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草戸山・大戸緑地 [高尾・陣馬]

2021/10/15(金)

■第444回 : 草戸山(364m)・大戸緑地


先週、久々の山登りにしては思いのほか順調に歩けたとはいえ、ブランクも長かったので今回も軽めのコースに抑えようと、近場の低山に出掛けてきました。近距離ながら公共交通機関を利用してみた点も前回と同様です。

この日も特段のトラブルもなく歩けたものの、途中には少々の違和感が生じることがあったりもして、以前のような脚力に戻り切るまでは、少しずつレベルアップしていくことがやはり大切だと実感した1日になりました。

 累積標高差(登り):394m / 距離:5.7km / 歩行時間:1時間45分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 12:39-12:52 相原 13:12-13:29 青少年センター入口

(登山行程)
青少年センター入口バス停 13:35
大地沢青少年センター   13:55
境川源流         14:10
草戸山          14:15-14:25
草戸峠          14:35
峠の丘          14:45-14:50
山桜のおか        15:05
段木入の広場       15:10-15:15
若宮八幡社        15:25
大戸のおか        15:25-15:30
雨乞い場の碑       15:35-15:40
草地広場         15:45
青少年センター入口バス停 15:50

(復路)
青少年センター入口 16:00-16:15 相原 16:25-16:40 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

ところで今回は、今年7月の『境川を源流域手前まで遡る』の続編でもあり、その時のゴール地点から歩き始めたら、まずは草戸山の直下にある「境川源流」とされる地点を目指したのち、もちろん草戸山にも登ります。
そこで、JR横浜線の相原駅で路線バスに乗り換えたら、青少年センター入口で下車します。境川源流や草戸山へは、バス停先のY字分岐を右に入り、この写真の真ん中に見えている道を進むのですが‥‥
その前に来た方向を振り返って、川上橋をカメラに収めます。これが前編の時に境川を最後に渡った橋だったのに、あまりの何気なさに下を流れるのが境川だとは気づかず、この橋だけ撮り損ねていたのでした。
やり残しを回収したら、Y字分岐の右の道を歩き始めますが、源流地点に達するまでは「境川を遡る」の続きなので、なるべく境川に沿って歩けるよう、目的地へは直行せずに、すぐに右に分かれる小道に入ります。
ほどなく近付いてきた境川を、小さな橋で渡ります。現地で不明だった橋名は、検索によれば段木入橋らしい。
そこから少しだけ、境川沿いを歩けます。かなり流れが細くなったとはいえ、まだそこそこ水量がありますね。
でもその道は、この先で境川の本流から離れてしまうので、ここで小さな橋を渡って、元の道に戻ります。さすがにこんな橋に名前はないだろうと思っていたら、なんとネット上にはしっかり上段木入橋だという情報が!
その後は舗装された車道を緩やかに登っていきます。境川は右手の畑地の山際あたりを流れている模様。


大地沢青少年センターの第二駐車場が現れると、舗装道路はそこから先は歩行者専用に変わりました。
歩行者専用道に入るとすぐ、右下の林の中に木道が始まるのが見えたので、ここから階段道を下ってそちらへ。
舗装道路よりも断然雰囲気が良くなりますし、こちらのほうが境川をより近くに感じて歩けます。なお手前の第二駐車場からそのまま川沿いを歩いて来れば、余計な登り下り(些細なものでしたが)を避けられたようです。
木道脇にはゲンジボタルの養殖池にもなっているらしい田んぼが並び、その奥に境川が流れていました。さらに進むと木道橋で境川を渡ったりしましたが、遊歩道の橋なので写真は割愛します。
木道はさほど長いものではなく、ちょっとした広場に出た先で、また舗装道路へのスロープを上がります。
舗装道路に戻ったところには、大地沢青少年センターの本館が建っていました。
本館のほか、研修棟や炊事場などを見つつ、道路をさらに奥へ。左手には宿泊用のキャビンなどもあります。
トイレ棟(写真右)の先に、境川を渡る最後の橋がありました。迂闊にもあまり意識していなかったため、分かりにくい写真になっていますが、小さく写っているその橋は、ネットで調べると大地沢橋というらしい。
大地沢橋の先で左手に現れたのは「じゃぶじゃぶ池」で、とても気持ち良く過ごせそうな空間が広がっていました。この池と、それに続く野外ステージのあたりまでが、大地沢青少年センターの敷地だったようです。


建物などが何もなくなると、車道は未舗装に変わり、境川をすぐ左に従えて進むようになります。
未舗装の車道もここで終わって、小さな枝沢を木橋で渡った先は、いよいよ山道に変わります。
山道ははじめのうち、引き続き境川に寄り添うように進みます。
少し先で「境川源流入口」の標識を見ると、それまで穏やかだった道の様子が一変しました。
ジグザグ道で一気に高度を上げて、あれよあれよという間に境川源流の沢を高巻くようになります。
その先も木段の急な登りが続いて、たちまち息が上がります。なのに左側の様子を窺っていると、境川のほうも滝のような流れ方にでもなっているのか、一旦は大きく開いた高度差を急速に縮めてくるのが分かりました。
「境川源流」の標識を発見! ついに沢の源頭部に達した模様です。すぐ上に見えているのがもう草戸山の頂上部付近らしく、そこまでの標高差が60mほどに迫った地点のようです。
若干分かりにくいのはご勘弁頂いて、「境川源流」部の様子を少し細かく。水流が見られるのは写真下部までですが、その上に少し離れて湧水があるようで小さな水溜まりが見られ、そこが源流とされているのでしょう。
    ※下の写真にマウスを乗せると、文字による補足を表示します。
これまた分かりにくいながら、小さな水溜まりをアップで(この写真の右下が水溜まりです)。その左上の斜面も湿ってはいるので、厳密な源頭はもう少し上になるのかもしれないけれど、このときは水流を明確に目視できるのがこの水溜まりからだったので、この記事ではこの湧水を「境川源流」としたいと思います。


「境川源流」の先にも、何も案内はないですし、少々か細くなりながらも、さらに上へと道が続いています。
急斜面をやや強引に登る感じの、あまり良い道ではありませんが、普段から山歩きをする人なら問題なさそう。
2~3分もすれば、城山湖から登ってくる一般登山道に合わさりました。ここからは歩き慣れた道です。
一般登山道に入れば、すぐ先の頂上がもう木々の間に見えていました(この写真で白飛びしているあたり)。
ということで、あとはほんのひと登りで草戸山の頂上に到着です。
草戸山には、見晴台を兼ねた休憩舎があります。周囲の樹木が育ってしまって、ほとんど展望はないけれど。
公的な標識は、ここを「松見平休憩所」としているだけで、なぜか「草戸山」という表記はありません。
なので頂上標識と言えそうなのは、丸太を立てて手書きしただけの、私製っぽさ満載のものだけでした。
休憩舎からの展望がない代わりに、北東方向にちょっとだけ開けた一角があります。
その方向を眺めると、八王子駅前にある41階建て(多摩地域の最高層だとか)のサザンスカイタワー八王子が目立っていたほか、少し遠くには所沢駅周辺のビル群などを見渡すことができました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
この日は平日で、しかも午後2時を大きく回ったやや遅めの時間にもかかわらず、到着時には5人ほどのハイカーがいて、10分ほど滞在している間にもさらに人の出入りがあったりしました。こんなご時世ですから、私を含めて皆さん、なるべく人の少ないタイミングを見計らって歩こうと、工夫されているのかもしれませんね。

さて、これで『境川を源流域手前まで遡る』の時にやり残していた、最後のツメの部分までほぼ成し遂げました(元々は1日でここまで来るという冬期の計画を、酷暑の7月に実行するにあたり2回に分けていたのです)。
計画上はもう下山を残すのみですが、すぐ近くから登り始めたばかりの今回は、さすがにまだ全然歩き足りていないので、このあとさらに大戸緑地に向かい、緑地内のいくつかのポイントを巡っていくことにします。


そんな訳で、四辻を経て高尾山口駅へ向かう登山道へ。途中の鞍部で大地沢青少年センターへの道を分けます。
10分ほどで草戸山の北隣のピークである草戸峠に到着です。何度も歩いて見慣れた道はここまででした。
草戸峠から北西側を眺めると、高尾山と、そこから少し下がった斜面には薬王院らしい建物が見られました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
草戸峠で一般登山道から外れて、大地沢周回コースに入ります。この先も、次の「峠の丘」までの道は1度歩いたことがあるものの、もう10年も前のことで記憶が定かではなく、初めて歩くのと何も変わらない感覚でした。
そこからは歩く人の少ないコースになるようで、細い道に変わり、小さなアップダウンが続くようになります。
決して悪い道ではなく、整備状況にも問題はなさそうなのですが、ただでさえ滑りやすい黒土の道は、2日前までの雨の影響も残っているらしく、油断すると足を取られそうな所が多くて、足さばきにすごく気を遣います。
 (写真のスリップ痕は、この先も結構長い距離続いたので、ハイカーではなくバイクの仕業っぽい。なにもこんな細くて地面の柔らかな道に乗り込んで来なくてもいいのに。たった1台通っただけでこれだけの跡が付くのだから、何台も来られたらたちまち抉られてしまって、早晩満足に歩けない道になってしまうではないか‥‥)


10分ほどで「峠の丘」へ。狭くてさほど雰囲気の良い場所ではないながら、ベンチの先に展望があるようです。
こんな標識が立っていて、その方向を見てみると‥‥
確かに八王子駅前のサザンスカイタワー八王子が良く見えました(草戸山からも見てきたばかりだけれど)。
近くにはこんな標識もあって、ほぼ同じ方角を指していましたが、都心方向は霞んでハッキリしなかったです。
「峠の丘」も分岐点になっていて、引き続き大地沢周回コースの道標に従って進みます。10年前に来た時は別の方向に進んだので、歩いたことのある道はここまで。以降はゴール地点までずっと、初めて歩く道になります。


するとその先も黒土の細い道が続きます。乾いていれば普通に歩けそうな道なのに、この時は滑りやすい箇所がしばしば現れて、1歩ごとに足の置き場を選びつつ歩く必要があり、なかなか思うように快調には進めません。
しばらく下ると分岐点に出て、このあたりから大戸緑地の中に入ることになるようです(計画上は草戸山・草戸峠の東側全域が大戸緑地内なのに対して、現在開園しているのは「山桜のおか」「段木入のおか」「草地広場」をそれぞれ中心とした限られた区域だけとされていて、整備途上なのかもしれません)。ここでは左の木段へ。
ちょっと気分が凹む景色ですが、この木段は決して長いものではなく、ほぼ見えている所まででした。
木段が終わると、それまで以上にか細い道に変わって、時折クモの巣にも引っかかるようになります。次に向かっているのは「山桜のおか」で、その周辺は大戸緑地の中でもあまり歩かれていないエリアになるのでしょう。
「山桜のおか」の手前には分岐点があり、「山桜のおか」に行った後に下る予定の道が左に分かれていました。
分岐点を直進するとすぐにベンチのある地点に出て、何も標識等がなくて分かりにくかったけれど、ここが「山桜のおか」らしい。やや手狭で展望とかもない地味な地点だから、なるほどここは訪れる人も少なそうです。


「山桜のおか」手前の分岐点からは、急な道をグングンと下ります。足元があまり良いとはいえず、そのためか道に沿って手すりが続いていて、何度か手を添えながら下っていると、足に微かにプルプルするような感覚が。
ここまでも滑りやすい箇所で足を踏ん張りながら歩いてきたりしたので、ブランクの長かった足には負担が大きかったようです。前回何事もなく歩けたのは、終始穏やかな道で歩きやすいコースだったからなのでしょう。
急な階段道をあらかた下り終えれば、その先でなにやら開けた場所に出られるようです。
そこが「段木入の広場」で、山と山に挟まれた谷間に、平坦な草地が広がっていました。
「段木入の広場」の草地は谷間の奥まで続いていて、奥のほうには木道が設置されています。
木道の脇にはいくつもの池が配置されて、その一帯がビオトープとして保全されているようでした。池によって面積や深さなどが様々に異なり、それぞれの環境に合った多様な生物が生息しているのだとか。
奥のほうから戻ってきて、入口付近から「段木入の広場」を振り返りました。ここからでは全容が見渡せないので、奥までずっと草地が広がっている様子が分からないですね。
ところで当初は、大戸緑地の全体をくまなく紹介する記事にしたいと目論んでいて、それゆえにこのあとは「段木入のおか」と「権現平」に向かって、緑地内の主要なスポットは漏れなく巡ろうと考えていました。
しかし足の様子に若干の不安が出てきましたし、道が滑りやすいコンディションの日に当たって思い描いていたほど快調にも歩けておらず、これでは帰りのバスの中で一番乗りたかった便にも間に合いそうにありません。
そこで予定を縮小して、10年前に1度行っている「段木入のおか」と「権現平」は割愛することにしました。


予定を変更したため、「段木入の広場」から車道を下りてくると、見覚えのある風景の中に入りました。
前方に見えてきたのは、はじめのほうで渡っていた上段木入橋で、従って右側を流れているのが境川です。ここには戻ってこないこもりだったのに、予定を縮小したことで、コースがきれいな周回経路ではなくなりました。
そのまま車道を歩き続けているとスタート地点まで戻ってしまうので、途中のこの地点から山の中へ。
山道を少し登ると、鬱蒼とした森の中に参道が現れました。上に鎮座している若宮八幡社への参道です。
石段を登っていくと、その先は杉並木の木段道に変わります。
最後に再び石段を登って、社殿の前へ。
若宮八幡社の社殿です。元禄元年(1688年)の創建と伝えられ、現在の社殿は平成4年に造営されたとのこと。


何も案内はないけれど、若宮八幡社の先にも道は続いていて、すぐ上の尾根に出た所には道標も見えています。
道標の前まで登ってきました。今からまずは「大戸のおか」へ行き、その次に「雨乞い場の碑」へ向かいます。
「大戸のおか」は道標から目と鼻の先にあって、1分もかからないうちに到着です。
ここはさほど高い地点ではなく、展望も比較的近いあたりを眺められる程度であまりパッとしませんでした。
なので「大戸のおか」からはすぐに引き返して、道標が立つ分岐点に戻ります。左下は若宮八幡社の社殿。
そこからは、改めて登り返すような形で、少しきつい坂道(でもあまり長くは続かない)を上がっていきます。


登り詰めた小ピークに、次の目的地でもある「雨乞い場の碑」が立っていました。
奥が「雨乞い場の碑」。かつて、日照りによる田畑の被害が心配される時、雨乞いの儀式をした場所らしい。
その儀式は、昭和22年頃まで行われていたとあります。決して遠い昔ではない前世紀の中頃まで続いていたことは少し意外な気もしますが、長く受け継がれてきたことが、石碑の建立に繋がったのではないかと感じました。
そこは展望の良い場所でもあり、解説板にも「遠く房総半島方面までの眺望があります」と添えられています。
まだ暖かい時期だったので期待せずに眺めてみると、確かに房総半島らしい山影がうっすらと見えていました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


「雨乞い場の碑」からは、良く踏まれた感じの歩きやすい道に変わって、快適に下っていきます。
山道を下り切った先に、本日最後の目的地、「草地広場」が見えてきました。
「草地広場」はそれほど広い訳ではなく、景色も特筆するほどのものでもなかったような。
「草地広場」に隣接して駐車場とトイレがあり、トイレを有難く使わせて頂きました。
あとは車道を少し歩くだけ。すぐに住宅地に入ると、スタート地点のバス停まではほんの2~3分です。
青少年センター入口バス停に戻ってきました。往路は一般の路線バスに乗りましたが、復路はすぐに来た一般の路線バスを見送って、その4分後に出る町田市民バスを待つことに。この写真は、一般の路線バスを見送った直後に、折り返す前の町田市民バスが反対方向のバス停に着いたところです(このあとUターンしてきました)。
ちなみに町田市民バスを選んだのは、一般の路線バスと違って途中で法政大学を経由せず、学生さんの利用がなくて混雑を避けられそうだったのと、相原までの運賃が¥100と安かったことです(一般の路線バスは¥242で、その半額未満! ただし駅前には入りません)。なので、できれば往復ともに使いたかったのだけれど、1日わずか3往復のみで時間を合わせるのが難しく、往路は本数の多い一般の路線バスを利用していたのでした。

タグ:高尾・陣馬
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