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西沢渓谷 (グループ山行) [奥秩父]

2013/07/27(土)

グループ山行 : 西沢渓谷


この日は職場の山の会で、エメラルドグリーンの渓谷美を楽しみに、山梨県の西沢渓谷に出掛けてきました。
 (盛夏で森の緑が深い上に、日差しが陰ることも多くて、実際の色合いはコバルトブルーに近かったかも)
午後が雨天だと予想していた天気予報のおかげもあってか、夏休み中の休日にしては人出が少なかったようで、人の後ろに付いて歩くようなこともなく、それぞれの見所をじっくり見られて良かったです。

 累積標高差(登り):465m / 距離:10.0km / 歩行時間:3時間40分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間0分 

(往路)
千駄ヶ谷駅集合 06:45
千駄ヶ谷駅発  06:55
談合坂SA   08:45-09:00
道の駅みとみ着 10:00

(登山行程)
道の駅みとみ 10:15
ネトリ広場  10:40
二俣吊り橋  10:55
渓谷終点   12:30-12:40
大久保沢   13:15
ネトリ広場  13:50
道の駅みとみ 14:15

(復路)
道の駅みとみ発 14:30
談合坂SA   15:55-16:50
八王子駅着   17:45


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

道の駅みとみの駐車場で、身支度を調えてからスタートです。
しばらく林道を歩いて、この吊り橋を渡った先から、いよいよ渓谷道が始まります。
吊り橋の下流側は、東沢と西沢の出合になっていました。これから向かう西沢の流れ(右側)だけがエメラルドグリーンに見えるのは、上流から花崗閃緑岩を削って流れてきたためだとか。
そして上流側を振り返ると、鶏冠山がほぼ頂上まで見えていました。
山の上のほうも天気が持っているようなので、歩き終わるくらいまでなら、渓谷の天気は心配なさそうです。


最初の滝がこの大久保滝ですが、これは西沢自体の滝ではなく、支流の大久保沢が西沢に注ぎ落ちているもの。
西沢最初の滝が、この三重の滝です。
その名の通り三段になっていて、それぞれの釜がいずれも緑色に輝いていました。
三重の滝の最上段を上流側から写したところです。


こちらは人面洞。そう言われて見ると、奥の岩壁の凹凸が目と鼻に見えるような(写真中央より少し右寄り)。
人面洞の前で水辺に下りてみました。水はやっぱり冷たかったです。(写っているのは、左からF、K、C)
人面洞の先では、穏やかな沢が少し続きます。
お次の竜神の滝は、小さなナメ滝に始まって、緑の釜から緑の釜へと流れ落ちる優美な滝でした。


少し急な岩道を登り下りした先に、貞泉の滝が見えてきました。
貞泉の滝は、ここまでの滝の中では落差が大きくて、力強さを感じます。ただ、昨年9月に来た時はもっと水量が多く、流れ落ちるさまは豪快で、周囲も轟音に満ちていたのですが、この日は少し大人しい感じでした。
特別な見所がない場所でも、澄んだ流れと緑の森が織りなす渓谷美に、しばしば目を奪われます。


こちらは母胎淵。水面下に、胎児を抱えた胎盤のような造形が見えていて、なんとも神秘的です。
前方にカエル岩が見えてくると、渓谷道は間もなく一番奥へと差し掛かります。
カエル岩のアップです。
確かにカエルにも見えますが、カエル以外に例えられていたとしても、それはそれで納得できてしまうかも。


渓谷の一番奥に架かる方丈橋を渡り終える頃、橋の上から「七ツ釜五段の滝」の最下部が見えてきました。
方丈橋の先で急斜面を登っていくと、「七ツ釜五段の滝」がスッキリと見下ろせるようになりました。
でもスケールの大きな滝だけに、1度に全体を見渡すことはできず、ここから見えているのはその下半分だけ。
さらに登っていくと、木々の間から「七ツ釜五段の滝」の中間部が見られるようになります。
落差が大きくてダイナミックな最下部と比べて、このあたりは繊細で優雅な印象でした。
「七ツ釜五段の滝」の最上段も、ちゃんと最後に見ることができました。


その後、遊歩道は渓谷から離れて、標高差約100mを木段の連続で一気に登り詰めます。
 (この写真は昨年9月に歩いた時のものです)
渓谷終点の広場まで来ました。
渓谷の途中では混雑は全くなかったのですが、さすがにここだけは人が多かったです。
少し奥へと進んで、ウッドデッキとトイレがある場所から広場を振り返ったところ。


遊歩道は、あとは下っていくだけとなりますが、上流側にはかつての森林軌道のレールが続いています。
ほかの3人が広場で軽食休憩をしている間に、少しだけ様子を見に行ってきました。
早速、完全に路盤が崩れてレールが宙に浮いていたりしますが、ここは山側に普通に歩ける余地がありました。
ここには小さな木橋でも架かっていたのでしょうが、朽ちて跡形もなくなっています。
でも浅い沢なので、軽く下って登り返して通過していきます。
ほかの3人を待たせるわけにはいかないので、この日は5分経ったこのあたりで引き返しています。
少なくともここまでならば、崩壊の激しい箇所はなくて、山歩きに慣れていれば問題なく通過できる状況でした。次に来た時は、もっと先まで歩いてみたい。
廃線探訪の続きに興味がある方は、超有名サイト 「山さ行がねが」さんの記録 をどうぞ。なかなか壮絶です。


広場に戻ってメンバーと合流したら、あとはトロッコ道を下っていきます。
鉄路が敷かれていただけに、勾配が緩やかで快適に歩ける道なのですが、渓谷を遙かに高巻いてしまうために、渓谷らしい景観をほとんど楽しめなくなるのがちょっと残念でした。
 (この写真も昨年9月に歩いた時のものです)
番号付きの橋は、「43号橋」から始まったようです。(後ろ姿はCとK)
途中には、「七ツ釜五段の滝」の一部を遙か先に遠望できる地点がありました。
が、その眺めはこの通りで今ひとつ。ここからの眺めは、樹木が葉を落としている時期のほうが良さそうです。
橋の番号が減っていき、「2号橋」まで来れば、やがて林道に迎えられて、往路との合流点も間もなくです。
道の駅に戻ってもまだ晴れていて、雨天の予報が外れたおかげで、最後まで快適に歩けて良かったです。

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西沢渓谷 [奥秩父]

2012/09/01(土)

■第235回 : 西沢渓谷


足の故障は、まだ完全復調には至っていなかったのですが、平坦な道ならば違和感なく歩ける程度にはなっていました。
そこで、歩行距離が短くて、アップダウンも比較的少なくてすむ、西沢渓谷を行先に選んで、青く澄んだ美しい流れが織りなす渓谷美を楽しんできました。

夏も終わりに近づいたこの日、季節の境目を狙った形になるのが良かったのか、訪れていた人は少なめでした。
このため、見所となっているほぼ全ての箇所で自分だけの時間が持てるという、願ってもいなかった展開となります。
休日にもかかわらず、ほとんど他の人の行動に左右されることなく、気が済むまで景色を眺めていたり、写真を撮るにもじっくりとカメラを構えたりできたので、初めて訪れるにあたってこういう時期を選んだのは正解だったようです。

 累積標高差(登り):442m / 距離:8.7km / 歩行時間:2時間45分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:3時間50分 

(往路)
古淵 05:58-06:21 八王子 06:35-07:49 塩山
塩山 08:30-09:30 西沢渓谷入口

(登山行程)
西沢渓谷入口バス停 09:35
ネトリ広場     09:50
二俣吊り橋     10:05
西沢渓谷終点    11:15-11:25
大久保沢      11:45
ネトリ広場     12:15-12:40
西沢渓谷入口バス停 12:55

(復路)
西沢渓谷入口 13:10-14:10 塩山 14:13-15:40 八王子
八王子 15:49-16:00 橋本 16:03-16:13 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

塩山駅からちょうど1時間バスに揺られて、西沢渓谷入口に到着しました。
周囲には至る所に駐車場が点在し、少し離れれば大駐車場を持つ道の駅「みとみ」もあります。
はじめは舗装された林道を歩きます。この緑のトンネルが、帰る時には小雨をさえぎってくれました。


15分ほどで「ネトリ広場」に到着です(案内図によっては「ナレイ沢広場」となっています)。
写っているのは綺麗な水洗トイレで、このほか屋根付きの休憩舎も建っていました。
その後は甲武信ヶ岳への登山道を2回見送ります。
こちらは徳ちゃん新道の入口で、ここから下ってきたのがちょうど6年前のことになるのでした。
しばらくは車も通れる道でしたが、閉鎖された西沢山荘の前を過ぎると、いよいよ渓谷道が始まります。


この「二俣吊り橋」で東沢を渡ると、渓谷道は西沢の左岸に寄り添うように続いていきます。
吊り橋の上から見る鶏冠山は、頂上に雲がかかっていました。


最初の滝はこの「大久保滝」。少し距離があるほか、このところの少雨も影響してか、あまり迫力を感じませんでした。
なお、この滝は西沢自体のものではなく、帰りに対岸で渡ることになる大久保沢が西沢に注ぎ落ちているものです。
続いて「三重の滝」。落差の小さな滝が3連になっていました。
「三重の滝」の下段の釜です。深い緑色が印象的でした。


ちょっとした深さでも水が青色がかって見えて、とてもきれい。
「人面洞」は、少々分かりにくい感じでした。奥の岩肌に人の顔のように見える所がある、ということらしいのですが。
このあたりは、流れのすぐそばを歩くことができました。


お次の「竜神の滝」は、緑の釜から緑の釜へと落ちる、美しい滝でした。
「竜神の滝」を過ぎると、ところどころに岩場の急な登りが出てくるようになります。
この写真は「恋糸の滝」。対岸で支沢から西沢に流れ落ちている細い滝なのですが、まぁ写真では分かりませんね。肉眼では、写真中央で一直線に落ちる滝が見えるのですが、木々が葉を落とした季節でないと、写真での表現は難しそう。


「貞泉の滝」は、まずこうして全体像を俯瞰した後で、落ち口のすぐ脇を通過していきます。
そこそこ落差のある滝なので、間近に立つとビジュアルもサウンドも大迫力でした。
そして今度は「母胎淵」。対岸には、複雑な流れが岩をうがって作ったらしい洞窟状の窪みがあります。
その窪みを覗くと、右奥の水中に見えるものが、なんと胎児を抱えた胎盤のようではないですか。
自然の神秘に魅了されるとともに、「母胎淵」と名付けた人のセンスにも唸らされました。


この日は、人が少ないことを有り難いと思いながら歩いてきましたが、こんな渓谷美を見せられてしまうと、やはり新緑や紅葉の時期にも訪れてみたいと思ってしまいます。大混雑必至ですけどね。
「方丈橋」は、旧橋の老朽化のために昨年架け直されたばかりで、真新しかったです。
「方丈橋」を渡る途中で上流を見ると、「七ッ釜五段の滝」の最下段が顔を見せていました。


西沢渓谷の一番奥に到達すると、いよいよ最大の見せ場である、「七ッ釜五段の滝」が現れます。
スケールが大きくて、一箇所からでは全貌を見渡せず、まず最初に見られるのが、この下半分の様子でした。
そしてこちらが「七ッ釜五段の滝」の上部の様子。
渓谷道の最上部まで登ると、「七ッ釜五段の滝」の最上部の釜を間近に見られました。


「七ッ釜五段の滝」を過ぎると、渓谷道はその終点へ向けて急速に登り詰めていきます。
この標識の前後合わせて200mほどは、階段状の登りばかりが続いて苦しかったです。
長い階段を登り終えて、西沢渓谷遊歩道の終点に出ました。ここはかつての森林軌道跡です。
斜面にへばり付くようにして、軌道幅の分だけの細長い平場が続いている中に、いくつかのベンチが置かれていました。
奥のほうにも大きなウッドデッキがあったほか、このような小さなトイレもありました。
ウッドデッキの奥を見ると、さらに上流へ向けて、森林軌道跡は続いていました。
廃線とともにレールが撤去されがちな軌道跡にあって、往時のレールが残されたこの場所は、廃線探訪を趣味とされる方々にとって大きな存在のようです。興味がある方は、超有名サイト 「山さ行がねが」さんのレポート をご覧下さい。なかなか壮絶です。


遊歩道終点のベンチで少し休憩したら、レールが残る軌道跡をたどって、出発地へと戻ります。
鉄路が敷かれていただけに、勾配が緩やかで楽に歩ける道ですが、渓谷を遙かに高巻いている道からは、渓谷らしい景観はほとんど楽しめなくなりました。
しばらく進むと「大展望台」があって、奥秩父のいくつかの山々を望めるようになっていました。展望図もあります。
残念ながら多くの山は雲の中でしたが、往路の「二俣吊り橋」から見た時に雲に隠れていた鶏冠山が見えていました。


それにしても穏やかで歩きやすい道です。レールはしばしば埋もれたりして消えますが、残っている区間が大半でした。
遊歩道はこの橋で大久保沢を渡りますが、レールは直進方向に伸び続けていたので、かつては橋が短くて済むように、もっと上流で沢を渡っていたようです。
かなり下ってきたあたりには、トロッコが乗ったままのレールがありました。
載っている木材はどう見ても新しい物ですが、トロッコ自体が当時の物かどうかが気になるところです。が、特に説明がないことや、風雨に晒され放題の場所に放置されていることからして、少なくとも貴重な物ではなさそう。
軌道跡は、小さな沢をたびたび橋で渡ります。
それぞれの橋には番号が付けられていて、終点側の40番台からカウントダウンされていき、ついにこれが「2号橋」。
しかしこの後、なぜか「1号橋」を見ることはなく、これが最後の橋となりました。


軌道跡が終わると車道歩きに変わり、ネトリ橋で対岸に渡れば、間もなくネトリ広場に出て往路と合流します。
ネトリ橋から見上げる鶏冠山は、その名の由来が良く分かる形をしていました。
ネトリ広場に到着。バス停まで15分ほどで戻れますが、バスは約1時間後なので、休憩舎で少しゆっくりしていきます。


ネトリ広場で時間調整している間に小雨が舞ってきました。なのでバス停に着いたら、すでにバスが来ていて乗り込めるのを期待したものの、バス停はこの様子。でも、傘を差すほどの降り方でもないので、近くの木陰に入ってバスを待ちました。
バスの発車後、雨は一時本降りになりました。歩き終えるのがもう少し遅かったら、降られていたのかもしれませんね。

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