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百々ヶ峰・西山・金華山 [岐阜]

2019/03/23(土)

■第402回 : 百々ヶ峰(417m)・西山(176m)・金華山(338m)


今回は、前回の広島ほどではないものの少し遠出をして、岐阜の金華山に登ってきました。
低山ながら独立峰で存在感があり、山頂に岐阜城が建つ姿を市街地から仰ぎ見られる金華山は、岐阜市のシンボル的な存在です。ロープウェーで気軽に行くこともできる山頂は、この日も多くの観光客で賑わっていました。

なお、標高が300m台前半の金華山だけでは少々物足りない感じなので、長良川を挟んで金華山と対峙している、岐阜市内最高峰の百々ヶ峰とセットで歩いています。

東海道線の車窓から見た金華山(帰路に撮影)。
縮小写真では分かりにくいですが、肉眼では山頂の岐阜城がひときわ目立っていました。

 累積標高差(登り):970m / 距離:11.4km / 歩行時間:4時間15分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:15-05:39 新横浜 06:00-07:24 名古屋
名古屋 07:32-07:52 岐阜 08:04-08:27 下岩崎

(登山行程)
下岩崎バス停 08:30
百々ヶ峰西峰 09:15-09:20
百々ヶ峰   09:50-10:00
鵜飼い大橋  10:55
不動閣    11:05
西山     11:35-11:45
金華山    12:35-12:55
岐阜公園歴史博物館前バス停 13:30

(復路)
岐阜公園歴史博物館前 13:31-13:46 岐阜
岐阜 14:28-14:56 名古屋 15:26-16:35 小田原
小田原 16:46-17:39 相模大野 17:48-18:03 南警察署前


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

岐阜駅で電車を降りて、岐阜公園方面行きの路線バスに乗り換えます。前日の予報では朝から晴れそうな感じだったのに、上空はどんよりとした雲に覆われていて、午前中いっぱいは曇り空が続きました。
降りた下岩崎バス停はまだ市街地の真っ只中ですが、反対車線側には百々ヶ峰の斜面が間近に迫っていました。


少し歩いて諏訪神社まで来たら、その背後から急にせり上がっている斜面に取り付きます。
諏訪神社の裏手に続く石段を登っていくと‥‥。
石段の中程あたりから右に山道が分かれていました。何の案内もありませんが、事前に得ていた情報通りなので、百々ヶ峰への登山道だと確信してその道に入ります。


入口が全く目立たなかった割に、その山道は意外にも明瞭でした。斜面が急になると、きっちりとジグザグが描かれたりしていて、歩きやすいようにもなっています。岐阜市街から手軽に登れる山とあって、マイナールートでも結構歩かれているのでしょう。現に、山頂は目指さず途中までのお散歩らしい年配の方とすれ違いました。
途中で少し景色が開けた地点に出ると、西には、2013年に登った伊吹山が見えていました。
そして北西側には能郷白山が(といっても現地では見当が付かず、帰宅後に調べて分かったのですが)。
神社周辺をはじめ、登りしなこそ植林の中でしたが、標高を上げてからは雑木林が続いて気持ちの良い道です。


西峰手前の反射板に到着です。これは麓から眺めても良く目立っていて、バスの車窓からも見ていたのでした。
反射板の前からは、南を流れる長良川の対岸に金華山を眺められました。百々ヶ峰の次はあそこに向かいます。
反射板ピークから軽く下った鞍部で、この日初めての道標を見ました。
百々ヶ峰の西峰に着きました。ここを百々ヶ峰の本峰と合わせて双耳峰と捉えるには、本峰から離れすぎている気もしますし、高さも全然足らないのですが、かつて地形図の誤りによりこちらが百々ヶ峰とされていた時代が長かったことで、今でも「百々ヶ峰」「百々ヶ峰西峰」という呼び分けになっているようです。
百々ヶ峰西峰の標識と三角点です。山頂からの展望はほとんどなく、この時は無人でひっそりとしていました。


西峰で少し休んだら、樹木の間から見えている百々ヶ峰の本峰へと向かいます。
すると、下り始めた途端に道幅が広がって、林道のような道に変わりました。
広い道をしばらく進むと、右に山道が分かれていきます。何の案内もありませんが、そちらに入ってみました。
その山道は、しばらくは尾根筋を進みますが‥‥。
ほどなく広い道が近付いてきたので、また1本の道に戻るのかと思ったら、すぐ先で再び分かれるようです。
その後も何度も山道が分かれては合わさる、ということを繰り返しました。山道は尾根筋をほぼ忠実に進んでいて、傾斜を緩和するために少し大回りしたりする林道と比べて、若干のショートカットになっているようです。
5回目の分岐点には珍しく道標が、と思ったら、道標は2本に分かれる林道を案内していただけで、さらに分かれていく山道には、相変わらず何の案内も目印もありません。そのためか、すれ違う人たちはみな例外なく林道のほうを歩いていて、山道では誰とも会わない状況が最後まで続きました。
5回目の分岐のあとは、山道がそれまでよりも長く続きます。
そしてその途中には、「松尾池南口」への分岐がありました。右手に分かれる道は、このあと下りで歩く予定なので(このため、ここから百々ヶ峰の頂上までは往復になります)、予め分岐点を確認できて良かったです。
その先で林道と合わさる地点にも、「松尾池南口」への分岐標識がありました(分岐点を振り返って撮影)。


百々ヶ峰の頂上に着くと、そこには各方面から、先客との入れ替わりで次々とハイカーが現れてきます。その中には常連さんなのか、お互いに顔見知りの方も少なくない様子で、話し声の絶えない活気ある雰囲気でした。
とはいえ、同時に滞在したのは最も多いタイミングでも10人ほど。ベンチの数には十分な余裕がありました。
百々ヶ峰の山頂標識と三角点です。
百々ヶ峰には展望台もあります。やはり皆さんここからの景色なんて見慣れているのか、上がる人のほうが少なかったのですが(こんな曇り空でしたしね)、私はもちろん登っておきました。
展望台には展望図があって、さすがにこんな状況でも、すぐ近くの金華山は展望図の通りに眺められました。
展望台からの眺めは南側が主体で、金華山と、その先に広がる濃尾平野を見渡せています。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


百々ヶ峰での休憩後は、さきほどの分岐点まで戻って、松尾池南口へのコースを下ります。こちらも登ってきた諏訪神社からのコースと同様に一般登山道ではありませんが、道筋はいたって明瞭でした。
ただ、さほど歩きにくかった訳ではないものの、やや急勾配のザレた斜面が少なくなく、下りなのでしばしば踏ん張りをきかせながら歩く必要があって、あまり足に優しい道ではありませんでした。
マイナールートらしく、尾根上の分岐点以降は全く道標を見ることがないまま、車道まで下りてきました。
車道に出た地点を振り返っていますが、テープによる目印がいくつかあるばかりで、文字による道案内は全く見られませんでした(この記録では便宜上、ここを「(松尾池南口)」としています)。


そこからは一旦、完全に山歩きからは離れて、集落の中を車道で進みます。
次の目標の「鵜飼い大橋」へ最短経路で向かうべく、「通り抜けできません」の標識がある路地に入り、細い階段を抜けてその先の路地へ(ストリートビューを見て、徒歩ならここを通れそうだと分かっていたのです)。
県道77号線に突き当たったら、階段を昇って、高架上の県道に上がります。
県道を少し進むと、交差点の先に「鵜飼い大橋」が見えてきました。
「鵜飼い大橋」を渡ります。車道の脇に高めのコンクリート壁が続いているのは、夜間に通る車のライトが鵜飼いの邪魔にならないようにするためで、橋の照明にも外に光が漏れない高欄照明が採用されているとのこと。
「鵜飼い大橋」の上から、長良川の上流方向を眺めた景色です。


長良川の対岸に渡ったら、この不動閣から西山経由で金華山を目指します。
不動閣の入口には、金華山への登山道を示す案内標識がありました。
不動閣の境内に入って、池や滝などが配された庭園風の景色の中を進みます。
境内の一番奥では、山の斜面に突き当たった所が洞窟のようになっていて、白寿観音像が祀られていました。


登山道は洞窟の脇から始まりました。ここにも道標があって、「東回峰道」と名付けられたコースのようです。
ここもマイナールートだと認識はしていたものの、相次いで2つも道標が立っていたのだからと安心して登り始めたら、すぐに未処理の倒木に進路を阻まれて(立て続けに2度も)少し難儀しました。どちらも最近の倒木って訳でもなさそうでしたので、少なくともこの冬の間は整備の手が入っていないのではないかと思われます。
その後は断続的に、露岩の急斜面が現れます。思いのほか険しくて、すっかり意表を突かれました。
登りでは手を使わずに済む程度ですが、下るのならば要注意かも。低山といっても標高だけでは侮れませんね。
稜線まで上がったところで、やっと穏やかな道に変わり、気持ち良く歩けるようになりました。
ほどなく到着した西山は、ほとんど人の気配を感じない、静かな山頂でした。低山にしては樹木が少なく、開放的で明るい雰囲気ですが、なにしろ標高が低いので、残念ながら目を奪われるほどの眺めはありません。
それでも、金華山と岐阜城はかなり大きく見えるようになってきました。次こそはあそこを目指します。


西山の先は、1度大きく下って登り直す具合になります。ここまで歩いてきてようやく、空が晴れてきました。
しばらく進むと、なにやら反対向きの標識が。
通り過ぎて振り返ると、なんと「通行はご遠慮ください」と書かれていました。しばらく人を見掛けなかったり、倒木が放置されていたりしたのは、そのためだったのか‥‥。でも、不動閣側の登山口にあった標識なんかは、ウェルカムっぽい雰囲気を醸し出していたように感じましたし、ここまで来てから言われてもなぁ。。。
問題の標識のすぐ先には4叉路があって、私が進んできた以外の3本はいずれも一般登山道でした。その一般登山道に入ると、違いはてきめんに現れて、ここを境にしばしば人とすれ違うようになります。
さらに金華山に近付くと、急な登りが待ち構えていました。疲れが溜まってきた終盤での急登は苦しいところ。
短いハシゴ2本を交えて、露岩の急斜面が続くこのあたりが、最後の頑張りどころだったでしょうか。
急登が収まって前方が開けると、いよいよ岐阜城が大きく見えるようになってきて、あともう少しの辛抱です。
なんか急に賑やかさが近付いてきた、と思ったら、多くの人が行き交っている「めい想の小径」コースとの合流点に出ました。ここから先は、もう人出も雰囲気も観光地そのもので、一気に登山気分が吹っ飛んでいます。
とはいえ山頂へはまだ最後の登りを残していて、これがまた段差の大きな石段が続いてきつかったです。


岐阜城が建つ山頂に到着しました。ロープウェーでも上がれる山頂部は、やはり大多数が軽装の観光客ですね。
模擬天守の岐阜城ですが、せっかく来たことですし、展望台もあるので入場券を購入して中に入ります。
2階で織田信長の肖像画のお出迎えを受け(上の写真)、3階では織田信長像が睨みをきかせていました。
展望台になっている4階は建物の周囲をぐるっと回れるようになっていて、360度の展望が楽しめますが、パノラマなど大きな写真を撮るには、転落防止柵が少々邪魔な感じでした。
360度全方向が眺められたとは言え、晴れてきた今も周囲には朝方からの雲が多く残っていて、楽しみにしていた北アルプスは影も形もありません。西側はそこそこ見通しがきいていたので撮ってみましたが、朝のうちと比べるとすっかり霞んでしまって、あまりパッとした眺めではありませんでした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
まだどうにか見えていた伊吹山を、少しアップにしてみました。
一方、能郷白山はすっかり霞んでしまっていて、このサイズの写真でもほとんど分かりませんね。。。
さすがに最初に登った百々ヶ峰は、すぐ近いだけにクッキリと見えていました。
展望台から頂上部南側を見下ろしました。見えている建物は気象台の分室で、三角点がその裏手にあります。


岐阜城を後にして、観光客に混ざって金華山の頂上部を南下します。低い山なので、市街地がすぐ眼下ですね。
岐阜地方気象台の金華山分室の前に来ました。建物の入口は閉鎖されていて、正面からは入れませんが‥‥。
建物を右から回り込むようにして、裏手へと続く踏み跡があります。大勢いる観光客の手前、ちょっと入るのが憚られる感じがあったので、人の流れが途絶えた頃合を見計らって突入しました。
気象台分室の裏にあった三角点です。この三角点の標高が329mなので、多くの資料が金華山の標高を329mとしていますが、金華山の山頂はもちろん岐阜城が建っている地点です。岐阜城の再建前は、三角点が現在の岐阜城の床下にあり、当時の三角点の標高が338mでしたから、この記録では金華山の標高を338mとしました。


閻魔堂の前まで下ったところから、岐阜城を振り返りました。
ロープウェー乗り場の前まで来たら、そこから百曲り登山道を下ります。
標高338mの金華山は、当然ながらどの登山道も標高差が300mほどしかなく、それだけで考えると規模は小さい部類に入ります。なので、この百曲り登山道が「健脚向き」と書かれているのを見た時は少々意外に思ったのですが、そのランク付けは下ってみるとなるほどと納得できるものでした。
というのも、岩の露出が多い路面はどこもかしこも不規則な凸凹ばかりで、特に下りでは1歩1歩の足の置き場にいちいち注意が必要になり、決して楽に下れる道ではなかったのです(登りなら特段の難しさはなさそう)。
しかも、そんな状況が長く続くので、このような道に不慣れな人が下ると、結構気疲れしてしまいそうです。
ところどころに舗装された路面が現れるようになると、登山口は間もなくです。
百曲り登山道の登山口まで下ってきました。
道案内がこれだけデカデカと目立っていれば、登る人もまず迷わないでしょうね。


せっかくなので、岐阜公園にも少しだけ寄り道していきます。
梅の花は咲き残りだったでしょうか。
そして桜には少々早すぎたのかも。中途半端な時期だからか、公園内は人の姿もまばらでした。
最後は岐阜公園歴史博物館前という長い名前のバス停で、岐阜駅行きのバスを捕まえます。本数がとても多い区間なので、バス停に着いた時にはもう、近付いてくるバスが見えていました。

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