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目次 (山行日付順:2018年) [もくじ]


No.397  2018/12/30(日)  【高尾・陣馬】
   南高尾山稜(泰光寺山(470m)・中沢山(494m)・大洞山(536m)
      ・・・高尾山界隈にありながら静かな山歩きが楽しめるコースへ

No.396  2018/12/08(土)  【静岡】
   竜爪山(薬師岳(1051m)・文珠岳(1040m))
      ・・・歴史ある信仰の道を登り、新東名に分断された登山道で桜峠へ下る

No.395  2018/12/01(土)  【奥武蔵・秩父】
   般若山(410m)・釜ノ沢五峰(565m)
      ・・・ちょっとしたスリルを味わいに、秩父でミニ岩峰巡り

No.394  2018/11/24(土)  【関西】
   金勝アルプス(鶏冠山(490m)・龍王山(604m))
      ・・・巨岩・奇岩が並ぶミニ縦走路を経て、山中で閑かに佇む古刹へ

No.393  2018/11/17(土)  【奥武蔵・秩父】
   御嶽山(343m)・桜山(591m)
      ・・・桜山公園の冬桜を、紅葉とセットで楽しみに

No.392  2018/11/03(土・祝)  【南アルプス】
   守屋山(1650m) / 高遠城址公園
      ・・・好展望の山に諏訪大社上社から登った後は、高遠城址公園で紅葉狩り

No.391  2018/10/26(金)  【高尾・陣馬】
   能岳(542m)・八重山(530m)・秋葉山(391m)・根本山(322m)
      ・・・平日の午後、都心の職場発で上野原の里山をひと巡り

No.390  2018/10/21(日)  【奥多摩】
   日の出山(902m)・御岳山(929m)
      ・・・鉄道の人身事故で行先変更、奥多摩の通い慣れた山へ

No.389  2018/09/23(日・祝)  【高尾・陣馬】
   孫山(543m)・矢ノ音(633m)・陣馬山(855m)
      ・・・6週間ぶりの山行は、近場の低山で軽く身体のご機嫌伺い

No.388  2018/08/11(土・祝)  【高尾・陣馬】
   高尾山(599m)・小仏城山(670m)・景信山(727m)
      ・・・真夏の低山を朝イチで縦走、意外にもいくらかは涼しさも

[雑感]   2018/07/28(土)
   ブログの常時SSL化後、インラインフレームが表示不能に!

No.387  2018/07/21(土)  【上信越】
   笠ヶ岳(2075m)
      ・・・過去最高斜度の階段登山の後は、志賀高原の池と湿原めぐり

No.386  2018/07/14(土)  【八ヶ岳とその周辺】
   八子ヶ峰(1869m)
      ・・・酷暑を押して、草原状の穏やかな山を軽くひと巡り

No.385  2018/06/02(土)  【関西】
   藤原岳(1140m)
      ・・・3度目の鈴鹿山脈は、採掘が進んだ石灰岩の山へ

No.384  2018/05/26(土)  【茨城】
   八溝山(1022m)
      ・・・バス不便 / 虫にも追われ / 駆け足で‥‥

No.383  2018/05/12(土)  【富士山とその周辺】
   三石山(1173m)
      ・・・マイナーな山梨百名山で、誰にも会わない静かな山歩き

No.382  2018/04/29(土)  【奥多摩】
   高岩山(920m)・上高岩山(995m)・大岳山(1266m)
      ・・・連休初日は近場の奥多摩で、混み合う前の午前中に下山完了

No.381  2018/04/21(土)  【上信越】
   大桁山(836m)・鍬柄岳(598m)
      ・・・西上州のミニ岩峰で、ちょっとしたスリルと大展望を味わう

No.380  2018/04/14(土)  【奥多摩】
   戸倉城山(434m)・グミの木山(656m)・臼杵山(842m)
      ・・・夕方からの雨予報を受けて、午前中のうちに奥多摩の山をサクッと

No.379  2018/03/31(土)  【伊豆】
   城ヶ崎自然研究路・大室山(580m)
      ・・・千変万化の城ヶ崎海岸を巡り、満開の伊豆高原桜並木を経て、大室山へ

No.378  2018/03/17(土)  【奥多摩】
   天王山(351m)・細尾山(457m)・三室山(646m)
      ・・・通矢尾根は今も道案内が皆無で、バリエーションルートらしさが色濃く残る

No.377  2018/03/03(土)  【静岡】
   秋葉山(885m)
      ・・・全国各地にある秋葉神社・秋葉権現・秋葉寺の総本宮を訪ねる

No.376  2018/02/17(土)  【東京・神奈川(平野部)】
   狭山丘陵(六道山公園)
      ・・・アップダウンの少ない緩やかな尾根道で、2時間ほどのショートハイク

No.375  2018/02/10(土)  【丹沢】
   大山(1252m)
      ・・・残り少ない雪を最大限に味わおうと、3連休初日の朝一番で大山へ

No.374  2018/01/27(土)  【東京・神奈川(平野部)】
   滝山丘陵
      ・・・午後からの遅いお出掛けで、雪の感触を楽しみに丘の上のショートコースへ

No.373  2018/01/20(土)  【茨城】
   剣ヶ峰(370m)・雪入山(345m)・浅間山(344m)
      ・・・東筑波の千代田アルプスは、無名だが歩きやすくて雰囲気の良い道だった

No.372  2018/01/13(土)  【静岡】
   八高山(832m)
      ・・・2週続けて静岡県西部の山から、南アルプスと富士山を望む

No.371  2018/01/06(土)  【静岡】
   小笠山(264m)・三ツ峰(216m)
      ・・・2018年の初歩きは、法多山尊永寺への初詣を兼ねて静岡へ


    2020年以降の目次
    2019年の目次
    2017年の目次
    2016年の目次
    2015年の目次
    2014年の目次
    2013年の目次
    2012年の目次
    2011年の目次
    2010年の目次

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南高尾山稜 [高尾・陣馬]

2018/12/30(日)

■第397回 : 南高尾山稜(泰光寺山(470m)・中沢山(494m)・大洞山(536m)


2018年の歩き納めは、南高尾山稜を歩いてきました。
多くのハイカーで賑わう高尾エリアにありながら、人が少なくて静かに山を歩くことができ、アップダウンも緩やかで、割と楽に歩けるコースです。年の瀬も押し迫ったこの日、コース中で見掛けたのは10人ほどでした。

 累積標高差(登り):779m / 距離:12.9km / 歩行時間:4時間0分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 06:43-06:55 橋本 07:03-07:27 峯の薬師入口

(登山行程)
峯の薬師入口バス停 07:30
峯の薬師      07:50
三沢峠       08:10
泰光寺山      08:25
見晴台       08:50
中沢山       09:05
コンピラ山     09:25-09:30
大洞山       09:40
大垂水峠      09:55
4差路       10:50
高尾山口駅     11:35

(復路)
高尾山口 11:36-11:38 高尾 11:46-11:53 八王子
八王子 12:00-12:23 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

橋本駅から乗ったバスに、登山客は私1人だけ。津久井湖に近付く頃には、私が唯一の乗客になっていました。降りたバス停は「峯の薬師入口」で、自宅の最寄駅から、なんと電車移動15分+バス移動25分という近さです。
津久井湖に面したバス停のあたりは、ちょっとした園地になっていて、湖側に眺望が開けていました。
が、この時間はちょうどその方向に昇ってきたばかりの太陽があって、写真を撮るのは厳しかったです。


バス道路を少しだけ歩くとすぐに、峯の薬師への石段が分かれます。
石段はほんの短いもので、登った先から山道が始まりました。
大きなジグザグを描く山道は、傾斜が緩やかで歩きやすく、道幅もゆったりとした所が大半で、峯の薬師への表参道として昔から良く歩かれていた様子が窺えました。


標高差はほんの100m少々で、道の傾斜も緩やかなので、疲れを感じないうちに事務所がある境内に入ります。
峯の薬師の境内からは、都心方向を眺めることができました。
高層ビル群の先には、スカイツリーもくっきりと見えていました。
登山道は、奥にある薬師堂の横を抜けて続いていきます。
薬師堂の裏手あたりに出たところで、太陽が雲の中に入って一時的に逆光ではなくなったので、津久井湖側の展望も撮っておきました。津久井湖の対岸で、太陽を隠してくれた雲の下にそびえているのは、津久井城山です。
峯の薬師から先は、さらに道幅が広がり、傾斜も一段と緩やかになって、ほぼ林道といった趣に変わります。
途中で右手の石段を登ると、峯の薬師の奥の院があります。いつ来ても人の気配がなくて謎の建物なのですが。


稜線まで上がると、稜線上にはいくつもの電波塔が建ち並び、登山道もそれらの横をすり抜けていきます。このあたりの道がまるで林道のようなのは、電波塔の建設時に工事用の道路だったからでもあるのでしょう。
この日は寒さが厳しくて、この冬初めて厚手のジャケットを着て来ましたが、稜線上に出ると風も冷たく、耳を露出していられなかったので、さほど汗をかいていないのに、ヘッドバンドを着けて耳を覆うことにしました。
電波塔群をやり過ごした先で、草戸山方面への道を右に分けると‥‥。
すぐに、変則的な5差路になっている三沢峠に到着です。ここまでは、近年も含めて何度か歩いている道でしたが、ここから大垂水峠までの区間は2006年以来で、当時の記憶はほとんどなく、初めて歩くような感覚でした。


三沢峠から先、道は何度か尾根通しの道と巻き道とに分かれます。三沢峠の分岐では巻き道に入ってしまったのですが、次の分岐で巻き道を選ぶと泰光寺山を踏んで行かれないので、ここからは尾根通しの道に進みます。
泰光寺山へはやや急な木段が続くものの、まだ登り始めで体力には余裕があって、さほど苦にせず登れました。
泰光寺山の山頂に着くと、そこには3つのベンチが置かれていました。
でも意外なことに公的な山名標はなく、私製の小さな山名板を見掛けただけでした。
泰光寺山からの眺めはこの通り。木々が葉を落としたこの時期でなければ、何も見られないものと思われます。


登山道は一貫して歩きやすい状態が続きます。峯の薬師から大垂水峠までは「関東ふれあいの道」と重なっている区間で、とても良く整備されていたほか、山頂や分岐点をはじめとする随所にベンチが設置されていました。
中には単なるベンチではなく、立派な休憩所のようになって、「語らいのベンチ」と名付けられていた場所も。
「語らいのベンチ」からの眺めです。この写真では、ほぼ中央にあるのが大山で、その右に丹沢の表尾根が続いて右端あたりに丹沢山があり、大山の左には高取山や仏果山などが並んでいる、という具合になっています。


その後は稜線を離れて、南側の山腹を巻き気味に進むようになり、しばらくは平坦に近い道を楽に歩けます。
そんな中、南高尾山稜で最も展望が良いとされる見晴台が現れました。
先程の「語らいのベンチ」でも見掛けましたが、南高尾山稜に設けられた休憩所のいくつかには、ベンチとともに「リュック掛」なるものが設置されていました。雨の日でもザックを地面に置いて汚したりせずに済みますし、ベンチに載せて座れる人数を減らしてしまうこともないので、これはなかなか気が利いた設備ですね!
見晴台では、富士山をはじめ、丹沢や道志の山々などを眺められました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに右のほうには、白銀に輝く南アルプスの峰々も、その一部が見えていました。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。


見晴台を過ぎて、次にベンチがある広場まで来ると、登山道が巻いている中沢山への道が右に分かれます。
中沢山へはこの木段で往復します。木段は、最初に見えている範囲で終わって、すぐ上がもう山頂でした。
ひっそりとしていて手狭な山頂には、聖観音菩薩像がぽつんと立っているだけで、展望はほとんどありません。
下の分岐で公的な道標が中沢山だと案内していたのに、ここでも何故か山名標は私製のものがあるだけでした。


その後は尾根通しの道が復活して、巻き道と合わせて2本の道が併走する状況の再現となります。ここで尾根通しの道を選ぶと、木段でかなりの急登をさせられた挙げ句、登り詰めたピークはただの地味な無名峰でした。
てっきりこれまでのように、すぐ巻き道が合流するものと思っていたら、ここではしばらく別行動が続きます。
結局、巻き道が合わさったのは、ここを急降下した後でした。これより前の分岐までは、尾根道と巻き道のどちらを選んでも、大きな差がなさそうなことが多かったのに対して、ここでは巻き道のほうが明らかに楽だったようです。とはいえ、山腹道を歩くよりは稜線上を歩くほうが気持ちが良いので、この南高尾山稜のように体力的に余裕があるコースならば、尾根道を歩き通すほうが楽しめるのではと思います。


その先は分岐のない1本道になって、次のピークがコンピラ山でした。
コンピラ山のベンチにも、背後に「リュック掛」があり、ここまでの山と同様、山名標も私製のものだけでした(山名標はこの写真の中にありますが、とても小さなもので、写真を縮小したら埋もれてしまっています)。
コンピラ山からの展望は、落葉した樹木越しでした。中央に富士山が写っているのが分かりますでしょうか。
コンピラ山の直前の尾根道だけは、登り下りとも少々急だったものの、そこを除けば穏やかな道が続いて、さほどの疲労感もなく、ここまでほとんど休憩せずに歩き続けていたので(水分を補給したり靴紐を締め直したりで一旦ベンチに腰掛けることはあっても、そこに長くはとどまりませんでした)、ここでひと息入れていきます。
また、寒さが厳しく風も冷たかったため、ずっとジャケットを着たままでしたが、身体がようやく暖まってきて、ここでジャケットを脱いでフリース姿になりました(以降は最後までフリース姿のままで歩いています)。


コンピラ山の次のピークが大洞山で、ここが南高尾山稜の最高点になります。
大洞山には、南高尾山稜のピークで唯一、公的な山名標が立っていました。
大洞山から大垂水峠へ下る途中では、この冬初めて、シモバシラの氷華が見られました。
シモバシラは、いくつかまとまって見られる場所も。


しばらく下って、右手に国道20号線を見下ろすようになると、間もなく大垂水峠に到着です。
歩道橋の大垂水峠橋で国道20号線を渡ります。
橋のほぼ真下には大垂水バス停があって(※)、1日3本だけバスが通ります。行きに使う分には良いけれど、帰りに使うには時間合わせに工夫がいりそうですね。(※)ただし反対車線のバス停はかなり離れた所にあって要注意


大垂水峠からは、国道20号線でも高尾山口駅に向かえますが、歩道のない国道を歩くのは避けたいので、歩道橋を渡ったら、高尾山への標識に従って再び山道に入ります。とはいえ、本当に高尾山まで登り返すのはしんどいので、まだ歩いたことがなかった大平林道・高尾林道を通って、6号路の途中へと抜けてしまう計画です。
この道は「学習の歩道」と名付けられていて、大平林道に上がるまでの間、緩やかな登りが続きます。
大平林道との合流点です。大垂水峠で「関東ふれあいの道」と分かれたので、しばらくは誰にも会わないかと思っていたら、意外にも単独行の男性を見掛けました(「学習の歩道」で森林ふれあい館へ向かった様子です)。
その地点は、林道と「学習の歩道」のほか、一丁平へ登る道も合わさって、変則的な5差路になっていました。


5差路で大平林道に入ると、そこからは緩やかな下りに変わります。
時折ある分岐点にはきちんと道標が立っていました。この林道、利用者は相当に少なそうなのに、それでもしっかりと整備されているあたりは、高尾山界隈ならではでしょうか。ちなみにここは、2006年に南高尾山稜を歩いた時に高尾山から下ってきた地点なので、ここから先の大平林道は今回初めて歩くことになります。
ここでも道路脇にシモバシラの氷華を発見。このように、多数が密集して見られた場所もありました。
森林ふれあい館への分岐点まで来ました。
右に分かれる道を下った先に森林ふれあい館が見えましたが、普段は中に入れないようなので、スルーします。
分岐点から先は登りに変わります。登り始めのあたりは舗装されていました。
未舗装に戻った後も、登り坂がずっと続いて、これが結構長く感じました。ただ、林道だけに傾斜が極めて緩やかだったので、体力的な負担に感じることがないまま歩き切れています。
景色に変化が乏しく、少々退屈な林道歩きの途中で、富士山が見られる箇所がありました(たぶんここだけ)。
富士山をアップで。かなり風が強かった様子で、東側の斜面では雪煙が舞っていました。
さらに歩き続けていると、路肩に高尾林道起点の標識があって、ここから先は高尾林道になるようです。また、この大平林道と高尾林道の接続点が一番高い所だったらしく、この先で道は下り坂に変わりました。
高尾林道に入るとほどなく、稲荷山コースへの分岐点に出て、長かった林道歩きもここまで。それにしても、林道上では見事に誰にも会わず、あまりの静かさに、高尾山の近くにいることを忘れそうでした。この界隈、山道なら少々マイナーなコースでも誰かしらいるものですが、さすがに林道を歩く人は本当に少ないのでしょう。


稲荷山コースへの連絡路に入って、細い道で急な木段を登り詰めていくと、やがて上のほうから人の声が絶えず聞こえるようになってきて、それまでの静けさとは対照的な場所に向かっていることが実感されました。
稲荷山コースに飛び出すと、さすがにそこは一般登山道、多くの人が途切れることなく行き交っていました。
出てきた所は稲荷山コース上の4差路。稲荷山コースは横切るだけで、6号路への連絡路を下っていきます。
  ※下の写真にマウスを乗せると、各コースの所在と進路を示します。
するとほんの1~2分で、もう6号路が見えてきました。稲荷山コースと6号路って、こんなに近かったのね。
6号路への合流地点は、沢の中を飛び石で歩く、6号路の名物とでも言うべき区間への入口でした。
あとは6号路を下るだけです。稲荷山コースと同様に登山者が多く、道が狭いために、何度となくすれ違いで道を譲りながら進む具合となりました。それから、以前よりも外国人の登山者が目立ったように感じています。
もう何度も歩いているので、6号路では写真も撮らずにさっさと歩いて、ここからは最後の車道歩きです。
ケーブルカーの駅前も賑わっていました(写真は写り込む人が少なくなるタイミングを計って撮っています)。
ケーブルカーの駅舎を見ると、新年を迎える準備が整いつつあるようでした。
昼前にゴールの高尾山口駅に到着。これから歩き始めるらしい人もまだまだ多く見受けられる駅前でした。

タグ:高尾・陣馬
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竜爪山 [静岡]

2018/12/08(土)

■第396回 : 竜爪山(薬師岳(1051m)・文珠岳(1040m)


今回は静岡の竜爪山に登ってきました。古くから山岳信仰の場として修行者に登られていた山で、静岡市内からのアクセスが良く手軽に登れることから、現在も静岡市やその近郊から多くの登山者が訪れる人気の山です。

様々なコースがある竜爪山。登りは平山バス停を起点に、歴史が古く今でも最も一般的な旧道を選んでいます。
一方の下りは途中で一般登山道を外れて、桜峠を経て麻機バス停までの少々長いコースを歩きましたが、こちらはあまり歩かれていないのか、細々とした道が続き道案内も手薄で、バリエーションルートに近い印象でした。

 累積標高差(登り):1236m / 距離:13.8km / 歩行時間:4時間50分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 04:45-04:49 町田 05:05-06:06 小田原
小田原 06:22-06:45 熱海 06:49-08:05 静岡
静岡駅前 08:15-08:58 平山

(登山行程)
平山バス停   09:00
旧道登山口   09:45
穂積神社    10:40-10:45
竜爪山(薬師岳) 11:25-11:30
竜爪山(文珠岳) 11:40-11:55
若山北分岐   12:30
632m三角点   12:55
桜峠登山口   14:00
麻機バス停   14:15

(復路)
麻機 14:22-14:46 新静岡(伝馬町)
静岡 15:23-16:41 熱海 16:46-17:08 小田原
小田原 17:16-18:11 相模大野 18:30-18:45 南警察署前


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

静岡駅でバスに乗り換えます。今回は新幹線には乗らず、往復ともに在来線を利用して来ました。
平山バス停からスタート。同じバスからは、私のほかに4~5人の登山者が一緒に降りました。


バス停から歩き始めるとすぐに公衆トイレがあり、有難く利用させて頂きます。道路に面した側の壁には、双耳峰の竜爪山をあしらったイラストがデザインされていました。
数分も歩けば人家はなくなります。それでもしばしば車が抜いていくのは、登山者を乗せた車だからでしょう。
かなり歩いてからも、道の両脇や陽当たりの良さそうな斜面には、茶畑が見られました。
駐車車両を見掛けるようになると、間もなく登山口です。


旧道の登山口に着きました。停められている車の台数からも、この山の人気が窺えます。
穂積神社の鳥居をくぐって登山道に入ります。
案内図と案内文によると、登山道脇には古い丁石が残されているようです。穂積神社の手前が三十丁となっているのに対して、そこまでの距離は2kmにも満たないので、割と短い間隔で丁石を見ることになりそう。


登山道を歩き始めてすぐに現れたこの標柱によると、丁石は三十六丁までが正しいようです。
早速、思っていた通りに次々と、道の脇には丁石が現れるようになります。ただ、どれも比較的新しいものに見えて、想像していたような古めかしいものがなかったのは期待外れでしたけれど。
序盤の登山道は割と急で、露岩帯の通過もしばしばですが、手を添える必要があるような箇所は限られました。
時折、近くにある滝への案内が現れますが、この先が長丁場ということもあり、今回はどれも見送りました。
十七丁を過ぎ、次の十八丁が折り返し点だからと気をつけていたのに見逃してしまい、気付いたら十九丁でした。穂積神社は竜爪山を2/3ほど登った所にあるので、これで全体の1/3ほどを登った勘定でしょうか。
急登が続いた序盤に対して、中盤に入ってからは穏やかな傾斜の箇所も多くなります。二十六丁まで登ったところで、右手から新道が合わさりました。
穂積神社までの道のりの終盤では、ところどころで再び急な登りを交えるようになりました。


穂積神社に着きました。実はここまで車で上がることもできるのです。でもこの時は、地元の方らしい十数名の方々が集まって境内の清掃をしておられたので、停められていた車もその方々のものが多かったのかもしれません。また写真には入っていませんが、社務所の隣には公衆トイレと飲み物の自動販売機がありました。
参拝後、境内のベンチで少し息を整えたら、穂積神社の裏から竜爪山への登山道に入ります。穂積神社から先は東海自然歩道のコースと重なるので、道標なども東海自然歩道のものになりました。


はじめ穏やかだった道は、途中から一転して急階段の連続になります。しかしここで、「静岡県の山」に階段道と山腹道の2つがあると書かれていたのを思い出し、よく見ると直進する踏み跡があったので、それが山腹道に違いありません。道標が鉄階段しか案内していないのが少し不安でしたが、その山腹道を追うことにしました。
その道は、細いながらもきちんと続いていて、倒木も処理されているなど、一応は人の手が入っている様子。それなりに急ではあるものの、ジグザグ状の登りですから、傾斜も鉄階段よりは随分マシだったのではないかと。
しばらくすると鉄階段が見えてきて、合流するのかと思ったら、ここではニアミスしただけで、再び離れます。
ところがこの先は、ジグザグ道もいっそう急になり、道が細いこともあって歩きにくい箇所も現れるなど、少なくとも下り向きの道ではなくなります。道標がこの道を案内していない理由も、このあたりにありそうでした。
次に鉄階段と接近したら、今度はそのまま合流しました。
合流点から鉄階段を見下ろすと、急な階段が延々と続いていて、やはりここは避けて正解だったと思いました。
しかし階段地獄はまだ道半ばだったようで、その先にも木段がずっと続いていました。いくら登っても全然終わらないのでげっそりしますし、丸太2本分くらいの大きな段差がある所も少なくなく、かなり苦しい登りです。
そんな中、唯一励みになったのがこの標識でした。あと50m耐えれば、階段から解放されるのか!


頂上直下まで来ると薬師岳北展望地があって、ここで俵峰からの道を合わせました。
展望地では、せっかく富士山が見られそうな方角が開けていたのに、見られた景色はご覧の通り。基本的に良く晴れていたこの日も、なぜか登頂前後の時間帯だけは雲が多くて、展望に関しては残念な結果となりました。
木段は展望地までで終わり、最後の最後だけは、すこぶる緩やかな道になりました。


薬師岳に到着しました。樹木に囲まれて全く展望はありませんが、ここが竜爪山の最高点になります。
お団子型の山名標識も、最高点のこちらにありました。
展望がないからか素通りの人が多い中、最高点に敬意を表して、誰もいないベンチで少し過ごしていきました。


薬師岳から文珠岳へは、一度ガクンと下ります。
登り返しはまたしても木段。でもここは、さほど長いものではありませんでした。


薬師岳から10分ほどで、文珠岳に到着です。標高では薬師岳に10mほど劣りますが、展望が良いからなのか、一等三角点はこちらの文珠岳に設置されていました。
頂上の標識は2種類ありました。ネット上では「文殊岳」の表記も良く見ますが、正しくは「文珠岳」ですね。
開けた南東側にはいくつものベンチが置かれ、多くの登山者が休んでいて、その先には海が見えていました。
南東側の展望を少し大きめに。手前に見えているのは清水港と三保松原あたりで、駿河湾を挟んだ先には伊豆半島が確認できます。雲が多かったこの時間、伊豆半島の山並みは、ぼんやりと霞んで不明瞭でしたけれど。
南側の焼津方面は、高草山や花沢山といった山々の奥に、御前崎がうっすらと見えていました(写真右半分)。
ただ、やはり残念だったのは山側の眺めで、富士山も南アルプスもサッパリでした。


文珠岳を後にしたら、引き続き東海自然歩道を南下します。過剰整備された木段がやや鬱陶しく感じましたが、秋の猛烈な台風によると思われる倒木がきれいに処理されていたのも、東海自然歩道だからこそだったのかも。
若山を前にした鞍部まで下ると、ベンチが置かれていたので、そこでひと息つくことができました。
鞍部から登り返していくと、ほどなく標識とベンチがある地点に出ます。ここが「若山北分岐」で、ここで東海自然歩道を離れて、桜峠への道に入ります。
標識には若山北“分岐”と書いてあるのに、指示標は前後方向だけで、一見すると分岐点には見えませんが‥‥
私が進む桜峠への道は、私製の地味な標識が足元で示していました(2つ上の写真の左端にも写っています)。


桜峠への道に入ると、すぐに公的な道標が現れて、一応はちゃんとした道なのだと安心させてくれましたが‥‥
道はか細くて頼りなく、あまり歩かれていない気配が濃厚です。それでも当面は、危なっかしい箇所に補助ロープが設置されていたり、倒木も片付けられていたりと、最小限の整備はされている感じでした。
送電線鉄塔が立つ地点に出ると、送電線越しに再び南東側を見渡すことができました。頂上にいた時よりも青空が広がっていて、伊豆半島の山並みは最高峰の天城山も含めて全部見えていたようです。
下る途中で、登山道からは外れていたけれど、大した距離ではなかったので、632m三角点に立ち寄りました。
三角点付近には林道が上がってきていて、一旦はその林道を進んで行くと、すぐにまた山道の入口があります。そこに道案内は何もなかったのですが、コンパスで方角を確かめると合っていたので、迷わず進んでみました。
すると、その先も細いながらも明瞭な道が続き、時には簡易的な道標も見られて、あまり不安を感じずに進める状況が続きます。そんな中をしばらく下っていくと、今度は舗装された林道に出ました。
林道上に出て振り返ってみました。森の中から砂利道で「立入禁止」のバリケードの所に出てきましたが、標識があったのは奥にある森の入口付近なので、逆コースを進む人には登山道の所在が分かりにくいと思われます。
ここでも、林道を少し進むと、山道への入口がありました。
その先で、山道は森の中を抜けて、茶畑に出ます。ここでは茶畑と森との境界を進みましたが、そこが道なのかどうかが明確ではなかったですし、これ以降は道案内が乏しくなって、不安を感じつつ進むことが増えました。
ほどなく先程の林道に出て、それを横断してまた森の中へ。
その森もまたすぐに抜けて、再び茶畑に出ました。ここでも茶畑と森との境界を進むのですが、その前に‥‥
この日初めて、スッキリとした展望が見られたので、低い山ばかりの眺めでしたがカメラに収めておきました。この頃にはどの方角も良く晴れていて、この時間であれば、頂上からも展望が楽しめたのではないでしょうか。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
その後は道がいよいよ怪しげになります。幸いだったのは、最後まで紛らわしい分岐のない素直な1本道だったらしく、きちんと踏み跡を追えてさえいれば、結果的に目的地まで迷わずにたどり着けたことです。
1箇所だけ、尾根道と巻き道に分岐する地点では、入口側と出口側の両方にこの道案内がありました。
最後のほうになって、転げるような急坂が現れて、慎重に下ります。ここは補助ロープが欲しいところでした。


割と唐突に開けた地点に出た時、目の前に広がったのは、登山道が新東名によって分断され、大々的に付け替えられた場所として、事前にネットの記事で見ていた光景で、ここまで道を間違えずに来られたと分かりました。
最終盤は道標も少なく、作業小屋脇の狭い空間を抜けたり、農作業用のモノレール脇を歩いたりするなど、登山道らしくない景色が続いて不安だったのですが、なんとか最後まで予定通りに歩けそうでホッとしています。
(ただ、途中の経路まで含めて全てが正しかったのかは不明ですし、次に同じコースを歩いた時に、全く同じ経路で歩ける自信もありません。さらに逆コースの場合には、同じ道を逆にたどれるかが明らかに怪しいと思える箇所が複数ありました。きっと今回も、たまたま順調に歩けただけなのだと思います)


上の写真の階段を下り、その写真の真ん中に写っている道路に出たら、その先にさらに階段が続いていました。
ここでは、新東名が元々あった山を登山道もろとも開削して貫いており、尾根上に付けられていた登山道は、一旦急降下して新東名の下をくぐったのち、同じだけ登り返させられるという、酷い仕打ちを受けていて、そのために長い階段が出現していたのです。せめて、新東名の上を跨ぐ歩道橋を作れなかったものなのでしょうか。
なお、今回は現在の登山道を忠実にたどって、桜峠の登山口まで歩き通したかったので、正直にこの階段を登り下りしましたが、そういう拘りがなければ、この階段を下りずに道路を歩くと楽に麻機バス停に向かえます。
ということで、階段を一番下まで下ったら、新東名の下をくぐります。
くぐった先では長い階段で、元々あった尾根道あたりまで登り返します。すでにかなり長い距離を歩いてきた上での、急で長いこの登り階段は結構きつく、途中でお散歩の親子連れに抜かされました‥‥。
階段のフェンスには、どなたかのお手製の「新東名で寸断された登山道」なる風景のイラストが設置されていました。このイラストの範囲が、新東名によって削られる前までは、全部山だったということなのでしょう。
で、せっかく苦労して階段を登り終えたと思ったら、すぐにまた下ることになるだけという、まさに「徒労」を地で行くような登山道に辟易させられ、桜峠の登山口に到着したらドッと疲れが出ました。


桜峠の登山口で車道に迎えられたら、あとは麻機バス停まで車道を歩いて向かいます。
麻機バス停に到着。何かトラブルがあった訳でもないのに、なんだか色々なことがあった気がする今回の山行でした。バスは12分おきの運行なので、大して待たされることもなく、次のバスに乗れています。
帰りは静岡駅までバスに乗らずに、繁華街に近い新静岡で降りて、軽くお食事をしていきました。

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