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金勝アルプス [関西]

2018/11/24(土)

■第394回 : 金勝アルプス(鶏冠山(490m)・龍王山(604m)


今回訪れたのは、滋賀県栗東市の金勝アルプス(こんぜあるぷす)。関西への日帰り遠征です。
標高500m前後の低山ながら、稜線には花崗岩が風化した巨岩や奇岩が点在して、あたかもアルプスの高山帯のような景観を形作り、その中を縫って進むアスレチック感覚のコースが魅力で、とても楽しんで歩いてきました。

(往路)
古淵 05:15-05:39 新横浜 06:00-07:24 名古屋
名古屋 07:37-08:00 米原 08:18-08:50 草津
草津 09:00-09:30 上桐生

(登山行程)
上桐生バス停 09:30
鶏冠山    10:20-10:30
天狗岩    11:10-11:20
白石峰    11:35
龍王山    11:50-12:00
横ヶ峯展望所 12:05-12:10
金勝寺    12:30-12:55
道の駅こんぜの里りっとうバス停  13:25

(復路)
道の駅こんぜの里りっとう 14:20-14:50 手原
手原 15:12-15:17 草津 15:21-15:53 米原
米原 15:57-16:25 名古屋 16:29-18:39 小田原
小田原 18:46-19:39 相模大野 19:45-20:00 南警察署前


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

JR草津駅から、車内で京都っぽい言葉が交わされていたバスに30分揺られて、終点の上桐生からスタートです。
このあたりは「近江湖南アルプス自然休養林」として整備されていて、すぐ先には大きな駐車場が現れます。キャンプ場などもあるからか、この日は登山道でも中高生くらいの若い世代のグループを多く見掛けました。
駐車場にあった、トイレが入った建物にはハイキングマップが置かれていたので、1部頂きました。
駐車場の奥から登山開始です。

はじめは舗装された道(北谷林道)を、紅葉の名残を感じながら進みます。
最初の分岐点で一旦で北谷林道と分かれて、落ヶ滝(今回は行きませんでした)と案内された道に入ります。
すると山道に変わりますが、このあたりでは傾斜はまだまだ緩くて、楽に歩けました。
分岐点には必ず道標があって、コースは良く整備されていました。この地点で落ヶ滝への道と分かれて、北谷線(北谷林道の続き)に向かいます。一旦登山道に入っていたのは、林道歩きが長いと味気なさそうだったから。
登山道から北谷線への連絡道は、あまり歩かれてないのか少々荒れ気味ですが、歩きにくいほどではありません。進むにつれて本格的な登りになってきて、初冬らしい冷え込みの中でも汗をかかされるようになりました。
傾斜はきつくなる一方で、次の分岐点で北谷線に出たら、たまらずジャケットを脱いでいます。本当は、その下のフリースも脱ぎたいくらいの暑さでしたが、空気が冷え冷えしていたので、そこまで思い切れませんでした。
が、そこまでの登りはまだ序の口だったらしく、分岐点の先には、さらに急な登りが待っていました。
一貫して急登が続いて、段差の大きな所も多い苦しい登りに、汗が止まりません。仕方なくフリースも脱いで山シャツ姿になりましたが、風に吹かれると逆に少し寒くなるほどで、この時期はウェアの調整が悩ましいです。

稜線に上がるとようやく傾斜が収まり、ほどなく、ピークというほどではない、ちょっとしたコブに出ました。
そこにあった私製の標識でも、山と言えるほどの地点でもないことが、書きぶりに現れていたような‥‥。
北東側がいくらか開けていて、この日初めての展望を少し楽しめました。

さらにひと登りで、鶏冠山に到着です。木立に囲まれた、展望のない地味なピークだからか、ここには寄る人も少ないようで、着いた時は無人。休憩中にあとから現れた登山者も1人だけでした。
標識と三角点以外には何もありません。休んでいると身体が冷えるので、ここで再びフリースを羽織りました。
標識だけは矢鱈とあるのが五月蠅い感じの頂上です。左上の物などは3つもあって、もう見苦しいだけでした。

鶏冠山からはどんどん下ってしまいます。途中には、ロープの助けが必要だったザレ場の急斜面もありました。
こんなに下ったら、龍王山はまた1から登り直しになってしまうと心配になり始めた頃、ようやく落ヶ滝から登ってくる道との分岐点に出ました。ここが鶏冠山と龍王山との鞍部になります。
鞍部からの登り返しは、ごく普通の山道で始まりますが‥‥。
次第に花崗岩が目立つようになって、岩盤が道の形に掘り下げられたような場所も。
時には、露出した花崗岩の間を縫って進むようになります。
登山道脇では、巨岩や奇岩をたびたび目にするように。
振り返ると、巨岩越しに琵琶湖などが眺められるようになっていました。

そしていよいよ、花崗岩の露出帯に突入して、さらに景色が一変しました。低山ではなかなか見ない風景に、テンションが上がります。行く手には天狗岩も見えてきました(写真右端)。
進むにつれて、天狗岩が近付いてきました。上のほうに登ると展望が素晴らしいらしいので楽しみです。
露岩帯には険しい箇所もありますが、多くは普通に登り下りすることができて、ここもロープは不要でした。

天狗岩の真下までやって来ました。見上げると、結構な数の人が上のほうにいる模様です。
ロープを使ってほぼ真上に登っていくのは最初だけで、あとは手足を使ってよじ登るような具合の箇所が続きます。危険を感じるほどの傾斜や険しさはなく、ちょっとしたスリルを味わう程度でした。
が、てっぺんの岩(写真右)の基部まで来たところで、なんと前が混み合っていて進めません。さすがにこの岩の上には登れないのですが、でももう少し先まで行けるはずですし、行かないと展望が楽しめないのです。
しかしタイミング悪く、この時周囲にいたのが未成年のグループで、引率する大人もいないのか他人に配慮する様子なんてなさそう。少し待ってみても、今いる場所を動く気配がないので、諦めて下りてきてしまいました。
天狗岩を少し過ぎてから振り返りました。もし登れれば、琵琶湖方面がスッキリと眺められたはずだったのに。
この時、天狗岩の上部はこんな様子でした。私が行けたのは岩の左側面あたりまででしたが、その先を右側に回り込めば、展望の良い場所に出られたようなのです。もう少し粘ってみても良かったのかも知れません。

天狗岩を過ぎても、露岩帯はまだまだ続きます。
さらに進んで、耳岩まで来ました。やはり要所となるポイントには、それなりに人がいますね。
耳岩にも先客が多く取り付いているようでしたが、元々ここは登るつもりでなかったのでスルーしました。
ここでは岩と岩に挟まれた、狭い場所を通過していきます。
上の写真の場所を通過してから振り返りました。
巨岩・奇岩帯はもう少し続きます。展望は残念でしたが、歩いていて楽しい景色に満足感を味わえていました。

分岐点となっている白石峰にも、休憩中の人が多数いました。
白石峰から龍王山へ向かうと、ほどなく茶沸観音の前を通過します。
その後は花崗岩の露出がめっきり減って、ありふれた表情の登山道に戻り、出会う人も少なくなりました。鶏冠山や龍王山は、展望がなくて面白味には欠けるピークなので、天狗岩を周回するだけの人が多かったようです。

龍王山の頂上直下には八大龍王の祠があって、このあと向かう金勝寺の奥宮にあたるようです。頂上が狭いので、休憩にはこちらのほうが向いているようでした。
そこからほんのひと登りで龍王山に到着すると、そこは4~5人もいれば混み合ってしまいそうな、手狭な場所でした。この時も、この右側で2人の登山者が食事中だったので、写真は頂上の左側半分を撮ったものです。
鶏冠山ほどではないにせよ、龍王山も私製標識が乱立していて邪魔臭かったです。なおウェブでは「竜王山」の表記が一般的なのに対して、公式の地図や道標が「龍王山」としているので、この記録はそれに合わせました。
龍王山では、わずかに開けた木立の間から、北側の展望を少しだけ楽しめました。

龍王山から金勝寺に向かうと、少し下ったかと思えば登り返しがあったりして、大きく下ることはありません。
そうこうするうち、車道に出てしまうと‥‥。
車道の終点が横ヶ峯展望所になっていて、北側を中心に大きく広がっている眺めを楽しめました。
展望鏡もありましたが、有料なので使うのは遠慮しておきます。
横ヶ峯展望所からの眺めです。概ね晴れていたこの日、なぜかこの昼前の時間帯だけ日が陰って、せっかくの展望写真がパッとしない出来になり、朝は見えていた琵琶湖対岸の比良の山々も、雲に隠れてしまっていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
展望所を背にした小高い場所には、馬頭観音堂がありました。これも金勝寺と何か関連があるのでしょうか。
車道に出てしまったので、金勝寺へは車道歩きになります。途中では時折、見納めの紅葉を楽しめました。

金勝寺の入口に着くと、ほとんど人のいない時間に当たったようで、あたりは静寂に包まれていました。
寺務所で拝観料を納めると、管理人の方が、境内に点在するいくつものお堂や、それらに安置されている仏像などについて、とても丁寧に説明をして下さいました。
金勝寺の境内に入ると、参道の石段を登り詰めた先に仁王門が見えてきました。このとき石段を下ってきた1人の男性が、広い境内にいた唯一の参拝者だったようで、その方とすれ違ったあとは、私ひとりしかいなくなった境内で静寂な佇まいに存分に浸れるように。それゆえ、ここが今回の山行で最も印象深い場所になりました。
まずは仁王門をくぐりますが、その前に‥‥。
仁王門を少し違った角度から。
紅葉がまだ残っていてくれたこともあって、どこを写しても割と絵になります。
参拝順路に従い、次は二月堂へ。小さなお堂ながら、堂内では巨大で迫力ある明王像が仁王立ちしていました。
本堂も、控えめな紅葉の中に佇んでいます。
奈良時代の創建と伝えられる歴史ある古刹の本堂です。創建当初の建物は室町時代の火災で焼失したとあり、現在の建物はその後(江戸時代?)に再建されたものらしい。
本堂だけは、内部の撮影を禁止する掲示がなかったので、ご本尊の木造釈迦如来座像を撮らせて頂きました。
虚空蔵堂では、畳に上がって虚空蔵菩薩像などを拝んでいきました。
15分ほどで境内を回り終えても、美しい景色と閑かさを自分ひとりで独占している贅沢さに、ちょっと去り難い気持ちでした。そこでベンチでもうしばらく過ごし、次の参拝者が参道に現れたのを潮時に腰を上げています。

金勝寺は、以前は公共交通では来られない場所でしたが、現在は「こんぜめぐりちゃんバス」が目の前まで来てくれます(ただし季節運行で、今年は今週末の運行が最後)。私ももちろんこれに乗りますが、次のバスまで1時間以上も待つので、この先の下調べができていなかったことを気にしつつも、もう少し歩いてしまうことに。
ということで、次のバス停があり、飲食や買物ができて時間もつぶせる「道の駅 こんぜの里りっとう」を目指して、歩きを再開します。車道の続きでは、それまでと同様に紅葉を少し楽しめたりもしました。
ほどなく三叉路に出たら、地図によると、右折して車道を進めば難なく道の駅に出られるようです。調査不足だった以上、安全策を取るべきか迷いましたが、退屈そうな車道歩きに気が進まないでいたところ‥‥。
地図にはお誂え向きに、三叉路を直進した先で分岐する「ナンダ坂狛坂石段」なる道が書かれていて、それでも車道とほぼ同じ距離で道の駅に出られそうなのです。どんな道なのか一切不明なことに一抹の不安を感じながらも、何か困っても時間には余裕があるし、車道歩きよりは面白いだろうと、ここからその石段に入ってみます。

するとその石段は、結構急な上に想像よりもずっと長く、いつまでも下り続けてなかなか終わりません。緩い坂道の車道と同じだけ下れば十分なのに、それを遙かに超えて下っているとしか考えられず、いやな予感が‥‥。
ちょっとした広場に出て、ようやく急な下りが収まりましたが、一体どこまで下ってしまったのだろう。
そこは「滝広場」となっていて、確かに後方に小さな滝があります。が、まず石段自体があまり歩かれていない様子で少々荒れ気味ですし、この広場も雑然としていて、あまり気分良く過ごせる場所ではありませんでした。
その後は車道に合わさって、さらに軽く下っていきます。
桂谷池という場所に出て、ようやく現在地が把握できたのは良いけれど、案の定、大いに下り過ぎていました。
なので桂谷池からは石段が登りに。ここまでの展開から確信していたとは言え、実際に見て少々へこみました。
その先で道が分岐するようになると、案内が決して分かりやすくはないので、多少行き当たりばったりで進まざるを得ない展開にもなりました。「県民の森」を目指してみて、結果的に正解だったから良かったのですが。
結構な登り返しの挙げ句、次の広場まで上がると、ようやく先ほど別れた車道が同じ高さに近付いていました。
そのすぐ先で「ナンダ坂狛坂石段」から車道に戻りました。楽だけど退屈そうな車道と、余計な登り下りをさせられて特段の見所となる景色もない石段のどちらが良かったかは、考え方次第でしょうか。

再び車道を歩き出したら、間もなく前方に「道の駅 こんぜの里りっとう」が見えてきました。
「道の駅 こんぜの里りっとう」です。建物内にはレストランや土産物店があり、裏手には足湯もありました。
レストランで「こんちゃんうどん定食」を注文していきます。うどんには猪肉が入っていて、多少の固さはあったものの、あっさり目の味付けが好みと合っていて、美味しく頂きました。
道の駅に隣接して広い公園があったので、食後はそこでバスが来るまでの時間を過ごしています。

最後は「道の駅 こんぜの里りっとう」のバス停で、「こんぜめぐりちゃんバス」を待ちました。
ところで「こんぜめぐりちゃんバス」には、往復乗車時にお得になる1日フリー乗車券のほか、朝に乗った上桐生への路線バスと合わせて片道ずつ利用できる「金勝山相互乗車券」も用意されていて、後者を利用しました。
今回の私のように、先に上桐生への路線を利用する場合、「乗車証明書」を受け取っておく必要があります。この日はちょうど、他の乗客が草津駅での乗車時に運転手に請求していたので、便乗して一緒に受け取りました。証明書は十分な用意があるとは限らないようで(この時も慌てて取り寄せていた)、請求は早めが良いようです。
こちらが「金勝山相互乗車券」です。上桐生への路線バスの「乗車証明書」を提示すると、支払い済みの運賃との差額で購入できました。

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藤原岳 [関西]

2018/06/02(土)

■第385回 : 藤原岳(1140m)


今回の行先は、三重県と滋賀県の県境にそびえ立つ、鈴鹿山脈の藤原岳です。鈴鹿の山を訪れるのも、昨年のほぼ同じ日(6/3)に登った御在所岳、2015年の霊仙山と合わせて、これで3回目になりました。

(往路)
古淵 05:15-05:39 新横浜 06:00-07:24 名古屋
名古屋 07:43-08:02 桑名-西桑名 08:23-09:22 阿下喜
阿下喜 09:50-10:19 新町上

(登山行程)
新町上バス停 10:20
丸山     11:30-11:40
(草木)    12:10-12:20
多志田山   12:50-13:00
藤原岳    13:30-13:45
藤原山荘   13:55
八合目    14:15
登山口休憩所 14:50
西藤原駅   15:00

(復路)
西藤原 15:19-16:04 近鉄富田-富田 16:16-16:58 名古屋
名古屋 17:12-18:34 新横浜 18:40-19:04 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

この日は、新幹線からJR関西線へ乗り継いで、最後はローカル線色満載の三岐鉄道線で阿下喜駅まで来ました。
駅の北西側に、これから登る藤原岳が見えていました。東面が石灰の大規模採掘場となっていて、採掘面がむき出しの無残な姿を晒しています。山頂直下まで削られてしまった様子に、秩父の武甲山が重なって見えました。
阿下喜駅から自治体が運行する福祉バス(なんと無料!なのに乗客は私だけ!)に乗って、「新町上」で下車します。登山地図のコースは「新町」から歩くように書かれていますが、こちらのほうが断然登山口に近いです。

はじめは住宅が点在する中を進みますが、すでに集落の外れまで来ているので、やがて建物を見なくなります。
集落の奥にあった墓地の先に配水池が見えてきたら、その左が孫太尾根の登山口でした。何年か前の計画時点では難路の扱いだった孫太尾根コース、今では一般登山道に昇格していますが、どんなコースなのでしょうか。
山道が始まると、すぐに道が二手に分かれて、そこでは私製の道標が左の道を示していました。ただし、分岐らしい分岐はこの1箇所だけで、あとは迷いようもない1本道だからか、以降は道標を全く見なくなります。
はじめは、少し急に感じる程度の傾斜で、割とグイグイと登ります。一般登山道にもかかわらず、急な斜面でもあまりジグザグを描かないという、バリエーションルートから昇格した道にありがちな特徴が感じられました。
尾根に上がってからは、痩せた尾根上の細い道を進んだり‥‥、
頂上部のカレンフェルトを予感させるような、石灰岩が露出した地形があったりと、割と変化のある道でした。

丸山と呼ばれるピークに到着です。石灰岩がゴロゴロしていたこの場所は、樹木に囲まれて展望はありません。
山名標と言えるものがない代わりに、こんな行先案内があって、現在地が丸山だと教えてくれていました。
さらに登ると、右手の樹木の間から、今も削られ続けている藤原岳の姿が時折に目に入って痛々しかったです。
丸山から先では、きつい傾斜の箇所がなくなって、それまでよりは楽に登れるようになりました。
丸山の次の顕著なピークは地形図の834m標高点で、「草木」という変わった名前が付いています。
そこに着いたつもりなのに、現在地名を示すものがないのを変だなと思っていたら、帰宅後の確認で、834mピークの先に隣接する別のピークだったと分かりました。834mピークは、微妙に巻いて通り過ぎてしまった模様。
草木を過ぎると、再び急坂が続くようになります。景色も単調になって、ひたすら苦しさに耐える具合でした。
藤原岳の手前にある多志田山に到着。ここまで来れば、あとひと頑張りですが、それが結構きつかった‥‥。
多志田山には私製の山名標がありました。ここでは、登ってきた道のほか、治田峠からの踏み跡が合わさっていましたが、そのどちらも目印のテープがある程度で道案内はなく、下る際はここで方位確認が必要でしょう。

多志田山を少し過ぎた地点まで来たところで、登り始めて以来初めて、藤原岳の頂上部をしっかりと捉えられました。それにしても、麓から見上げた時の青空はどこへやら、すっかり雲が増えてしまったなぁ。。。
藤原岳との鞍部から登り返して行くと、ほどなく治田峠からの道を合わせる分岐点に出ます。ここに立っていた道標は、藤原岳までの登りで唯一見掛けた、自治体の設置による公的なものでした。
また、多志田山までは誰にも会わずに登ってきていて、この分岐点の前後で、ようやく2組計5人のハイカーとすれ違ったのが、藤原岳までの登りにおける人との出会いのすべてになっています。
藤原岳が目前に迫ると、一段ときつい急登が待っていました。場所によっては登りなのに、気が緩んでいると身体がよろける程の傾斜があったので、ここを下る時には注意が必要です。
さらに最上部では、その急斜面が滑りやすい赤土になって難儀させられます。登りでも足を滑らせずに進むのが容易でない箇所がいくつもあり、悪路と呼ぶのが相応しい状況で、そこを安全に下るのは困難に思われました。
やっとの思いで悪路区間を抜けると、間もなく頂上台地に上がって、いよいよ頂上部が見えてきました。

藤原岳の頂上に到着しました。東京からの日帰りゆえ、到着が午後1時半という遅めの時間だったからか、居合わせた登山者の数は10人ほどと少なめで、どこでも好きな場所でゆったりと過ごせる状況です。
頂上は晴れているのに、周囲には雲が増えてしまって、遠くまでスッキリと眺められなかったのが残念でした。
近くにある鈴鹿の山々も、その多くは曇っていたようで、展望写真も暗くて冴えない感じになってしまいます。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南東側にぼんやりと見えていた伊勢湾も、写真にしたら分かりづらくなってしまいました。

頂上を後にしたら、まずは、少し下に見えている藤原山荘に向かいます。開放的な頂上部は、晴れていて明るかったこともあって、歩いているだけで上々な気分になれました。
頂上の東側にはカルスト台地が広がっています。そこにも道があるのか、中を歩いている人の姿がすごく気持ち良さそうに見えていて、すぐ先の斜面が無残に削られた大規模採掘場だということを忘れたくなる景色でした。
カルスト台地にシカの群れがいることを、すれ違った人たちの会話から知って、カメラを向けてみました。ちょっと遠くて、私のデジカメでは最大望遠でもクリアには撮れませんでしたが、10頭近くはいたでしょうか。
藤原山荘は、割とこぢんまりとした、無人の避難小屋です。中に入ってみると、使っている人たちのマナーが良いのか、1階の座席・2階の板の間ともに清潔な状態が保たれていて、とても快適に過ごせそうな空間でした。
藤原山荘の前から、藤原岳の頂上を振り返りました。

藤原山荘からは、ひたすら下るだけです。西藤原駅まで、登山地図の標準タイムは120分ですが、私の普段のペースを元に計算させたカシミールは65分と推定していたので、1時間20分後の電車を目標にして下り始めます。

はじめは石灰岩がゴロゴロと転がる道で、歩きにくいという程ではないものの、あまりペースが上がりません。
しかも少し下ってからは、大きなジグザグで傾斜を抑えた道が延々と続くようになります。地図に書かれた直線的な道よりも勾配が緩やかになるのは良いとしても、歩く距離が大幅に増えてしまうのは問題です。かなりペースを上げないと、計算通りの時間では歩けそうもないので、いくぶん駆け下りるようにして下っていきます。
八合目の分岐点からは、直線的に西藤原駅を目指す大貝戸道に入ります。
普通に歩くなら問題なさそうな石ゴロの道も、足を早めていると煩わしく感じます。六合目付近からは石がなくなって歩きやすくなり、あとは快適に下れそうだと思ったら、その後はまた石ゴロの道に戻ってしまいました。
九合目から一合目まで、各合目にきちんと標識が立っていて、どのくらい下れたのかが分かりやすかったです。
最後のほうは段差の多い道になってペースが落ちたものの、ほぼ目標通りの時間に登山口まで下りてきました。

道路に出たら、間もなく駐車場を備えた休憩所があって、大きな建物の内外で多くの登山者が寛いでいました。
電車で来ていた私は休憩所がゴールにはなりませんでしたが、あと5分も余計に歩けば、西藤原駅に到着です。
登りは距離がやや長めでアップダウンもあるコースを3時間以上かけてじっくり登ったのに対して、下りはただでさえ最短コースを選んだのに、そこを駆け下りるようにしてしまったため、本当にあっという間でした。
三岐鉄道三岐線の乗車券は今も硬券が活躍中。下車駅で無効印を押してもらって持ち帰らせて頂きました。

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御在所岳 [関西]

2017/06/03(土)

■第354回 : 御在所岳(1212m)


この日の行先は、三重と滋賀の県境をなす鈴鹿山脈の盟主、御在所岳。花崗岩が露出する荒々しい山肌が、標高が低いながらもアルペン的雰囲気を存分に醸し出して、登山者を魅了している山です。
頂上ではほぼ360度の展望が得られ、観光地でもある湯の山温泉からロープウェイを利用することで、労せずしてその大展望を楽しめることから、多くの観光客も訪れています。
今回は、険しい岩場でちょっとしたスリルを味わいながら、様々な巨岩が現れて目を楽しませてくれる中道コースを登り、沢沿いの裏道コースを下る形で、周回コースを組んで歩いてきました。

(往路)
古淵 05:15-05:41 新横浜 06:00-07:24 名古屋
名鉄バスセンター 07:55-09:02 三交湯の山温泉

(登山行程)
三交湯の山温泉バス停 09:05
中登山道口      09:45
山上公園       11:50
御在所岳       12:05-12:25
山上公園       12:35
国見峠        12:50
藤内小屋       13:30-13:40
湯の山温泉駅     14:20-14:30 (御在所ロープウエイ)
三交湯の山温泉バス停 14:35

(復路)
三交湯の山温泉 14:45-14:52 湯の山温泉 14:59-15:25 近鉄四日市
近鉄四日市 15:28-16:03 近鉄名古屋 → 名古屋 16:26-17:51 新横浜
新横浜 17:58-18:23 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

今回は、新幹線を名古屋で下車したのち、珍しく高速バスを利用するため、名鉄バスセンターに移動しました。
名古屋と湯の山温泉を結ぶこの路線、高速道を経由することから一応は高速バスに分類されているものの、高速道を走っている時間なんて30分あるかどうか、目的地までも約1時間で到着してしまう短距離路線です。
それゆえか、事前の予約制度がなく、運賃も現金のほか交通系ICカードで支払えたりと、使い勝手は路線バスと全く同じ。鉄道と路線バスを乗り継ぐより200円ほど割高なのですが、観光バス仕様の車両で乗り心地が良さそうなので、快適性を重視して往路では敢えてこちらを選びました。(なお乗車時に、御在所ロープウェイや日帰り入浴などの割引券をもらえるため、それらを上手く利用すると、その割高分をあらかたチャラにできるようです)
バスセンターからの乗客数は20~30人といったところで、席にはまだまだ余裕がありました。その中で、乗り場に2番目に並んで待っていたので、最前列に座って前方の景色を楽しみながら移動できています。
バスは定刻で三交湯の山温泉バス停に到着しました。ここから時計回りの周回コースで御在所岳を巡ります。

はじめは、旅館や土産物屋などが点在する温泉街の中を進みます。
温泉街の外れまで来たところで、大石公園の公衆トイレを利用しました。
その後は沿道の建物も減って、やや単調な車道歩きに。しかも結構な坂道で、ここでひと汗かかされました。
ここでようやく舗装道路から離れて、山道を歩けるようになります。
鈴鹿スカイラインの下をくぐって、その先に見えてきた鉄階段を登ったところが‥‥
御在所岳・中道の登山口でした。近くに駐車場があるので、ここから人が増えた感じです。

登山道は、序盤から花崗岩が露出した荒々しい斜面をグイグイと登っていきます。手を添えて登るような箇所も結構あって、雰囲気は多分にフィールド・アスレチック的です。
時にはアクロバット的な動作を要求されたりしますが、楽しく登れるのであまり苦にはなりません。ただ、度々の大きな腿上げで筋力が酷使される感じがあって、疲れを溜めないよう意識的にペースを抑えて登りました。
御在所岳の頂上はまだ遙か上に見えます。頂上の真下に写っている白い鉄塔状のものは、ロープウェイの支柱。
たまに、土の上を歩ける穏やかな雰囲気の区間が現れるとホッとします。
ほどなく、ロープウェイの索道の直下を通る地点に出ると、下界の方向が開けました。写真では分かりにくいですが、市街地の先には伊勢湾が見えてきています。
登るにつれて、登山道の周囲には巨岩が増えていきます。珍しい形をしたいくつかのものには名前が付いていたりして、アトラクション的な感覚を味わうことができ、視覚的にも楽しめる登山道でした。

名前が付いている最初の巨岩は、4合目への到着とともに現れました。
それがこの「おばれ岩」。「負ばれ岩」とも書き、巨岩同士で「おんぶ」している様子から名付けられたとか。
登山道ももちろん、岩道を歩く区間がほとんどになっています。
5合目まで来ても、御在所岳の頂上はまだまだずっと高い所に見えていました。
5合目でも下界の展望が開けていました。この写真なら、伊勢湾が見えている様子が伝わるでしょうか。
続いて現れたのがこの「地蔵岩」。近くから見ているうちは、あまり大きな驚きはなかったのですが‥‥
少し登った所から見下ろしてビックリ、まさか、こんな具合になっていたとは。自然の成り行きでこうなっていることがまず不思議ですし、よくもまぁ、こんな状態でバランスが保たれているものです。
この、いかにも岩山という風貌の頂上に、少しずつ近付いていることで、ますます気分が盛り上がります。

さて、難所とされる「キレット」までやって来ました。この先に、少し険しい岩場の下りが控えているのです。
下り口まで来てみたら、なんだか渋滞していて、一向に先に進まなくなりました。
てっきり狭い岩場ですれ違いに時間がかかっているのかと思ったら、単になかなか下れないグループがいるだけではないですか。風が強かったので、開けた場所で立ち止まっていると身体が冷えてしまい、みんなで「寒い寒い」と言いながら、そのグループが下り終えるのを待っている状況でした(立ち往生は10分くらい続いたかと)。
そのグループさえ下れてしまえば、後続の人たちは割とスムーズに通過して、すぐに自分の番になります。実際に下ってみたら、クサリを使う必要も、斜面側に向き直る必要もなくて、特に難しくは感じなかったのですが、足場がいくらか離れている箇所があったので、身長が低い女性の方などには少し不利だったのかもしれません。

大岩の間を縫うような道を、ひたすら登り続けます。
7合目は「カモシカ広場」でした。1日を通して、カモシカには会えなかったけれど。
登山道はずっとこんな感じ。楽しんで登れてはいますが、これだけ続くと足が重くなってきました。

8合目は「岩峰」です。
いくつもの大岩が折り重なるようにして、岩峰を形成していました。
岩峰は右に巻いて進みますが、その際に下がスッパリと切れ落ちた、高度感のある岩のテラスを通過します。ここはクサリを伝うことで、危険を感じない程度にスリルだけを味わいながら歩けるようになっていました。
  ※少し先にも同様のテラスが見えていて、下の写真にマウスを乗せるとその場所を黄色い円で示します。
上の写真で少し先に見えているテラスです。そこは広さがそこそこあって、上に立ってもあまり怖くなさそう。
先のほうのテラスに着いて、通過してきた手前のテラスを振り返りました。
  ※手前のテラスは、2つの狭いテラスが連続していて、下の写真にマウスを乗せると通過経路を示します。

その先も、少しきつい登りがしばらく続いたのち、割と唐突に遊歩道に出ました。
このあたりはもう山上公園の一角で、ロープウェイで登ってきたらしい観光客も加わって、一気に人が多くなります。遊歩道を進んでいくと、ほどなく前方に頂上付近が見えてきました。
山上公園内では一旦少し下ることになって、鞍部にあるレストラン「アゼリア」などの前を通っていきます。
レストランの前を過ぎると再び登りに変わって、最後はスキー場のゲレンデを登っていきます。
ゲレンデを登る途中で振り返った景色です。見えているピークには登っていませんが、そこにロープウェイの山上公園駅があって、そこからさらに観光客向けのリフトが、今まさに目指している頂上まで運行されています。

御在所岳の三角点ピークに到着しました。ひときわ目立つ三角点の標識前は、写真の順番を待つ人でいっぱい。
時間的には前後しますが、ほかの人が入らない三角点標識の写真を撮れたのは、最高点を往復した後でした。
ところでこの標識、記載内容には問題があります。三角点の標高は1209.41mなのに、標識には最高点の標高らしい1211.95mが書かれているのです。これが単に御在所岳の頂上を示す標識ならば、すぐ近くにある最高点の標高を書きたくなる気持ちもまだ理解できますが(個人的にはそれも間違いだと思いますが)、「三角点の標識」である以上、三角点自体の標高を書くべきではないでしょうか(別の地点の標高を三角点の標高にすり替える理由が分かりません)。しかも北緯・東経の値も国土地理院の観測値と全然違っていて、もういろいろと意味不明。
先に書いてしまいましたが、御在所岳の最高点はこの三角点ピークではなく、少し奥に見えているもうひとつのピークで、三角点ピークからはほんの1~2分で歩ける距離にあります。

というわけで、きっちり最高点ピークにも訪れておきました。
これこそ、1212mを正当に名乗る権利があるのに、三角点標識に遠慮してか標高には触れず謙虚な標識でした。
最高点ピークから、三角点ピークと、ロープウェイの駅があるピークなど、山上公園一帯を振り返りました。
最高点では、ほぼ360度の大展望を楽しめて、「望湖台」という名の通り琵琶湖を望むこともできました。なお、ここは一般に「望湖台」と紹介されているだけで、最高点であることは積極的には案内されていないようです。

まず最初の展望写真は、伊勢湾を見下ろす東南側。先程までいた三角点ピークなども見えています。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
次いで、琵琶湖や雨乞岳などを見渡せた西側の展望です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして北側には、鈴鹿山脈北部の代表格である御池岳や藤原岳が見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

最高点から山上公園内を引き返して、下山はここから裏道コースに入ります。
裏道コースを下り始めて10分ほど、十字路になっている国見峠を右折すると、そこから下りが本格化します。
裏道コースも、岩が露出した道をグイグイと下る具合です。中道のような険しさはなく、アクロバット的な動きを要求される箇所もありませんが、決して穏やかな下りではないので、楽には歩けません。
下ってきた岩道を振り返りました。足の置き場を慎重に選んで歩くような場所が随所にあって、得手不得手が分かれそうな道です。今回、中道の登りではペースを抑えたこともあって、後続の人に先を譲ることも多かったのですが、こういう下りには慣れているので、先行者を次々と抜かして快調に下って行きます。
ここで沢を横断すると、対岸にも同じような岩道がずっと続いていました。
グングン下ってしまったことと、道の様子にさほど大きな変化がなかったこともあって、あまり写真を撮らないうちに藤内小屋の前まで下ってきました。
藤内小屋は建物が何棟もあって、結構立派な小屋でした。神経を遣う岩道の下りをすっ飛ばしてきたことで、下りなのに大汗をかいていたので、小屋の前のベンチで少し休ませて頂きます。

藤内小屋を過ぎると、しばらくは林間の穏やかな道を歩くことができます。
このような木橋も何度か渡りました。
ほどなく、行く手に大きな砂防堰が現れて、道の続きが途絶えたようになります。ここは砂防堰の中を突破するのが正解なのですが、事前にヤマレコなどの記事から情報を得ていなかったら、果たして自力で解決策を見い出せたかどうか定かではありません。分かりにくいのに何の道案内もなかったので、ここは不親切だと思います。
砂防堰を通過すると、間もなく車道が現れて、少しの間その車道を進みます。
車道歩きは鈴鹿スカイラインまでで、そこから再び山道に入りますが、この直後にまた分かりにくい箇所がありました。先行者ともども分岐を見逃して、違う方向に進みかけてしまい、少々時間をロスしています。
その後は遊歩道風の穏やかな道に変わって、温泉街が近くに見下ろせる場所まで下ってきました。

バス停に向かう前に、ロープウェイの駅に寄り道しました。併設の土産物店(写真左側)が、この界隈で一番品揃えが充実していそうだったからです。でも結局、購入したのはド定番の「湯の山僧兵餅」だったのですが。
三交湯の山温泉バス停まで戻ってきました。帰路は、路線バスと鉄道を乗り継いで名古屋に向かいます。
湯の山温泉駅で近鉄線に乗り継ぎます。ローカル線らしいちょっと鄙びた雰囲気が、山歩きの余韻を残したままにしてくれて、旅の締めくくりには相応しく感じました(四日市で幹線に乗り換えるまでの間でしたけれど)。

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