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頭高山 [丹沢]

2016/01/27(水)

■第320回 : 頭高山(307m)


週末に天気が崩れそうな予報を受けて、今回は平日のお出掛けです。お仕事を午後半休にさせて頂いたこの日、昼に職場を出発してから夕方までの限られた時間で、渋沢丘陵の外れに位置する里山を軽く歩いてきました。

 累積標高差(登り):407m / 距離:7.1km / 歩行時間:1時間40分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路) ※職場から
四ツ谷 12:30-12:36 新宿 12:41-14:05 新松田

(登山行程)
新松田駅 14:10
神山滝  14:40-14:45
頭高山  15:20-15:40
峠バス停 16:15

(復路)
峠 16:25-16:32 渋沢 16:39-17:21 町田
町田 17:33-17:48 長久保


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

新宿から小田急線に1時間以上揺られて、新松田駅に着いた時にはすでに午後2時を過ぎていました。
今回は、西丹沢方面へのバス乗り場がある北口ではなく、初めて南口を利用しています。南口側には、駅構内はともかく、外に出てもトイレがなくて、それがちょっとした誤算でしたけれど。
市街地を抜けて、県道710号線に入ると、やがて進行方向にずんぐりとした頭高山が見えてきました。
そして意外にも、沿道には次々とバス停が現れます。登山地図に記載がないので知らなかったのですが、寄行きの路線バスが一部この県道を経由していて、あと20分早く新松田駅に着いていればちょうど乗れたのでした。
登山口の近くにバス停があって車道歩きの大半を省略できますし、ダンプなど大型車の通行量が多いにも関わらず、この先で歩道がなくなってしまう道なので、時間が合えばバスを積極的に利用するのもありだと思います。


新松田駅から25分ほど歩いて、登山口に到着しました。右手に分かれていく山道を示して、きちんと道標も立っているものの、あまり目立たないので車で通ったりすると見落としてしまいそうです。
ここから頭高山までの道は登山地図に記載がなく、控え目な登山口の様子にも少々不安を感じながら登り始めますが、細いながらも明瞭な道が続いていました。少なくともこの時期には、それなりに歩かれているようです。
登り始めてほんの2~3分で、神山滝への道が右に分かれるので、寄り道していきます。


滝までの距離はほんの短いものでした。下り始めるとすぐに左右に道が分かれるので、まず上流側へ向かう左の道に進んでみたら、2段からなる神山滝の上段が目の前に現れました。
冬の乾燥期ということもあって、この日の水量は穏やかだったようですが、流れにもっと勢いがあれば飛沫がかかりそうなくらいまで近寄れます。すぐ下を覗くと上段の滝壺がありました。
少し戻って今度は右の道に進むと、やや急な下りとなって、下段の前にある少し開けた地点に出ます。
さらに川辺に降りてみて、ようやく神山滝全体を見ることができました。上下段合わせた落差が20m以上はありそうな堂々とした滝で、流量が豊富な時を選んで来れば、かなりの迫力が楽しめるのかもしれません。
振り返ると、下流側にはさらに数mの小滝が控えていました。少し離れてはいますが、これも神山滝の一部と考えて、全部で3段の滝と見なすこともできそうです。


神山滝の景色を楽しんだら、頭高山への登山道に戻ります。
するとかなりの急勾配となって、100mほどの高低差を一気に登ることに。特に問題となる箇所はありませんでしたが、もし下りならば、路面の状況が良くないと危険を感じることもありそうに思えるほどの急坂でした。
この日は、真冬なのに日中は春を思わせるような暖かさとなって、最初に車道を歩いている時点で早くもジャケットが不要になっていました。そんな陽気の中の急登で、ついにフリースも着ていられなくなり、ここから頂上まではYシャツ姿で登ることになりました(午前中がお仕事だったので、山シャツは着ていなかったのです)。
頭高山には、頂上の周囲をひと回りする周回路が2本あって、そのうち外側を大きく回る下段の周回路まで登ってきました(この写真は、周回路上から登ってきた道を振り返っています)。頭高山には右折するのが近道なのですが、時間に余裕があるので、左折(写真では右上方向)する遠回りの道を選んでみました。
すると、それまでの急登から一転して、極めて緩やかな道に変わりました。これなら気持ち良く歩けそうで、遠回りの道を選んだのが正解だったと一旦は喜んだのでしたが‥‥。
遠回りなだけにあまり歩かれていないのか、道はあまり明瞭ではなく、しばしばヤブっぽくなったり、荒れて歩きにくくなったりします。とても穏やかな気持ちでは歩けないような状況が、しばらく続くことになりました。
頭高山の北斜面まで回り込んでくると、次第に道の状態が良くなってきますが、その後も路面が荒れた区間が断続的に現れるなどして、最後まで気持ち良く歩かせてはもらえません。


だから頭高山東側の園地が見えてきた時は、長かった上に歩きにくかった周回路がようやく終わって、もうヤレヤレという気分でした。
ここは十字路になっていて、正面から神山滝からの近道のほうの周回路が合わさり、左からは2009年に歩いてきた渋沢丘陵からの道が合わさってきます。これから向かう頂上は右方向で、もう高低差はいくらもありません。
ここの園地には「八重桜の里」と刻まれた石碑があり、周囲に桜の木が多く見られたほか、休憩舎とトイレがありました。新松田駅でトイレに寄れなかったので、ここにあるのは大きかったです。


園地から頂上への道に入ると、登っていく途中にも八重桜の植樹エリアがありました。桜の季節に訪れたら、どんな景色が見られるのでしょうか。そして上のほうには、もう頂上部が見えてきています。
さらに登ると、道が左右に分かれました。頂上直下を1周する、もう1本の周回路に入ったのです。
「左廻り」と書かれたほうに進めば、すぐに頂上への分岐があることを2009年に歩いた時の記憶から分かっていたのですが、今回は「右廻り」のほうに進んで、反対側から遠回りをして頂上を目指すことにしました。
頂上直下の周回路は、先程まで歩いていた下の周回路とは違って、とても穏やかな道でした。
緩やかに登り切ったあたりで頂上への道が分岐するかと思っていたら、道の傾斜が下りに変わってしまいます。
頂上への分岐は、道が下りに変わってからしばらく進んだ地点にありました。周回路の西端付近にあたります。
ゆったりとした広さのある頂上部に出たら、もう少し先にある頂上に向けて、あとは緩やかに登るだけでした。
頂上部が見えてきました。真冬の平日で午後3時過ぎともなれば、さすがに誰もいないようです。


頭高山の頂上に到着しました。休憩舎のほか、山名の由来などを記した解説板があります。
ところでこの山の標高を、解説板では303.4mとしていますが、そこに誰かの手書きによって、それはあくまで三角点の標高であり、正しくは307.2mだとするコメントが追記されていました。
確かに、てっきり頂上にあると思っていて、着いたら探そうと思っていた三角点は、改めて地形図を良く見ると頂上よりは少し手前にあたる、すでに通ってきた西側の肩付近に設置されているようです。
正しいとされる307.2mという値については、誰が書いたのかも、その根拠も不明なのですが、三角点の位置よりも3~4m高いことはこのあと実際に確認できているので、この記録でも頭高山の標高は307mとしました。


そのまま頂上を通り過ぎると、反対側にも周回路から通じている道があり、この鳥居と祠の前に出てくるようになっていました。そちらが2009年に歩いている近道で、左廻り・右廻りの分岐点近くから登ってきています。
頂上の北側は樹木を伐採したのか景色が少し開けていて、丹沢の山並みを見渡すことができました。
丹沢表尾根の山々のほか、大山など標高の高いところはすっかり雪化粧しています。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南西側の展望は落葉した樹木の間から覗き見る具合で、この時期でなければ何も見られなくなるのでしょう。
うっすらと見えているシルエットは箱根の山々で、この写真の中央が先月登ったばかりの明神ヶ岳のようです。


頂上を後にしたら、来た道を引き返して周回路西側の分岐点に戻ります。
その途中で、登る時に見落としていた三角点を探すと、なだらかな頂上部の西端付近で、登山道を少しだけ北側に外れた場所に見つかりました。すでに書きましたが、頂上との標高差は3~4mといったところでしょうか。
周回路に戻ったら、今度は頭高山の南側を回ります。こちら側は気持ちの良い日溜まりの道となっていました。
あと少しで左廻り・右廻りの分岐点に戻ろうかというあたりに、頂上への近道の入口がありました。
この写真は通り過ぎてから振り返ったもので、見上げれば頂上にある鳥居がすぐ先に見えています。


園地がある十字路まで戻ってきました。この日はもう最後まで誰にも会わないだろうと思っていたら、ここに下ってくる手前で1人のサイクリストとすれ違っています。
ところで先ほど登ってきた時は気付かなかったのですが、道標が立つ分岐点を少し通り過ぎてみたら、そこから北側に展望が開けていたのでした(そこに立つ展望図が、この写真にも小さく写っています)。
その展望がこちら。頭高山の頂上からいくらも離れていないので、見えていた景色もほぼ一緒でしたが‥‥。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
園地前の十字路から、正面に続く渋沢丘陵への道に進むと、そこから先は広い道に変わります。
するとすぐに、その広い道の左側に並行するようにして、尾根通しに付けられた様子の山道への入口があったので入ってみましたが、ピークを踏んでみてもそこにはただ送電線鉄塔が立っていただけでした。
送電線鉄塔ピークから下って広い道に合流すると、その先が3方向に分かれていて、ここは道標が渋沢丘陵と案内する真ん中の道を進みます。(左は2009年に渋沢駅へ下った時に歩いた道です)
すると、その先はもう山道を歩ける区間は短くて、果樹畑などを見るようになると間もなく車道に変わります。


退屈な車道歩きに変わりましたが、平日の夕方で、人も車も全く通らず、のんびりと歩けるのが救いでした。
すぐ先の左手に、小さな神社がありました(この写真はその入口を振り返る形で撮っています)。
それがこの雁音神社で、その昔「かりがね」と呼ばれていた姫の伝説に縁がある神社のようです。
午後4時を過ぎて、日差しが大きく傾きはじめ、日没まではあと1時間ほどといったところ。でも今回は、日の短い時期だけに近くにあるバス停までの行程としていたので、ゴールはもう間近です。
ということで、1つ前の写真の坂を登り切った三叉路で、渋沢丘陵への道標が左折を示しているのに対して、ここでそのコースから外れて右へ進み、すぐに左に分かれる小道に入ります。
すると前方には、雑木林と段々畑が織りなす、のどかな里山風景が広がりました。
なんだかホッとするこの景色の中を、あとは道なりに下っていくだけです。


「峠」という名前のバス停に着いたら、ここで渋沢駅行きのバスを待ちます。
珍しいバス停の名前は、この周囲の集落名が「峠」であることに由来するのは明らかなのですが、集落自体は小さな谷間に広がっていて、地形的には峠と呼べる場所ではありません。でも、すぐ北側に峠状の場所があって、これから乗るバスもその峠をトンネルでくぐって渋沢駅へと向かいます。だからトンネルができる前は、峠を越えて人が行き来していたと思われるので、そのあたりにこの地名の元々の由来があるのかもしれません。
ここが路線バスの起終点なので、待合所やベンチなどがあるのを期待していたのに、ただ転回用のスペースがあるだけでした。バスは10分もすれば来ますが、何もない場所だけに、ここで待つのは少し手持ち無沙汰です。
周囲を見渡すと、すぐ近くに、予め地図でその存在をチェックしていた神社がありました。
ということで、神明神社の境内で時間を潰していきます。嬉しいことにベンチが多数あって、座って待つことができたばかりか、境内からバス停が見えていて、折り返しとなるバスが来たらすぐに分かるのも好都合でした。

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