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高岩山・上高岩山・大岳山 [奥多摩]

2018/04/28(土)

■第382回 : 高岩山(920m)・上高岩山(995m)・大岳山(1266m)


大型連休に入ったこの日は、いつものように交通機関の混雑を避けるべく、近場の奥多摩に出掛けてきました。
今回が6回目(グループ山行を合わせると+1回)となる大岳山は、主要な登山コースの中で、養沢からのサルギ尾根と、白倉からの表参道がまだ未踏だったので、前者を登り、後者を下るコースを歩いています。
関東地方の多くで夏日となったこの日も、山の中に入るとまだ空気はヒンヤリとしていて、心地良く吹いていた風にも恵まれ、涼しい午前中のうちに歩き終えたこともあって、暑さを感じることもなく快適に過ごせました。

 累積標高差(登り):1111m / 距離:9.2km / 歩行時間:4時間0分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:5時間10分 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:08-06:23 拝島
拝島 06:26-06:44 武蔵五日市 07:01-07:27 大岳鍾乳洞入口

(登山行程)
大岳鍾乳洞入口バス停 07:30
高岩山        08:55-09:05
上高岩山       09:30-09:40
芥場峠        09:55
大岳山荘       10:25-10:30
大岳山        10:45-11:00
白倉分岐       11:20
(展望ベンチ)     11:30-11:35
大嶽神社       12:00-12:30
白倉バス停      12:35

(復路)
白倉 12:51-13:20 武蔵五日市 13:32-13:49 拝島
拝島 14:01-14:12 八王子 14:30-14:42 橋本
橋本 14:45-14:55 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

武蔵五日市駅から上養沢行きのバスに乗り、終点の1つ手前の大岳鍾乳洞入口で下車します。ここで降りたのは確か5人(いずれも単独行)で、大滝へ向かった様子の1人を除いて、4人がサルギ尾根に取り付きました。
まずは、バス停のすぐ向かいにある養澤神社への石段を上がります。
というのも、サルギ尾根の登山道は、養澤神社の境内に登り口があるからなのでした。


養澤神社の拝殿の右奥がサルギ尾根の登山口になっていて、ここからすぐに登りが始まります。
登山口のすぐ上にはシャガの群落がありました。
登山道は、いきなりの急登で始まります。特に登りしなは、足場の悪い急斜面に強引に道を開いたような感じで、しばらく続いた鉄パイプの手摺りがなかったら、登り下りともに結構厳しいくらいの傾斜がありました。
途中で振り返ると、登山口の神社がほぼ真下の角度に見えていて、いかに急な斜面なのかを物語っていました。
手摺りがなくなって普通に歩けるようになっても、急坂はもうしばらく続きます。
急登に耐えること30分ほど、ようやく傾斜が少し緩んで、並の登山道になってきました。でも当分は植林の尾根が続くので、傾斜に多少の変化はあっても、こんな感じの景色はほとんど変わりません。


登り始めて小1時間ほど経つと、ほぼ平坦な区間が現れて、ようやくひと息つけました。平坦な区間の終わりにはこんなベンチもあって、腰掛けて休めるようになっています。
そしてベンチのすぐ奥にはこんな標識が。
標識の奥にあった「炭焼き窯跡」です。このサルギ尾根は、10年以上前の登山地図ではまだ登山コースが描かれておらず、数年前から難路としてコースが描かれるようになったのち、一般登山道の記載に変わったのはつい最近です。だから登山者が増えたのは近年のことで、それ以前は専ら山仕事で歩かれていた尾根なのでしょうね。


さらに登り続けると、次第に大きな岩が増えてきて、岩を乗り越えたり、岩の間をすり抜けたりしつつ、高度を上げていきます。そんな中で現れた小ピークにはベンチがあったので、ここで少しだけ足を休めていきました。
なお、現地ではここがてっきり地形図の809m標高点ピークだと思っていましたが、帰宅後にGPSデータを確認すると、実際にはそのわずか手前の790m圏のコブだったようです。もっともこの付近は崖記号で等高線が省略されているなど、地形図も必ずしも正確に描けていない可能性がありそうで、確かなことは分かりませんが。
その後も所々に岩場が現れる道が続いて、時には手を使ったりもして登っていくうちに、高岩山に着きました。特に山頂の標識はなく、道標に現在地名が記されただけの地点で、樹木に囲まれてほとんど展望もありません。
それでも、目指している大岳山だけは、樹木の間から姿を窺うことができました。


高岩山からは、一旦大きく下ってしまいます。ここは、上高岩山との最低鞍部あたりまで下ったところ。
上高岩山への登り返しが始まりました。このあたりまで来ると、植林の合間に雑木林が混ざるようになって、鮮やかな新緑を愛でながら登れたりもしています。
上高岩山の直下になると、かなりの急坂が続くように。登山道は時折ジグザグを描いてくれるものの、直登気味の場所も多くて結構きつかったです。
思いっ切り逆光の写真しか撮れませんでしたが、展望台を兼ねた休憩舎のある上高岩山に到着しました。
展望台からは、北東側を中心とした90度くらいの範囲を眺められています。先のほうで霞んでいるのは市街地なので、見えていたのは今いる場所よりも低い山々ばかりでしたでしょうか。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ところで、同じバスから降りた人たちのうち、2人とは歩くペースが近くて、ここまでも何度か顔を合わせていましたが、この展望台で一旦その3人が揃うという展開でした。ただ、ここで私が先発すると、以降は2人の姿を見ることがなかったので、私と同様に大岳山を目指したのか、それとも御岳山に向かわれたのかは不明です。


上高岩山から先は、既に歩いたことがある道になって、すぐにロックガーデンからの破線路を合わせます。
さらに進むと芥場峠の分岐点。ここで御岳山からの道を合わせるので、ここから先は急に人が多くなりました。
その後は、しばらくは穏やかな道が続いて、新緑の中を気持ち良く歩けます。
この標識には見覚えがないので、最近設置されたものなのでしょう。でも滑落注意の岩場なんてあったっけ?
なんだ、ここのことか。階段状になった岩道を普通に歩いて通るだけなのに(手を使うこともなく、距離もごく短い)、こんな所で滑落の心配をする必要がある程なら、その人はこの先大岳山には登れないと思うんだけど。
大岳山に近づくにつれて、穏やかな道と岩場が交互に現れるようになります。
ここも普通に歩いて通れる岩場で、何のためにクサリがあるのか悩むような場所です(冬場の凍結時には有難いのかもしれませんが、この先のもっと険しい岩場には何も無いので、あまり意味があるとも思えず‥‥)。


そうこうするうち、大岳山直下の分岐点まで来ました。閉鎖されて久しい大岳山荘は、すっかり傷んでますね。
大岳山荘の先には、ヘリポートを兼ねた展望台があります。崩落の危険があるため現在はそこに立てなくなっていますが、立入禁止のフェンス越しに、笹尾根の末端あたりや丹沢の山々を眺められました。
  ※下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します。
大岳山荘のすぐ上には大岳神社があって、下山先の白倉にある大嶽神社の奥宮にあたるらしい。ここで登山の無事をお願いして軽く拝んだら、いよいよこの先に控える、大岳山への最後の急登に取り掛かります。


大岳神社前から急な道を登っていくと、次第に岩場が増えていきます。
そして大岳山の直下に入ると、岩場が続くようになりました。普通に2本足で立ったまま登り下りできる岩場で、登りならば手を添えるような箇所もほとんどないものの、そこそこ急登になるのが結構きつかったです。
そんな岩場もさほど長いものではなく、ほどなく頂上から人の声などが聞こえるようになってきます。


大岳山の頂上に到着です。大型連休が始まり、混み具合が気になって、早めに来てみたのでしたが、はて‥‥。
(頂上を通り過ぎて反対側から)幸い登山者の数はほどほどで、腰掛ける場所もいくらでも探せる状況でした。
大岳山の頂上標柱とともに、一応は見えていた富士山(右上)を写してみました。
大岳山からは、南から西にかけての広範囲のパノラマが楽しめました。ただ展望を楽しむには気温が上がりすぎたのか、富士山など遠くが霞みがちであまり鮮明ではなかったのが残念です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
富士山をアップに。富士山の右手前は権現山で、その手前が笹尾根、そして一番手前が浅間尾根でしょうか。


大岳山を後にしたら、2015年に登ったことがある南尾根コース(登山地図では一般登山道表記)を下ることに。
その時は頂上まで登り詰めた道ですが、その際に上からでは下り口が分かりにくいのを確認済みでしたし、そのあたりに人もいたので、一旦登ってきた道を戻り、ほんの僅か下った所にあるこの標識の地点を右に入ります。
意外なほど明瞭な道は、大岳山の南を平坦に巻いて進む一方で、しまいには鋸山への道まで行ってしまいそう。でも途中に何となく見覚えのある地点があって(この写真とは別の地点)、そこから細い踏み跡に入りました。
その踏み跡は、はじめのうち、立ち木に掴まりながらどうにか下れるような危なっかしい急降下で、前回はこんな所を良く登ったなと感心させられるほど。道が明瞭になったのは、かなり下って傾斜が緩んでからでした。最新の登山地図ではここが一般登山道として書かれていますが、とても一般の登山者が安心して歩ける状況の道ではなく、地図の表記には違和感を覚えています。これと違う道がほかにありそうにも思えなかったしなぁ‥‥。
南尾根コースは最後に、何の目印もない地点で大岳山荘からの道に合流、少し進めば鋸山方面との分岐点です。


そこからは、馬頭刈尾根コースを少しだけ進みます。白倉への分岐点までは、穏やかで歩きやすい道でした。
このベンチの地点は好展望でしたが、頂上と同じような方角の眺めだったので、ここからの展望は割愛します。
白倉への降下点となる分岐まで来ました。この先は登ってきたサルギ尾根と同様に、初めて歩く道になります。


白倉への道は、登山口にある大嶽神社からの、かつての表参道。しかし上部はずっと植林帯で、道にも期待していたような古さが感じられなかったので、恐らく道は付け替えられてしまっているのでしょう。
参道らしい趣は全くありませんし、植林の似たような景色ばかりが続く上に、ジグザグの繰り返しも単調です。
それでも、そのジグザグによって一定の傾斜に抑えられた道が、歩きやすいことだけが救いでした。路面も足裏に優しい柔らかな感触で、スピーディーにグングンと下れます。
道端では、往時の名残らしい丁石を見掛けることもありました。
しばらく下ると、雑木が混ざるようになって森の雰囲気が少し変わります。このあたりは、落ち葉が厚く積もったフカフカの道だったので、秋頃には紅葉が楽しめるのかもしれません。


途中で唯一展望が開けていた地点には、丸太で作られた簡易なベンチが置かれていました。
展望ベンチからは、笹尾根や浅間尾根の山々を眺められたので、そこで少し足を休めていきます。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ただ富士山は大いに霞んでいて、アップにしても、もう写真では存在が分からないほど微かな見え方でした。
さらに下ると、道が深く抉られた箇所があり、もしかすると、古くからの道が残されていたのかもしれません。


車道を横断する地点まで下ると、もう人里も間近です。
その後はすぐに鳥居をくぐります。鳥居の両脇には大きな庚申塔と「大嶽社」と彫られた笠塔があり、さらに「一丁目」の丁石が立っていたので、ここが大嶽神社奥宮へのかつての登山口だったのでしょう。
そしてほどなく、前方に集落が見えてきて、登山道も車道に合わさりました。
大嶽神社は、車道に出てすぐのところにありました。
あまりに快調に下れたため、バスの時間には40分以上の余裕がありました。バス停付近に時間を潰せる場所がないと分かっていたので、神社の境内で時間調整していきます。ここにいた30分程は、誰も来なくて静かでした。
最後は白倉バス停で、武蔵五日市駅行きのバスを待ちました。

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