SSブログ

積雪の三頭山 [奥多摩]

2013/02/10(日)

■第249回 : 槇寄山(1188m)・大沢山(1482m)・三頭山(1531m)


今シーズン初めて雪の感触を味わいに、三頭山に出掛けてきました。
平野部には積もらなかった先週水曜日の雪も、山間部ではそれなりに降った様子だったので、1年振りの銀世界を楽しもうと、期待に胸を膨らませて出発です。

ところが、標高1500mでもさほど多くは積もらなかったらしく、すでに降雪から4日が経過したこともあって、予想外の雪の少なさにはすっかり拍子抜けさせられました。
陽当たりの良い南向きの斜面などは、地面が露出している箇所がほとんどだったのです。
残雪が多かった北向きや東向きの斜面では、雪道も大いに楽しめましたが、一面の銀世界にはほど遠い状況に、やや残念な印象で終わっています。

 累積標高差(登り):1079m / 距離:11.9km / 歩行時間:4時間0分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:5時間35分 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:02-06:12 立川
立川 06:30-06:59 武蔵五日市 07:20-08:16 仲の平

(登山行程)
仲の平バス停  08:20
西原峠     09:30
槇寄山     09:35-09:45
大沢山     10:45
三頭山避難小屋 10:50-10:55
ムシカリ峠   10:55-11:00  ※チェーンスパイク装着
三頭山(西峰)  11:10-11:20
三頭山(中央峰) 11:23
三頭山(東峰)  11:25-11:35
鞘口峠     12:10
都民の森駐車場 12:25
九頭竜神社   12:55-13:10
数馬バス停   13:15

(復路)
数馬 13:25-14:24 武蔵五日市 14:32-14:49 拝島
拝島 14:54-15:05 立川 15:07-15:18 八王子
八王子 15:40-16:02 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

この時期、都民の森へ行くバスは冬季運休中。バスは数馬が終点なので、数馬から三頭山を周回します。
数馬の1つ手前の仲の平バス停では、私のほかにも10人くらいの人たちが一緒に下車しました。
真っ先に歩き始めてしまいましたが、少なくとも笹尾根に出るまでは皆さんと同じルートだったのでしょうね。
すぐに脇道に入りますが、奥にある集落の生活道路なので、除雪は行き届いていました。
集落最奥の高台にある民家の脇を抜け、左手に耕作地を見ながら少し登って、ここから山道が始まります。
でも当面の間はここまでと同じような感じの、ほとんど雪のない状況が続きました。


しばらくすると次第に雪が現れるようになりますが、樹林帯だけにその量は知れていて、雪はあったりなかったりを繰り返します。雪がある所も滑ることはなく、雪がない所と全く同じ調子で歩けるので、まだ雪道を歩いている感覚にはなりません。
大平への分岐点です。トレースは私が歩いている道が主体で、大平への道には僅かな足跡が見られるのみ。初めて歩く道はここで終わって、この先はゴールまでずっと、無雪期に最低1回は歩いている道ばかりとなります。


徐々に雪が増えていきますが、相変わらず積雪箇所は断続的ですし、雪のある箇所もまだまだ普通に歩けます。
標高1000m前後を境に、雪の量がグッと増えてきて、多少滑りやすい箇所も現れます。でも、そろそろアイゼンの出番かな、とか思っているとまた雪が消えたりして、装着のタイミングがないまま登り続ける具合でした。
笹尾根が近くなると、ようやく積雪にそこそこの深さが出てきて、このあたりは歩いていて楽しい雪道でした。


笹尾根に合流する西原峠まで登り詰めたら、なんと尾根上の縦走路に全く雪がありません。
もしも途中でアイゼンを付けていたら、きっとここで拍子抜けしていたと思います。
西原峠のすぐ上が、この日最初のピークとなる槇寄山です。
写真中央奥で、木の枝越しのシルエットにように見えているのが三頭山ですが、まだまだ遠いですね。
槇寄山では南西側が開けていて、スカッと目の覚めるような展望が広がっていました。
西側に雲が全くなく、富士山を望むには絶好の条件だったようです。


槇寄山から、三頭山を目指して笹尾根を北上します。
しばらくは緩やかな下り坂。北向きの斜面になると積雪が豊富で、フカフカの雪の上を滑るように歩けるのが楽しいですし、体力的にも楽ですから、無雪期よりもずっと快適です。
鞍部を境に、状況が見事に一転します。積雪の北斜面を下ったら、その先は全く雪のない南斜面を登るのでした。ってことは、奥多摩湖から北斜面を登って三頭山を目指していたら、ずっと雪道を楽しめたのかも。
ところどころに露岩がありますが、南斜面だけに雪が完全に消えています。
全く問題なく通過できたので、ここは雪がなかったことを良しとしましょうか。


都民の森の「深山の路」との分岐点まで来ました。東へ下る「深山の路」にはしっかり雪が付いていたので、案外、槇寄山には寄らずに都民の森の中だけを周回したほうが、雪をより楽しめたのかもしれませんね。
その分岐点からも、こんなふうに富士山の方角を広く見渡せました。


標高が1400mを超えて、大沢山の手前まで来ると、ようやく南斜面にもしっかりと雪が残るようになりました。
大沢山の頂上。ここまで来れば、三頭山はもうすぐお隣です。
大沢山にはベンチが2つあって、休憩適所となっていますが、展望らしい展望はほとんどありません。ただ、富士山を中心とした展望図が立っているので、樹木がもっと低かった頃は展望があったのかもしれません。


大沢山から、フカフカの雪道を駆け下りてくると、すぐに三頭山避難小屋の前に出ます。こんな季節なのでどうかなと思っていたのですが、トイレは利用可能でした。こういう施設の存在は貴重ですね。
大沢山から少し下ってしまいましたが、それでも三頭山までの標高差はあと約100mです。


三頭山避難小屋のすぐ先がムシカリ峠。ここからは木段の登りが続きます。
一旦はその木段を登り始めましたが、段と段の間にある地面がやや凍結気味で滑りやすくなっていました。
そこで、昨シーズンに購入したものの使用機会のなかったチェーンスパイクを、やっと試してみることに。
一応は軽アイゼンも持ってきていて、もっと雪が深かったらどちらを使うか迷ったかもしれませんが、この雪の量ならば最も手軽な装備で十分なのが明らかです。ストックやスパッツも、最後まで出番がありませんでした。


三頭山の頂上に到着。その名の通り3つのピークがある中で、この西峰が一番広く開けています。
この時頂上にいたのは20人ほどで、混み合った雰囲気もなく、落ち着いて過ごせて良かったです。
お昼近い時間になっても、富士山の方向の眺めは引き続き良好でした。
展望図通りの美しい富士山が見られたと、皆さん口々に喜びの言葉を発していました。
北側はあまりスッキリとした眺めではありませんが、この時期ならば石尾根のラインを見ることができます。
写真左端が雲取山、右端が鷹ノ巣山で、その間に日蔭名栗峰や高丸山などが並んでいます。
肉眼や縮小前の写真では、しっかり雪化粧している様子が良く分かったのですが、この写真では微妙ですね。


一旦御堂峠に軽く下って、登り返すと、三頭山の最高峰となる中央峰に出ます。
ただ、ここはこの標柱のほかに何も見所がない場所なので、皆さん素通りですね。
東峰は、中央峰のすぐ近くに隣接していて、三角点はここにあります。
東峰の東側の肩には展望台があるので、ちょっと寄っていきます。
展望台からの眺めは東側に限られていて、樹木が今以上に枝を伸ばしたら、展望などなくなってしまいそう。
ちなみに、写真左端が御前山、中央の突起が大岳山で、今いる三頭山と合わせて奥多摩三山となります。


三頭山を後にして、「ブナの路」を鞘口峠へ向けて下ります。
東向きの斜面は残雪が比較的豊富で、雪がクッションとなる足に優しい下りは、無雪期よりもはるかに快適。
でも人気のあるコースだけに、雪が消えかかった箇所は多くの人に踏まれて泥濘になりかかっていて、今後さらに雪融けが進むとドロドロ道になりそうでした。
途中で軽く登り返して見晴し小屋を通って行きますが、その名前ほどの展望はありませんでした。
その後も鞘口峠の手前までは、雪の多い所が大半で、最後まで楽しみながら楽に下ることができました。


鞘口峠まで下ってきました。
この先は山道よりも遊歩道に近い道に変わるので、「登山」的にはここで一旦区切りの付いた気分になります。
そして、あと少しだけ雪の上を歩いて、舗装道路に迎えられたところで、チェーンスパイクを外しました。
都民の森の「森林館」でトイレを利用しましたが、凍結防止のためトイレ内は暖房が効いていて、くつろいでしまいそうになりました。
都民の森の駐車場まで下って来ました。
来月になれば、ここでバスを待つことも可能なのですが、今月はまだバスが来ないので、さらに下り続けます。
駐車場にはこんなに車が停まっているのだから、バスを出してくれたって良いでしょうに、と思うのですが‥‥


奥多摩周遊道路を少し下った所から、この道標を見て山道に入ります。
分岐点(上の写真)の様子から、またチェーンスパイクが必要になるのかと心配しましたが、斜面は南向きだけに、ほとんど雪が残っていませんでした。
沢の近くまで下って沢沿いに進むようになると、山の陰に入ってしまうためか、場所によっては降った雪がそのまま残っているような状況も現れます。
でも、雪質はサクサクで歩きやすく、十分な先行者のトレースもあってルートは明瞭で、問題なく歩けました。
再び奥多摩周遊道路に出て横断すると、あとは除雪された舗装道路を歩くだけになります。


いつものように、バスの時間には少し余裕を持って下山してきました。
数馬バス停に早く着いても何もないと分かっていたので、手前にある神社の境内で少しのんびりしていきます。
九頭龍神社の拝殿です。境内は全般的に良く整えられていますし、拝殿前の各種案内などもきれいにまとまっていて、この時は私だけしかいなかったのに、何か活気のようなものが感じられる空間でした。
帰宅後に調べて見たら、小さな神社なのに、全国から参拝者が訪れるほどの場所で、最近はパワースポットとしても知られてきているとか。単に境内で過ごしてきただけでしたが、ちゃんと参拝してくれば良かったかな。
数馬バス停に発車時刻10分前に来てみると、ちょうど折り返すバスが着いたところです。
先着していた男性ハイカーと乗車すると、もうほかに現れる人もなく、2人だけを乗せての発車となりました。

タグ:奥多摩
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。