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高尾山・小仏城山・景信山 [高尾・陣馬]

2021/10/24(日)

■第445回 : 高尾山(599m)・小仏城山(670m)・景信山(727m)


登山を再開して、前々回・前回と手頃な山で足慣らしをしてみたものの、それでは現在どの程度の脚力が維持できているのか、あまり良く分かりませんでした。どうやら慎重になるあまり選んだコースが軽すぎたようです。

そこで、今回は高尾山から奥高尾への縦走路へ。何度も歩いているので以前との比較ができますし、小仏城山までを目標としつつ、厳しそうなら高尾山で打ち切ったり、逆に余力があれば景信山まで足を延ばす、と臨機応変に対応でき、公共交通機関での移動も比較的短い距離で済むという、こんな時にピッタリな行先なのでした。

 累積標高差(登り):873m / 距離:10.4km / 歩行時間:3時間45分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間40分 

(往路)
古淵 04:59-05:21 八王子 05:26-05:33 高尾
高尾 05:38-05:41 高尾山口

(登山行程)
高尾山口駅 05:45
霞台    06:30
薬王院   06:45
高尾山   07:00-07:20
一丁平   07:45
小仏城山  08:10-08:20
小仏峠   08:35
景信山   09:10-09:30
小仏バス停 10:20

(復路)
小仏 10:40-11:01(早着10:56) 高尾 11:00-11:06 八王子
八王子 11:09-11:21 橋本 11:24-11:35 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

最寄駅から1年半ぶりで始発電車に乗って、高尾山口駅には2番電車で到着。同じ電車には20人ほど(たぶん全員ハイカー)が乗っていたようです。日の出時刻の10分ほど前で、すでに空はかなり明るくなっていました。
まだ6時前ですから、ケーブルカーの駅前も閑散としていますし、軒を連ねる土産物店も開店前でした。
写真はどれも明るく撮れていますが、谷間の道に入って両側に森が迫ると、さすがに少々薄暗かったです。
妙音橋手前の分岐点で6号路を見送って、そのまま車道を進む病院前コースに入ります。
東京高尾病院前にあるこの坂が、車道なのに相当の勾配があって、何気にこのコースで一番きつい登りかも。朝はこの秋一番の冷え込みでしたから、山シャツの上に化繊のベストと薄手のジャケットを重ねて出掛けてきて、それでも少し寒く感じることがあった程だったのに、ここで息が上がって、いくらか汗ばんできました。
病院の奥にある階段を上がれば、その先に登山道が続いています。


登りはじめは傾斜が緩やかですし、歩きやすい土の地面が続いていて、道の様子もいたって穏やかです。
少し登ると、6号路の琵琶滝から登ってきた道が正面から合わさります。進行方向は右折ですが‥‥
左手に石仏広場があって、ここでジャケットを脱ぎました(まだ風が冷たくて、吹かれたら寒かったけれど)。
ウェアを調節したのは、その先で登山道の表情がガラリと変わって、高尾山界隈の山道で最もワイルドだと思われる区間に入るから。といっても、岩が露出した地面が一見荒々しく見えるだけで、きつい傾斜にはならず、ずっと二本足で普通に歩けて、手を添えるような場所もないので、「険しい」と表現するほどではありません。
標高を上げていくと、ようやく太陽の光が届くようになって、徐々に日差しの温もりが感じられるように。
見た目ほど険しくないとはいえ、グングンと登り続けてもいるので、この区間で結構身体が温まりました。
2号路に入って、間もなく現れる石段を上がれば、しばらく続いた登りは一旦ひと区切りつきます。


石段を登り霞台園地に出たところで1号路に合わさると、南東側が開けていて展望台になっています。
冷え込みが強かっただけに、霞台の展望台からは横浜のランドマークタワーなどが良く見えていました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
霞台園地から高尾山頂までは、舗装路の1号路を進みます。ここまでで既に、山頂までの標高差の2/3以上を登っているので、もうこの先にきつい登りはなく、あとは比較的楽に歩けます。写真は霞台園地の十一丁目茶屋。
ほどなく浄心門をくぐって、薬王院の境内に入ります。
すると左右に赤い灯篭が並び、早朝でまだ人が少ない静けさも相まって、あたりは神聖な空気に包まれました。
この分岐から先は、いつも男坂の石段を登っていたので、今回は初めて女坂へ。緩やかな車道が続きます。
分かれた道が再び合わされば大杉原で、参道の脇にいくつも並ぶ杉の巨木に目を奪われます。
山門が見えてきたら、舗装路を歩くのはそこでおしまい。でも薬王院の境内では石畳の道や石段が続きますし、その先は再び舗装路となりますから、高尾山頂まではもう山道を歩くところが全くないのでした。


立派な山門をくぐって、薬王院の中心部に入ります。
手水舎や御札の授与所、売店などの前を過ぎ、仁王門への石段を登ります。
薬王院の本堂の前でも、全く人が入らない写真が撮れました(そうなるのを少し待ったけれど)。
薬王院はいくつもの伽藍が山の斜面に配置されているので、ここから先は奥へ進むたびに石段を登ることに。
石段の先には本社とされている飯縄権現堂。手前で鳥居をくぐったので(上の写真参照)、元々は神社らしい。
権現堂の背後に回るとまた石段が現れて、さらに奥へと進みます。
こちらは奥ノ院の不動堂。薬王院の一番奥にあって、ここまで来れば山頂までの標高差は約40mを残すのみです(実際にはこの先に短い下りが何度かあって、その分を余計に登らされますが、いずれにせよあとひと登り)。
薬王院の境内から出ると、あとは山頂までほぼ舗装路が続きます(階段が少しばかりある薬王院からの出口付近も木道になっています)。かつては山道が残る部分もあったのに、すっかり味気なくなってしまいました。
山頂手前の2階建てトイレは閉鎖中で使えませんでした。その理由や期間などが分かる掲示が何もなかった上、帰宅後に関連する記事を探しても何も見つからなくてモヤモヤ。もしかしてこの時たまたまだったのかなぁ?


高尾山の山頂に到着。頻繁に山に登っていた頃と同じようには歩けないだろうと、やや抑えめのペースを心掛けてきた割に、1時間15分でここまで来られたのは、まずまずの出来ではないでしょうか。しかも、ゆっくりと歩いたからか疲労感もほとんどなく、このまま縦走路に入ってさらに先へ進んでも全く問題なさそう。
高尾山の三角点です。休日とはいえ、時刻は7時になったばかりで、着いた時はまだ人の姿もまばらでした。
程よく冷え込んだのちにスッキリと晴れた朝でしたから、望んでいた通り見晴台からの眺めも上々のようです。
富士山も、丹沢の山々も、きれいに見渡すことができて壮観です。さすがに、もっと寒い時期なら見られる南アルプスを期待するには少し早かったようでしたが‥‥。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
上のパノラマのうち、左半分の丹沢の山々を少し大きくしてみました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
続いてパノラマの右半分。富士山を中心に西丹沢や道志の山々が並び、西は三ツ峠山の周辺まで見られました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
富士山のアップです。左に並ぶのは大室山、右下にはさがみ湖リゾートプレジャーフォレストの観覧車も。
ちょうど人が増え始める頃合だったのか、展望を楽しんでいる間に後続のハイカーが次々と現れてきました。奥高尾側に少し下ったあずまやのあたりは、引き続きひっそりとしていたので、そちらでひと休みすることに。
とあるベンチの端でネコが丸まっているのを見て、急に近付くと警戒されるかなと思って、少し距離を置いて同じベンチの反対側の端に座ってみたら、なんとそのネコが寄ってきて膝の上に乗ってきたではありませんか!!
でも、構って欲しそうな素振りはありません。もしかして、じっとしているとまだ寒く感じる時間でしたし(私も一旦脱いだジャケットを再度羽織りました)、私の身体から暖を取ろうという魂胆なのかもしれません。
だとすると、ネコは好きなので素直に嬉しかったけれど、その一方でちょっぴり悩ましいことにもなりました。というのも、休憩はいつものように行動食を摂る程度で手短かに済ませるつもりだったからなのです。
少し迷った末、せっかく熱源にありつけたところなのに、早々に離してしまうことになるのはやはり心苦しかったので、休憩を少し延ばして、しばらく付き合ってやることにしました。


休憩後は奥高尾への階段道を下っていきます。小仏城山までの道中で、この階段の下りが一番煩わしいかも。
標識に「これより先は奥高尾です」と書かれた分岐点。ここからは、このところ南北どちらかのまき道に入ってばかりだったので、久しぶりにもみじ台を通る真ん中の道を進んでみることにしました。
もみじ台は閑散としていて、ここで見掛けた人は3人だけ。まぁ茶店の開店前ですからね。。。
もみじ台からも、富士山をはじめ高尾山の見晴台からとあまり変わらない眺めを楽しめました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
しばらくここを通っていなかったから忘れていたけれど、もみじ台からの下りは木段の連続でした。これが結構長く続くのでいい加減ウンザリしましたし、やっぱりこれからはもみじ台は巻いてしまおうっと。
木段を下り切ると、南北のまき道が合わさる分岐点で、ここから小仏城山へ向けての登りが始まります。
その先も木段が多いことは変わらないものの、登りだからかさほど鬱陶しくは感じないですみます。


一丁平もほとんど人影がなくて静か。ここで休憩も考えていましたが、思いのほか余裕があってスルーします。
一丁平の園地から軽く登ったところに、展望デッキと休憩舎があります。ここからも富士山を眺められました。
一丁平の展望デッキからも、高尾山の見晴台からとほぼ同じ方角を眺められます。ただ、以前は全方向をもっとスッキリと見通せたのに、伸びてきた樹木が邪魔になってきてしまいましたね。。。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
一丁平からの富士山のアップです。左隣は西丹沢の大室山。
一丁平の先でわずかに下った後は、木段の登りがダラダラと続きます。抑えめのペースで歩いているからか、ランナーだけではなく普通の登山者にも時折抜かれたりしました(以前の私にはほとんどなかったことだけど)。
まき道への分岐点が現れたりすれば、小仏城山まではあとひと頑張りです。


小仏城山に到着したのは08:10。これまでは始発で出掛けたら8時前後に着くことが多くて、意識的に結構ゆっくり歩いてきたにしては(高尾山での休憩も長めでしたし)、あまり大きくは変わらなかったという印象です。
都心方向は霞んではいるものの、それでも高層ビル群などがしっかりと見えていました。
東京スカイツリーの方向をアップにしてみました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
木々に囲まれて見通せる方角が限られた山頂ですが、相模湖への下山口に回ると、富士山も見られます。
富士山も少しアップで。このサイズに縮小する前は、ジグザグを描く登山道がハッキリと写っていました。
ここまで来ても体力的にはまだまだ余裕があったので、この先さらに景信山へ向かったとしても、登ることは問題なくできるでしょう。されどその場合に、景信山から無理なく下れるかとなるとそれはまた別問題。
下りの脚力にどの程度の余力があるのかは、ここまでのコースではあまり見極められなかったので、とりあえず小仏峠まで下ってみた際の感触を元に、景信山まで行っても大丈夫そうかどうかを判断することにしました。


ということで、そのまま縦走路を進んで小仏峠へ。小仏城山までの道が、ほとんど遊歩道に近いレベルまで整備されていたのに対して、この先はれっきとした登山道に変わり、足への負担もそれまでよりは大きくなります。
ひとしきり下ると、ベンチがいっぱいある地点が。撮らなかったけれど、ここからも富士山が見えるんですね。
小仏峠まで、あまり歩きやすいとは言えない道が続くものの、割とスムーズに下れたのでちょっと安心。
鞍部の小仏峠に到着した時点でも、足には特段の疲労感や違和感がありません。ここまでのような下りを、このあとでしばらく続けたとしても平気そうな感触だったので、このまま景信山まで行くことにしました。
小仏峠から景信山への道は、やや傾斜がきつくなって、一見少々ハードな登りになりますが‥‥
階段状になる箇所がほとんどなく、好みの歩幅で登れるので、自分に合ったペースで歩けば苦ではありません。
山頂が近付いてきたあたりに分岐点があって、左に山頂を巻く道を、右にヤゴ沢への下山路を分けます。
景信山に登った後はここからヤゴ沢へ下るつもりだったので、ふとその道を見てみたら、なんと通行止!
これはショックが大きいです。丹念にジグザグを繰り返して傾斜が緩く抑えられ、かつ階段も一切ないという、特に下りで足に優しい道だから、ここならブランク後の鈍った足でもあまり負担にならないと思っていたのに。


気を取り直して景信山に到着。まずは山頂の一段下にある「景信茶屋 青木」の脇を突っ切ります。
「三角点 かげ信小屋」の前に出れば、左に富士山の案内があるので、まずはそちらを見ていくことに。
富士山はこんな見え方でした。やや不自然なので、この方向だけ見通せるようにしてあるのでしょう。
富士山のアップです。リンク先の大きな写真なら、山頂への道の様子もお分かり頂けるかと。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
小屋の反対側に回れば、今度は関東平野のパノラマが広がりますが、その前に奥へと進むと‥‥
山頂標識と三角点がある一角があって、ここが景信山の最高点っぽい。
何度も来ている場所なのに、三角点脇に「点の記」の複写が掲示されていることを、今回初めて気付きました。
ここからは景信山からの展望を紹介しましょう。最初はそのほぼ全貌を一枚にまとめてみたもの。澄んだ青空の下で関東平野を一望することができ、その先には何やらうっすらと遠くの山並みが見えているようです。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上のパノラマを左(北側)から順に見て行くと、左端で奥武蔵の山々の上に見えていたのは赤城山でした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
その隣には日光連山が。関東以北最高峰である日光白根山は、冠雪している様子もバッチリ分かります。景信山からの距離は130km近くあって、冬の訪れを前にした今の時期に見られたのはラッキーだったかも。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして筑波山などもぼんやりと。こちらも距離は100km少々あります(前出の赤城山もほぼ同じくらい)。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに右を向けば、都心方向の眺めも引き続きまずまずです。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
一番右側(南東側)には、房総半島の山並みもかすかに見えていて、これらの展望をしばらく堪能しました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


下山は小下沢方向の道から小仏バス停へ。景信山行きを決める上で、ヤゴ沢コースなら比較的楽に下れるからと考えていたこともあって、そこを通れなくなったのは大きな誤算でしたが、まぁ仕方ありません。
上部は木段の多い道ですし、ブランクの長さもあるので、足への衝撃が和らぐよう、そろりそろりと歩きます。
途中の分岐点で小下沢への道を見送って右折します。登って来る人が多い時間帯だけに、すれ違い待ちが多かった上に、撮影するにもタイミングを選ぶので、やっぱり人が少ないヤゴ沢コースを通れたら良かったのになぁ。
しばらく慎重に下ってきましたが、意外なことに、どうやらあまり気にしなくても順調に歩けるようです。
分岐点を過ぎると木段も減って歩きやすくなり、最後のほうは以前と同じくらいにリズミカルに下れました。
登山口まで下ってきた時点でも、まだ脚力には余裕が残っていました。
あとは車道を少しばかり歩くだけです。
小仏バス停に到着。最後まで調子良く歩き切れて、今後も余程ハードな山でなければ、あまり臆せずに出掛けられそうだと分かったのは大きな収穫でした。ま、もしもコロナがこのまま収まってくれれば、の話ですけれど。


タグ:高尾・陣馬
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