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南沢あじさい山・金比羅山・日の出山 [奥多摩]

2019/06/17(月)

■第409回 : 南沢あじさい山・金比羅山(440m)・日の出山(902m)


今回は久しぶりの平日山行です。
山歩きも1ヶ月ぶりなので、行先には歩き慣れた奥多摩の日の出山を選び、足慣らし気味に登ってきました。
そんな訳で、距離が長い代わりに緩やかな坂道が続く金比羅尾根コースを登路に選択したほか、尾根への取り付きを南沢あじさい山経由にして、この時期ならではの風物詩も少しだけ味わっています。
紫陽花が見頃を迎えつつあった南沢あじさい山

 累積標高差(登り):1049m / 距離:14.6km / 歩行時間:4時間10分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:5時間10分 

(往路)
古淵 05:27-05:49 八王子 05:51-06:03 拝島
拝島 06:06-06:24 武蔵五日市

(登山行程)
武蔵五日市駅     06:30
南沢あじさい山(入口) 07:00
金比羅山(金比羅公園) 07:35-07:45
白岩滝分岐      09:20-09:30
日の出山       10:10-10:45
松尾バス停      11:35

(復路)
松尾 12:02-12:19 武蔵五日市 12:39-12:56 拝島
拝島 13:01-13:12 八王子 13:30-13:42 橋本
橋本 13:45-13:55 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

武蔵五日市駅で電車を降りたら、初めてこの地下通路を通って、北口に向かいます。
通路から地上に出たところです。ここが武蔵五日市駅の北口で、左側に建っているのが駅舎でもあるのですが、そのことを示す駅名標などの類が何もなくて、ちっとも駅前らしさのない寂しい風景でした。

この日、まず最初に向かうのは「南沢あじさい山」です。個人の方が所有されている山に、半世紀近くかけて植えられた紫陽花が今や1万株にもなり、毎年6月中旬から7月中旬にかけて見頃を迎えます。
個人の管理ながら、しっかりとした散策路が整備されて一般開放されているので、年を経るごとに知名度が上がり、ついに今年は開花シーズンに合わせて武蔵五日市駅からシャトルバスが運行されるまでになりました。

とはいえ、元々は公共交通がなかった所なので、駅前から道標による道案内が始まっていました。道順も割と単純ですから、大抵はこの道標に従って歩いているだけでも、迷わずに目的地までたどり着けるでしょう。
しばらくは、家々が建ち並ぶ中をほぼ平坦な道で進みます。家並みが途切れた先には、少し急な坂道も。
沿道には「ZIZI」と呼ばれる森の妖精たちが随所に現れます。これは造形作家として知られる友永詔三氏による製作で、元々は氏の作品を展示する「深沢小さな美術館」への案内役として立てられたらしいのですが、現在はこのあたり一帯で広く見掛けるようになっていて、地域の雰囲気にもすっかり馴染んでいるように感じます。
また進むにつれて、紫陽花の花も多く見られるようになってきました。
南沢あじさい山への最後の分岐点。ここを左に入ると、まもなく到着です。
左手に駐車場が続くようになり、目に入る紫陽花が増えてくると、前方にそれらしいものが見えてきました。
駐車場の奥にはシャトルバスのバス停も。今年は6/8(土)~7/7(日)に運行され、本数は1時間に1本程度です。


「南沢あじさい山」の入口に到着です。名前の由来は、この山を所有し整備されているのが南沢さんと仰る方だからのようです。少し先には住居らしい建物も見えていました。
紫陽花の開花時期は入山料(¥500)が必要だと知っていたのに、迂闊にもここで財布を出してみたら小銭がありません。しかも、公表されている入山時間(8:00~)より1時間も早かったためか、あたりに人の姿がなく、千円札ではお釣りがもらえなさそう。少し躊躇った末、結局支払わずに入ってしまいました。ごめんなさい。
中に入ると、歩きやすく整備された散策路の両側で、早速紫陽花がお出迎えをしてくれました。
ウェブでは5分咲き程度との情報でしたが、その数字よりは良く咲いていた印象です。
緩やかな傾斜の道で斜面を登っていきます。奥に進むにつれて紫陽花の密度が濃くなるようですね。
紫陽花のアップです(冒頭と同じ写真)。


5分ほど進んだあたりに分岐があって、金比羅山への「近道」なる道が分かれていました。まさに、金比羅山を目指しているところだったので、あまり深く考えずにその道に入ります。
するとすぐに紫陽花のエリアから外れて、何の変哲もないただの山道に変わってしまったのですが‥‥。
ここの木段には大いに感心させられました。段と段の中間に小さな補助段があって、大きな段差を1度で登らずにすむようになっていたのです。そこそこ急な木段なのに、おかげで登るのがさほど苦しくありません。
残念だったのは、その後はもう紫陽花を見ることがなかったこと。左側の斜面には、先程分かれてきた道の続きと、その周囲に群生する紫陽花が遠目に見えていて、それがまた見事だったので、「南沢あじさい山」の核心部もその先にあったのでしょう。でも、入山料を払わずに入ってきた手前、これでむしろ丁度良かったのかも。
その後も断続的に木段が現れますが、いずれも補助段付きの登りやすい木段でした。紫陽花のエリアからは外れましたが、周回で利用されるこの道も南沢さんが整備されているように思われて、手間暇かけた心配りに頭が下がる思いでした。ほかではこのような補助段を見たことがありませんが、各地の木段も見習ったら良いのでは?


しばらく登ったところで、紫陽花エリアから登ってきたらしい道が合わさりました。その道は次の機会にでも。
金比羅山へはさらに木段が続いて、かなり急になりますが、引き続き補助段のサポートで登りやすかったです。
林道に上がったところで、急な登りは収まります。
林道上から、登ってきた登山道を振り返りました。
林道を少し歩いて、金比羅尾根上の登山道に入りました。この日の最終目的地は日の出山ですが、ここは一旦日の出山と反対の方向に進んで、まずは金比羅山へと向かいます。
このあたりの登山道はアップダウンが少なくて、気持ち良く歩けました。


金比羅山を示す道標に従って進んでいくと、ほどなく、琴平神社が建つピークに到着です。
このピークは金比羅公園として整備されていて、休憩舎やトイレなどが配置されています。平日の、しかもまだ朝の7時半過ぎとあってか、ここも着いた時は無人でひっそりとしていました。
私製ながら金比羅山の山名標がありますし、この手前ほんの100mほどにあった分岐点の道標が、今いる方向を金比羅山と示していたのを見てきたばかりでもあるので、この時点では、ここが金比羅山だと確信しています。
だからこの周辺図も、現地では良く見もせずに、ただ写真を撮っていただけだったのですが‥‥。
記事を書くにあたり改めて見てみると、この周辺図が、現在地を金比羅山とはしていないことに気付きました。
というのも、周辺図の上方向への道に「至 金比羅山」と書かれているのです。これは歩いて来た道を戻る方向であって、手前の分岐点に立っていた道標が金比羅公園の方向を金比羅山としていたこととは矛盾します。
そこで地形図を確認したところ、地形図は少し離れた所にある468mピークを金比羅山としていたので、この周辺図はそれに倣っているのでしょう。一方の道標のほうは、金比羅公園=金比羅山としているのだと思います。

でもこの時は地図を見ていなくて、468mピークの存在を認識しておらず、金比羅公園で休んでいただけなので、この記録では金比羅公園=金比羅山として扱い、金比羅山の標高も金比羅公園の約440mとします。
金比羅公園では東側が開けていて、都心方面を眺めることができ、スカイツリーもハッキリと見えていました。
休憩後、琴平神社から来た道を戻ろうとすると、すぐ先にある大岩に注連縄が張られ小祠が祀られていました。
大岩の脇に踏み跡を見つけて裏手に回ると、岩塊がさらに奥へと連なり、岩道がその中を縫うように続きます。
岩塊の一番奥まで進むと、さらに2体の石仏が祀られていて、どことなく神聖な雰囲気が漂っていました。
さらに踏み跡を追うと、先程通ってきた分岐点に出ました。ここでは道標が金比羅公園の方向を金比羅山としている一方で、地形図が金比羅山だとする468mピークは、逆方向の日の出山側に少し進んだあたりにあります。
来た道を戻り、先程林道から上がってきた地点に帰ってきました。途中では右手に分岐する踏み跡があったのを見ていて、それが468mピークに通じていたらしいのですが、地図を見ずに歩いていたためスルーしています。


金比羅山への寄り道を終えたら、あとは日の出山を目指して金比羅尾根をひたすら登ります。この先はもう何度も歩いている道になり、この記録も以降はあっさりと書き進めますのでご了承下さい。
冒頭にも書いた通り、金比羅尾根は距離が長い代わりに傾斜が緩やかで、楽に歩けるコースです。でもその分だけ時間が長くかかるほか、景色の変化も少なくてやや単調なので、歩くこと自体が好きな人でないと退屈かも。
金比羅山から1時間ほどで、2年前に歩いたロンデン尾根コースへの分岐点を通過します。その時は、日の出山からここまで下ってきたのち、分岐側の道へと進んだのでした。
麻生山の手前には、真新しい麻生山への分岐標識が立っていました。2年前にはこの標識はなく、実際に麻生山の南側では一部で不明瞭になる道を歩いていたのですが、その後整備されたのでしょうね。
今回は麻生山には寄らず、白岩滝分岐へ直行したら、金比羅山から1時間半ほど歩いたので少し休憩します。


さらに進むと、初めて日の出山を見られる場所があって、肉眼では山頂に建つ東屋もしっかり見えていました。
日の出山の手前で、このあと下る予定の滝本からの道を合わせます。平日ということもあって、朝からずっと人の気配がない中を歩いて来ましたが、ここから先では、ようやくほかの登山者を見掛けるようになりました。
日の出山の直下は急な木段が続いて、いつ来ても苦しいところです。


日の出山に到着しました。中央の露岩の上がたぶん最高点で、三角点もその近くにあります。
35分ほど滞在している間、この頂上で居合わせたのは合わせて15人くらいだったでしょうか。
良く晴れて、カラッとした陽気だったので、この時期にしては展望はまずまず。こちらは南側の丹沢方面です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上空を雲が覆っていた西側も、奥多摩核心部あたりの山々は良く見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
間近にそびえる大岳山も、さすがにこの時期は緑が濃く見えます。
東側は、遠くの筑波山まで見通せていて、この日いかに空気が澄んでいたかが分かります。
だから都心方面も割ときれいに見渡せて、肉眼ではスカイツリーやランドマークタワーなども鮮明でした。


日の出山でゆっくりと休んでから下山を開始。いくつかの分岐点を経て、ここから滝本へ下る道に入ります。
顎掛岩の前を通過します。今年の2月にこの道を歩いた時、このベンチはまだ設置されておらず、組み立てる前の資材が地面に置かれているだけでしたが、4ヶ月も前のことなので、さすがにきちんと完成していました。
一貫して傾斜が穏やかな歩きやすい道を、快調に下って35分ほどで滝本の登山口へ。ここからは車道歩きです。
バス道路に出たら、何もない場所にある「日の出山登山口」バス停はスルーして、もう少しだけ先へ。
というのも、ひとつ先の松尾バス停まで歩くと、日陰のベンチに腰を下ろしてバスを待てるからなのでした。(さらに、運賃もいくらか安くなりますし、公衆トイレもあります(男性用は道路からほぼ丸見えだけど‥‥))

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