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赤ぼっこ・要害山・愛宕山 [奥多摩]

2023/06/20(火)

■第465回 : 赤ぼっこ(409m)・要害山(414m)・愛宕山(394m)


6月に入ってもあまり時間が取れず、1ヶ月以上ぶりとなった今回も、比較的軽めのコースを選んでいます。

歩いてきたのは、奥多摩エリアの中でも最前衛と言えそうな、青梅市の長淵山ハイキングコース。
ほとんど見通しのない樹林帯の山道が大半を占めますが、道が険しい箇所や急勾配の登り下りがなくて歩きやすく、途中には赤ぼっこという展望に恵まれたピークもあって、気軽に楽しめるコースではあると思いました。

 累積標高差(登り):628m / 距離:9.3km / 歩行時間:3時間0分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:35-05:58 八王子 06:09-06:24 拝島
拝島 06:35-06:53 青梅 07:07-07:12 長渕七丁目

(登山行程)
長渕七丁目バス停 07:15
天祖神社     07:25-07:30
旧二ツ塚峠    08:10-08:15
馬引沢峠     08:25
赤ぼっこ     08:50-09:00
天狗岩      09:10-09:15
要害山      09:40-09:45
愛宕山      10:10-10:15
神明神社     10:45
稲荷神社     10:50-11:10
稲荷神社前バス停 11:10

(復路)
稲荷神社前 11:14-11:27 青梅 11:35-12:03 立川
立川 12:07-12:17 八王子 12:20-12:43 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

コロナ禍以降では初めて青梅線に乗り、降りた青梅駅で、改札口近くに置かれていた長淵山ハイキングコースのパンフレットを手にしてスタートです(WEBでもPDFが見られるので、内容はすでに頭に入っていましたが)。
↑上のマップにマウスを乗せると、コースの概要を追記します。
●オレンジ色の太線で追記したのが「長淵山ハイキングコース」とされている区間で、さらに今回歩いたコースを茶色の細線で示しました。コースの後半で天狗岩と愛宕山への寄り道を加えたり、最後の下山ルートを少しだけ変えたりしましたが、ハイキングコースをそのままたどった区間が大半となっています。
●コース両端へのアプローチは、青梅市のサイトでは東青梅駅と日向和田駅から、「山と高原地図」では青梅駅と宮ノ平駅から、それぞれ歩くように書かれているところ、今回はともに青梅駅から路線バスを利用して(茶色の点線)、最初と最後の車道歩きを5分前後に抑えたので、ほぼずっと山道を歩いていた具合でした。

ということで、長渕七丁目バス停からスタート。青梅駅からバスで約5分、歩いても20分程度の距離でしたが。
秋川街道を少しだけ南下します。もう少し晴れそうな予報だったのに、ちょっと雲が多いみたいなのが残念。
5分も歩けば住宅街を外れて、天祖神社の前へ。道標も立っていて、ここからハイキングコースが始まります。
天祖神社の石段は、さほど急な訳ではないのに、まだ身体が温まる前だからか、登るのが少々きつかったかな。
下から見えていた範囲で終わりかと思ったら、石段は曲がった先にもまだ続いていました。
天祖神社の静かな境内で、少し息を整えていきます。


ハイキングコースの続きは社殿の右脇に。要所には道標がきちんとあって、迷う心配のないコースでした。
社殿の右奥から、いよいよ山道が始まります。
木段を軽く登ると休憩舎。でも、まだ天祖神社の社殿がすぐ下に見えるような場所なので、ここはスルーです。
その先から尾根道に変わりました。勾配は終始穏やかですし、随所にアップダウンが出てくるものの、それらもどれも小さなものなので、当分の間は楽に歩ける道が続きます。
適度な間隔で道標を見ます。中には道標のない分岐もありますが、道幅の広い方を選んでいれば大丈夫でした。
この分岐は左右の道がほぼイーブンに見えて、何も案内がないってことはどちらへ進んでも良さそうな気配。
余計な登り下りがありそうな左の道に入ったところ、小さく登った先にまた休憩舎がありました。
左手の斜面に青梅市の墓地公園を見ながら進むと、先程分かれた道がすぐに合わさりました。
その後、墓地上部の道路が迫ってきて、一旦は山道がそこに飲み込まれて消えてしまいますが‥‥
道路を歩く距離は短くて、すぐにここからまた山道へ。
道は引き続き、小さなアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を上げていきます。
ここで、西隣を並走してきた長淵8丁目からの道を合わせます。私がここまで尾根道を歩いてきたのに対して、そちらは沢沿いの道らしく、地図で見る限り余計なアップダウンがほとんどなさそうで楽に歩けるのかも。
長淵8丁目からの道も良く歩かれていると見えて、合流後は道幅が一段と広くなりました。
その先は緩やかな登りばかりが続くようになり、駒木町からの道が合わされば、もう旧二ツ塚峠が間近です。


十字路(公的な道標だと左折方向は何も案内がないのでT字路とするべきかも)になっている旧二ツ塚峠に到着。現在の二ツ塚峠は少し離れた秋川街道上にありますが、そうなる前はここが二ツ塚峠だったのでしょう。
峠を一旦通り過ぎて反対側から。ここは2011年以来の再訪で、この先愛宕山まではその時にも歩いた道です。
道標が案内していない東側にはベンチが。2011年には福生駅からスタートし、草花丘陵を経て10km以上を歩いてこのベンチの奥から出てきたのち、さらに赤ぼっこや愛宕山へと足を延ばしていたのでした(当時の記事)。
そしてここには「日の出山の会」の赤杭も。このあと旧二ツ塚峠を右折して長淵丘陵の稜線へ進むと、そこが日の出町と青梅市の境界になっているからか、以降はしばしばこの赤杭を見掛けることになります。


旧二ツ塚峠から長淵丘陵の尾根道に入ると、小刻みなアップダウンの再来となりました。登り下りはどれも短いもので、1ヶ所で大きく体力を消耗するようなことはないものの、かといって楽に歩ける訳でもありません。
ほどなく左手にフェンスが現れました(前に1度歩いている道なのでその正体は分かっていましたが‥‥)。
その後しばらくはフェンスに沿った道が続いて、やがて廃棄物処理場の説明版を見ます。このあたりでは、処理場のフェンスが景観を損なっている上に操業音も耳障りで、あまり気持ち良く歩かせてもらえないのでした。
この分岐点は鋭角に左に折れます。直進方向は道標が「畑中・駒木町」と案内していました。
馬引沢峠はどう見てもT字路なのに、なぜか道標には、あたかも十字路であるかのように四方向に指示標が。フェンスを突き破りでもしないと行けない左折側は「日の出町玉之内」となっていて、廃棄物処理場ができる前はそこから道が通じていたのでしょう。それにしても、道標がフェンスより古そうには見えないけどなぁ...。
右折方向は林道が稜線まで上がって来ていて、道標によると明治橋バス停に出られるらしい。
馬引沢峠を過ぎると、こんな具合で肩身の狭い思いをしながら進む有様に。こうなってはもう殺風景としか。
四差路に出ました。直進方向に見えている2つの道はどちらも日の出町側へ下りてしまうようで‥‥、
ハイキングコースの進路は、180度近く曲がるこの方向でした(右が歩いて来た道で、左が進行方向)。
公的な道標以外に、こんな私設っぽい道標の案内も(上の写真にも写っていたもの)。同じ体裁の道標は旧二ツ塚峠から時折見掛けていたので、梅ヶ谷峠への道が整備されたのかな、などと思いながら歩いてきています。
それはさておき、先程の分岐点で、やっとフェンス沿いの無粋な道が終わり、俄然、雰囲気が良くなりました。
やがて少々長めの木段が現れて、高々20~30m程度ですが、それでもここがこの日初めての大きな登りに。
木段を登り終えた先が赤ぼっこへの分岐点。ここで一旦尾根道から外れて、赤ぼっこへ寄り道していきます。


分岐点からは穏やかな道をほんの1~2分で赤ぼっこへ。好展望であるばかりか開放的で居心地も良いこの地点には先客の男性の姿があって、この日見掛けた唯一のハイカー(ランナーさんだったかも)となりました。
ここにいる間、ちょうど良く晴れてくれたのもラッキーでした。標識の手前は、この日唯一見掛けた三角点。
上空には雲が多く、遠くまでは見渡せなかったけれど、標高400mほどだから眺められる範囲は元々限られていて、雲に隠されて見えなかった山は少なかったみたい。割と分かりやすい展望図があったのもグッドでした。
まずは北西側の奥多摩方面の展望です。雲がなければ、左端の麻生山の左隣には大岳山が見られたらしい。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上のパノラマの左半分、御岳山の方向を少し大きくしてみました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
同じく右半分の高水三山などの方向です。
一方、北東側の都心方向は、さすがに霞んでクリアには見られませんでした。ましてや筑波山なんて‥‥。
でも親切な展望図のおかげで、西武ドームと青梅駅はしっかり認識できています。


分岐点まで戻ったら、尾根道の先へと進みます。
尾根道ときたら、相変わらず小刻みなアップダウンの繰り返しで、のんびりと歩くには向いていないかも。
4~5分も歩けば、今度は天狗岩への分岐点。赤ぼっこ同様、天狗岩へも尾根道から外れた寄り道になります。
天狗岩へは決して楽な道ではなくて、一旦ガクンと大きく下ったかと思えば‥‥、
その先に足場のあまり良くない登り返しが続いたりして、ここはあとで戻って来る時の下りで気を遣いました。
登り返したのちにはこんな岩場が現れて、行き止まりっぽく見えて実はまだこの先に道が続いていました。


上の写真の岩場を乗り越えると、少し先に天狗岩の標識が、樹木に半ば隠れるようにして立っていました。
標識を過ぎると、少し開けた小さなテラス状の場所があって、普通に歩けるのはこのすぐ先まででした。
ここが天狗岩の先端なのか、足元の岩の向こうは切れ落ちていて、これ以上は進めないようです。
すぐ近くだから当然なのですが、展望は先程の赤ぼっこと似たり寄ったりでした。まずは奥多摩の方向から。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
一方こちらは高水三山などの方向です。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
天狗岩には(4枚前の写真の)狭いスペースしかなくて、この時は平日だけに無人で何も不自由しなかったものの、先客が何人かいれば動きが取りにくくなってしまいそう。展望が赤ぼっこと大差ない(見渡せる角度はむしろ狭かったか)ことや、尾根道からここまでの足元があまり良くないことから、赤ぼっこは寄り道に含めて天狗岩は含めていない「長淵山ハイキングコース」のコース設定は頷けるものだと思います。
一方「山と高原地図」はその逆で、天狗岩に登山道の赤線を引きながら、赤ぼっこには全く線を書いていない上、展望地の記号も天狗岩にだけ添えていて、もしかして現況が認識されていないのではと疑われる状況です。


再び分岐点に戻って、尾根道の続きへ。この先もやはり小刻みなアップダウンが付いて回ります。
尾根道にいる間は終始見通しのきかない樹林帯で、景色がずっと変わり映えしないことも一貫して続きます。
間もなく通過する412mの無名峰では、「日の出山の会」の赤杭だけが現在地を示していました。
さらに進んで、やや大きめの登りが現れると、登り詰めた先が‥‥、
要害山の山頂でした。標高414mで、ここがこの日のコースの最高点。しかし展望がなくて地味な地点ですし、狭くて山頂らしさも今ひとつなので、あまり意識せずに通過してしまう方も多いのではないでしょうか。
要害山には公的な山名標もなく、私製の小さなプレートが道標の上部に付けられているだけでした。
要害山を過ぎると、それまでよりもアップダウンが控え目になって、比較的楽に歩けるようになります。
ほどなく愛宕山への分岐点へ。ハイキングコースはここを右折して、あとは下山するだけになりますが‥‥、
私は道標が「梅ヶ谷峠(行止り)」としている直進方向に進んで、愛宕山まで往復して戻ってくることに。
↑この道標がなんとも表現が曖昧で、「梅ヶ谷峠まで行けてその先には進めない」とも読めてしまう代物ですが、実態としては「梅ヶ谷峠の手前までしか行かれない」らしく、あまり適切な案内ではないように思います。
※この日歩いた感触では、まともに歩ける道があるのは尾根上だけで、梅ヶ谷峠へ下る道は未整備っぽかったです(少なくともここから先にはもう、梅ヶ谷峠への道案内は見当たらなかったようでした)。


愛宕山へ向かうとほどなく、斜面が崩れて山道が分断されかかった箇所があります(写真中央やや右上)。
そこは難なく通過できる程度でしたが、すぐ先で多数の倒木が登山道を塞いでいて、ここは突破不能でした。
そこで、左折方向にも別の道がありそうだった2つ上の写真の地点まで戻り、そちらへ進んでみると、すぐに森の外に出て、その先の草むらに薄い踏み跡が続いていました。ほかに道もなさそうなので、こんな草が覆い被さる中を構わず突き進んでみたところ、やがて森の中に戻ったのち、山道の続きに復帰できています。
その後は歩く上で支障がある箇所はなかったものの、ここで道が二手に分かれていて(道の明瞭さはどちらも似たような感じ)、道案内が何もないのが不親切でした。
ここは地形図判断で右へと進み、愛宕山へ向かうにはそれで正解だったので、左は梅ヶ谷峠への進路だったようにも思われます(だとしてもネット上の記事を見る限り、峠までずっと明瞭に続いている訳ではなさそう)。
↑分岐の手前に道標が写っていますが(写真右下)、これは引き返す方向だけを案内しているもので、左右に分かれる道の行先については何の示唆も与えていませんでした。
この道は最新の「山と高原地図」でも愛宕山まで一般登山道を示す赤実線表記ですが、崩壊と倒木による迂回路が不明瞭で、分岐にも道案内がないことから、一般登山道としての記載には見直す余地があると考えます。


その後、ほぼ平坦になる区間では、道が細くなった上に少々ヤブっぽくもなって、一旦やや怪しげな展開に。
※このあたりで左手に林道が現れていて、それが梅ヶ谷峠へ通じているのかも(梅ヶ谷峠へ林道で下れたとする記事があるので)。
でも登り勾配に変わると、道は明瞭さを取り戻して、あとは特に不安を持たずに歩ける割と普通の道でした。
登り着いた愛宕山は、手狭ですし落ち着いて過ごせそうな居心地の良さも感じない、雑然としたピークでした。
愛宕山を少し通り過ぎて振り返っています。2011年に来た時は、北東側にいくらか展望があって青梅丘陵や青梅市街を眺めた写真も撮っていたのに、周囲の樹木が生長したためか眺望はもう皆無。当時と同じ物らしいベンチも朽ち始めて倒れ掛かっている上に苔生したりして綺麗でもなく、休憩も立ったままでするしかありません。
山頂は愛宕神社跡でもあるらしい。でも裏を取ろうにも、ネットで少し調べた程度では、確実な情報を見出せませんでした(もしかしたらあるかもしれない記事も、同名の神社や山が無数にある中に埋もれてしまったか)。


あとはほぼ下るだけ。長淵山ハイキングコース上の分岐点まで戻って来れば、以降は道標が案内してくれます。
そこからの道にはもう余計なアップダウンがなく、勾配もほぼ一定に近かったようで、歩きやすかったです。
下り始めて最初の分岐では、道標の案内に従って左へ、ハイキングコースの続きを進みます。
その後は少々滑りやすい下りが続いて、足を取られないように一部の箇所で設置されていた補助ロープも頼ったりして下ります。この写真はそんな一帯を過ぎて、歩きにくさが解消されたあたりで撮ったもの。
2番目の分岐で、ハイキングコースは鋭角に左に折れるのですが‥‥、
そこでは私製の小さな標識が直進方向を「神明神社・和田橋」と案内していて、それに従って進んでみました。下山先は正規コースと大差ないものの、こちらのほうが気持ち良く歩ける道だとの記事を読んでいたからです。あと今回の私には当てはまりませんが、もしも和田橋を経由して宮ノ平駅や日向和田駅まで歩くのであれば、こちらの道の方がいくらか近道になるっぽい。
するとその先には穏やかな道が続いていて、ここがこの日一番歩きやすい区間だったのではと思います。
何やら道標が目に入ってきました。良く踏まれた感じの道はここをただ直進していて(写真右端)、てっきりそう進むものと思っていたら、神明神社への案内道標を見ると左斜め前方を示していて、別の道があるらしい。
その方向にあったのは、細くて草に覆われ気味の道。あまり歩かれてなさそうで、進むのが少し躊躇われます。
でも草深かったのはほんの短い距離で、すぐに開けた場所に出たら、そこが神明神社でした。
小さな社殿だけの簡素な神明神社で軽く手を合わせたのち、鳥居をくぐって参道らしき道をさらに下ります。
参道は短いもので、すぐに手前の分岐で分かれた道を合わせたのち、1~2分も進めば車道が見えてきました。
車道に出た地点で振り返ると、歩いて来た参道(写真右端の草道)を、灰色の標識が「神明神社 三分 / 天狗岩 四十分 / 赤ぼっこ 六十分」と案内していました。


あとは車道を歩くだけです。バス通りまでは、ほんの4~5分の距離でした。
ゴールの稲荷神社前バス停です。割と運行本数の多い路線なので、すぐに来る次の便は見送ることにして、一旦向かいに見えている稲荷神社に移動して、もう1本あとの便を待つことにしました。
道路を渡って稲荷神社へ。大通りに面していながら、石段で境内へ上がれば道路から直接は見えなくなる模様。
目論み通り、平日の日中だけに参拝する人も全く現れず、境内で少し帰りの身支度などもさせて頂きました。
最後は稲荷神社前バス停で、青梅駅行きのバスを待ちます。来たバスは意外に乗客が多くて、ギリ座れました。

山歩きの頻度が月1回程度では、脚力をどの程度維持できているのかが読めず、あまり思い切った計画を立てられないので、今回もこれまで同様、自重気味に低山歩きをしてきました。
でも、いくら足慣らし目的とはいえ、いい加減このくらいの標高帯で身体を動かすのが厳しい季節になってきたので、そろそろ行先のバリエーションを広げることも考えなければならないですね。

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戸倉城山・金比羅山 [奥多摩]

2021/11/12(金)

■第447回 : 戸倉城山(434m)・金比羅山(468m)


この日は奥多摩へ(といっても、そのほんの入口あたりの低山だけど)。比較的近い上に魅力的な山が多く、何度も通って行き慣れたこのエリアも、コロナ禍で遠出を控えていたため訪れるのは2年以上ぶりです。

巡ったのは、いずれも過去に登っている山ですが、歩いたことのない道が大半となるコースが組めて、初めて登る時に近い気分で歩けましたし、低山ながら2座をそれぞれ登り下りしたことで、歩き応えもまずまずでした。

 累積標高差(登り):698m / 距離:11.5km / 歩行時間:3時間50分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:26-05:48 八王子 05:51-06:03 拝島
拝島 06:06-06:24 武蔵五日市

(登山行程)
武蔵五日市駅 06:30
光厳寺    07:05-07:15
戸倉城山   07:40-07:50
十里木    08:10
横根峠    09:00
531m峰    09:25
金比羅山   09:45
金比羅園地  09:55-10:10
(樽分岐)   10:30
武蔵五日市駅 10:55

(復路)
武蔵五日市 11:09-11:26 拝島 11:31-11:42 八王子
八王子 11:49-12:04 橋本 12:08-12:15 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

武蔵五日市駅から歩き始めます。日の出時刻を迎えたばかりだったから、駅舎があたかもモルゲンロートみたいに紅く染まり、特段色付いている訳ではなかった樹木も、すっかり紅葉しているかのようでした。
はじめ30分ほど、最初に登る戸倉城山を正面に見ながら車道を歩きます。ちょうどその方向から、季節風が絶え間なく吹いてきて、それが結構な強風だったから冷たいのなんの。歩いていても身体は冷える一方でした。
秋川に架かる橋を渡ったすぐ先で、こんな通路っぽいところに入ります(道と呼べるほどではなかったけれど、人はちゃんと通れます)。ここまで来ると、戸倉城山が風を遮ってくれて、冷たさからは解放されました。
バス道路を横切って進むと、次の角には光厳寺への案内があって、あとはそれに従って行くだけです。
給水所の前はなかなかの急坂。でもおかげで、身体がいくらかは暖まってきたでしょうか。
光厳寺の手前にあったトイレ。駅で利用したばかりなのに、身体が芯から冷えていて思わず駆け込みました。


光厳寺に着きました。山門をくぐって境内へ。
光厳寺は建武年間(1334~1338年)に足利尊氏により創建されたと伝わる古刹。本堂前で軽く手を合わせます。
境内には布袋尊や天満宮なども。
光厳寺といえばヤマザクラが良く知られているので、見に行ってみたものの‥‥。さすがにこの季節は、あまり見応えがありません。花は期間が短いからともかくとして、せめて葉が茂っている間に来なければダメですね。
おまけにまだ日が低い時間でもろに逆光になるため、写真を撮るにも厳しい条件でした。解説板に「樹齢400年以上」「都内のヤマザクラとして一番大きな老巨樹」とあるので、ここにはまた折を見て来てみたいです。


光厳寺の先から、戸倉城山への登山道が始まります。
はじめは進路を誤っていないかと不安になるほどの、細くて頼りない道。しかも緩やかながら下りが続きます。
やがて登り坂に変わって、尾根に乗ってからは、しっかりした道幅の歩きやすい道になりました。
この先は急坂とありますが、言われなくても、目の前に見上げるような斜面が迫っていました。
取り付いてみたら、確かに急ではあるものの、序盤のうちは割と普通に歩ける道です。
しかし、途中に一旦緩やかな区間を挟んだ先で、いよいよ傾斜がキツくなりました。段差の大きな箇所が少なくない上に、そうでない場所も歩幅を選ぶ余地があまりなくて、かなり苦しい登りです。
石が階段状に積まれた道には年季が感じられ、もしかすると山城があった頃まで遡るものも残っていたりして?
目前に岩の壁が立ちはだかって、これを登るのかと思ったら、左脇に手すり付きの道が見えて、やや拍子抜け。
しかしその道は岩壁の途中まで。最後には少しばかり岩道を登ることになって、ここでは手も使っています。


岩の上に上がれば、すぐ先が戸倉城山の山頂でした。2008年4月以来の2度目の登頂となります。
そこそこ冷え込んだ朝だけに空気が澄んでいて、大きく開けている都心方向が遠くまでクリアに見渡せました。
一番高いと思われる地点(ちょうど登ってきた側でした)に三角点。
ここからは展望写真をいくつか。遠望がきいてはるか先の筑波山まで眺められたほか、眼下に広がる五日市の市街を見下ろせば、歩いてきた駅からの道のりがしっかりと分かりました。
    ※下の写真にマウスを乗せると地名等を表示します。縮小前の大きな写真も こちら に。
こちらが展望のほぼ全容ですが、肉眼ではクッキリと見えていた都心のビル群やスカイツリーが、ほとんど写っていないと帰宅後に分かってガッカリ。逆光だったためと思いますが、撮り方にも工夫の余地があったのかも。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
筑波山をズームで。左には峰続きの足尾山や加波山も見えていました。
南東側には房総半島のシルエットが見えていて、上のパノラマでは白飛びしてしまったものの、ズームで撮ったほうにはしっかりと写っていました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、地名等を表示します。
北側には御岳山などを眺められたほか、手前にはこれから向かう予定の横根峠を通る尾根も見えていました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。


戸倉城山からは、まずは西へ延びる尾根道を進みます。山頂直下には素朴な構造のトイレが。
トイレの先の分岐点で、2008年4月の時に登ってきた、西戸倉からの道を見送ります。
この尾根道は急な箇所がなくて歩きやすく、良く整備されていて、道標もうるさいくらい頻繁に見ました。
10分もかからずに次の分岐点へ。今回はここで尾根道から外れて、十里木へと下ります。
すると北斜面を下るので、この時間は少々薄暗さが残る道でしたが、写真はカメラが明るく撮っていました。
しばらく下って竹林に入る頃には、左手に下界の街並みが見られるようになっていました。


最後はスロープ状の道を下って十里木交差点へ。ちょうど十里木バス停の真ん前に出ました。今回巡る2座は、峰続きでも何でもない別々の山なので、途中で完全に人里まで下ってこないと、コースが繋がらないのです。
十里木交差点から養沢への道に入ると、すぐに十里木駐車場があって、ここでトイレを利用させて頂きました。
十里木駐車場の少し先にも落合橋公衆トイレが。こちらは十里木駐車場の案内図によると冬期閉鎖らしい。
落合橋バス停の先で、道なりに左へは進まずに、右折して細い道へ。次に目指している、横根峠を経由して金比羅尾根へ向かう道は、一般的な登山地図には出ていないので、このあたりに道案内などは全くありません。
※2021/11/19追記:後日書店で最新版(2021年版)の「山と高原地図」を確認したら、なんとこのコースが赤線で描かれていました(いつの間に?)。しかも破線ではなく実線ですから一般登山道扱いになったようです。
5分ほど進んだら、このT字路を左に折れて、星竹林道へと続く道に入ります。
両側に畑が広がる気持ち良い景色の中、この日初めて明るい日差しを目一杯受けて登っていると、ようやく身体が暖まってきて、ここでジャケットを脱ぎました(ここ以降は山シャツの上に化繊のベストという格好に)。
道が森の中へ入って左カーブを曲がると、その先で右手にスロープ状の山道が分かれます。大回りする林道を大幅にショートカットできそうですし、踏み跡も明瞭なように見えたので、そこへ入ってみることに。
あまり期待していなかった道にしては、思いのほか歩かれている様子で、踏み跡もしっかりしています。
少し進むと、地形図で見られる通りに道が二手に分かれます。直進する踏み跡が優勢なのに対して、横根峠への登り口へは左に折れる必要があることが地形図から読み取れたので、大いに怪しげな左の道(写真の点線)へ。
そこからは踏み跡の薄い急斜面に踏み込むことに。なんとも地面が脆くて、登りだから少々足を取られながらでもどうにか歩けたけれど、下りだったらズルズル滑り落ちるような具合になってしまうのではないでしょうか。
でもそんな斜面も短い間のこと。すぐに階段が見えてきて、星竹林道(先程までの道の続き)に上がりました。
そして正面には横根峠への登り口が。ここには意外にもきちっとした感じの道標も立っていました。


横根峠への登り口にはトラロープが下がっていましたが、登りならば使う必要がない程度のものでした。
その先には、手作り感満載の木段が続きます。一般登山道ではないから、てっきり頼りない道かと思いきや、この様子ではそれなりに手入れがされているのかも(登山道としてではなく、作業道としてでしょうけれど)。
尾根に上がった後はしっかりした道に。要所には道標もあり、もう普通の登山道と変わらない感覚で歩けます。
送電線鉄塔をくぐった先では、道の脇に小さな祠を見ます。
415mピークの手前は分岐点になっていて、横根峠への道がピークを巻いている一方で、ピークへの道が「山の神、行き止まり」となっていたので、そこまで行ってみました。
わずかに登った「山の神」のピークには、いかにも神が宿りそうな大木が立ち、根元には小祠がありました。
2つめの送電線鉄塔をくぐって、軽く下って行くと‥‥
横根峠に降り立ちます。今歩いている尾根通しの道はもちろん、峠越えする左右の道もいずれも明瞭でした。
峠から、さらに尾根の続きを進みます。杭があるので、このあたりの尾根道は送電線巡視路も兼ねている模様。


ほどなく道が二手に分かれます。尾根を直登する道よりも、右に尾根を外れてトラバース気味に登る緩やかな道のほうが明瞭で、尾根道の先には送電線巡視路の杭も見えたので、右が登山道と判断してまずはそちらへ。
しばらく進み、その道が1度大きく折り返して再び尾根に近付くと(この写真の地点)、見えてきた尾根にも明瞭な道が続いている様子。どうやら横根峠から上は、尾根を直登する道と緩やかに登るジグザグ道の2系統があって、どちらを進んでも可だから分岐に道案内がなかったのでしょう。ここで尾根道のほうに移ってみました。
すると尾根上には、丹念に設置された木段が続きます(実は結構な手間をかけて整備した道なのでは?)。途中には一部で道が細くなる箇所があったものの、問題になるほどではありません。
ほどなく、ジグザグ道が前方を横切る形で現れて、尾根を直登してきた道もそれに合わさるようです。
2つの道が合流してから分岐点を振り返ったところです。少し離れてみたら、もう尾根道はあまり目立たない存在になっていたので、下る際にはほとんどの人がジグザグ道へ進むのではないでしょうか。
    ※下の写真にマウスを乗せると、補足説明を表示します。
さらに登って、520m圏のピークの左を巻くあたりまで来ると、前方に金比羅尾根らしいものが見えてきます。
ここで金比羅尾根に上がります。歩いてきた横根峠経由の尾根道は、良く踏まれてしっかりしていた上に適切な道案内もあって、一般登山道と比べてもあまり遜色なく、登り下り双方とも問題なく歩けるという印象でした。
ちなみに、このあたりが今回のコースで最も高いのですが、この分岐点は標高値が不確かです(地形図から510m圏だと分かる程度)。最高点の標高が概数というのでは、なんとも記録として締まりが悪いですし、都合良くすぐ近くに531m標高点のピークがあるので(何もない地点だと分かっていますが)、そこまで行ってみます。


ということで、金比羅尾根を一旦北上していくと、登山道は531mピークを手前から左に巻いてしまう模様。
そこで右の斜面に上がってみたら、そこにも明瞭な道形が。きっとこれは昔の道で、その頃はちゃんと531mピークを踏んでいたのだろう、と確信して進んだところ、こちらもピークのわずか手前で微妙に巻いていました。
なので最後は適当に斜面を登るようになりますが、ピークを踏もうとする人は少なくないらしく、それっぽい踏み跡が多数散見されますし、そうでなくてもピーク直下まで来ているので、適当に登る距離は短いものでした。
531mピークに到着しました。無名峰で標識類も一切ない地味な地点ですが、ここが今回の最高点になります。
最高点の樹木に巻かれたテープには「辺」のマジック書きが。きっと林業で必要とされる何かのサインで、登山者に向けられたものではないだろうと思いつつ、もしかして何か意味があるのかもとちょっと気になりました。


531mピークから引き返したら、先程の分岐点を直進して次は金比羅山へ。この先は何度か歩いている道です。
だから、ただ森の中を歩いて行くものと思っていたら、ふいに伐採地に出て、一気に開放的な景色の中へ。これには驚きました。2年前に通った時は、確かこんな箇所はなかったはずでしたから。
ただ残念ながら、道の両側にネットが張られていて(伐採後に植樹した幼木の食害を避けるためかと)、せっかくの展望も登山道からはネット越しにしか見られないこと。でも何枚か写真を撮っていたら、作業中の関係者の方が近くまで来て、作業用にネットを開けている箇所を教えて下さいました。これには感謝しかありません!
お陰様で、伐採地側に出て展望写真を撮ることができました。そこからは戸倉三山の山並みを見渡せています。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
伐採地の南端まで来て振り返ると、馬頭刈山が見えるようになっていました(写真左側の突起状のピーク)。


登山道はその後、星竹林道と立体交差した先で、金比羅山を巻いて進んでしまいますし、これまでは私自身も、いつも道なりに歩いて金比羅山を巻いていましたが、今回はきちんと寄っていきたいと思います。
それには、星竹林道の上を跨いだらすぐに現れる道標の2~3m先から、左に分かれていく踏み跡を追います。
その踏み跡に入ると、もはや踏み跡と言えないほど立派な道筋だったので、かなり歩かれている様子です。
ほんの2~3分で着いた金比羅山のピークも、先程の531mピークと同様に、何の変哲もない樹林の中でした。
ただ、こちらには私製の山名標がありました。さすがに地形図に山名が書かれているだけはあります。
元の登山道に戻るべく、金比羅山で右に折れたら、こちらは踏み跡レベルに近い細い道になりました。
ほどなく前方に登山道が見えてきても、その合流地点も雑然としていて少々分かりにくかったです。
登山道側に出て金比羅山への踏み跡を振り返りました。分かりにくい代わりに、近くの樹木に金比羅山のプレートが括られていて(写真左上。上の写真の右端にもその裏側が写っています)、目印になっているようです。


金比羅山の先にある分岐点では、金比羅園地に寄って行くべく右の道へ。
ほどなく休憩舎やトイレなどもある金比羅園地に出ました。
すぐ近くには琴平神社も。
展望も決して悪くはなく、一応は都心側を見通せますが、邪魔になる高さまで枝を払ってくれているとはいえ、樹木の間からの眺めなので、あまり見栄えはしません。
明るくてベンチも多く、居心地の良い園地なので、ここで少しゆっくり過ごしていきます。ひとつモヤモヤさせられたのは、ここが金比羅園地なのか金比羅園地なのか、はたまた金比羅公園なのか、見る物によって表記が違っていたことで、だから正式名称がイマイチ不明なのですが、この記録では金比羅園地としました。
休憩後は琴平神社を背にして鳥居をくぐり、石段を下っていきます。
緩やかに下った先にもあずまやがあって、金比羅園地の中ではここからの展望が一番だったようです。
あずまやからの展望は、都心側の広い範囲を見渡せて壮観でした。この頃にはかなり気温が上がって過ごしやすくなっていて、早朝に戸倉城山にいた頃ほどクリアな眺めではなくなっていたけれど。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
もう少し下ると、今度は「展望台」が。
ただし、ここからは見られる方角が限られていて、「展望台」がすっかり名前負けしているように感じました。


展望台の隣で、金比羅園地を経由せずに下ってきた登山道と合わさったら、あとは武蔵五日市駅を目指して下るだけです。10時を過ぎ、歩いていると汗ばむ陽気になってきて、着たままでいたベストをここで脱ぎました。
その後もしばらくは、金比羅園地の中だからか、舗装された道が続きます。ここを歩くのは今回で3回目となるものの、前回が2009年なので当時の記憶なんてとっくに忘却の彼方、果たしてこんな道だったっけ?
途中の分岐点で「金比羅山まき道」なる道を合わせると、快適に歩けそうな山道に見えたので、次に来た時はそちらを歩きたいと思います(でもこの上で分岐を見た覚えはなく、どこで分かれて来たのかは謎でした)。
さらに進んで、明らかに園地から出たと思われる森の中に入っても、道は舗装されたままでした。
あとは駅までずっと舗装路かとガッカリした矢先で、「樽方面」への分岐が現れました。全くのノーマークでしたが、見るとそちらは山道ですし、地形図の通りならば、駅へも特段の遠回りになったりはしない様子です。
ということで、その「樽方面」の道へ。少々頼りなくはなるものの、良く踏まれた明瞭な道が続きました。
しばらく下った先の分岐点にもちゃんと道標が。ここを「武蔵五日市駅方面」の案内に従って左折します。
最後に小さな橋を渡って、市街地の外れに出ました。ここも金比羅山への登山口のひとつになるのでしょう。
あとはのんびりと車道を歩くだけです。
武蔵五日市駅に戻ってきたのは11時前。思惑通り、お昼時の比較的空いている電車で帰れそうです。


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三頭山 [奥多摩]

2019/09/12(木)

■第412回 : 三頭山(1531m)


この日の行先は奥多摩の三頭山です。今年の夏は連日のように雷雨が発生するなど不安定な天気が続いて、すっかり山に行く回数が減っていたところへ、久しぶりに安定して晴れる予報が出たので平日に出掛けてきたのですが、あいにく山の上は雲の中。終始、霧にけむる景色を見続けるだけで終わった山歩きでした。

 累積標高差(登り):598m / 距離:5.5km / 歩行時間:2時間50分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:3時間10分 

(往路)
古淵 06:37-06:59 八王子 07:05-07:16 立川
立川 07:26-07:59 武蔵五日市 08:22-09:30(早着09:20) 都民の森

(登山行程)
都民の森バス停 09:25
鞘口峠     09:45
三頭山(東峰)  11:00
三頭山(中央峰) 11:05
三頭山(西峰)  11:10-11:20
ムシカリ峠   11:30
三頭大滝    12:05-12:10
都民の森バス停 12:30

(復路)
都民の森 13:05-13:16 数馬 13:19-14:19 武蔵五日市
武蔵五日市 14:39-14:56 拝島 15:01-15:12 八王子
八王子 15:22-15:45 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

武蔵五日市駅からバスに乗っておよそ1時間、都民の森まで上がってきました。三頭山に登る時はたいてい、もっと下から登り始めているのですが、ここ4ヶ月ほどは月に1回ずつしか山に登れていないことで身体が鈍っているはずなので、今回は標高1000mまで交通機関で上がってしまう軽めのコース設定にしたのです。
冒頭に書いた通り、好天の予報が出ていたはずなのに(少なくとも前夜までは)、標高1000m付近から上は雲の中に入っているようで、バス停の周辺もこんな景色。当面はガスに巻かれて歩くことになりそうです。
それでも予報を信じて、天気の好転を期待して歩き始めます。平日だからか、バスの乗客は10人を少し上回る程度だったほか、車で来ている人も少ないようで、登山道も人影はまばらでした。


森林館へ昇る階段は、下半分ほどがクッション性のある素材で作り替えられていて、その区間は快適でした。
森林館の建物もすっかり霧に煙っています。
森林館を過ぎて山道を歩くようになると、木々の下に入った時に水滴が落ちてくるようになったので、きっと少し前までは雨が降っていたのでしょう。でも鞘口峠に上がるまでは、ほとんど濡れることもありませんでした。
十字路になっている鞘口峠を左折して、引き続き三頭山を目指します。
その後は登るにつれて、木々から落ちてくる水滴の量が増えていきます。中にはかなり降り方の激しい所も出てきたため、確信はないながらも再び雨が降ってきたらしいと感じて、途中の平坦地で雨具を着込んでいます。


鞘口峠から三頭山への道は、途中で2度ほど「登山道」と「ブナの路」に分かれますが、今回はどちらも右に分かれる「登山道」のほうを選びました。こちらは1度目の分岐点です。
少しの間、雨具を着て歩いていましたが、上空が開けた場所に出てみたら、なんと実際は雨なんて全然降っていなくて、とんだ勘違いだったようです。なので、以降は荷物が濡れないようにザックカバーを着けたままにしただけで、雨具は脱いで行動することに。少し前に降ったらしい雨も量は少なかったらしく、登山道も多少湿っている程度で、雨の影響をほとんど感じることなく歩けました。
「登山道」と「ブナの路」は、ここで一旦は合流しますが‥‥。
ほどなく再び分かれることに。ここも右に分かれる「登山道」を選びました。
9日の早朝に強烈な台風が通過した影響で、都民の森の公式HPによると「登山道に倒木が多数でています」とのことでしたが、今回歩いたコースに倒木は一切見られず、所々で枝葉が少しばかり散乱している程度で、歩く上での支障は全くありませんでした。きっとこの2日間でかなり手入れをされたのでしょう。感謝です。
2度目の合流点です。ここでは登山道側に「道幅狭し 足元注意」の掲示があって、確かにここまで来る途中、下る時には少し注意して歩くほうが良さそうな場所がありました。
高度が上がるにつれて、ガスはいっそう濃くなっていきます。
すれ違う人は僅かですし、木々から滴が落ちる音が聞こえてくるだけの、少し物寂しい雰囲気です。


頂上直下にある、三頭山東峰への分岐点まで登ってきました。
そこからは、わずかな登りで三頭山の東峰に到着です。この調子では、当分天気の好転なんて望めなさそう。
近くにある展望台に向かってみても、こんな天気だからか誰もいません。
展望台のテラスに立っても、もちろん何も見えませんでした。
東峰に戻って、稜線を少し進んだところが中央峰で、あまりパッとしない場所ですが、三頭山の最高点です。
中央峰から西峰に向かうには、一旦鞍部の御堂峠まで下って、登り返します。
御堂峠から西峰への最後の登りです。
3年ぶりに訪れた三頭山の西峰には、大理石製の立派な標識が出現していました。カネかかってんだろ~な~。
結局ここまで天候はずっと変わらず、展望は皆無。富士山はおろか、数m先の樹木すら霞んでいる状況でした。
場所を選べば、頭上の木々から落ちてくる水滴を避けられるベンチがあったので、少し休憩していきます。10分ほど滞在している間、ほかの登山者は全く現れず、ずっと私ひとりの山頂でした。平日なので元々人が少ないだろうとは思っていましたが、ここまで静かだったのは意外です。


三頭山の西峰からは南へと下ります。すぐ下のムシカリ峠までは、ほぼ木段ばかりの道でした。
ムシカリ峠からは、そのまま三頭大滝へと下ります。当初はここから大沢山に向かったのち、やや大回りな経路で出発地へ戻る予定でしたが、ずっとガスガスの中であまりテンションが上がらず、計画を縮小したのでした。
ムシカリ峠から下る道が、歩きやすい土の道だったのは、はじめのうちだけでした。
ほどなく石ゴロの道に変わってしまい、一歩一歩の足の置き場に気を遣う状況が結構長く続きます。
しばらく下ってからは、道は三頭沢に沿うようになります。最初の徒渉点では、沢の流れはまだ穏やかでした。
その後も石ゴロの道が続きます。この日は三頭山に登頂した時点ではほとんど疲労がなくて、軽めのコース設定にしただけに体力的には余裕だったと思っていたら、この下りで膝がガクガクし始めました。やはり、このところの運動不足から確実に筋力は落ちていたらしく、先程さらにコースを縮小しておいて大正解だったようです。
そして下るとともに、三頭沢の流れも水嵩が増していきます。
ただ、良く整備された登山道だけあって、徒渉点はあまり靴を濡らさずに難なく渡れるようになっていました。
野鳥観察小屋からの道を合わせる地点には、「ブナの路テラス」がありました。
その後も何度か徒渉を繰り返しますが、以降の徒渉点はそれまで以上に人工的になって、渡るのは楽々でした。


石ゴロの道がようやく終わって広い道に出ると、間もなく大滝休憩小屋の前を通過します。
すると右手には吊り橋が見えてきて‥‥。
その吊り橋への分岐に出るので、迷わず橋に寄って行きます。
滝見橋というその橋は、対岸へ行ってもその先に道はなく、橋上から滝を見るためだけにある変わった橋です。
滝見橋を渡り始めると、右手の上流方向に三頭大滝が見えてきました。
三頭大滝は落差が35mある雄大な滝で、この橋もこの時は私だけだったので、ゆっくりと眺めていきました。


元の道に戻ると、その先はウッドチップが敷かれたほぼ平坦な歩きやすい道。三頭大滝から森林館までの約1kmの区間は、2007年に東京都内で初めて「森林セラピーロード」に認定され、「大滝の路」と呼ばれています。
森林館まで戻ってきました。登る前は建物が霧に煙っていたので、ガスが下から少し晴れてきているようです。
最後は都民の森駐車場にあるバス停で、帰りのバスを待ちます。あいにくの天気にはガッカリでしたが、途中で出会った登山者は十数名と少なくて、最後まで静かに歩けたのは良かったかな。

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