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美の山(簑山) [奥武蔵・秩父]

2019/04/13(土)

■第404回 : 美の山(簑山)(586m)


この日は先週に続いて満開の桜を楽しみに、秩父に出掛けてきました。
3日前の水曜日(4/10)に山間部などで雪が降り、標高の高いところでは週末まで積雪が残りそうだったので、その影響を避けるべく、早々に雪が消えたであろう低山を行先に選んで、お花見と絡めた計画にしたのです。
先週は別の場所で個々に楽しんだ展望とお花見を、この日は山の上で一緒に楽しむことができました。
美の山頂上から、うっすらと白く見える武甲山や奥多摩の山並みを、満開の桜とともに

 累積標高差(登り):560m / 距離:8.3km / 歩行時間:2時間25分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:3時間20分 

(往路)
古淵 05:27-05:49 八王子 05:51-06:25 東飯能
東飯能 06:36-07:19 西武秩父 07:30-07:57 高原牧場入口

(登山行程)
高原牧場入口バス停 08:00
二十三夜寺     08:15-08:25
美の山(簑山)   09:35-10:05
道の駅 みなの   11:00-11:35
親鼻駅       11:40

(復路)
親鼻 11:57-12:15 御花畑-西武秩父 12:38-13:29 東飯能
東飯能 13:36-14:12 八王子 14:20-14:43 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

西武秩父駅に着いたら、上空には抜けるような青空が広がっていました。皆野駅行きのバスに乗り換えると、乗客は私を合わせて4名だけで、車内は少々寂しい状況。目的地に着くまで、人の乗り降りも全くなかったです。
高原牧場入口で、一緒に乗っていたもうひとりの単独行の男性とともに下車しました。


バス停のすぐ先の交差点を「関東ふれあいの道」の道標に従って左折します。もうひとりの男性は右折方向に進んだので、きっと大霧山に向かわれたのでしょう。
集落内の車道を登っていくと、家々の庭では様々な花が咲き乱れていて、まさに春爛漫という雰囲気でした。
集落の最上部あたりで、道標が示す細い道に入ります。
そこからずっと山道かと思ったら、土の道と車道とを行き来しつつ、登ったり下ったりするような具合でした。
それでもこの道標から先になると、しばらく山道が続くようになります。
その山道は、やや鬱蒼とした森の中に続いていて、しかも概ね下り坂でした。


ほどなく二十三夜寺の前に出ると、参道では桜が満開でした。なお、単にこの寺を目指すだけなら、降りるバス停をもう1つ先の「三夜前」にすると、より早く着くことができます。その場合は車道歩きばかりになりますが、「高原牧場入口」バス停からの「関東ふれあいの道」も半分は車道だった上に、山道の区間も歩いていてさほど気持ちの良い道ではなかったですし、なりより余計な登り下りをしなくてすむことでしょう。
「関東ふれあいの道」を歩いてくると、いきなり二十三夜寺の境内に入れてしまうのですが(上の写真の左上が境内です)、そうはせずに車道を少し下り、石段を登って山門をくぐってから境内に入ります。
境内から、さらに短い石段を登って本堂の前に立ち、軽く手を合わせて行きました。


美の山へ続く山道は、本堂の左手にある薬師堂の裏から始まりました。
その山道は階段状になっている箇所も多く、少し急に感じる登りですが‥‥。
最初の山道区間は短くて、すぐに車道に出てしまいました。
その後は少し車道歩きが続いて、ここからまた山道に入ります。
そこからの山道も、登りあり下りありで、いくらか登りのほうが多いかなという程度です。
途中でイカリソウの群生地を通りますが、花期を外していたようで、どれがイカリソウかも私には不明でした。
その後も、林の中をさまよっているような道が続いて、あまり山の中を歩いているという雰囲気はありません。


しばらく進むと、またしても車道に出ました。このあたりは小さな集落になっていて、地形図に「美ノ山」という地名が書かれているあたりのようです。
集落上部の家並みを外れたあたりにある十字路では、人知れず、といった具合で桜が満開になっていました。
そして、その十字路から、ようやく美の山への本格的な登りが始まります。


その道はかなり良く歩かれているのか、終始ゆったりとした道幅で続いていきます。
結構登ってきたあたりで、「急坂」と「まわり道」とに分かれたので、「急坂」のほうに進みます(この地点には「関東ふれあいの道」の道標もあって、急坂の道のほうだけを示していました)。
「急坂」の言葉通り、その直後から急勾配の道に変わりました。
急坂は途中から木段の道に変わります。ただ、せっかく苦しい登りを頑張ったのに、そのあとに結構な下りが続いていて、少々ちぐはぐに感じる登山道でした。もうちょっとうまくルートを取れなかったものなのか‥‥。
1度だけ車道をかすめるようにする場所では、車道に続いている桜並木が満開の様子を見られました。
第2駐車場の前に出たところで山道は終わります。ここでも桜並木を見られました。


第2駐車場から上は、美の山の頂上部を占めている広大な美の山公園内になるようです。
美の山公園内に入っても、登り坂はもう少し続きます。
車道脇は漏れなく桜並木になっているようですね。


美の山頂上部の広場に着きました。ここまでに見てきた桜並木がきれいに咲き揃っていたのに対して、頂上部の桜はいくつかの異なる品種からなっていてそれぞれ見頃の時期が違うからか、見事という程ではなかったです。
頂上部に入ってすぐの所に「入口展望台」があったので登ってみると、秩父や奥多摩の山々が並ぶ南側を見渡せました。山々がうっすらと雪化粧していたり、それを桜と一緒に見られたりするのもいい感じです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
満開の桜とともに武甲山を眺めてみたところ。両者の間にあるのは秩父の街並みです。
頂上部の桜は、アップで撮ってみました。
次に向かったのは東展望台です。正面に、いわゆる外秩父といわれるエリアの山々を眺められました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
東展望台でさらに左を向くと、はるか北にある日光連山や谷川連峰が、うっすらとながら見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


美の山の最高点は、広場よりももう少し奥にあるので、続いてそちらに向かいます。
見えてきたのは山頂展望台です。
山頂展望台では周囲をぐるりと見渡せましたが、東側が樹木越しに見る形だったのに対して、南側から北西側にかけては、こんなふうに広い範囲をスッキリと見渡せて圧巻でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
武甲山のアップです。手前に広がっているのは秩父の街並み。
そしてこちらは両神山(左)と二子山(右)。どちらもシルエットが特徴的です。
三角点は山頂展望台の床面に埋設されていました。この三角点の標高(581.5m)を美の山の標高としている資料も少なくありませんが‥‥。
実際の山頂は、山頂展望台よりもさらに奥にあったこの地点です。後方に写る建物ができる前は三角点もこの付近にあり(たぶん後方の建物の敷地内だったために移設されたのでしょう)、その当時の三角点の標高が586.9mだったことから、ここに立つ「美の山 山頂」標識も標高は586.9mと記されています。
山頂展望台のあたりから、一段下にあった広場を振り返りました。


美の山の山頂を後にして、下山も「関東ふれあいの道」の道標に従って親鼻駅へと向かいます。今回は、「関東ふれあいの道」の埼玉県内のコース「(6) 花の美の山公園を訪ねるみち」をほぼそのまま採用して歩きました。
美の山の北側では、しばらくの間、起伏が緩やかな公園内の遊歩道が続きます。
少し進んだあたりの右手の斜面に、ピンク色がひときわ鮮やかな桜がありました。八重桜でしょうか。
しばらく続いた遊歩道は、「みはらし園地」を過ぎるとこんな階段道の区間を経て、やがて山道に変わります。


登山道は概ね緩やかな傾斜で歩きやすかったです。
が、すれ違う人のまぁ多いこと。桜がまさに見頃を迎えているので予想はしていたけれど、これだけ登ってくる人がいたら、お昼頃には山頂も相当な賑わいになったのではと思います。でも私が山頂にいた10時過ぎまでは、さほど人が多くなくて静かに過ごせたので、朝早くに出掛けてきたのは正解だったのでしょう。
結構下ってきたあたりで車道を横断する箇所に出ると、そこでも桜並木が満開でした。もしかしてこの山は、頂上まで車で乗り付けるほうが、ずっと桜並木の下を走れてお花見感をより味わえるのではないでしょうか。
登山口まで下ってきたあとも、車道で大人数の集団とすれ違ったりして、山頂の混雑ぶりが目に浮かびました。


国道に出たら、近くに親鼻駅が見えてきて、電車もすぐに来るタイミングですが、お腹が空いていたので‥‥。
駅には直行せず、「道の駅 みなの」に立ち寄って、お昼を食べていくことにしました。
道の駅自体は割と朝早くから開いていますが、レストハウスが11:00からの営業なので、その時間に合わせて歩いてきたのです。開店直後の入店だったからか、「現在うどんを茹でています」とのことで少し待たされましたけれど(開店と同時に入っていたらしい先客がすでに結構いて、順番が遅かったことも重なりました)。


昼食をすませたら親鼻駅へ。踏切を挟んで両側に、上下線のホームがそれぞれ別にある、少し変わった駅です。
親鼻駅の駅舎は、踏切を渡った反対側にありました。
反対方向(寄居方面)のホームに、カメラを構えて待っている風の人がいたので、何かと思っていたら‥‥。
秩父鉄道名物のSL(パレオエクスプレス)が間もなく通過する時間だったのです。この駅は、ホームにしろ周囲の景色にしろ長閑な雰囲気が満載なので、そこにSLの姿も良く溶け込んでいるように感じました。

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加治丘陵 [奥武蔵・秩父]

2019/01/02(水)

■第398回 : 加治丘陵(阿須山(188m)・桜山展望台(190m)


2019年の初歩きは、軽い山歩きですませることにして、埼玉県の加治丘陵へ。
麓からの標高差が100m少々しかなく、その名の通り、山というよりは丘と呼ぶのが相応しいような場所です。登山口を変えて2回登り下りをしましたが、それでも朝のうちに歩き終えてしまうお気楽なハイキングでした。

 累積標高差(登り):381m / 距離:8.1km / 歩行時間:1時間45分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:08-06:44 東飯能
東飯能 06:47-06:48 飯能 06:49-06:54 仏子

(登山行程)
仏子駅         07:00
阿須山         07:30-07:35
登山口(万亀)      07:50
登山口(阿須運動公園側) 08:00
山仕事の広場      08:15
桜山展望台       08:20-08:40
八幡神社        08:50-08:55
金子駅         09:15

(復路)
金子 09:17-09:55(延着09:59) 八王子
八王子 10:10-10:22 橋本 10:25-10:35 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

西武線の仏子駅から歩き始めます。この駅は北口のほうが開けていて、南口は小さな改札口があるだけでした。
すぐに桜山展望台への道標を発見しましたが、次の道標を見るのはかなり歩いてからになります。一方、同じ方角にある武蔵野音大への道案内はたくさんあって親切だったので、しばらくはそれに従って進む具合でした。
10分近く歩いて、武蔵野音大への道と分かれる地点に、次の道案内がありました。


桜山展望台への道は、旧サイクリングコースとして整備されたものなので、全区間が舗装されていて山道の趣はありません。ここから始まる九十九折りの登りも、旧サイクリングコースだけに傾斜は緩やかなままでした。
低い丘陵だけに、九十九折りといっても、ヘアピンカーブを3回ほど繰り返したら、そこはもう尾根上でした。
旧サイクリングコースは、大きなアップダウンを避けるように、しばしば尾根筋を外れていて、その代わりに尾根筋には明瞭な踏み跡が見られました。やはり、土の上を歩かないと味気ないと感じる人も多いのでしょうね。
とはいえ、単純な登り一辺倒ではなく、途中からは小さな登り下りの繰り返しになりました。
しばらく歩くと、ベンチがあるこの地点で、山道が右手に分かれて下っていきます。このあと阿須山まで登ったら、ここに戻ってきてその道を下る予定です。


阿須山に近付いてきましたが、旧サイクリングコースの舗装路は阿須山を巻いているので‥‥
上の写真の緊急位置表示板「北-16」を少し過ぎたあたりで、左に分かれる薄い踏み跡に入ります。すぐ先には道標が立つ分岐点も見えますが、そこにはこのあと下ってきた時に出てきそうな気がして、敢えて避けました。
その踏み跡は、途切れることなく阿須山へと続いていました。


阿須山の頂上には、あずまやのほか、少し離れた所にも別のベンチがありました。展望は全くありません。
なぜか「阿須山」そのものを示す標識等はなく、三角点に添えられた標柱がその代わりを担っていたようです。
頂上には、南側からの道が唯一整備されていた様子です。ただしその道も行先が「探検の森休憩園地」とされているなど、付近の道案内で「阿須山」が全く使われていないのが気になりました。何か理由があるのかしらん?
さて、大した登りではないからと、ハイペースで歩いて来たら、仏子駅から30分で着いてしまいました。ハイペースで歩いていたにもかかわらず、厚手のジャケットを脱ぎたくなるほど身体が暖まっていないことが、運動量の少なさを物語っています(まだ早朝なので、もちろん気温もかなり低くて寒かった訳ですが)。
このまま加治丘陵最高点の桜山展望台に直行すれば、10分で着けそうな近さまで来ていますが、元々、標高差100mほどを単純に登り下りするだけでは物足りなさそうなのが分かっていたので(しかも仏子駅-加治丘陵-金子駅という経路だと、大半が舗装路になってしまうのです)、この日は登り下りを2回繰り返す計画でした。


ということで、桜山展望台は後回しにして、一旦下ってしまいます。同じ道の往復を避けて、登ってきた時とは別の踏み跡を見つけて下って行くと、すぐに道幅の広い道に合わさって‥‥
出てきたこの地点は、案の定、さっき踏み跡から阿須山に取り付いた時に見ていた、道標のある分岐点でした。


旧サイクリングコースを少し戻って、登る途中で見てきた分岐点から、補助ロープが下がる急坂を下ります。
急坂は短いものですぐに終わりますが、その先に超ヤセ尾根が続いています。ここも距離は短いものの、道幅が極端に狭いので(整備された一般登山道では考えられないような幅しかありません)、少し緊張しました。
それでも、下りしなの難所さえやり過ごせば、あとは穏やかな山道に変わりました。
登り下りを2回しなければ通らなかった道ですが、一般的なコースの大半が舗装路の加治丘陵で、この自然豊かな道を歩けたのは貴重でした。歩きやすい上に、落ち葉が降り積もったフカフカの感触が心地良かったです。
住宅街まで下ってきました。
車道に出たところから、歩いてきた山道を振り返りました。一般的な登山道ではないからか、道標等は何もありませんでしたが、このあたりの地名が万亀なので、この記録ではこの地点を「登山口(万亀)」としています。


県道に出たら、加治丘陵に登り返すべく、次の登山口へ向けてしばらく県道を進みます。
県道を歩くのは、阿須運動公園までの間の5分ほどで、公園入口の先を左折します。
「HOT POT」というカフェ&レストランが、登山口の目印です。
ここも何も案内がないですが、カフェ&レストラン「HOT POT」を背にして、向かい側のこの景色に入ります。
すると、「土石流危険渓流」の看板脇から、山道が始まりました。細い道で、やや急な感じで登っていきます。
山道に入ると間もなく、道は二手に分かれます。どちらを進んでも良かったようですが、木段を避けて左へ。
しばらく登ると、良く歩かれている感じの広い道に合わさりました。その広い道には標識が立っていて‥‥
「あけぼの・桜山・万葉ハイキングコース」というらしい。調べてみると、駿河台大学あたりを起点とするコースのようですが、ひとつ手前の分岐点で右の木段に進んでも、ここに出て来られたのだろうと思います。
そこから先は、整備されたコースらしく、歩きやすくて気持ちの良い道に変わりました。ここも登り下りを2回しようと思わなければ通らなかったはずなので、ここをコースに含める計画にしてきて良かったと思います。


道の傾斜が緩むと、先程まで歩いていた旧サイクリングコースの少し先に突き当たります。この登山道は距離が短くて、引き続きハイペースで歩いていたら、登山口からほんの10分で最高点付近まで登ってしまいました。
旧サイクリングコースに入れば、あとはもう小さな登り下りしかなく、ほどなく「山仕事の広場」に着きます。
ゆったりとした広場は、まだ早朝とあって無人。樹木が途切れた方向に関八州見晴台などが眺められています。
「山仕事の広場」と桜山展望台の間は山道で結ばれていて、道標の案内に従って、木段の道に入ります。
木段はすぐに登り切れてしまう短いもので、その先にあったのも舗装された遊歩道のような道でした。


遊歩道に出て左を向けば、もうそこに桜山展望台が建っていました。
桜山展望台が建つのは、阿須山を上回る標高190m地点で、このあたりが加治丘陵の最高点のようです。建物の高さは20mとあり、最上層でも15mくらいはありそうなので、約200mからの展望が楽しめることになります。
ところで、現在の時刻は8時20分です。この展望台の利用時間は、普段は朝9時からとなっていて、通常ならこの時間はまだ入れません。でも年末年始だけは特別解放されて終日利用できるので(2019年現在)、なるべく展望条件が良く、人出も少ない早朝のうちにと、その特別解放期間中のこの日に合わせて訪れたのでした。


それでは、桜山展望台からの眺めです。南西側には、丹沢や奥多摩の山並みの上に、富士山が見られました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
富士山をアップで。
北西側には、秩父や奥武蔵の山々が並んでいました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上2つのパノラマ写真の中間(西側)は樹木が少し邪魔でしたが、奥多摩の山深いあたりが眺められました。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
そして北側を見ると、赤城山の左側には、はるか先にある日光連山の雪化粧した姿も見られました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
都心方向の眺めもまずまずで、スカイツリーもどうにか見えていました。
展望台から下りてくると、そばには東屋とトイレもあって、有難いことにトイレもこの時間から利用可でした。
期待通りに空気が澄んでいて、少し霞んではいたものの日光の山々まで見渡せたので、やはり早朝の時間帯を狙ったのは正解でした。また、居合わせた人も1人だけで(しかも途中からは私だけになりました)、周囲を気にせずに写真を撮ることができたので、早い時間に来られる計画を立ててきて良かったと思います。


展望を楽しんだら、あとは下るだけです。金子駅側へ下る道もずっと舗装されていましたが、ここも舗装路と並走するように、左脇に踏み跡が続いていたので、下りはそこを歩きました。
この下り坂は距離がとても短く、ほんの5分ほどで下り終えてしまって、実にあっけなかったです。
住宅地の中へ入ったら、最短経路で金子駅を目指します。途中には八幡神社があったので‥‥
年始でもあるので、立ち寄っていくことにしました。少し石段を登りますが、さほど長いものではありません。
八幡神社の拝殿で軽くお参りしていきます。


その後、上谷ヶ貫バス停の近くでバス道路に出たら、バス道路は横断するだけで霞川沿いの道に入ります。
のどかな雰囲気で始まった霞川沿いの道は、途中から車道に変わってしまい、さらに同じ側の道が途切れて、最後は対岸に移ることになりますが、予め地図から分かっていたことなので、予定通りの道順を淡々と進みます。
八高線と並行する道路に出たら、金子駅はもう間近。短いコースだけに、ゴールも9時過ぎという早さでした。

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般若山・釜ノ沢五峰 [奥武蔵・秩父]

2018/12/01(土)

■第395回 : 般若山(410m)・釜ノ沢五峰(565m)


今回は、先週に続いて、ミニ岩峰を巡る山歩きに出掛けてきました。
この日の行先は秩父で、奥の院が岩山の上にある法性寺(奥の院一帯が般若山と呼ばれている)と、露岩の小ピークがいくつか連なる釜ノ沢五峰という、2つの見所を結んだコースを歩いています。

ただ、釜ノ沢五峰へ向かう途中で道を間違え、登山道から大きく外れた上に、登山道への復帰にまで失敗して、予定通りのコースを歩くことを断念。コースの一部を端折ってリカバリーを図った結果、釜ノ沢五峰は予定とは逆のコースでたどることになって、釜ノ沢五峰に連なるいくつかのピークには行けなくなることに。さらにその後も、登山道が壊滅状態で通過困難な峠の強行突破を余儀なくされるなど、トラブル多めの山行となりました。
※元々見所の多かったコースに、トラブルが加わったりして、今回は写真も文章も多めとなっています。

 累積標高差(登り):955m / 距離:13.0km / 歩行時間:4時間50分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:08-06:44 東飯能
東飯能 06:47-06:48 飯能 07:04-07:42 西武秩父
西武秩父 08:20-08:50 般若の丘前

(登山行程)
般若の丘前バス停 08:50
般若の丘公園   08:55-09:00
法性寺      09:50-10:00
法性寺奥の院   10:25-10:30 (般若山)
   (この間、道迷い2回)
565m峰      11:45
五ノ峰      11:45
三ノ峰      12:00-12:10
釜ノ沢五峰登山口 12:40
柴原温泉     13:40
手打そば 水沢  14:15-14:40
武州日野駅    14:50

(復路)
武州日野 15:02-15:15 御花畑 → 西武秩父 15:38-16:24 東飯能
東飯能 16:36-17:12 八王子 17:20-17:43 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

西武秩父駅で路線バスに乗り換えようとしたら、なんだか駅前の様子がいつもと違います。少し早めに着いたので、駅舎内の待合室で暖を取りながら外の景色を見ていたら、あれよあれよという間にロータリーが柵で封鎖されて、一般車はおろかバスもタクシーも入れなくなったのです。一体どこでバスに乗れば良いのだろう?
バス停には何かしら案内があるものと思って、バス停の近くまで行ってみても、それらしい掲示は見つからず(というか、多くのバス停には、この時すでに近寄れませんでした)、一旦は途方に暮れかけてしまいました。
でも、確か改札口を出て右手にバスの案内所があったはず、とそこへ行ってみて、やっと状況が分かります。明日からの秩父夜祭に伴い、この日からバス乗り場が移設されていたのでした(秩父夜祭の期間中、駅前ロータリーには多くの出店が所狭しと並ぶようで、その開店準備がもう始まるのでしょう)。
臨時のバス乗り場は、西武観光バスの駐車場内でした。案内が不親切でしたし(ロータリーの封鎖直後で案内が間に合っていなかった可能性はありそう)、駅前から少し歩くので、時間に余裕をみておいて良かったです。実はバスの5分前に駅に着く案もあったのですが、それだと慌てているうちに乗り遅れていたかもしれません。


マイクロバスで運行されて立ち客も出ていた小鹿野町営バスを、般若の丘前で下車します。
般若の丘公園の駐車場前に立っていたこの建物、てっきり公園の施設かと思っていたら、全く関係がなさそうでした。当初は温泉施設として建設されたものが、曲折を経て現在は高齢者向け福祉施設になっているようです。
般若の丘公園には展望台があって、階段には古代海獣の化石発掘をPRする巨大横断幕が掲げられていました。
そしてこの公園は、これから向かう法性寺へのハイキングコースの起点にもなっているのでした。
展望台からの眺めはまずまずですが、まだ標高が低いので、見えているのは近くの名も無い山々が中心でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
展望台の先には、ここで化石が発掘された古代海獣パレオパラドキシアの復元模型が屋外展示されていました。


展望台の奥からハイキングコースが始まります。
少し登ったところに休憩舎があって、そこからも展望を楽しめました。
休憩舎からの展望です。先程の展望台よりは30~40mほど高くなって、結構見える範囲が広がりました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
このあたりでは、終盤ながら紅葉も楽しめています。
はじめは木段主体の道で、割としっかりと登らされましたが、尾根に上がると緩やかな区間が多くなりました。
時折こうした案内板や道標が道案内をしてくれて、コースの整備も行き届いていたと感じています。
道は穏やかで歩きやすいですし、周囲の雑木林の雰囲気も良くて、とても気持ちよく歩けます。
小さなアップダウンの繰り返しがしばらく続いたのち、再び現れた木段を登り詰めて行くと‥‥。
ベンチが置かれた地点を通過します。このあたりが、コースのほぼ中間点付近だったようです。
ベンチの先には三角点がありました。
ベンチを過ぎると道は下りが主体。引き続き、この時期らしい色彩に囲まれて気持ち良く進んでいくと‥‥。
ほどなく車道に出てしまって、この先、法性寺までは車道歩きになります。
法性寺の前の通りに出ると、「巡礼道」の標識を発見。2008年に、秩父札所の34箇所全てを歩いて巡ったことが懐かしく思い出されます。札所32番の法性寺には、その時以来10年ぶりの再訪となるのでした。


法性寺に着いたら、立派な山門をくぐって境内へ。
階段を上がると、すぐ上に本堂があります。
札所巡りの時は、きちんと参拝して御朱印も頂いたのですが、この日は軽くお参りするだけで済ませます。
あまり広さはないけれど、良く整った印象の境内をさらに奥へ。
少し登ると、背後の絶壁に張り付くようにしてそそり立つ観音堂が現れます。
観音堂は中に入れるので、まずは外の階段を登って舞台と同じ高さへ。
観音堂の中は土足厳禁だったので靴を脱ぎ、用意されていたスリッパに履き替えて参拝しました。
観音堂の舞台から、本堂のあたりを振り返りました。


大岩の間をすり抜けて、奥の院への道に進むと、ここから先は、ほぼ登山道といった趣の道になりました。
本格的な登り坂に変わった道は、所々で少し険しくなります。登山道としては月並みな険しさですが、奥の院への道ですから寺社巡りの人も入ると思われるので、山道に不慣れだと少々手強い道に感じるのではと思います。
中には、急な岩壁を登るような場所も。岩壁には足場が刻まれていて、階段のような要領で登れるようになっていますが、傾斜が結構きついので、ここはクサリの手摺りも頼って登りました。
本堂のあたりから登ること約20分、岩窟に並んだ石仏の数々を見ると、奥の院はもう間近です。


稜線に上がる手前に、お船観音と大日如来との分岐があります。まずは、低いほうにあるお船観音へ。
左右が切れ落ちた岩尾根に出ると、下った先の突端付近にお船観音が見えてきました。
岩尾根をそろりそろりと歩いて、お船観音に近付いていきます。
お船観音を正面から。
岩尾根の突端付近が最も展望が開けていたので、そこまで行ってお船観音を振り返りました。
お船観音のあたりからは、秩父の山々を見渡すことができました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


次は大日如来に向けて、下ってきた岩尾根を引き返します。切れ落ちた岩尾根に手すりがないというところが、岩殿山の近くにある稚児落しに似ていて、稚児落しよりも崖の近くを歩く感じです。滑りやすい岩ではなく、またこの日は普段のトレランシューズではなくファイブテンのアプローチシューズで来ていたので、靴底のグリップには絶大な信頼があり、特に緊張はしませんでしたが、雨が降る日や風が強い時には避けたい場所です。
先程の分岐を過ぎてさらに登ると、目の前に現れた鋭く尖った岩峰に、クサリで登るルートが見えてきました。
そこは足場がしっかりしているとはいえ、かなり急で高度感があり、ちょっとドキドキしながら登ります。
しかも岩のてっぺんは狭く、大日如来の前には1人か2人でもう窮屈になるような狭いスペースしかないのに、そこに先客の参拝者がいらしたことで、岩峰の最上部でその方の撤収を待つことになりました。岩峰の上部ではクサリが手すりに代わっていて、その手すりがまた頼りなく(柔らかめの材質なので、重さをかけるとしなる!)、さらにドキドキして待つことに。この写真も岩峰の最上部からです。
先客の方と入れ違いで、岩頭に上がって大日如来の前へ。これ以上離れると落ちてしまう狭さなので、正面からは上半身を撮るのがやっとでした。なお般若山という名前のピークはありませんが、法性寺奥の院の一帯が般若山と呼ばれている(法性寺の山号が般若山だからなのか?)ことを挙げて、「埼玉県の山」がこの付近を般若山と紹介しているのにならい、ここでは大日如来のピーク(標高約410m)を「般若山」として記録しています。
上部の手すりが頼りないことで、参拝後の下りはちょっとスリルがあって、少し変な汗をかかされました。


法性寺奥の院を後にしたら、釜ノ沢五峰へ向かいます。来た道を法性寺まで下って車道を移動する手もありますが、そのまま山道で向かうコースもあるので(5枚前の岩峰を前にした写真が分岐点)、その山道に入ります。
その山道は、整備状況は今ひとつのようでした。あまり歩かれていないのか、道形はやや頼りなく、不明瞭に近い箇所も少なくありません。道標も少ないので、テープなどの目印を頼りに歩く区間が多くなります。どうすれば安全に通れるのか少し悩むような、少々危なっかしい箇所もありました。

しばらく尾根上を進んでいた道は、珍しく道標があった最初の鉄塔の前で尾根を外れて、山腹道に入ります。
次に尾根に上がった地点で、左を向くと2番目の鉄塔がありました。正しい道はこの鉄塔をくぐった先に続いていたらしく、左折するのが正解だったことになります。しかし、右折方向の尾根にテープの目印が続いているのが見え、ここまでもテープを頼りに歩いてきていたので、てっきりそれが道の続きだと思ってしまいました。
なので、一旦は左に進んで鉄塔に近づき、送電線越しに武甲山を眺めたりしていたのですが、この写真を撮り終えたら鉄塔まで行かずに引き返し、何の疑いもなく右折方向の尾根に入ったのです。道間違いの始まりでした。


すると、テープが示す道は尾根上にずっと続いていて、特に歩きにくい箇所もなく、道の雰囲気自体には不審な点が何もありません。所々でやや不明瞭にはなるものの、正しい道を歩いているうちからずっとそういう状況だったので、それは疑う理由にはならなかったのです。
ただ、そのうち下り始めるはずの道が、いつまで経っても登り続けてばかりなのが次第に気になって、開放的なピーク(510m圏峰)に出たところでGPSを確認し、コースから大きく外れていることを認識しました。
でもこの時点ではまだお気楽でした。道を間違えたのが鉄塔の前だと分かっていて、そこへ戻れば正しい道に復帰できると思っていたからです。だから、この日初めて両神山が見られたと、展望を楽しんだりしていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
が、そうして余裕をぶっこいていたのが大きな誤りだったようです。先程の鉄塔まで戻ろうと、来た道を引き返していたつもりが、最初から全然違う尾根に入っていたことに気付いたのは、かなり下ってからのことでした。
言い訳すると、間違って入った尾根にも、テープの目印と明瞭な道形が続いていたのです。登山道から外れた場所に、そんな道が2つもあるとは思いませんし、道の様子がまた良く似ていたことで、気付くのが遅れました。
それでも、なんだか初めて見る景色のような気がする場所が繰り返し現れるに至って、いくらなんでも変だと再度GPSを確認したら、そもそも下り始めからして間違えていたと分かって、もう愕然としてしまいました。

で、あくまで元の道に戻ろうと登り返したところ、ひとまず510m圏峰まで戻ったら結構な疲労感が。本来なら必要ない登りを、しかも2回も繰り返したのですから、そりゃ余計に疲れますし、時間だってかかっています。
改めて地図を見て、この510m圏峰が、次に巡ろうとしている釜ノ沢五峰の最高点にかなり近付いていることが分かり、これ以上の体力や時間の浪費を避けようという思いもあって(この先にもまだ別の難所が控えていたからでもあります)、当初の予定コースに拘るのをここで諦めて、釜ノ沢五峰に向かってしまうことにしました。


ということで、2度目の510m圏峰から、今度は釜ノ沢五峰へ向けて進みます。するとこの写真のように、相変わらずテープの目印と明瞭な道形に導かれて、歩きにくい所もなく、登山地図の破線コースと比べても遜色ないような道が続きます。早々に、この道が釜ノ沢五峰まで続いていると確信しましたし、その後はいたってスムーズに、まるで何事もなかったようにあっけなく、釜ノ沢五峰を巡る一般登山道にポンと飛び出しました。
出てきたのは、釜ノ沢五峰の五ノ峰の少し奥にあって、五ノ峰よりは少し高い565mのピークです(ここがこの日の最高点にもなったので、この記録では釜ノ沢五峰の標高としてこの地点の標高を使うことにしました)。
釜ノ沢五峰を周回するコースの途中に出てきてしまったので、周回コースのどちらか片側は諦めなければなりません。やはり釜ノ沢五峰自体は巡りたいので、このあとは五ノ峰から一ノ峰へと、予定とは逆コースで下ることにして、釜ノ沢五峰に続いて巡る予定だった中ノ沢ノ頭や竜神山は次の機会へ持ち越すことになりました。


そんな訳で、東へ緩やかに下っていくと、ほどなく五ノ峰に到着です。が、多少盛り上がっている程度で、ピークと呼ぶほどの地形ではなく、すぐ隣の565mピークのほうが五ノ峰で良かったのでは、と感じてしまうような場所でした(でもこの先でガクンと下り始めたので、逆側から登ってくると印象は違ったのかもしれません)。
それに対して、次の四ノ峰は顕著なピークでしたが、険しさはなく普通に歩いて登り下りできています。
三ノ峰へは、ちょっと長いクサリを登り詰めます。傾斜があまりきつくなかったので、登るのは簡単でした。
三ノ峰は展望の良い岩峰でした。岩峰ながら、頂上部には険しさがなく広々としていて、休憩向きの場所です。
釜ノ沢五峰にいる間はほとんど人と会わず、しばらく展望を楽しんでいる間、三ノ峰もずっと私ひとりでした。
三ノ峰では南側が大きく開けていて、奥多摩方面を広く見渡すことができました。標高がさほど高くないため、前の山が重なってしまって、雲取山などの核心部の山々があまり見られなかったのが残念でしたけれど。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
一方、東側の武甲山は樹木の間から覗く具合で、樹木が葉を茂らせている時期だと見られないかもしれません。
五ノ峰の方向を振り返ると、割といい感じに色付いて見えましたが、その中にいるとそうでもなかったような。
さらに下って行くと、再び前方に急な岩壁が立ちはだかりました。三ノ峰から次の二ノ峰にかけてが、クサリ場を伝った岩峰の登り下りがあり、開けた岩峰上から見る景色も爽快で、釜ノ沢五峰の核心部だったようです。
二ノ峰へもクサリを登ります。さほど長くはないものの、途中で進み方に少し悩む箇所があって、ここは登りで良かったと思いました。そう、道を間違えたこと自体は大失敗でしたが、当初の予定とは巡る方向が逆になったことで、2ヶ所あったクサリ場がいずれも登りになったのは、怪我の功名と言えるでしょうか。どちらのクサリ場も、下るのは私にとって決して簡単ではなさそうでした(二ノ峰のクサリ場は迂回路もあったようです)。
二ノ峰の頂上部は三ノ峰よりは手狭で、それなりに楽しめた展望も三ノ峰ほどではなかったようです。ところで、ここにあった石柱が「三ノ峰」となっていたのは、「二ノ峰」の間違いでは?
さらに下ると一ノ峰。ここは明らかにピークではないので、単に岩稜ということで選ばれたのでしょうか?
一ノ峰を少し離れた場所から。「一ノ峰」の石柱が立っているのは、どう見ても斜面の途中でした。
  ※下の写真にマウスを乗せると、石柱の位置を示します。
一ノ峰を過ぎると、あとは下るだけですが、しばらく尾根を進んだのち、右に折れて尾根を外れる地点で、少し進路に迷いました。右折方向の道は明瞭ながら、樹木に付けられた目印の色がそれまでと違っていたのと、直進方向も不明瞭とはいえ、道形があるようにも見えたからです。そこでは先に直進を試み、その先が正しいコースではなさそうなのを確認してから、右の道に入っています。


釜ノ沢五峰の登山口まで下ってきました。あとは武州日野駅までの大半が車道歩きですが、車道が繋がっていない一部区間には山道での峠越えがあり、事前に得ていた情報だと、そこが少々ヤバそうなのが不安でした‥‥。
登山口には長若山荘があり、釜ノ沢五峰のコースは、山荘のご主人が個人で整備をされたものだとのことです。
武州日野駅へ向けて、長い長い車道歩きの始まりです。
しばらく歩いて、釜ノ沢五峰の反対側の登山口を通過します。当初の計画では、ここに下ってくる予定でした。
川の上流方向を目指すため、一貫して登りが続くので、傾斜が緩い車道とはいえ、決して楽には歩けません。


車道から、峠越えの山道に入る地点まで来ました。無事に反対側へ抜けることができるのでしょうか。
ガードレールの端には古い道標があって、かつては問題なく歩かれていた道であることが窺えます。しかし今ではほとんど歩く人もなく、大いに荒れている、というのが事前に得ていた情報でした。果たしてその実態は?
並走する車道で遡ってきた川は、ここまで来ると伏流となっていました。水のない河原を横切って枝沢に入ると、枝沢に沿ってピンクテープの目印が続いていたので、稀には通る人がいるようです。
とはいえ明瞭な道はなく、当面は、落ち枝の散乱などで荒れた沢の中と、脆くて崩れやすい斜面とを見比べて、どちらか少しでも歩きやすいほうを選んで進むのですが、場所ごとに状況が変わるので、沢底と近くの斜面とを何度か行き来しながら進む具合になります。ただ、行く手には越えていくべき峠付近も見えていて、そんなに高そうではないので、多少時間はかかるとしても登るのは問題なさそうだ、と思っていました。
ところがその峠を目前にして、現れた光景に愕然としました。夥しい量の倒木が峠の手前の広範囲に散乱していて、通れそうな場所をどこにも見つけられないのです。ピンクテープが沢の左岸に続いていたから、それを追ってずっと左岸側を登ってきたのに、左岸側から峠を目指すのが到底無理だなんて‥‥。
大量の倒木が峠を埋め尽くした景色は、以前に静岡の日本坂峠でも見たことがありますが、それは台風による自然災害でした。しかしこちらは、伐採した樹木を乱雑に倒したまま放置したもので、明らかに人災です。通る人が稀な登山道は、その存在が認識されていないのかもしれませんが、だとしてもこれは酷い!

それでも全体を俯瞰したところ、右岸側を大きく高巻けば、倒木帯を通らずに峠に出られそうでした。
そこで、少し戻って対岸に渡ってみると、右岸側はただでさえかなりの急斜面なのに、地面はどこもかしこも極めて脆く、足を置いた途端にボロボロ崩れてしまって、高巻きしようにも立ち木など掴まる物がないと身体を引き上げられない状況です。立ち木にしても、そう都合の良い場所にある訳がないので、掴める物がない所で一か八かで動かざるを得ないような局面もあり、一瞬も気が抜けませんでしたが、なんとか峠にたどり着けました。
峠の反対側は、下り始めると間もなく明瞭な道が現れました。
おかげで、下りは難なく進むことができて、ほどなく車道に迎えられました。これでもう安心です。


長い車道歩きを再開すると、10分少々で柴原温泉付近を通過します。
秩父七湯に数えられ、2軒の温泉宿がある柴原温泉は、秘湯という表現が相応しい静かな佇まいでした。
柴原温泉の先には、またも峠っぽい箇所があって登り坂に。最後まで楽には歩かせてもらえません。


このままずっと車道を歩き続けても構いませんが、ここから山道に入ると、少しだけ近道になります。
その山道は「通行止」となっていますが、問題なく通れるという情報があり、あまり心配していませんでした。
いざ入ってみると、荒れている箇所もなく、むしろ歩きやすい道で、そこそこ歩かれている様子に見えました。
山道区間については、何の問題もなく快適に歩けて、ほどなく舗装された車道に合わさります。
通行止めの根拠はその先にありました。ガードレールが大きく山側に傾くなど、大きな崩落があったようです。
反対側の通行止めの標識は、崩落現場を過ぎたすぐ先にありました。添えられた文面によると、通行止めの措置が3年前(2015年)の7月なので、崩落が起きたのもその頃なのでしょう。それから3年半が経過した今、崩落面は安定しているように見えていて、通過する際に時に危険は感じませんでした。


崩落箇所を過ぎれば、間もなく荒川に架かる日野鷺橋の袂へ。これを渡れば武州日野駅はすぐなのですが‥‥。
その前に近くにある「手打そば 水沢」へちょっと寄り道。この手前で山道を通ってきたのは、単に近道をするだけが目的ではなくて、ここに寄りたかったからなのでした。
半透明のきれいな蕎麦は、コシがしっかりして香り高く、とても美味でした。中途半端な時間だったからか、自分以外に客がいなかったけれど、静かな店内で寛いで食事ができたことも良かったです。


食事を終えたら、今度こそ日野鷺橋を渡ります。橋の上から下流側を眺めると、武甲山が見えていました。
国道140号線に出ます。このあたりも、2008年の札所巡りの時に、ちょうど歩いていたのでした。
ゴールの武州日野駅です。今回はいろいろありましたけれど、無事に歩き終えることができてなによりでした。
次の電車を待つのは私ひとりだけ。ローカル線らしい旅情溢れるホームで、静かに山歩きの余韻に浸りました。

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