SSブログ

御岳山・鍋割山・大岳山 [奥多摩]

2023/10/07(土)

■第469回 : 御岳山(929m)・鍋割山(1084m)・大岳山(1266m)


今回は久しぶりに休日の山へ。しかも御岳山・大岳山なんて割と人気の山を選んだものだから、終始多くのハイカーと出会うことになって、互いの距離を保つのが難しい局面も多く、コロナばかりかインフルまで流行っているらしい昨今、やはり日取りと行先は選ばなくてはと思いました(どうにか無事で済んだ様子ですけれど)。

そしてこの日は、ちょっとしたトラブルから最後に少々大きな登りを余計にさせられた結果、登りの累積標高が約4年ぶりに1,000mを超えることに。山行回数が減って運動不足になりがちなコロナ禍以降、脚力維持に重きを置いたハイキング的な行先が多くなっていた中で、久々のガチな感じの山歩きにもなっています。

 累積標高差(登り):1093m / 距離:11.1km / 歩行時間:4時間15分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録域外か、非掲載の登山道を含む) 

(往路)
古淵 05:27-05:49 八王子 05:51-06:03 拝島
拝島 06:09-06:27 青梅 06:40-06:57 御嶽
御岳駅 07:12-07:22 ケーブル下 → 滝本 07:30-07:36 御岳山

(登山行程)
御岳山駅 07:40
御岳山  08:00-08:10
奥の院峰 08:50-08:55
鍋割山  09:10-09:20
大岳山  10:15-10:30
芥場峠  11:05
綾広の滝 11:20
七代の滝 11:45-11:55
長尾平  12:25-12:40
御岳山駅 13:00

(復路)
御岳山 13:14-13:20 滝本 → ケーブル下 13:35-13:43 御岳駅
御嶽 14:04-14:21 青梅 14:25-14:55 立川
立川 15:00-15:11 八王子 15:20-15:43 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

休日なのでなるべく人が少ないうちにと、御嶽駅からのバスとケーブルカーはともに始発を乗り継ぎます。
バスを降りたら、すでにマイカーの人たちの列ができていてケーブルカーでは座れなかったけれど(でも乗車時間が6分と短いから全然OK)、その代わり最前方に陣取れて、こんな眺めにテンションが上がりました。
ケーブルカーの御岳山駅から歩き始めます。
まだ朝の早いこの時間、山の上だけに空気はヒンヤリとしていて、歩いていてちょうど心地良い陽気でした。
今回は一般的に案内されている道順から外れて、茅葺き屋根が趣を感じる馬場家住宅の前を通ってみます。
ほかにハイカーの姿のない道は静かに歩けます。でも一般的な道順と同様、御師集落内の上り坂は結構きつめ。
武蔵御嶽神社の石段が始まりした。大鳥居と隋身門をくぐって、330段の石段を登ります。
御岳山の頂上に鎮座する武蔵御嶽神社。
いつものように、拝殿の奥に向かって最高点にある大口真神社に行こうとしたら、なんと門が閉まっていて玉垣内に入れません。帰宅後に神社のウェブを確認したら、玉垣内の参拝時間は「9時から16時」だそうな。
門の手前には、時間外の参拝者向けに大口真神社の遥拝所があり、今回はここで御岳山への登頂としました。


武蔵御嶽神社での参拝を終えたら、石段を少しだけ下ったここから、ショートカット道へ。
木段が続く道を下って、大岳山への縦走路に下りてきました。
すぐに、長尾平や七代の滝への分岐点を通過して、もう少し縦走路を進みます。
緩やかに下り続けて、天狗の腰掛け杉(写真左上)まで来たら、縦走路から外れて奥の院・鍋割山への道に入ります。御岳山と大岳山にはもう何度も登っているのに対して、奥の院と鍋割山は2008年に1度訪れたきりで、今となっては当時の記憶も定かではなく(しかも逆コースですし)、ここからはほぼ初めて歩く感覚です。
上の写真にも写っている鳥居をくぐると、道はその先でただちに斜面に取り付きます。
結構な急勾配の中に、細い道が続きます。所々に段差が大きな箇所もあって、なかなか手応えのある登り。
沿道には立派な杉の木が多く、参道らしい厳かな雰囲気に。杉並木と呼べるほど整然とは並んでいませんが。
どの杉の木にももれなく番号札が。かなり大きな番号だったので、表参道からの通し番号でしょうか。
登るにつれてさらに傾斜は急になり、道がいつしか尾根上に出ていたことで、北風に晒され続けるようにもなりました。まだ朝だからその風がかなり冷たくて、急登で身体が温まっているのに寒さが上回ってしまい、以降はしばらく薄手のウインドブレーカーを羽織って歩くことに。ウェアの調整にも気を遣う季節になりましたね。
上部にはやや険しい箇所も。概ねどこも普通に二足歩行できて、クサリには少し手を添える程度でしたけれど。


短い石段が現れたら、その上に見えてきたのが御岳山の奥の院である男具那社です。
男具那社で軽く手を合わせていきます。社殿は2005年に修復されたばかりで、赤く漆塗りされている本殿と、それを風雨や直射日光などから護る覆屋からなっていました。
社殿左上の斜面に刻まれた岩道を辿って、すぐ上のピークへ。ここは一部で手も使って攀じ登る具合でしたが、登り切ったら後続のハイカーが別方向から涼しい顔で現れたので、ほかにもっと登りやすい道があったみたい。
奥の院峰に着きました。地形図の1077m標高点の地点で、登った山にカウントしたい位の立派なピークです。
樹木には私製の「奥の院峰」プレート。地形図では無名峰なれど、これが山名としても浸透している様子です。
展望はないながらも小広くてゆっくり休憩できます。ピークの西端には小さな祠も。
樹木の影が重なって見難いですが、祠の前にも「奥の院峰 1077m」というプレートが置かれていました。


奥の院峰での小休止後は、すぐ西隣の鍋割山へ。鋭鋒でしたから下り始めは岩ゴツの道です。
でも軽く下った所でピークを巻いてきた道に合わさると、そこからは穏やかな道に変わりました。
奥の院峰と鍋割山の間の鞍部を通過。このあたりは歩きやすかったです。
次の鍋割山にも巻き道があって、山頂を踏んで行くにはこの分岐を右へ。
木の根が露出した斜面の道は、山頂直下で少し急になるものの、最後まで普通に歩ける道でした。
鍋割山の山頂に到着しました。奥の院峰と同じく、展望のないピークです。
さほどの広さはなく、平らな地面が少ない分、大人数で休憩するにはやや手狭な印象を受けました。
この標識のほかには、ほとんど何もありません。腰掛けるのに適当な物にも乏しいので、2枚上の写真で手前に写っている何かの標石に腰を下ろして足を休めていきます。


行動再開。5分少々下ったあたりで、先程分かれてきた巻き道が合わさります。
その後は穏やかなアップダウンを何度か。途中ではササの茂る小さなコブを越えていきました。
しばらくの間、登り下りはあっても緩やかで歩きやすい道が続くので、気分は上々です。
大岳山への縦走路に戻りました。ここから大岳山まで往復したのち、ロックガーデンを経由して上養沢のバス停へ下る予定で、あとは何度も歩いた道ばかりになります(その予定通りには事が運ばなかったのですが)。


縦走路を大岳山へと向かいます。このあたりは緑が清々しくて、歩いていてとても気持ちの良い道でした。
でも気持ち良く歩ける区間は短くて、やがて岩の露出が多いエリアへと入っていきます。
なんと、かつては補助的にクサリが架けられただけだったように記憶している場所に、こんなフェンスが。いくら何でも、これはちょっと大袈裟すぎやしませんか? しばらく来ない間にこんなことになっていたなんて。
でも、その先にある何箇所かの岩場は、いずれもシンプルにクサリが下がるだけで以前と変わらない様子。整備もあまり過剰になると歩いていて味気なく感じるので、できればこれ以上のことはして欲しくないかな。
大岳神社の前にある、ちょっとした広場に到着。ここまで来れば、大岳山まであともうひと登りです。
大岳神社です。南麓の白倉に立派な里宮(大嶽神社)があって、こちらは奥宮に当たります。
山頂の直下には、いくつかの岩場が。中にはやや険しい箇所もありますが、少し手を添える程度で登れます。


大岳山の山頂に到着。休日だけに、すでに多くのハイカーが先着していたものの、まだ比較的早い時間だからか、腰掛けて休む場所などはすぐに探せる状況で、先着していた方々とも距離を保ったままで過ごせました。
でも、さすがにほかの人を入れずに写真を撮るのは困難で、こうなると掲載するにも余計な手間がかかります。
ほかの人が写らない写真はこの三角点くらい。幸いこの時、三角点の周囲には居座る人がいなかったのです。
展望はまずまずで、上空に雲が少なくなかった割に、どの方向も遠くまでしっかりと見通せました。
そんな中、富士山だけは少し雲がかかっていて、クリアな見え方ではなかったのが残念でしたが‥‥。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
富士山を中心に、南の丹沢山塊から西の大菩薩の山々までがズラリと見渡せたのは、なかなか壮観でした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


大岳山から、しばらくは来た道を引き返します。山頂直下の岩場は、下りでもさほど難しさはありません。
往路でも写真を撮っていた、問題のフェンス。両側が崖とはいえ、道幅が特に狭い訳でもなくて普通に歩くだけの所ですから、考えられるとすればすれ違い時のトラブル回避用なのかなぁ。でも仮に右側に落ちたとしても、すぐに木とかに引っ掛かりそうでどこまでも落ちるようには思えず、やっぱり過保護な印象が否めません。
岩の多いエリアを抜ければ、やはり往路でも写真を撮っていた、緑が気持ち良い区間を通ります。
先程左上の斜面から下ってきた、鍋割山への分岐点。もちろん今度は鍋割山には向かわずに直進です。
その後通過する芥場峠では、大人数のグループが所狭しと休憩中で満足に写真が撮れませんでした。
そのまま下り続けて、休憩舎が建つ分岐点まで来たら、ここで縦走路から外れてロックガーデンへ。もう何度も訪れているロックガーデンも、いつも上りでばかり歩いていたから、下るのは確か今回が初めてになるはず。
分岐点からわずかに下って綾広の滝(写真中央やや左寄り)が見下ろせる所まで来ると、滝の周囲には人また人、という様子を写したつもりでしたが、写真を縮小したらそれが伝わりにくい出来になってしまいました。
なので綾広の滝ではささっと写真だけ撮ったら、そそくさと先へ。でもその後も‥‥、
ロックガーデンはとにかく人が多くて、落ち着いて景色を楽しむ気持ちにはなれず、すれ違いで頻繁に立ち止まるからテンポ良く歩けませんし、写真を撮れるタイミングも限られました。休日に来る場所ではなかったか。
ちょっとしたゴルジュ帯を通過。静かに歩ければ気持ちの良い場所なんだけどなぁ。涼しいのだけが救い。
休憩舎とトイレがある御岳沢休憩所にも、もちろん大勢の人たちが。
人の列が全く途絶えないような混雑ではなく、観光地としてはありがちな、程々の人出ではあったと思います。でも景色を見に来たんだか、人を見に来たんだかという状況が、私にとっては少々味気なくて、ロックガーデンをただ素通りするだけみたいになったのが、些か勿体なく思いました。ま、自分の感性のせいですけれど。


沢から離れて天狗岩の手前まで来ると、登山道からその天狗岩が見えていました(写真右)。今まで逆コースでばかり歩いていたためこの景色はいつも背中側にあって、何度も通っていたのに全く気付いていなかったなぁ。
天狗岩前の分岐点。天狗岩は随分前に1度登ってからは眺める専門で、今回もスルーです(人もいますし)。
天狗岩からは、これまで立ち寄ることの少なかった七代の滝へ向かいます。七代の滝は、ロックガーデン最下流の相当低い場所にあって、行きの下りはまだしも、帰りの登り返しで骨が折れるから、行程に加えないことが多かったのです。でも今回は、七代の滝へ下ったあとも上養沢のバス停まで下り続けるだけで登り返さなくてすむと、意気揚々と向かったのでした。思わぬハプニングでそんな目論見が見事に玉砕されるとも知らず‥‥。

七代の滝へは、こんな鉄階段を何連も続けて下る、まさに急降下。行ったら戻ってくるのが本当に大変なのよ。
七代の滝の前にある広場に下ってきました。ここからだと、滝は「七代の滝」標識の左下にほんの一部がチラッと見えているだけで、写真左端の小橋で対岸に渡ると、正面から見られるようになります。
七代の滝を正面から。綾広の滝よりも見栄えがする感じなのが好きなのに、見るのはこれで3回目くらい。ここはさほど人も多くなく、割とじっくりと滝を愛でられましたし、その後も落ち着いて休憩できています。


あとはバス停まで下るだけ、のはずが、なんと次の分岐点で上養沢への道が封鎖されていて吃驚。「この先 都道崩落のため 通行できません 2022.11.3」とあり、1年近くも前からずっと通行止めになっている模様。
これは自身のリサーチ不足でしかなく、何の情報の持ち合わせもないため、崩落の規模感が分かりません。帰宅後に調べたら、歩きでなら無理なく通れる程度だったようですが、そうとは知らず、バスの時間まであまり余裕がない中で、突破できるにしても手間取って時間がかかれば結局バスに間に合わず、強引に目指したのが無駄足になる可能性なども考えて、ここでこれ以降の計画を放棄し、目的地を別地点に変えることにしました。
てな訳で、今回は完全に回避したつもりでいた、大登り返しへ。帰れる道がほかになくては仕方ありません。
急な登りがひたすら続き、もうさんざん歩いたあとの疲労感の中ですから、途中で心が折れそうになりました。
200m近くを一気に登ったでしょうか。やっとの思いで、朝に通った長尾平への分岐点まで上がってきました。
今度こそ、あとはケーブルカーで帰るだけですから、その前に長尾平に寄って、酷使した足を休ませることに。
でも長尾平も人がいっぱい。普段あまり行かない奥のほうまで進んでみても、適当な休憩場所をなかなか見つけられません。ヘリポートとしても使われる広場もスルーして、さらに奥へ。
ついに一番奥まで来てもなお、全部のベンチが埋まり、そのほか腰掛けられそうな場所も大抵は先客の姿が。
諦めかけていたら、意外にも先端にあるあずまやの中が無人で、ここでしばらく休んでいくことにしました。
ここまで来ることがほとんどないため、長尾平先端からの展望も久々で(カメラを持ち歩くようになって以降だと初めてか?)、金比羅尾根や高尾山周辺の山々などが連なる南東側の眺めを楽しみました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


長尾平からケーブルカーの駅へは、一般的には武蔵御嶽神社の石段の途中まで少し登り返したのち御師集落へ向かいますが、せっかくなので茶店の手前まで戻ってきたところから右へ下る脇道にそれてみます。
前に地形図を眺めていて、ここに道が描かれているのを見つけて以来、近道になりそうな上に登り下りも少なくて済みそうだと気になっていたのです。その山道は細いながらも良く踏まれている様子でした。
御師集落の家並みが見えてきて、どうやら集落の南端あたりに出てきたらしい。
その先に現れた木段を登っていくと、駒鳥山荘の前に出ました。あとは車道歩きを残すのみでしょう。
その後は道順を間違えて余計に登ったりと、登り下りは目論んだほど少なくならなかったけれど(コース変更で下調べのない所を歩いたから仕方ないか)、でも近道にはなったらしく、山道を静かに歩けて上々でした。
ケーブルカーの駅に近付くと、乗車待ちの行列が見えてきて、最後はそこに加わって発車時刻を待ちます。準備不足でトラブルを招いたりしたものの、久しぶりにガッツリと山を歩けて、充実感を味わえた山行でした。


タグ:奥多摩
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。