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鳳来寺山 [愛知]

2019/11/30(土)

■第419回 : 鳳来寺山(684m)・瑠璃山(695m)


この日は久しぶりに少し遠出をして、愛知の山へ出掛けてきました。
今回の行先は、1300年前に開かれた霊山で、1425段もの石段を登った中腹に古刹・鳳来寺がある鳳来寺山。山中には三大東照宮の1社を名乗っている鳳来山東照宮(※)もあって、信仰の対象として長い歴史を持つ山です。
※三大東照宮に定説はなく、日光・久能山に自社を加えて三大東照宮と称する東照宮は各地に存在します。
鳳来寺の本堂。背後には鏡岩(屏風岩)の大絶壁も見えている。

そんな訳で、標高も低いからと、観光半分くらいの気分で訪れたら、どうしてどうして、登山道は階段状の急な登下降が多くてなかなかハードでした。さらに頂上部を周回するコースに入れば、アップダウンの多い尾根道は歩き応えが十分で、大パノラマが広がる展望地も点在するなど、山歩きの楽しさを存分に味わえています。

(往路)
古淵 05:57-06:21 新横浜 06:46-07:58 豊橋
豊橋 08:11-09:30 三河大野

(登山行程)
三河大野駅  09:35
湯谷峠    10:25
東照宮    11:10-11:15
鷹打場    11:40
天狗岩    12:10-12:20
鳳来寺山   12:35
瑠璃山    12:40-12:45
鳳来寺山   12:50-12:55
鳳来寺    13:20-13:30
鳳来寺バス停 14:15

(復路)
鳳来寺 14:38-14:46 本長篠 15:12-16:16 豊橋
豊橋 16:35-18:07 小田原 18:15-19:11 相模大野
相模大野 19:20-19:30 大沼


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

豊橋で東海道新幹線から飯田線に乗り換えて、三河大野駅で下車します。飯田線は2014年の陣馬形山以来で久々ですが、これまでの利用は北部ばかり(岡谷乗り換え)だったので、南部への乗車は今回が初めてでした。
線路の近くを少し歩いて、踏切の前まで来たところで、東海自然歩道と合わさりました。ここからは、東海自然歩道にもなっているコースで鳳来寺山へと登ります。
踏切を渡ってすぐのT字路で、山の中へと入っていく道が分岐しました。

でもその道は、しばらくは車道のままで、ほとんど勾配のない沢沿いを緩やかに登っていきます。
道路脇にはたびたび丁石が見られたので(上の写真でも右下に)、古くから良く歩かれていた道なのでしょう。
道には舗装された箇所も少なくなく、山道の趣は全くありません。勾配が緩くて楽に歩けるのだけが救いです。
そんな道を20分以上歩いた頃に、やっと車道の終点に達して、いよいよここから山道を歩けるようです。
山道を歩き始めた直後に、十七丁の丁石が現れました。従って最初の十六丁までは車道だったことになります。

ようやく歩けるようになった山道なのに、路面が少々荒れ気味であまり歩きやすくはありません。
おまけに路上に散乱する大小の石には苔生しているものも多く、雨後などには滑りやすくなりそうでした。
山道に変わってから20分ほどで湯谷峠に到着。ここで湯谷温泉から登ってくる裏参道が合わさりました。

湯谷峠の先では、2回ほど車道を歩道橋で跨ぎます。1回目の歩道橋の周囲では見納めの紅葉が見られました。
次第に登山道には、石段などのやや急な登りの箇所が増えていきます。
2回目の歩道橋です。ここでも紅葉が見られたのですが、この写真ではくすんだ発色になってしまいました。
2回目の歩道橋のすぐ先には行者越の標識が。このあたりの岩場が、かつてこの参道の最大の難所だったとか。
でも現在は桟道などが設置されて、難なく通れるようになっていました。道が細くなったり少々険しく感じる箇所も一部にはあったものの、そうした一帯を抜けると再び穏やかな道に戻ります。
鳳来寺山パークウェイの駐車場へ下る分岐がありました。ここまで全く人に会わずに来て、ずっと登山道が静かだったのに対して、駐車場の方角から盛んに人声が聞こえるようになったので、車で来ている人は多そうです。
その後もしばらく登り坂が続いたと思ったら‥‥。
今度はガクンと下り始めました。思いのほか大きく下ります。
結局、道路まで下ってきたので、先程の分岐から駐車場に向かえば、余計なアップダウンを避けられたのかな。

多くの観光客が行き来していた道路を少しだけ歩いて、鳳来山東照宮への石段まで来ました。
東照宮へのお参りは、このように順番待ちでした。紅葉は見頃を過ぎて終盤だったとはいえ、今週末までが「鳳来寺山もみじまつり」の開催期間なので、たぶん普段よりも賑わっていたのでしょう。
参拝後は、社務所の横を抜けて「自然観察路」へ。東照宮から先は、鳳来寺を経て鳳来寺山へ登る最短コースが東海自然歩道の本線になっているほか、鷹打場や天狗岩なとを経由して遠回りで鳳来寺山へ向かう自然観察路も東海自然歩道のサブコースに設定されていて、その両方を合わせると頂上部の周回コースが組めるのです。

自然観察路を登り始めたあたりから、鳳来山東照宮を振り返りました。さすがに観光客はこちらには入ってこないけれど、ハイカーとはこの先もしばしばすれ違うことになります。
急峻な岩山だけに、登山道も岩混じりの箇所が増えますが、道がうまく付けられて特段の険しさはありません。
急な登りが随所に現れるようになっても、木段などが良く整備されていて、歩きにくいところもなかったです。
ただ、登り一辺倒ではなく、小さなアップダウンを何度かしつつ進むので、体力的には少し余計に消耗が‥‥。

鷹打場への分岐点まで来ました。
ここから展望地である鷹打場への枝道が分かれるので、そこに入ります。
結構下るものと覚悟していたら、軽く下った程度で展望地に着いたので、少しホッとしました。
ここが鷹打場です。露岩の上に立つと180度近い展望があって、さすがにこういう場所は人が多かったですね。
鷹打場の先端はこんな感じ。滑らない岩で足元に不安はないけれど、バッサリ切れ落ちていて高度感たっぷり。
鷹打場から、少し振り返る具合に眺めた鳳来寺山。あと1時間もすれば、あの上に立っていることでしょう。
そして、鷹打場の先に広がる展望がこちら。あまりに馴染みのない山域ですし、知名度の高い山も少ないゆえに、山名を添えるのは省略しますが、左端に見えていたのは南アルプス最南部の黒法師岳などだったようです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。

元の道に戻ってさらに先へ進むと、引き続き断続的に急な登りが現れます。
その合間には穏やかな道もあったりして、時には少し紅葉を楽しめた箇所も。
小刻みなアップダウンの連続で、次第に疲れが溜まってきたのか、木段の急登がだんだん苦しくなってきます。
南アルプスが望めるらしいので、道を外れて矢印のほうに出てみると‥‥。
南アルプスの最南部あたりが、先程までいた鷹打場からよりも、さらにスッキリと眺められた感じでした。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
そして南側には浜松のアクトタワーがしっかりと見えていました。その先には太平洋が広がっているはず。

展望地のすぐ先が、休憩所にもなっている天狗岩でした。
天狗岩に建っていた休憩舎は、良く見てみると荒廃が進んでいて結構ボロボロです。
屋根は崩れかけ、柱も一部欠けていて、中に入れないようロープが張られ、皆さん建物の周りで休憩中でした。
天狗岩からの展望は、目立った山があまりない南側が中心のこんな眺めでした。真ん中あたりに写っているのが、2017年に歩いた湖西連峰で、右のほうで大きく見えているのは本宮山です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。

天狗岩を過ぎても、まだまだアップダウンは続きます。
そして露岩帯の急登に入ると、そこから鳳来寺山への最後の登りが始まりました。最後の頑張り所です。
鳳来寺山に到着したら、この時は人が多めで、満足に写真も撮れなければ空いているベンチもありません。展望のない地味な場所でもあり、近くにもう少し高い場所もあるので、先にそちらに行ってみることにしました。
ということで、棚山高原への縦走路へ少しだけ足を伸ばします。途中で脇を通るこの岩塔が、この一帯の最高峰だった(このあとに着く瑠璃山よりも高かった)ような気がしましたが、実際のところはどうなのでしょうか。

瑠璃山に着きました。一般的に、この一帯の最高点とされている地点です。
ここにも何人もの先客がいて、さすがにいいポジションは占有されちゃっていました。それは仕方ないとしても、後から来た人が撮る写真にいちいち写り込むようになることを、全く意に介さないんでしょうか。
瑠璃山では、かなり広角のパノラマを楽しめました。こちらは北東側で、なんだか白く輝くピークが見えていたのに気付きながらも、その時はそれがどの山なのか見当が付かなかったのですが、帰宅後にカシミールで確認したら北岳など南アルプスの北部まで見えていたのでした。現地でもっと感動しておきたかった‥‥。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
続いて、上の写真の右に連なる東側の展望です。こちらは地味な山が多くて、山名を入れるのは省略しました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
1枚目のパノラマに写っている範囲のうち、南アルプスの北部あたりを少し大きくして撮ってみました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

展望を楽しんで、鳳来寺山に戻ってくると、先程よりも少し人が減って、写真が撮りやすくなっていました。
ベンチにも空きが見つかったので、こちらで少し休んでいます。

休憩を終えて鳳来寺山から下って行くと、ほどなく休憩所の脇を通過していきます。
もう少し下ったところにある奥ノ院は、すでに大半が崩壊し、残っている部分も損傷が酷くて無残な姿でした。
さらにしばらく下り続けて、不動堂の前を通ります。湧き水がチョロチョロと小さな池に落ちていました。
登山道はと言えば、なかなか急な岩道が続きます。岩場の多くが階段状になっているのをはじめ、全体を通して普通に二足歩行できるようになっていて、技術的な難しさはありませんが、特に後半は急降下の連続でした。
途中には何度か急勾配の鉄階段も。下るだけでも結構手強かったので、登るのはさぞかし苦しいことでしょう。

鳳来寺の旧本堂まで降りてくると、急だった山道は終わって参道の石段に迎えられます。
そして間もなく、鳳来寺の本堂前へ。幸運にも、たまたま人が入らないタイミングでシャッターを押せました。
鳳来寺本堂の背後には、鏡岩(屏風岩)の大絶壁が迫ります。先程までそのすぐ近くを下っていたのでした。
本堂の前はちょっとした広場になっていて、大きな休憩舎も建っていました。中で腰掛けて休んでいきます。

鳳来寺を後にしたら、1425段あるという表参道の石段へ。
これだけ石段が続く景色なんて、なかなかないのでは。良くもまぁ人力でこれだけのものを作ったものです。
所々に段数の標識が立っていました。まだ半分も下りていないのか‥‥。
石段もやっと後半戦へ突入です。なお、石段ばかりが連続している訳ではなく、その途中でしばしば平坦な区間が現れたりもするので、少なくとも下るのはそんなに苦ではありませんでした。
推定樹齢800年といわれる傘杉が現れれば、石段も終盤です。
傘杉の高さは約60mあって、かつては樹高日本一とされていました。少し離れても全体が写真に収まりません。
赤い橋が現れると、その先に見えてきたのが仁王門です。
仁王門を正面から。鳳来寺や東照宮への参道にあるだけに、仁王門もそれらに見合った荘厳な構えでした。
ほどなく前方の景色に変化が。森の中を抜けると同時に、石段も終わりになるようです。
石段をすべて下り終えて振り返りました。次に来た時はここを登りたいかというと、ううん‥‥(以下略)。

道は車道に変わって、あとはのんびりと歩くだけです。
麓まで下ってくると、紅葉はまだまだ見頃でした。
土産物店が軒を連ねる、門前町らしい風情が残る町並みを抜けて、広い道に出たところに鳳来寺バス停があります。ちょうど「鳳来寺山もみじまつり」期間中の土休日に運行される、鳳来寺山頂(パークウェイの駐車場)からの便が来る時間でしたが、山頂からの乗客は数えるほどで、ここからも私を含めて3人が乗っただけでした。
バスは「本長篠駅前」行きですが、終点はとても駅前とは呼べない場所にあって、駅まで少し歩かされます。
最後は本長篠駅で、日中は1時間に1本の電車を待ちます。やって来たのは、なんと朝の9時半前に上諏訪駅を発車して、約7時間かけて豊橋までの200km超を走る、今や数少なくなった長距離普通列車でした。

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