段が見えたので斜面を上がっていくと‥‥
すぐに道路に出てしまって、公園もそこまででした。


その先しばらくの間は車道を歩きます。この登り坂で、河岸段丘の下段から中段へ登り返すことになりました。
そこは見通しの良い坂道で、振り返ると丹沢の山並みを見渡せました。
県道48号線に入ったら、JR相模線に沿って南下していきます。この区間は幹線道路歩きが続いてちょっと退屈。


「八景の棚」バス停まで来ました。4番目の立ち寄りスポットに到着です。
八景の棚は、河岸段丘の中段の端に位置していて、その先は段丘崖となって一気に落ち込んでいます。このため、眼下に相模川の流域を広く見渡して、その先には丹沢山地を一望という、素晴らしい眺めを楽しめました。
季節外れの陽気に空気が霞んでいるのが残念ですが、展望の主役はやはり丹沢の山々で、展望図もありました。
パノラマ写真にするとこんな具合で、山名を記入したすべての山が登頂済みというのは気分が良いですね。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
丹沢の中心部を少し大きめに撮ってしてみました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
八景の棚は細長い形の公園のようになっていて、休憩舎も建っていました。


展望を楽しんだら、さらに県道48号線を南下します。
途中で左手にJR相模線の下溝駅を見ながら、さらに進んで‥‥
5番目の立ち寄りスポットとなる三段の滝まで来ました。

このあと三段の滝では、先程の八景の棚を上回る格別な展望を楽しむことになるのですが、今回は写真の点数が多くなったので、ここで記事を分割します。
続きは 後編 をご覧下さい。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。