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舞台『じょしらく』 [その他]

2015/06/24(水)

乃木坂46 舞台『 じょしらく 』

この日は、乃木坂46のメンバーによって上演された舞台 『 じょしらく 』 を観てきました。
  (一部ネタバレもあるので、この記事の公開は千秋楽を迎えつつある27日にしています)
 
『 じょしらく 』 は、別冊少年マガジンで連載されていたギャグ漫画を舞台化したもので、5人の女性落語家が、寄席の楽屋で交わす他愛のない会話の中からギャグを展開するという内容です。
18日~28日にかけて計15公演が上演中で、乃木坂46のメンバーのうち、公開オーディションで選抜された15名が「チームら」「チームく」「チームご」の3チームに分かれ、トリプルキャストで5公演ずつを受け持ちます。
原作では、実際に落語をする姿はほとんど描かれていませんが、この舞台では各公演ごとに1人の出演者が日替わりで創作落語を披露するシーンが追加され、落語家から本格的な落語の指導も受けての挑戦となりました。
乃木坂46 舞台 『 じょしらく 』
 
2015/06/24(水) AiiA 2.5 Theater Tokyo(19:00開演)
 
チーム「く」 出演メンバー(括弧内は役名)
中田花奈(暗落亭苦来)
佐々木琴子(空琉美遊亭丸京)
松村沙友理(蕪羅亭魔梨威) ※
高山一実(防波亭手寅)
井上小百合(波浪浮亭木胡桃)
※24日公演の創作落語を担当
普段コミックには全く縁のない生活を送っているので、テレビアニメ化までされていた作品にもかかわらず、『じょしらく』というタイトルからして初耳。
そこで、チケット抽選に当選したと分かったら、まずは原作全6巻をレンタルで取り寄せることから始めました。初めてDMMで書籍をレンタルしてみましたが、全ての巻が新品に近いほど綺麗だったのにはびっくりです。
そしてこのあと、TSUTAYAでもアニメ版のDVDを第1巻と第2巻(計4話分)だけですが借りて観たりしたので、事前に各人物の大体のキャラクタは把握した上で、当日を迎えています。
 
チケット争奪戦は、今回も一般向け先行抽選からの参戦なので、確保された座席は安定のほぼ最後列。でも倍率も結構高かったようなので、取れただけで良しとしましょう(座席表にマウスを乗せると、私の位置を示します)。
 
平日のこの日は夜7時開演。普通に仕事を終えてからでも余裕で間に合うのですが、定時間際に何か起きたりすると面倒なので、少し早めに早退させてもらって、会場へ向かってしまいます。
原宿駅から会場へは、一般的には道路を歩くことになりますが、それでは味気ないですし、代々木競技場の敷地内を通れることを知っていたので、第一体育館のすぐ脇を進みます。平日の昼間とはいえ、原宿界隈だけに道路は人通りが多かったのですが、競技場内に入ると人の姿はほとんどなく、お散歩気分でのんびりと歩けました。
4時半ではまだ早過ぎると思いつつ、会場前の様子を窺ってみると、すでに並んでいる人たちがいました。全席指定の座席は発売と同時に完売していて、当日券もないので、入場の待機列ではありません。6時の開場に先行して、5時からグッズ販売が始まり、中には当日限定のものもあるので、それを求めて並んでいるのでしょう。
限定グッズの入手は、もっと熱心なファンの人たちに譲ることにして、一旦会場を離れます。
ホールの裏手に回ると、意外にもすぐ隣に建っていたのがNHKホールだったので、ほとんど渋谷って所まで来ていたのでした。このホールで4~5回ほど演奏したことは、もう遠い昔の記憶になりつつあります。
 
夜6時に開場しても、その時点ではロビーまでしか入れず、客席への入場は6時半まで待たされると分かっていたので、しばらく別の用事で時間を消化してから、6時15分頃に戻ってきました。
この時間はまだ、会場内には入らずに、外で過ごしていた人たちが多かったようです。それもそのはず、このあとロビーに入ってみたら、その狭いこと狭いこと、できることが何もなくて時間を持て余しました。私はこの日だけの観覧ですが、昨日までの公演にも来ていて、外にいるのが正解と分かっていた人も多かったのでしょう。
グッズ販売は、会場への入口とは別の窓口で行われていました。立ち寄ったついでにとパンフレットを購入しましたが、実はシアター内に入ったらパンフレットの販売すらなくて(意外すぎ)、ここで買うしかなかったとは。
 
誰と待ち合わせをするでもなく、外にいてもすることがないのは一緒なので、中に入ってしまいます。
ロビーは想像以上に狭くて、この写真がほぼ全景だと言えるほど。人の多さから動き回るにも不自由があり、みんな手持ち不沙汰でただ立ち尽くしている状況だったので、客席開場の直前に来たのは正解だったようです。
ロビーで見るべきものといえば、公演内容の掲示と、
祝い花の数々くらい。
その中にはNHKの「乃木坂46SHOW!」からのお花も。今にしてみると、この番組の存在は実に大きかった。
乃木坂の初見がAKB48のリクエストアワー(2012)のDVDでだった関係で、当面は「また1つ支店が増えたんだな」程度の認識しかなく、この番組で「君の名は希望」を聴いていなかったら、ここまでハマっていたかどうか‥‥
予定より少し早く客席開場されたため、ロビーでブラついていた時間は5分くらいですんで、いよいよ客席へ。
 
ネットでの評判を読んでいると、感想は人によって様々だったようなのですが、私は基本的にアイドルグループの「イベント」の1つと捉えていて、そういう見方をしている限りでは、楽しめるステージだったと思います。
事前にメンバーのブログにも、全員揃って稽古できる時間が少ないと書かれていましたから、多忙なスケジュールを縫って最大限の準備をしたとしても、舞台としての完成度には多くを求められないと分かっていたのです。
3チームある中から敢えてこのチームの公演を選んだのも、最もエンターテインメント性にあふれたメンバーが集まっていて、一番観客を楽しませてくれそうだと感じていたからでした。
 
だから、純粋にお芝居として見てしまうと物足りないのが明白で、ネットでは辛口の批評も多々あるようです。
確かに普通の舞台ならば、演技力で観客を魅了するところに価値があり、それ故に演技への高い適性と豊富な経験を持つ役者が集います。それに対して、この舞台の演者たちはあくまでアイドルでしかないわけなのですから、それと同じものを求められる訳がないことなど、当然分かった上で見るべきものではなかったのでしょうか。
 
客席内は撮影禁止なので、取材陣に公開されたゲネプロの様子を報じる記事から、舞台の様子を1枚だけ転載。
このため、写っているのは初日の公演を担当する「チームら」のメンバーで、この日のメンバーとは異なります。
 
さて、この舞台の脚本ですが、原作漫画のストーリーを結構忠実になぞりつつも、随所にアイドルネタを挟んだり、時には歌とダンスのシーンも盛り込まれたことで、このグループによる舞台らしくなっていたと思います。
お芝居の出来は、ほかの日の公演にも増してグダグダだったようで、台詞を噛んだり言い間違えたりして、少し前からやり直すことがたびたび発生。でもそんな時に、絶妙なアドリブで客席を沸かしつつ、自然な流れに戻したりという、経験値の高いメンバーが多いこのチームならではの対応も何度か見ることができました。
本人たちにとって納得できる内容ではなかったでしょうが、ハプニングのおかげで各メンバーの個性と魅力がふんだんに発揮されていたり、生身の人間が演じる舞台の1回限りの面白さも凄く伝わってきて、ほかの日の様子は評判でしか知らないものの、1日だけ選んだにしてはすごく楽しめる回に当たったのではないでしょうか。
 
では5人のキャストを個別に見ていきたいと思います。
 
【佐々木琴子】
5人の中では一番不安定だったか。彼女の噛み噛みを皮切りにハプニングが続出することになった感も否めません。
ただ、このチームで唯一の二期生であり、今年になって正規メンバーに昇格したばかりの彼女は、まだグループ全体(その中の一員)としての活動経験がほとんど。個人単位での仕事も多くこなしてきた他の4人と比べて明らかなハンディキャップを背負っていたので、このことは想定内でした。
大勢の観衆を前にして、個人がクローズアップされるような場への出演は、恐らくこれが初めてに近かったのではと思われるので(※)、その分を差し引いて見てあげたいですね。今後は一期生と同様に個人での仕事も増えていくでしょうから、そこで今回の経験が活かされるのを楽しみにしたいと思います。
 
※昨年のプリンシパル公演は、研究生だったため出演日が限られていて、役が付いたのは1公演だけでした。
 
【井上小百合】
このチームの中で、しっかりした舞台経験を持っている唯一のメンバー。
その経験がいかんなく発揮されていたようで、演技の安定感が群を抜いていたのはさすがの一言。
舞台用の発声ができていることから、台詞も聞きやすかったですし、ひとつひとつの言葉にきちんと感情が乗っていて、井上小百合としてではなく配役の波浪浮亭木胡桃として見ることが自然にできたのは彼女だけでした。
 
【中田花奈】
配役の関係から、比較的シリアスな台詞を受け持つことが多く、勢いでどうにかできる部分が少なかったので難しかったと思います。
でも、暗いキャラクターが自分自身に似ているとコメントしていた通り、必ずしも演じにくくはなかったのか、原作の持つ人物像をうまく醸し出せていました。井上小百合とともにしっかり「じょしらく」の世界観が体現できていたからこそ、それをベースにほかの3人がある程度自由にできていたのではないかと感じています。
 
【高山一実】
最もバラエティ慣れしているメンバーだけに、舞台での演技も堂々としたものでしたし、ハプニングに対するフォローや立て直しなど機転が利く対応には、経験豊富さが良く発揮されていたと思います。
初日から1週間が経過して、観客もバラエティ的な対応の仕方が分かってきたところへ、ハプニングが多くてグダグダ感が増したこの回は、むしろ彼女にはやりやすかったのではないかとすら感じられました。
だからとても生き生きと演じているように見えましたし、そんな彼女の姿が見られたのは、そういう期待もあって(本人が望むところではなかったでしょうが)このチームを選んでいた私には嬉しかったです。
また、終演後のカーテンコールでのコメントでは、不本意だったであろうメンバーにかけた言葉が本当に優しくて、そういう関係性を垣間見られたことも良かったですし、今後も彼女を推していきたいと思いました。
 
【松村沙友理】
これまでのプリンシパルでの評判から、本人のキャラが丸出しで台詞も脱線が多いのを想像(期待も込めて)していたところ、意外にもきっちりと役をこなしていたことには、良い意味で裏切られました。
少なくとも、本編中には大きなミスはなく、十分な準備をして臨んだことが窺えましたし、その上で、本来の天真爛漫キャラも、他のメンバーのフォローに回った時に出てきたりして、「良くやった」と言える内容でした。
それだけに、この日受け持った創作落語は悔いが残ったでしょうね。近未来の様変わりした握手会を題材とする、アイドルには馴染みやすいネタだったのですが、あれだけ長いストーリーをずっと1人で語ることが難しいのは素人でも分かりますし、それを1回限りの本番で成功させるのは奇跡に近いことだと思います。
ただ、途中であれだけ紆余曲折しながらも、しどろもどろになることもなく、最後までしっかり語り切ったあたりには、これまでに数々の苦難を乗り越えてきた強さが感じられました。未だに逆風に晒されることも少なくありませんが、私はグループに必要不可欠なメンバーだと思いますし、さらなる活躍を期待しています。
 
終演は9時。心地良い充足感を胸に、原宿駅へと向かって帰途に就きました。
以上、1年少々のファン歴にしては、出過ぎた感想かもしれませんが、率直なところを書かせて頂きました。
あくまで個人的感想ということで、ご笑覧頂けましたら幸いです。

タグ:乃木坂
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