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南山・権現平 [丹沢]

2024/03/30(土)

■第479回 : 南山(544m)・権現平(568m)


この日の行先は宮ヶ瀬。コースタイムが約3時間のショートコースで、宮ヶ瀬湖北岸の2座を巡っています。

南山と権現平は、すぐ近くで隣り合っているだけに、山行計画もワンセットで立てるのがお決まりのパターンになっていて、訪れるのは今回で3回目。4年前の前回(2020年1月)とほぼ同じコースで歩いてきました。

 累積標高差(登り):638m / 距離:8.2km / 歩行時間:2時間40分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:3時間15分 

(往路)
古淵 06:20-06:23 淵野辺 06:30-06:55 田名バスターミナル
田名バスターミナル 07:12-07:40 半原

(登山行程)
半原バス停        07:45
県立あいかわ公園     08:05-08:10 (パークセンター)
あずまや         08:45-08:50
南山           09:10-09:20
権現平          09:40-09:55
鳥居原ふれあいの館    10:40
森の展望台        10:50-11:05
鳥居原ふれあいの館バス停 11:15

(復路)
鳥居原ふれあいの館 12:00-12:49 橋本 13:04-13:15 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

宮ヶ瀬湖を堰き止めている宮ヶ瀬ダムから約1.6km(直線距離で)下流側にある半原バス停からスタートです。
ここは小田急線の本厚木駅からなら直通の路線バスがあるほか、JR横浜線の橋本駅やJR中央線の相模湖駅からもバスを乗り継いで来られますが、今回利用したのは知名度が少々低そうなJR横浜線淵野辺駅からのルートで、終点までの乗客は私を含めて2人だけ。まだ早朝だけに、周囲にはほかに登山者の姿もありませんでした。
中津川沿いの車道を10分ほど遡り、家並みが途切れた先が分岐点。左の道で宮ヶ瀬ダムまで進んでも、まだインクライン等が動いていないこの時間だと行き止まり同然なので、県立あいかわ公園へ上がる右のスロープへ。
スロープではサルが何匹かひなたぼっこ中。人馴れしている様子で、私を見ると少し離れて通してくれました。
スロープの途中、右手には桜並木が(そこはもう公園内なのかも)。まだ1~2分咲きで少し早かったけれど。


県立あいかわ公園内に入りました。まだ開園時間前なので、中で見掛けた人の姿は数えるほど。
中に管理事務所などが入っているパークセンターで、職員の方にお声掛けしてトイレを利用させて頂きました。
この公園から南山へ登るコースは2つあり、そのうち東側の「冒険の森」からのコースを前回登っているので、今回は西側の「花の森」から登ることにして、「花の斜面」への階段を上がります。
このつり橋を渡って「花の森」エリアに入ると、南山への案内標識なども見るようになります。
「花の森」エリアの坂道を登り詰めたら公園の出口で、そこから少しだけ車道を歩いたところに‥‥、
南山の登山口がありました。季節外れの暖かさとなったこの日、春を通り過ぎて夏をも思わせるほどの陽気に、とてもジャケットなんか羽織っていられなくなっていて、ここからは山シャツ姿で登ることに。


登りしなから木段が続きますが、前回登った隣のコースもほぼ木段ばかりだったので、これはまぁ予想通り。
でもこちらのコースは、途中で普通の坂道になる区間も結構あって、そんなにキツくは感じません。登りならそこまで大きな差ではないかもだけど、もし下るのならば、こちらのほうがずっと快適に歩けることでしょう。
とはいえ、隣のコースとほとんど同じだけの高低差を登るわけですから、その後は再び木段が続くように。
それでも、木段の連続に嫌気がさす前に、隣のコースを合わせる分岐点まで来られて、やはりこちらのほうが少し登りやすかったのかな。ここから先は、ゴールの鳥居原まで4年前の前回と全く同じコースを歩きます。
さらに続く木段に耐えて登っていくと、前方に鉄塔が見えてきました(写真中央、縮小で不鮮明ですが)。
この送電線鉄塔が、距離的には登山口から南山までのほぼ中間点にあって、高低差上では2/3ほどを登り終えていることに。ここまで来れば、頂上までの登りもあらかた計算できて、あとは少し楽な気分で歩けます。
そしてそこは、すぐ先にあずまやが建っているのも好都合で、腰をおろしてひと休みできました。
あずまやからは眺めが良くて、真冬に訪れた前回は遠く筑波山まで見通せたりしたのですが、さすがにここまで暖かくては近くの相模湾すら望めません。この日は暖気による春霞のほか、黄砂の影響もあった模様です。
なので、宮ヶ瀬湖を挟んだ対岸の山々を眺められた程度でした。あちらはもう15年近くご無沙汰だなぁ。。。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。


あずまやを過ぎれば、穏やかな傾斜の中を楽に登れるようなところも増えてきます。
477mピークを通過。ここまで登ると、丹沢の核心部も見えてきていますが、展望はまたあとのお楽しみに。
この急斜面は岩ゴロの足元が少し不安定で、手摺りが設置されたりしていました。ほんの短い距離ですが。
頂上の直前では、もうひとつ小さなコブを越えていくことになって、すんなりとは登らせてもらえません。
が、樹木が疎らになってこんな景色が現れたら、もう頂上はすぐ先です。
南山に到着しました。ここまで、自分以外のハイカーを数えるほどしか見ていなくて、この頂上も無人です。
南山では南側~西側が大きく開けていて、丹沢の山並みを手に取るように眺められました。
その展望を、まずは全体像から。宮ヶ瀬湖の先に丹沢核心部の山々がそびえ、右に主脈の縦走路が連なります。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上のパノラマの左側から順に、少し大きく撮った写真も。こちらがほぼ真南に当たります。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南西側には、丹沢表尾根の山々などを一望でした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして西側には、最高峰の蛭ヶ岳をはじめとする丹沢核心部の面々が並んで、錚々たる見映えでした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


南山と権現平の間は穏やかな尾根道で結ばれていて、とても気持ち良く歩ける区間でした。
アップダウンを繰り返すもののどれも小さなもので、急な登り下りなどもなく、快適に歩が進みます。
こんな木段が見えてくれば、それを登り詰めた先が権現平の頂上です。
木段の先には、山の神として権現様を祀った小さな祠が。これが権現平という地名の由来らしい。
権現平に着きました。あまり山っぽくない地名ながら歴としたピークになっていて、ここがこの日の最高点。
そこには木々が刈られて大きく開けた空間が広がり、のんびり気分で心地良く寛げる広場になっていました。
広場では展望はありませんが、南東側(上の写真の右端)には見通しの良い場所もあるので向かってみます。
そこは、宮ヶ瀬湖をちょうど眼下に望む展望デッキになっていました。
展望デッキからは、横浜など県内各地の街並みや、東京湾越しの房総半島まで見渡せるとありますが‥‥。
    ※下の写真は縮小で字が潰れたので、大きな写真を こちら に置いておきます。
すでに書いてきた通り遠くは霞んで、ここと同じ相模原市の市街地すら定かな見え方ではありませんでした。
展望デッキから少し戻ったあたりには、三角点もあります。三角点の標石とかが以前と同じようだった一方で、4年前に見た標柱はなくなっていて、私製の標識が代わりに立っていました。
展望デッキ側から広場を振り返った様子。来週あたりになれば、サクラも楽しめるでしょうか。


権現平からは宮ヶ瀬湖畔の鳥居原園地へと下ります。下り始めてすぐの所には、きれいなトイレがありました。前回は冬季の使用中止期間だったけれど、今回は利用できた模様(その存在をすっかり忘れていましたが)。
鳥居原への道は比較的穏やかです。時折木段も現れますが、さほど急ではなく長く続くこともありません。
少し下ったあたりで送電線鉄塔脇を通過すると、送電線の直下が刈り払いされていて見通しが良好でした。
そのため、ここで初めて北側の展望に少し触れられたのだけれど、空気が澱んで盛大に霞んでいた上、ススキの穂も邪魔でなおさらスッキリとは眺められず残念でした。せっかく奥多摩や大菩薩近くまで見えていたのに。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
反対側では宮ヶ瀬湖の湖面が視界いっぱいに。この先、時々左手に見えるその湖面がどんどん近くなります。
こちらの道には距離表示を併記した道標が頻繁に立っていて、どのくらい歩いたかの良い目安になりました。
緩やかな下りが多いぶん、尾根歩きを長く楽しめます。裏を返せば、タラダラした下りが少し長いと感じたり。
しかも最後には少々大きな登り返しがあったりして、穏やかな道を楽に下れるばかりではありませんでした。
登り返しを過ぎて見えてきた鳥居原園地は、駐車場に多くのクルマやバイクがあって、賑わっている様子です。
登山口まで下ってきました。この写真で白飛びしてしまった上部は、もう舗装道路です。
車道から登山口を振り返ったところ。車道はクルマやバイクの行き来が頻繁で、実際に相当の人出がありそう。


少し車道を歩いたのち、鳥居原園地の駐車場に入ると、クルマもバイクも思っていた以上の台数で少し驚きが。
園地の中心的施設である「鳥居原ふれあいの館」も、まだ午前の少し早めの時間かなと思っていたのに、周囲にはすでに何台ものキッチンカーなどが繰り出したりして、多くのお客さんを捌いていました。
さて、帰りのバスの発車時刻はまだ1時間以上も先。同様に時間に余裕があった前回は「岬の展望台」まで歩いて時間調整していたので、今回は別な所をと「森の展望台」に向かうことにして、湖畔庭園に入ります。
噴水池には鐘がぶら下がる塔が建っていて、紐を引けば鐘が鳴り噴水が上がる仕組みだったようです。
湖畔庭園からは、宮ヶ瀬湖とその先に大山や辺室山などを眺められました。左端が前回訪れた「岬の展望台」。
湖畔庭園を一番奥まで進むと、斜面を上がる階段が見えてきて、「森の展望台」にはそれを登って行く模様。ここまで来る人自体がほとんどなくて、そこからさらに登るのですから、展望台では静かに過ごせそうです。
結構ガチな感じの木段を40mほど登らされるので、最後にもうひと汗かかされてしまいました。
木段脇の斜面にはサルが3匹ほどいて、私のことなど気にする様子もなく、まさに泰然自若としていました。
木段を登り終えた後も、「遊歩道」という案内ながら実態は山道同然の道を少し歩いて、ようやく最後の目的地にたどり着きました。私が結構サクサク歩いて、「鳥居原ふれあいの館」から10分ほどかかったでしょうか。
ここが「森の展望台」。道標が来た方向を「鳥居原園地」としていたので、ここはもう園地の外になるのかな。
「森の展望台」からの展望は、宮ヶ瀬湖とその周辺の山々が中心でした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
その右には、少し遠くの山並みも眺められていますが、その中に大山の頂がチラッと見られた程度。いかんせん現在地の標高がかなり低いので、名もない前山に阻まれて知名度が高い山の多くは見通せなかったみたい。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
休憩中も結局「森の展望台」にはもう誰も現れず、人目がないからと着替えなどもそこで済ませてしまいます。戻る道すがらでは、鳥居原園地が下に小さく見えて、40mとはいえそれなりに登っていたことも実感したり。


「鳥居原ふれあいの館」まで戻ってきました。まだまだ時間には余裕があって、あとは館内で過ごすことに。
直売コーナーに寄ったところ、ちょうど定番商品らしい「いちごづつみ」や「さくらもち」が搬入され業者さんが陳列を始めたタイミングで、出来立ての様子を見てつい購入してしまいます。とても美味しかったです。
食堂ではかきあげそばを注文してゆっくり過ごします。この陽気に、今年初めて食べる冷たいお蕎麦でした。
最後は「鳥居原ふれあいの館」バス停で橋本駅行きのバスを待ちました。


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