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小山田緑地・小野路(前編) [東京・神奈川(平野部)]

2020/12/18(金)

■第434回 : 小山田緑地・小野路 (前編)


こう寒くなると自転車での長距離走行は辛いので、当分は山のほうまで行かずに、近場を歩くことになりそう。
とはいえ相模原市内にはガッツリ歩けるような大きな公園(起伏があって自然な森の中を歩けるとなお良い)がないので、今回もお隣の町田市まで繰り出して、小山田緑地と小野路界隈を巡ってきました。

このエリアは、これまでに出掛けたいくつかの公園等よりも起伏に富んでいて(むしろ平坦な場所が少なかったくらい)、山歩きに近い感覚を楽しむことができました。また久々に長い距離のコースを組んだこともあって歩き応えも十分でしたし、見所が随所にあることもとても魅力的で、また改めて訪れてみたいと思っています。

 累積標高差(登り):551m / 距離:14.1km / 歩行時間:3時間20分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
自宅-自転車移動(約7.0km)-山王林公園

(登山行程)
山王林公園  10:35
大泉寺    10:50-10:55
トンボ池   11:15-11:25  (小山田緑地(大久保分園))
アサザ池   11:35-11:40  (小山田緑地(梅木窪分園))
つり橋    11:50      (小山田緑地(梅木窪分園))
奈良ばい谷戸 12:25      (炭焼き小屋)
浅間神社   12:35-12:40
小野神社   13:05
小野路城跡  13:40-13:45
みはらし広場 14:10-14:30  (小山田緑地(本園))
山王林公園  14:45

(復路)
山王林公園-自転車移動(約7.0km)-自宅


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

今回は下小山田の山王林公園まで自転車を走らせてきました。小山田緑地まではまだ1kmほどの距離を残していますが、この先で鶴見川へ下る急坂が始まるので、自転車はその手前に置いていくことにしたのです。
そこそこの広さがある公園は、周囲を住宅地に囲まれていながら、閑静で落ち着いて過ごせそうな雰囲気です。
もう少し早く訪れれば、いくらかは紅葉も楽しめたっぽいですね。
駐輪場に自転車を停めて、歩き始めます。


住宅街を抜けて鶴見川まで下ってくると、対岸に丘陵地がせり上がっているのが見えてきました。これから巡ろうとしている小山田緑地などはその先にあるので、川を渡ったら登り返すことになります。
でも、まずは小山田緑地の手前にある大泉寺に寄っていくことにして、参道の入口へ。
総門をくぐって大泉寺の境内に入ります。
住宅地と接する立地にもかかわらず、境内に入ると参道は深い林の中にあって静けさに包まれていました。
次に現れる仁王門は荘厳で重厚な造り。これを見たくてここに来たのでした。
くぐって振り返った仁王門。力強さを感じる反面、精巧な組木細工の集合体からは緻密さも感じられました。
仁王門の存在感がこれだけ圧倒的だったのに対して‥‥。
本堂は立派ではあるものの、鉄筋コンクリート造りで趣には欠ける感が否めません。昭和45年の焼失後に新築されたものなので致し方ないところですが、元禄年間創建だったらしい旧本堂を見てみたかったです。


大泉寺の次は小山田緑地へ。小山田緑地は本園と3つの分園からなる都立公園で、ここは梅木窪分園の入口。
このまま直進すると梅木窪分園内のアサザ池に出られますが、ここを左折して先に大久保分園へ向かいます。
そこからは、ゴルフ場の中を突っ切るようにして坂道を登っていきます。
道がゴルフ場の外周路になっても登り坂は続きます。
たちまちグリーンを見下ろす高さに。結構有名なゴルフ場なのか、平日なのに多くのプレーヤーを見ました。


ゴルフ場から出たところが大久保分園の入口でした。
まずは尾根に沿って進みます。小山田緑地内では、このようなトイレが随所に設置されていて、誰でも安心して歩けるようになっていましたし、この点は小野路界隈でも全く同様だったので、とても有難く感じました。
大久保分園でのお目当ては眼下のトンボ池なのですが、そこへ下る前に一番高い所にも登ってみました。
すると展望が開けて、遠くの山並みを眺められました。
見えていたのは、最高峰の蛭ヶ岳をはじめとする丹沢の核心部の峰々です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
展望を楽しんだら、今度は木段を一気に下っていきます。


トンボ池まで下ってきました。
今朝は氷点下まで冷え込んでいたからか、この時間になっても池面には氷が張ったままでした。
あまり大きな池ではありませんが、静かで居心地の良い空間でした。
木道がトンボ池の奥へと続いていて、先のほうに休憩舎の屋根が見えていたので、そこまで行ってみます。
小高くなっている所まで登ると、そこも寛げる雰囲気の場所でした。緑が濃い時期も気持ち良さそう‥‥。
道標によると、唐木田駅からもここまで30分ほどで歩いてこられるようです。
歩いてきた木道を振り返りました(右端がトンボ池、左上は先程入ってきた入口のあたり)。この眺めがさほど広くない大久保分園のほぼ全景に近くて、その全域がもっぱら傾斜地になっていることが良く分かります。
そこには、1本だけ辛うじて残っていた紅葉も。この木がこの日見た中で最も赤味を良くとどめていたかな。
トンボ池へ戻ったら、そこからは先程とは違う経路(車道でしたが)で大久保分園の入口まで登り返しました。


そしてゴルフ場を突っ切る坂道を今度は下って、再度、梅木窪分園の入口あたりへ。ひとつひとつは大きな坂ではなく汗をかく程ではないけれど、尾根や谷間が複雑に入り組んだ地形なので登ったり下ったり本当に忙しい。
水田などが広がる谷戸を奥へと進んでいくと、水田が途切れた先にアサザ池らしい一帯が見えてきました。
アサザ池の手前にあるちょっとした広場も、心が安らぐ雰囲気でした。平日でどこも静かなのも好ましいです。
アサザ池は、元々がとても小さな池っぽいのに、水量もごくわずかで、池の底がほとんど露わになっています。
だから池というよりは湿地に近い見た目で、少々期待外れな景色でした。この日たまたまだったのかなぁ‥‥。


アサザ池で少し休んだら、谷戸からは離れて斜面に取り付きます。
ここでは、木段を割としっかりと登らされました。
木段が終わっても、さらに登りが続いて、山歩きに近い雰囲気の道です。空がやけに明るいことを除けば‥‥。
尾根に上がれば、ようやく穏やかな道に変わって、ここはとても気持ち良く歩けました。
ほどなく分岐点に出たら、吊り橋へ寄り道していく分岐道に入ります。
すると、その道は一気にガクンと下っていくので、吊り橋が架かっている谷は意外なほど深そうな感じです。
吊り橋まで下ってきても、なお谷にはかなりの深さがあって、山の中というわけでもない、丘陵地程度の地形に刻まれているにしては、思いのほか大きな谷でした。でも吊り橋は頑丈過ぎて全く揺れず、拍子抜けでしたが。
縮小して分かりにくい写真になりましたが、吊り橋の中央から谷を見下ろすと、細い川が流れていました。
吊り橋を渡った後は、登り返して元の道の続きに戻って、引き続き尾根道を進みます。
すると、1度だけ右側が開けて、また丹沢方面を望むことができました。
見えていたのは先程よりはいくぶん南側のエリアで、丹沢の表尾根と大山でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
駐車場へ下る階段が現れたら、梅木窪分園はこのあたりまで。一旦車道に出ます。


車道を少し歩けば、もうそこは小山田緑地の本園の入口です。
いよいよ小山田緑地の本園に入ります。入るなり登り坂が始まりました。
といっても、コース取りの関係上、この先にある小野路界隈を先に巡り、小山田緑地の大部分はあとで改めて回る計画なので、今はほぼ通過するだけ。すぐに現れたこの分岐点を左折して、別の入口に向かってしまいます。
左折して入ったのは「石畳の道」。コンクリートで固められた、ちょっと残念な石畳ではありましたけれど。
でも道幅はゆったりとしていますし、緑地の外れを進む道だからか会う人もわずかで、のんびりと歩けました。
途中で左側が開けて、見えたのが次に向かう小野路あたりの景色かなと思っていたら、ちょっと違ったみたい。
やがて「石畳の道」は下り坂に変わって、いくつもの池が並んでいるあたりで別の園路に突き当たりました。
T字路を左に折れると、「調整池」という名の池を右手に見ながら進みます。この池にも氷が張っていました。
「調整池」は小山田緑地の東端にあって、池の端まで歩けばすぐ東側の入口になります。
大きな駐車場がある東側の入口から、一旦緑地の外へ。外周路をほぼ通り過ぎるだけだった小山田緑地には、このあと小野路界隈をひと回りしたらまた戻って来るので、その時にはもう少しじっくりと歩く予定です。


車道を少し歩くと、右手に「奈良ばい谷戸」が現れて、古き良き里山の風景が目に飛び込んできました。
15年ほど前からボランティアの手によって、長年放置されて荒廃していた谷戸の環境を保全する活動が始まり、田んぼや畑を再生するとともに、周囲の樹林地の下草刈や枝打ちのほか、水路や溜池の整備などが行われて、昔ながらの景観が蘇りつつあるとのこと。ちなみに「奈良杯(ばい)」はこのあたりの地名(字名)のようです。
「奈良ばい谷戸」の中を登っていく散策コースに入ります。序盤は荒れた耕作放棄地も見られましたが‥‥。
進むにつれて、きちんと人の手が入った田畑が続くようになり、美しさすら感じる景色に変わっていきます。
ベンチに腰掛けて少し休ませてもらいました。本来は畑仕事をする人たちのため休憩場所なのでしょうけれど。
歩いていると不思議と心が和んできます。
谷戸を奥へと入っていくので、ずっと登り坂ですが、傾斜は緩やかで息が上がるほどではありません。
炭焼き小屋のあたりまで登ってくれば、谷戸ももう最上部が近いです。
ガイドマップによると、このあたりから富士山が見られるらしいので、振り返って確かめてみるものの‥‥。
丹沢の山々の一部が見られる程度でした。ただ、ウェブにもこの谷戸から富士山を捉えた写真があるので帰宅後に確認したところ、どうやら角度的に畑地のほうに入らせてもらうことで、見られるようになるっぽいです。
散策路上から見た丹沢はこんな具合でした。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。


里山保全活動が行われているエリアは炭焼き小屋を過ぎたあたりまでだったようで、さらに奥へ進むと耕作地は少なくなり、道も次第に山道っぽくなってきます。
さてここからは、小野路宿里山交流館のサイトにある「周辺散策ガイドマップ」の順路通りに歩くことにしてきたので、ほどなく現れるこの分岐点を左に折れて、次は浅間神社を目指します。
すると農道のような細い舗装路になって、さらに登り続けていきます。
舗装が途切れて砂利道に変わっても、相変わらず登り坂が続いて、さすがに少し汗ばんできました。

間もなく浅間神社に着きますが、今回は写真の点数が多くなったので、ここで記事を分割します。
続きは 後編 をご覧下さい。

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