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飯盛山(八ヶ岳界隈) [八ヶ岳とその周辺]

2022/10/04(火)

■第456回 : 平沢山(1653m)・大盛山(1643m)・飯盛山(1643m)


この日は、八ヶ岳の好展望台として知られる飯盛山からの、360度の眺望を楽しんできました。

コロナ禍以降で一番の遠出となった今回、至近距離から拝める肝心の八ヶ岳が残念ながら雲に覆われていたものの、それ以外の方角はひと通り眺められて、スケールの大きな山岳展望を久しぶりに堪能できています。

この通り、樹木のない飯盛山からは周囲の山々をぐるりと見渡せて壮観でした。
西は間近に八ヶ岳、南には豪華な南アルプス、東には重畳たる奥秩父の山並み、そして北には浅間連峰。

 累積標高差(登り):758m / 距離:11.9km / 歩行時間:3時間25分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図収録外のコースを一部含むため) 

(往路)
古淵 06:08-06:30 八王子 06:35-08:09 甲府
甲府 08:51-09:43 小淵沢 10:07-10:32 清里

(登山行程)
清里駅   10:45
宮司の滝  11:10-11:15
(登山口)  12:05-12:10  (八ヶ岳スケッチライン)
平沢山   12:50-13:00
大盛山   13:10-13:15
飯盛山   13:20-13:30
平沢登山口 14:10
千ヶ滝   14:25-14:30
清里駅   14:50

(復路)
清里 15:42-16:05 小淵沢 16:36-18:11 八王子
八王子 18:16-18:39古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

下車駅はJR小海線の清里駅。訪れるのが4回目になるこの駅は、2011年以来で10年以上ぶりの再訪でした。
まずは駅に隣接する観光案内所に立ち寄って、パンフレット類をゲット。飯盛山のものは2種類ありました。
同じ電車から20人ほどが降りていたのに、私が案内所にいる間に目的地に向かわれたのか、駅前の道路に出てみるともう人の姿はありません。観光地とはいえ、平日のしかも遅い朝のこと、閑散とした雰囲気でした。


歩き始めは車道で、どんどん下ってしまいます。この区間は往復になるので、最後にここを登り返すのか‥‥。
大門川に架かる平沢橋が見えてきました。山梨と長野の県境を流れる川なので、対岸は長野県です。橋の手前で左右に道が分かれ、それぞれ近くにある滝に行けますが、ここから時計回りの周回コースで飯盛山を巡る都合から、まずは周回方向の左の道に入って宮司の滝へ向かい、右方向の千ヶ滝は最後に寄ることにします。
ということで、左方向にある、宮司の滝への遊歩道へ(この入口は上の写真でも左端に写っています)。
そこには清里フットパスの案内図も。でもせっかくカラフルで情報量豊富なのに、汚れて判読不能になりつつあります。帰宅後にググッても清里フットパスの記事はほぼ皆無で、現在はほとんど手入れされていないのか?
遊歩道の途中には、可愛らしい看板の数々が。滝までは子供たちの遠足でも歩かれているのでしょう。
いくつかの支沢を渡りながら、大門川沿いを上流へ。小さな登り下りはあるものの、穏やかな道が続きます。
飯盛山方面への分岐点に出ました。ここから滝までは往復になるようです。
最後に川際へ下りる手前には、大岩が乱雑に重なる難所があり、クサリやロープを頼って足場の悪い中を下ります。ここは観光客や子供には少々厳しいのでは?(私もクサリ場ではカメラを構える余裕はなかったです)
いよいよ滝が間近になると、川岸はどこも岩がゴツゴツしていて満足に歩けず、遊歩道は川に架かる橋の上へ。
遊歩道終点の橋の上から見る宮司の滝は、落差が小さめな代わり、3段に分かれて続くさまが風流でした。
滝の前にはモミジが枝を伸ばしていて、色付く時期に合わせて来れば、さらに優雅な姿が見られそう。


滝を楽しんだら、先程の分岐点へ戻ります。登りになって写真を撮る余裕ができたクサリ場はこんな具合。短くてさほど難しくもないのだけれど、途中の岩が邪魔で真っ直ぐに歩けず、足さばきが少々悩ましいのでした。
分岐点から、今度は飯盛山への道に進みます。ネットの情報では、笹薮が濃い区間もあるようなのですが‥‥
はじめに小尾根をグングン登るあたりは、道がやや細いかなと感じる程度の、いたって普通の登山道でした。
ひとしきり登ると不意に分岐があって右折します。どんな地図にも載っていない分岐で、てっきり1本道だと思っていたから、もし足元の小さな道標を見逃したら、目立って見えていた直進方向に進んでしまったかも。
直進方向は「学校寮群」となっていて、調べてみたら、尾根を登り続けて小海線の線路を渡り、国道141号の「学校寮入口」交差点付近に出る模様(国道から宮司の滝への道が分岐するのをストリートビューで確認可)。
その先は平坦に近い区間が多いなだらかな道になり、しばしば軽く登ったり下ったりしながら進みます。
じきに笹原に入っても、このあたりでは背丈がまだ低くて道も明瞭でした。
道が再び大門川に近付くと、やがて小さな橋で対岸へ。案内所にあった地図によると「銀の橋」というらしい。
「銀の橋」から見る上流方向の景色です。県境を流れる川ですから、この橋を渡ると長野県側に入ります。


遊歩道として違和感がなかったのは、実はこの橋まででした。渡った先では何度か道が不明瞭になり、その都度進行方向を注意深く見定める必要があったり、見つかった道も背の高い笹薮に覆われるようになったのです。
進むにつれて笹薮は深まり、しばしば人の背丈に迫る高さになって道も隠してしまいます。こんな状況でも地面には明瞭な道筋が付いていて、躊躇なく進めましたが、それは事前に笹薮が深いとの情報を得ていたから。
一般向けの案内図にお手軽な遊歩道っぽく書かれているコースゆえ、何も知らずに来たら、ここが正しいコースとは思えずに引き返す人も出てしまいそう。せめて案内図のこの区間に「笹薮深い」などの注記を添えるか、ちゃんと道が見える程度に刈り払いをするか、いずれかをすべきではないでしょうか。
防獣フェンスが現れたら、扉部分を開閉して先へ。ここには道標もあり、コース上にいる確認もできました。
フェンスの先で車の轍が残る林道っぽい道に合わさると、しばらくはほぼ平坦で歩きやすくなります。
ほどなく正面に何かの施設が現れて、車の轍もそこへ通じていました。ただ、そこが立入禁止だったので、少し手前から右に分かれる道に入ってみます。結果的に正しかったのですが、ここには右折の案内が欲しかった。
その道も、笹が深くて車の轍こそ見られないものの、平坦で道幅も広く、古い林道の成れの果てでしょうか。
この道にも防獣フェンスが。確かここも手前で道標を見ていて、それで不安なく通過できたように思います。
しばらくほぼ平坦な道を楽に歩けていましたが、ここを左に折れると、いよいよ本格的な登りが始まります。
笹原の斜面に取り付くと、登り始めはやや急に感じました。でも、急な登りは長くは続きません。
じきに勾配が落ち着いて、以降は楽に登ることができ、ここでは笹も道を隠すほど深くはなりませんでした。
登り一辺倒だった道が下りに変わると、車道の八ヶ岳スケッチラインに出ます。特に名前のない地点ですが、この車道からの登山口のひとつなので、この記事では「(登山口(八ヶ岳スケッチライン))」としました。


車道を横断した先に続く登山道は、登山地図で難路を示す破線で表記されています。積雪期には歩いたことがあって、その時は問題なく通れたのですが(とはいえ随分前(2010年3月)のこと、今では冬の様子も変わっているかもしれません)、この時期はどうなのかと思って見ると、取り付きの木段からして草木に埋もれてほとんど見えていません。こんな有様でちゃんと歩けるのかと不安になりつつ、覚悟して入ってみました。
すると破線路だけに、木段の先にも濃密な笹薮が続き、そこを構わず急登していきます。地面にハッキリと道が付いていても、それが目の高さから分からないほどの笹の海で、この様子ではろくに歩かれていないっぽい。
電波関連と思われる施設の横を抜けて行くと、そこにも防獣フェンスがありました。
その後も酷い笹薮が続いて、しまいには人が埋もれる高さになる始末。当分は好転する気配もなさそうです。
そんな中で地面にはなんと木段が。急斜面でのこと、大きな段差の登りに骨が折れましたが、ここが登りだったのはまだ救いだったかも。相変わらず笹で足元が見にくくて、もし下りだったらトラブルになりかねません。
結構登ったかなと思えてきたあたりで、激しかった笹薮がいくらか薄まって、やっと道らしくなりました。
すると視界が開ける場所も現れて、かなり近付いてきた今になってようやく、目指している山々を望めるように。手前に大きく見えているのが最初に登る平沢山で、右後方にチラッと見えているのは飯盛山です。
さらに進んで登り詰めた小ピークにはベンチが置かれていました(ここからの眺めは上の写真とほぼ同じ)。
一旦は開けたと思っても、その先で再び草藪に突入して、破線路区間は最後まで快適には歩けませんでした。


やっと平沢峠からの一般登山道に合流して、ここでついに歩きにくい道から解放されました。ヤレヤレ。
この先は過去に2度歩いている道で、何の心配もありません。一般登山道って、なんて歩きやすいんでしょう。
笹が現れても、もちろん道幅はしっかりと保たれています。これ以降はすれ違う人も多くなりました。
途中で傾斜が緩んで穏やかな道になってからは、小さな登り下りが続くのを少し長く感じました。
それでも巻き道との分岐点まで来たら、もうここは頂上直下です。


あとはひと登りで平沢山の頂上へ。着いた時は無人でした(数分後にご夫婦らしいお2人が到着するまで)。
以前は周囲に多少あった樹木がすっかり消えた開放的な頂上は、見晴らし抜群になりどの方角もスッキリと眺められて、実に気分爽快です。なのに空にはちょっと雲が多くて、大展望とまではいかなかったけれど。
平沢山の頂上標識です。背後の金枠(最初に来た2008年から変わってなさそう)は、元は何だったのだろう?
控えめな頂上標識のほか、三等三角点が埋まっているだけという慎ましさが、とても好ましく思える頂上です。

今回は3つの頂と2つの滝を巡り、そもそも見所が多かったばかりか、すでに書いてきたように途中の道もひとクセふたクセあって、写真数が多くなってしまったため、展望写真は別の記事に分けました。

平沢山からの展望写真は、こちらのページにまとめました


平沢山からの下りは、ザレザレの石ゴロ道。石車に乗って滑らないよう気を遣いました。
平沢山を巻いてきた道に合流したら、残る2つの山も標高がほぼ同じなので、もう大きな登りはありません。
平沢山の南側一帯は笹原で見通しが良く、心が弾むような道です。正面は飯盛山、右には遠くの富士山も。
次に登る大盛山は道標による案内はなく、飯盛山手前の分岐を「三沢」の指示標に従って左折します。
大盛山の手前にも防獣フェンスがありました。今日は良く見かけるなぁ(これで4つ目)。
大盛山の頂上が見えてきました。そこも今なら誰もいないようです。
到着した大盛山も、周囲を草原に囲まれていて、見晴らしは良好でした。
ところで、この大盛山は登山地図では平盛山となっています。地図に付属の小冊子には「平盛山」という標識が立つ写真まで載っていて、かつてここが平盛山だったことは間違いなさそう。現在の標識が大盛山なので、この記事でも大盛山を採用しましたが、1650という標高は明らかに間違いです(地形図の1643m標高点の地点ですし、「平盛山」の頃の標識には標高値も1643と正しく書かれていたのに)。これでは、なんか大盛山という名前まで疑いたくなりますが、ネットで調べても平盛山から大盛山に変わった経緯等は何も分かりませんでした。

大盛山からの展望写真も、こちらのページにまとめました


間近に隣り合う大盛山と飯盛山は標高も同じで、行き来は鞍部に軽く下るだけ。防獣フェンスはここにも。
なので、あっという間に飯盛山の直下へ。頂上部は、名前通りのお茶碗形の山容ですね。(冒頭と同じ写真)
飯盛山も、平沢山・大盛山と同じく好展望で、とても居心地の良い頂上です。ただ展望に関しては、あまりにも近くに隣接しすぎるゆえに、どの山からのものも印象がほとんど変わらないのですけれど。
飯盛山の頂上標識を正面から。ほぼ南側を向いていて、遠くには富士山が見えています。
私とは逆方向の周回が一般的なのか、飯盛山に着いたのは、先着していた全員が平沢山へ歩き始めて無人になってから。さほど広くない頂上も、私ひとりなら自由に動けて、同じ方角をもう少し大きく写してみました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
今度は頂上標識を裏側から。標識後方の左側は最初に登った平沢山、右はその次に登った大盛山です。
飯盛山から眺める、平沢山の頂上部です。
同じく大盛山の頂上部です。

飯盛山からの展望写真も、こちらのページにまとめました


3つの山からの展望を堪能したら、飯盛山直下の分岐点から、平沢登山口への下山路に入ります。
飯盛山から平沢への登山道は、良く整備されているものの、木段が連続していて快適には下れません。
執拗な木段は、こんな傾斜が緩い箇所でも全く途絶えなくて、下り続けるのがいい加減煩わしく感じてきます。しかし、これだけ広い道幅全体が裸地化している以上、これも道の保全には必要な措置なのでしょう。
中には木段がすっかり障害物と化した箇所も。整備しなければ、すぐに土砂が流れてしまう状況のようです。
しばらく下ってクランク状の柵を通過すると‥‥
その先には休憩舎が建っていました。
そこには林道が通じていましたが、登山道は林道には進まず、その手前を左へと下ります。
その後も傾斜が緩まるにつれて段の間隔こそ開くものの、相変わらずの木段で、普通の坂道に全然なりません。
ようやく建物が現れたと思ってもまだ終わりではなく、すぐにまた森の中に入ったらまたしても木段。結局この登山道は、最初から最後までずっと木段道でした。
再び建物が現れたところで舗装道路に迎えられ、やっと木段地獄から逃れられました。


少し車道を歩いて、平沢集落に入ります。変則的な四つ角まで進んできたら、その手前に「飯盛山登山南口駐車場」があったので、この四つ角を平沢登山口として記録しました。
その後は車道を軽く登り下り。小さな登りも、疲労が溜まってきた足には地味にこたえて苦しかったです。
見覚えのある地点に戻りました。大門川に架かる平沢橋です。
そこからは、最後のお楽しみに取っておいた千ヶ滝へ。まずは川沿いの車道を緩やかに下ります。
未舗装の車道はヴィラ千ヶ滝(宿泊施設)の前まで。さらに奥へ進むと、ここから川へと下るようです。
階段道に変わるとともに、滝の轟音が大きくなってきます。
さらに鉄階段が続いて、川辺に下りる頃には、あたりに滝からの水しぶきが舞うようになっていました。
千ヶ滝は水量豊富で豪快な、見応えのある滝でした。来て良かったと思います。
大量の水しぶきと太陽光の加減で、滝壺に落ちる少し手前のあたりに虹が出来ていて、縮小したこの写真でも、7色っぽく見える箇所がほんのりと残りました(さすがに元々の見え方を知らないと識別が難しいですが)。
難点を言えば、この滝を落ち着いて見られる場所はなかったようです。岩がゴロゴロと転がる川辺に安定して立てる場所は少なく、しかも水しぶきを浴びた岩だけに、立つには滑りやすく腰掛ける気にもなれないのでした。


そんな訳で5分ほどで滝を後にしたら、あとは清里駅へと戻るだけです。駅までは緩やかながら登りが続いて、疲れた足ではもうゆっくりとしか歩けない上、せっかく滝で涼んだあとなのに、最後に汗をかかされました。
清里駅まで戻ってきました。雲が多かったにしては、展望もまずまず楽しめたほうでしょうし、ついでに観光気分も味わえて、満足度の高い山行になったように思います。


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丸山・中山・にゅう [八ヶ岳とその周辺]

2019/09/20(金)

■第413回 : 丸山(2329m)・中山(2496m)・にゅう(2352m)


この日は久しぶりに八ヶ岳へ行って来ました。
麦草峠から丸山への道を歩き始めると、早速苔生した登山道がお出迎え

北八ヶ岳らしさ全開の、苔が美しく彩る針葉樹林に気分が癒され、また天気にも恵まれたことで、縦走した各山頂からは素晴らしい眺望が堪能できて、大満足の山行となっています。
その反面、登山道は岩がゴロゴロした区間が大半で決して歩きやすくはなく、最後は相当に足が重くなってしまったので、このところ山を歩く頻度が減っていたことによる脚力の衰えが露呈する結果ともなりました。

 累積標高差(登り):592m / 距離:8.3km / 歩行時間:3時間55分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:4時間45分 

(往路)
古淵 05:27-05:49 八王子 05:51-05:58 高尾
高尾 06:15-08:48 茅野 09:30-10:34 麦草峠

(登山行程)
麦草峠バス停  10:45
丸山      11:30-11:35
高見石小屋   11:50
中山展望台   12:50-12:55
中山      13:00-13:10
にゅう     13:55-14:05
白駒池     15:00-15:20
白駒の池バス停 15:30

(復路)
白駒の池 15:43-16:52 茅野 17:52-19:33 八王子
八王子 19:47-20:09 古淵


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まずは茅野駅のバス乗り場で、毎日運行されている麦草峠行きのバスを待ちます。ただでさえ平日なのに、少し早めの鈍行で着いたからか、しばらくバス停には私のほかに誰も現れませんでしたが、少し経って特急が着いた頃からぼちぼち人が並び始めて、最終的には12~13人を乗せて発車しています。
約1時間揺られて、麦草峠に到着。標高が2100mを超えているため、少し涼しいかもと思って、今秋始めて防寒対策をして臨んでいたものの、風もなく穏やかに晴れていたからか意外なほどポカポカと暖かく感じられて、最初から山シャツ姿で歩き始めていますし、この日は最後までその格好のままで快適に過ごせました。
麦草峠に建っている麦草ヒュッテ。以前に立ち寄って山菜うどんを食べたのが、はや10年前のことになります。とても雰囲気が良くて好印象だった小屋ですが、今回はスタート地点なので、立ち寄らずに行動開始しました。
が、まずは少し離れた駐車場に向かって、その一角にある公衆トイレへ。平日なのに駐車場はほぼ満車でした。


ヒュッテの前に戻ったら、いざ登山道へ。振り返ると、峠の反対側に10年前に登った茶臼山が見えていました。
はじめ少しだけ砂利が敷かれた遊歩道的な道を進んで、この分岐点から山道が始まります。
序盤の登山道は深く抉られていて、大小の石や落ち枝なども多く、最初からあまり歩きやすくはありません。
少し登って登山道の様子が落ち着いてくると、コケと針葉樹が織りなす美しい景色が広がるようになりました。
コケが美しいことで知られるこのエリアは、「八ヶ岳白駒池周辺の原生林」が日本蘚苔類学会より「日本の貴重なコケの森」に選定されていて、コケの観察会なども盛んに行われています。ここは10ヶ所あるらしい、名前が付けられたコケの森のひとつだったようで、苔の種類などが書かれた解説板が設置されていました。
が、登るにつれて登山道には大きな岩がゴロゴロするようになり、足の置き場を選ぶのに注意が必要になって、次第に景色を楽しむ余裕はなくなっていきます。
登りなので、歩くのがさほど難しくないだけまだマシですが、ここを下るとなると結構気疲れするでしょう。


この日最初のピークとなる丸山に着きました。三角点がここにある一方で、頂上を示す物は何もありません。
丸山頂上の標柱は、さらに少し進んだ地点にありました(標柱前の標石は三角点ではなく宮界標です)。なお2009年に訪れた時は、ここを展望が開けた居心地の良い地点として記録していたのに、現在は全く展望がなく、この10年の間にすっかり様変わりした感じでしたが、手頃な岩に腰掛けて、ここで少し休んでいきます。


丸山からの下りは、比較的斜度が穏やかだったので、石ゴロの道にしてはさほど歩きにくくはありません。
10分も下れば道はほぼ平坦になって、ほどなく星空観察で有名な高見石小屋の前に出ます。ここには四方から登山道が集まっているからか、平日にもかかわらず小屋の前では結構な数の登山者が休憩中でした。
小屋から中山へ向かう道は、はじめは緩やかな下り坂。ここにも森の名前を記したコケの解説板がありました。
すぐに登り坂に変わると、先程の丸山への登りと似たような岩ゴロ道の再現となって、これが長く続きます。
が、丸山への登りと比べて、斜度がいくぶん穏やかなのが救いで、ゆっくり登ればそんなにキツくありません。
とはいえ、転がる岩の乱雑さはこちらのほうが上で、登りでも時には足運びに細心の注意が必要でした。
ようやく傾斜が収まって開けた場所が現れるようになると、頂上はもう近いです。


まずは頂上手前にある中山展望台に出たので、そこからの展望を楽しんでいきます。
そこでは西側を中心にした方角が大きく開けていて、累々と岩が折り重なる先に、大展望が広がっていました。
南西側には中央アルプスと御嶽山が見えていて、その左に南アルプスの一部も頂上だけが見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして北西側には北アルプスの峰々がズラリと。もっと空気がクリアであれば壮観だっただろうなぁ‥‥。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そのさらに右側は、雲が多くてぼんやりしていたものの、北東側にある浅間山あたりまで見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
北アルプスの核心部をアップで。この見事なパノラマを、いつまでも眺めていたい気持ちになりました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


展望台を後にして、さらに少し進んだ地点が中山の頂上でした。この場所自体は展望がありませんが‥‥。
ほんの少し頂上を行き過ぎると、今度は東側が大きく開けて、西上州や奥秩父の山々が広く見渡せたので、その眺めを楽しみながら休憩しています。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに右を向くと、八ヶ岳の南部が少しだけ。手前の双耳峰は東西の天狗岳で、その左奥が硫黄岳です。


中山の先は、大岩が連なる中を両手も駆使して下る厳しい道で、もしも長く続いたら音を上げそうでしたが、幸いにもそれは頂上直下だけ。ほんの数分もすると、割と普通に歩ける道に変わってホッとしました。
分岐点に出たら、直進15分で2007年に通った中山峠を再訪できますが、今回はにゅうを目指して左折します。
分岐点を過ぎると、この日のコースで初めて普通に歩ける土の道に変わり、結果的にここがこの日のコースで唯一の歩きやい区間だったのでした。緩やかな下りなので快調に歩けますし、ここまで岩ゴロの道ばかりで思うようにペースが上がらず、あまり時間に余裕がないことが気になってもいたので、少し飛ばして歩いています。
しばらく続いてくれた歩きやすい道も、やがて登り勾配に変わると、岩ゴロ道が復活してしまいます。
ほどなく、前方に目指す “にゅう” の岩塔が見えてきました。あんな所を登るのか!
にゅうに近付くと、これまで以上に大きな岩が次々と現れて行く手を遮るようになり、乗り越えたり脇をすり抜けたりで忙しくなったほか、時にはアクロバティックな身のこなしを要求されて、ガクンとペースが落ちます。


やっとこさ、岩頭の基部まで来ました。一体どうやって登るのだろうと案じていた岩頭には、思いのほか上手く道が付けられていて、さほど難しいことをしなくても上がれています。
にゅうの頂上にあったのは三角点だけで、標識とかの類は何もなかったようです。
にゅうの頂上では、ほぼ360度の展望があって、一番開けていた東側はこんな眺めでした。先程までいた中山からの展望と、そんなに変わりませんが‥‥。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南側には、やはり中山からと似た感じで、双耳峰の天狗岳(右)と硫黄岳(左)が見えていました。
そして北側には、蓼科山や北横岳などの北八ッの山々を眺められて、眼下にはこれから向かう白駒池も。


にゅうから白駒池への下りも、あまりいい道ではありません。特に下りしなでは手を使うような箇所が続いて慎重さが必要でしたし、途中には道が不明瞭になる地点もあって少し時間をロスしたりしました。
しばらく下ると、特段の障害こそなくなりますが、相変わらずの岩ゴロ道で、なかなか快調には下れません。
稲子方面への2回目の分岐点を過ぎると、道の傾斜が収まってくる一方で、随所に小さなアップダウンが現れるようになって、それが疲れが溜まってきた足にこたえます。
森の名前を記したコケの解説板もこれが3回目。でも、疲労が進む中で歩きにくい道が続いている状況では、もう周囲の景色を楽しむ余裕なんて残っていませんでした。
この少し手前でなんか木道が始まったと思ったら、唐突に開けた場所に出ました。
そこは白駒湿原。あまり広くはないものの、鬱蒼とした景色がずっと続いていた中にあって、開放的で心が安まるオアシスのような場所でした。
白駒湿原を過ぎれば、白駒池まではあと少し。でも、こうして木道を歩ける快適な区間があるかと思えば、そうでない区間は岩ゴロのボコボコ道で、疲れた足で歩くのが実に煩わしく、最後はかなり足が重たくなりました。


やっとの思いで白駒池の池畔に着いて、池の周囲を一周できる遊歩道に出ました。ここからは、すっかり重たくなった足を引きずって遊歩道の木道を進んでいきます。
5分ほどで建物が二棟ある白駒荘の前へ。ゆっくり歩くのがやっとの岩ゴロ道が多くて、一時は帰りのバスに間に合うのか心配になったほどでしたが、中山からにゅうの手前までをハイペースで歩けたのが幸いして、いくらか時間の余裕を残せていたので、池畔では最後に少しのんびりと過ごすことができました。
白駒荘の前から見た景色。夕刻が迫る平日だけに、もう行き交う人は少なくて、時間も静かに流れていました。


あとは、駐車場まで遊歩道のような道を少し歩くだけ。
国道に出たところある白駒池の駐車場が、この日のゴールです。ここにはチップ制の公衆トイレもありました。
最後は土産物店の脇にあったバス停でバスを待ちます。帰りの便の乗客は、ここと麦草峠からそれぞれ4名ずつが乗っただけで、朝来る時の便よりも人数は少なく、また顔ぶれも結構入れ替わっていた感じでした。

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八子ヶ峰 [八ヶ岳とその周辺]

2018/07/14(土)

■第386回 : 八子ヶ峰(1869m)


この日の行先は2回目の訪問となる八子ヶ峰。八ヶ岳の北西に位置する、開放的な草原状の頂上を持つ山です。
前回の2011年は一般登山道で登り下りしたので、今回はその時とは違うコースを歩こうと、東急リゾートタウン蓼科のトレッキングコースを利用しています。ただそのために、車で訪れることしか想定されていないらしいリゾート地内へ、どうにかして歩いて向かうことになり、それが少々悩ましい問題だったのではありますが‥‥。

 累積標高差(登り):766m / 距離:10.2km / 歩行時間:3時間5分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 04:59-05:21 八王子 05:35-05:42 高尾
高尾 06:14-08:49 茅野 09:25-09:56 蓼科湖前

(登山行程)
蓼科湖前バス停         10:05
こぶしの小径(到達点)     10:30
東急トレッキングコース入口   10:55
信濃路自然歩道分岐       11:45
ヒュッテアルビレオ       12:00-12:10
八子ヶ峰(東峰)         12:15
八子ヶ峰(西峰)         12:35-12:45
展望台(満月のベンチ)      13:25-13:55
東急ハーベストクラブ蓼科(本館) 14:00

(復路)
東急ハーベストクラブ蓼科(本館) 14:15-15:00 茅野
茅野 15:18-16:49 八王子 17:00-17:23 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

茅野駅から乗った八ヶ岳ロープウェイ行きのバスは、3連休の初日とあってほぼ満員。途中の蓼科湖で降りてしまう私は、茅野駅に少し早めに着くようにして、バス乗り場の先頭に並んでおき、最前列の席を確保しました。
せっかく蓼科湖前バス停で降りましたが、蓼科湖は遠目でちらっと見る程度にとどめて、足早に立ち去ります。

先を急いだのは、これから歩こうとしているいくつかの経路が、まず最初の目的地である東急リゾートタウン蓼科に通じているかどうかが事前には分かっておらず、そこで右往左往したりする可能性があったからなのです。

もちろんリゾート地ですから、立派な道路で結ばれていて、車で訪れる分には何も不自由しないことでしょう。
ところが公共交通利用でとなると話は別。路線バスに乗ってもその道路の入口付近にはバス停がなく、前後どちらのバス停からも1km近く離れているのです。そこを我慢して歩いたとしても、リゾート地への道路ときたら、交通量は多いのに、全区間を通して歩道のない道が2km以上も続くので、身の危険を感じずにはいられません。
しかもそんな、歩行者を拒絶するかのような道が、なんと同リゾートに通じるほぼ唯一の道路らしいのでした。というのも、どの地図をどう見ても、ほかにはリゾート地内へ繋がっている道が全く見当たらなかったのです。

一旦は途方に暮れたのでしたが、詳細な地図でリゾート地の周囲を良く見ると、東側に隣接する別荘地の道が、リゾート地内の道に3箇所ほどでかなり接近していることが分かります(古い地形図では繋がって書かれた箇所も)。その中に、歩いて通れる箇所が1つくらいあることに期待して、確証のないまま出掛けてきたのでした。

ということで、バスから降りたらすぐ、蓼科湖に背を向ける形で、鹿山別荘地への道に入ります。
10分ほど歩くと、リゾート地へ出られそうな最初の経路への分岐点に出て、ここを左に入ってみます。古い地形図で道が繋がっているのがこの先なので、ここが一番可能性が高いと見ていましたし、最初の候補地でうまく道を見つけられれば、時間のロスも抑えられて最高なのですが、果たしてそう上手くいくのでしょうか。
その道を進むと、すぐに左折する地点から、お誂え向きにリゾート地がある右方向への踏み跡が派生しているのを発見(写真左端)。確実にどこかへ通じていそうな様子に、これ幸いとあまり深く考えずに入り込んでしまった結果、本来進もうとしていた方角とは若干のズレがあることに、この時点ではまだ気付いていませんでした。
踏み跡は最後のほうで怪しくなって、とある別荘の敷地を通ることになってしまったものの、難なくリゾート地側の道路に迎えられました。予定通りなら、すぐ先でゴルフ場に出て、そこからは散策路を歩けるはずです。
しかし、その道路は別荘が建ち並ぶ中をウネウネと曲がりながら続くばかりで、全然どこにも出られません。しばらく歩いたあたりで地形図を確認して、当初の目論見よりも1本右側にある道に出てしまったと分かりましたが、この道でも問題はなかったので(距離的にはむしろ近道になっていたり)、そのまま前進を続けました。


道路を10分ほど歩いた頃、元々歩くつもりだった散策路の「こぶしの小径」と交差したので、ここからその道に入りました。ここまでの経路は、想定とは若干違ってしまいましたが、この先はもう迷う心配はなさそうです。
「こぶしの小径」は、細い沢沿いを進む清々しい道。あまり歩かれていない様子なのが気になりましたが‥‥。
案の定、途中には笹ヤブが出現して、しばらくの間は笹を掻き分けて進むことに。ヤブはこの1箇所だけでしたが、笹の葉が草露で濡れまくっていて、突破したらウェアがビショビショになってしまいました。
穏やかな区間では心が癒される景色も。この日は暑くて仕方なかったけれど、もっといい季節に歩いてみたい。
山道の合間で、別荘地内の道路を何本も横断しながら、緩やかに登り続けていきます。


最後に木段の急な登りを経て、別荘地の一番上の道路に出ると、そこが東急リゾートのトレッキングコースの入口でした。大きな標識が立つなど、登山口として目立った姿を想像していたら、意外にも控え目な佇まいです。
右側に写っているポストのような物の中に、コースの案内図が入っていました。


東急トレッキングコースに入って10分ほどで、行先が蓼科湖と案内される道が右から合わさりました。これが車道経由とかではなく山道で、かつまともに歩ける状況ならば、こちらを歩きたかったと思いましたが、地図に載っていない道ですし、帰宅後にヤマレコを確認しても記録がないコースのようなので、詳細は今も不明です。
最初はそれなりに急な傾斜の道が続きます。この日は物凄く気温が高かった上、このくらいの標高では涼しさなど全くなく、無風でうだるような暑さの中での登りに大汗が吹き出します。まだ序盤なのに体力的にも堪えて早くも足取りが重たくなり、最後まで歩き通せるか不安になりましたし、熱中症の心配も頭をよぎるほどでした。
酷暑に耐えて尾根筋まで登ると、ようやく弱いながら風が通り始めて、暑さが幾らか凌げるようになりました。
道の傾斜は、登るにつれて穏やかになっていましたが、上部では再び急な登りになってカラマツ林に入ります。


急な道を登り詰めると、見覚えのある分岐点に出ました。右から合わさってきたのは2011年に歩いた信濃路自然歩道で、ここから八子ヶ峰の西峰までの間は、その時と同じ道を進むことになります。
分岐点の少し東寄りには、茂みの中に埋もれるようにして、御料局三角点がありました。
分岐点は八子ヶ峰の肩にあたる地点になっていて、ここまで来れば残す登りはあとわずか。次第に景色も開け始めて、木立の間には時折、頂上部に広がる草原や、ヒュッテアルビレオの屋根が見られるようになりました。
進むにつれて景色はいよいよ開放的になって、正面には蓼科山がその堂々とした姿を現しました。
頂上直下で、蓼科山との鞍部にあるすずらん峠からの登山道を合わせれば、頂上まではあとひと息。


ヒュッテアルビレオが建つ頂上部に出ました。ここから先は日差しを遮る物が何もなくなってしまうので、建物が作ってくれた日陰で少し休憩していきます。
八子ヶ峰の頂上には、のびやかな草原がいっぱいに広がっていて、これからこの中を進みます。
少し通り過ぎてから、ヒュッテアルビレオを振り返りました。背後に見える八ヶ岳の南部は雲の中のようです。
ヒュッテから5分ほどの軽い登りで、八子ヶ峰の東峰に到着しました。ただ、ここがこの山の最高点なのに、なぜか標柱がポツンと1本立っているだけで、ほとんど山頂らしさが感じられない地点です。
この通り、標柱のほかには何もなく、周囲にも人が休めるような広さはありません。だから他の人達と同様に、私も写真を撮る間だけの滞在となりましたが、草原の植物保護にはなっているのかな(背景は蓼科山です)。


草原で良く見られた花々をいくつか。こちらはタカネマツムシソウでしょうか(自信なし)。
こちらはエゾカワラナデシコのようですね。このほかにハクサンフウロもたくさん見掛けました。
もうひとつ多かったものといえば、このトンボです。時には、彼らの大群の中を縫うように進むことも。
引き続き、大きく景色が開けた気分爽快の道を進みます。少し遠くには、霧ヶ峰や美ヶ原が見えてきました。


三角点ピークを越えた先で、八子ヶ峰の西峰に到着しました。東峰より若干低いにもかかわらず、明瞭に盛り上がっていて山頂然としているためか、一般的に八子ヶ峰の頂上と言えばこちらを指す場合が多いようです。
歩いてきた草原の道を振り返りました。その背景は、蓼科山(左)と北横岳(右)です。
八子ヶ峰西峰からの展望です。東側には間近に八ヶ岳の峰々が並んでいて、全部見えたらさぞかし壮観だったでしょうけれど、南八ツは稜線上に雲が纏わり付いていて、天狗岳より南のピークはハッキリしませんでした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
西側は、美ヶ原あたりまで見えていたのが精一杯で、残念ながら北アルプスは雲の向こう側でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南側では南アルプスも雲の中でした(南アは、朝に中央線の車窓から見ていた時点でも雲の中でした)。なお写真を縮小して不鮮明になってしまいましたが、中央付近に、本日のスタート地点である蓼科湖が写っています。


八子ヶ峰西峰から、2011年に歩いた白樺湖への道を見送って、東急トレッキングコースの続きを進みます。
5分ほどで着くショートコースへの分岐点あたりまでは、概ね草原状の中を下りました。
その後は樹林帯に入りますが、登ってきたコースに比べるとこちらは木陰が少なくて、下りなのに少々暑苦しかったです。また所々で傾斜がやや急になって、特に上部はあまり快適な下りとは言えなかったように思います。
しばらく進むと、建ち並ぶ別荘の脇を抜けるようになり、この頃には傾斜も緩んで歩きやすい道になりました。


かなり下って終点に近付いてくると、その手前に展望台への分岐がありました。
展望台とは名ばかりで、ベンチの先の眺めは樹木によって完全に遮られていました。
ベンチからの実際の景色はこの通り。設置当初は開けていたところへ、樹木が成長してしまったのでしょうね。
ここまで来ればゴールは目と鼻の先で、送迎バスの時間にも余裕があったので、ここでタップリと休んで、しっかり汗が引き、身だしなみを調えてから行動を再開しました(このあと高級リゾートホテルに入るので‥‥)。
なお、この「展望台」は、最新の案内図では「満月のベンチ」とされていて、現在は上空を見上げるスポットとして紹介するようになったようです(でも現地の標識が「展望台」のままなのは、紛らわしく感じましたが)。


「展望台」から1~2分も歩けば、コース終点の案内が現れました。
そこから短い階段を下ると、
東急ハーベストクラブ蓼科の本館エントランス前に降り立ちました。外にいると暑いので、館内に入って送迎バスを待ちましたが、施設の利用者でもないのに、ホテルの受付の方には親切に案内をして頂いています。
最後は東急リゾートタウン蓼科の送迎バスで、茅野駅まで運んでもらいました(駅前で降りたところです)。
リゾートタウン内では一切お金を落としていないので、無料の送迎バスを利用しても良いものやら判断が付きかねたのですが、同リゾートの送迎バスの案内ページに「トレッキングコース利用者」に向けた記載もあることから、少なくとも招かざる客ではなさそうだと思われたので、今回利用してみました。結果的に、ホテルの方も運転手の方も、明らかに登山だけをしに来たような姿の私に対して、ほかの客と同じように接して頂いたので、少なくともこの送迎バスが利用者を選ぶようなことをしていないのは確かなようでした。
とはいえ、そのことをこうして開けっぴろげに書いてしまうことで、何かしらの問題が生じなければという危惧はあるのですが‥‥(大した影響力もないブログなのを良いことに書いてしまいましたけれど)。
最後に、今回は東急トレッキングコースの中で最も長い距離のコースを選択したので、歩き始める時間を少しでも早めようと、行きは自力でコースまでたどり着く計画としていました。送迎バスの行きの便は、一番早いものでもお昼近い時間までなく、それでは遅いだろうという判断からです。
ただ、ここでは起終点の選び方によって、所要2~3時間程度のショートコースを設定することもできますので、その場合には往復ともに送迎バスを利用することが可能になると思われます。

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