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吾妻山・弘法山・権現山 [丹沢]

2021/10/06(水)

■第443回 : 吾妻山(140m)・弘法山(235m)・権現山(243m)


コロナが下火になってきて、極度に警戒する必要性が薄れてきたようなので、今回は久々に公共交通機関を利用して山に出掛けてきました。現在の状況が一時的なもので終わらずに、今後も続いてくれれば良いですね。

山をマトモに歩くことも、ほぼ半年ぶりのことになりますから、念のため登山というよりもハイキングに近いグレードの場所のほうが良かろうと、行先は欲張らずに丹沢前衛の弘法山・権現山を選んでいます。
近場でお手軽なだけに、このブログへの登場が5度目となる山々で、しかも 2019年7月 の時と同様、最もポピュラーなコースを何の捻りも入れずにそのまま歩くという、目新しさが何もない記事になりましたが‥‥。

 累積標高差(登り):411m / 距離:6.9km / 歩行時間:1時間55分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:2時間20分 

(往路)
古淵 05:36-05:40 町田 05:51-06:20 鶴巻温泉

(登山行程)
鶴巻温泉駅 06:30
吾妻山   06:50-06:55
弘法山   07:35-07:40
権現山   07:55-08:15
秦野駅   08:55

(復路)
秦野 09:06-09:43 小田急相模原 10:00-10:15 長久保


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

鶴巻温泉駅からスタート。念のため小田急線は各駅停車を選びましたが、それでも思いのほか乗客が多くて(早朝の下りなのに)、着席するとディスタンスが保てない状況が続き、本厚木までは座る気になりませんでした。
駅前の市街地を抜け、東名高速の下をトンネル(?)でくぐれば、登山口は間もなくです。
登山口。この民家の前で車道が終わり、その先が山道に変わって、奥の森の中へと入っていきます。


山道を歩き始めると、そもそもが低い山ですし、しかも尾根の突端あたりなので、ほんのひと登りですぐに尾根に上がり、反対側から登って来る「関東ふれあいの道」と合わさります。
ところで、結構手前からこの分岐点に立つ人の姿が見えていて、極力ほかの人が写り込むのを避けようと、立ち去ってくれるのを待ちながら牛歩の如くの歩みでのろのろと登っていたのに、全然そこを離れてくれません。
少々の膠着状態ののち、私が痺れを切らして追い付き、こんな写真を撮ることになりましたが、見ると動画撮影のために留まっておられたようで、その方にとってはむしろ私のほうが邪魔な存在だったのかもしれません。
尾根道の傾斜は基本的に穏やかで、権現山までは急な坂がほとんどなく、歩きやすい道が続いて快適です。
登山口から10分も登れば、吾妻山とされる地点に到着です。あずまやのほか、ベンチがいくつもあって、いつ来ても誰かしらが休んでいたりするこの場所も、平日の早朝だからか、珍しく無人でした。
方位盤があるので、かつては開けていたのかもしれないけれど、現在はこの通り、展望はほとんどありません。
ここは地形的にはピークでもなんでもなく、登り坂の途中に過ぎない中途半端な地点です。なのにここが吾妻山とされているのは、近くに立つ解説板によれば、日本武尊の伝承に因んでのことらしい。吾妻神社の碑も立っているので、この神社も日本武尊を祀ったものなのでしょう。


吾妻山を後にすると、そこがピークではなかった証に、その先にも登り坂が続いています。
その後は軽いアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を上げていきます。一旦下って登り返すと、矢倉沢往還への分岐点で、ここで「関東ふれあいの道」とは分かれます(あとで再び合わさりますが)。
すぐ先で、今度は「野仏の道」を左に分けます。とても雰囲気のいい道らしく、次はそこを歩いてみようかな。
連なるアップダウンはどれも小さなもので、勾配も緩やかですから、久々の山歩きでも快調に足が進みます。
送電線鉄塔の脇を通過。現在地確認には格好のポイントです。
ここでは、大山へと続いていく善波峠への道を右に分けます。弘法山へ向かっている私は左へ。
その先で車道に出ると、先程一旦分かれた「関東ふれあいの道」がまた合わさってきました。
車道はほんの少しかすめる程度で、またすぐに山道へ入ると、そこからが弘法山への最後の登りになります。
山頂の手前でもさほど急な斜面にはならず、引き続き気持ち良く登ることができました。


弘法山に到着すると、なんとこの山頂にも誰もいません。無人の弘法山なんて初めてのことで、少々意外な気分になりました(次の人が現れたのは小休憩を終える頃)。そして、山頂一帯をどなたかが掃き清めて下さった直後らしく、地面に落ち葉ひとつ見られないほど綺麗に整えられていて、とても清々しい心地で過ごせています。
弘法大師が修行したことから名付けられたと伝わる弘法山。釈迦堂・鐘楼・井戸などがある、小広くてゆったり寛げる山頂は、隅々まで丁寧に掃かれた清浄さに朝の爽やかな空気も相まって、心まで浄化されるようでした。
弘法大師像を祀った釈迦堂。元々弘法大師像と共に祀られていた釈迦如来像は、火災で焼失してしまったとか。


弘法山から先のエリアは、弘法山公園として整備されていて、遊歩道を歩けるようになります。でも私は足への衝撃が大きな硬い路面は好まないので、その脇に残された、身体に優しい土の道を下っていきます。
ひとしきり下ると、道幅の広い、ほとんど平坦に続く道に出ました。
そこは馬場道と呼ばれていて、昔周辺の農民が草競馬を楽しんだことに由来する模様。両側に桜並木が続いて、春にはピンク色のトンネルとなり、初夏なら紫陽花が楽しめたりもしますが、今の時期は何もないようでした。
馬場道が終わって遊歩道の登り坂に変わったら、この日の最高点となる権現山はもう、このすぐ先です。


遊歩道の階段を登り詰めれば、そこは権現山の山頂の一角で、まずは平和の塔が目に入ります。
山頂は開放感あふれる広場になっていて、左を向けば、小田急線の車窓からも良く見える展望台があります。
展望台へと向かいます。朝早いだけに、見渡しても片手で数えられるほどの人しかおらず、広場はとても静か。
展望台のそばには三角点があって、そこが最高点なのでしょう。そしてその脇には「関東の富士見百景」の碑が(碑のあたりで露光が調節されたのか、肝心の富士山が左上で空に埋もれた写真になってしまったけれど)。
いざ展望台の上へ。まともな山岳展望を見るのも久々ですし、好天にも恵まれて、期待に胸が高鳴ります。
夏の暑さがぶり返したようなこの日は、気温の高さゆえか空気がやや霞んで遠くまでクリアに見えなかったのが残念だったものの、スッキリと晴れてどの方角にもほとんど雲がなく、まずまずの展望を楽しめました。
まずは富士山から。左に箱根の山々、右には西丹沢の山々を従えて、貫禄すら感じられる堂々とした姿です。
富士山をアップで。手前の街並みは下山方向の秦野市街です。
富士山を中心とした西側のパノラマはこんな具合でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
箱根の山々(上のパノラマの左半分)を大きめにして撮ってみたものです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
北側には表丹沢エリアを一望です。展望台の標高が低いので、丹沢の核心部までは見通せないようでしたが。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
表丹沢の山並みを少しだけ大きく撮ってみました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
展望台には、このような展望写真がいくつか掲示されていて、すごく分かりやすかったです。
良く見ると、塔ノ山(この写真右半分のこんもりとした山)の左側に、うっすらとビル群が確認できました。ほぼピッタリ北東の方角で、どうやら相模大野駅と小田急相模原駅の周辺の建物っぽいのですが、いくらGoogleマップのフル3Dモードをグリグリしてもなかなか同じような見え方にならなくて、正確なところは分からないままです(でも、かなり似た感じの見え方にまでは迫れたので、きっと大きく外してはいないかと)。


展望を楽しんだら、秦野駅へ向かいます。すると、ここまでずっと緩やかだった道が、一転して急勾配の道に。
こんな木段が続いて、ガクンと高度を落としていきます。
ただ、下りはじめの木段はさほど長いものではなく、車道に降りたところで一旦は収まります。
車道をそのまま下る「関東ふれあいの道」と分かれて、車道の向かい側に続く山道を軽く登り返していくと‥‥
すぐ先にあるのが、ちょっとしたピークになっている浅間山です。
ここも居心地が良さそうですが、たいした展望もないですし、権現山で休んだばかりなので、スルーして先へ。
するとその先にはもう、穏やかな山道を歩けるような場所はほとんどありません。
あとは急降下の連続となって、市街地まで一気に下ってしまいます。
九十九折りの木段が長く続くので、ゆっくりと歩くことを心掛けて、なんとか下り切りました。今回のコースは、ここが急降下になるのを避けて、進行方向を逆向きにするほうが、身体に優しく歩けるような気がします。
車道に出たところが登山口で、「弘法山公園入口」の大きな標識が目立っていました。


その先はすっかり市街地に入ってしまい、車道ばかり歩いては味気ないので、水無川沿いの遊歩道を進むことにします。水無川の川辺に出たところが、ちょうど飛び石で渡れるようになっているので、そこを通って対岸へ。
水無川の右岸を進みます。ここまではずっと木陰を歩けて、時間も早かったですから、あまり暑さを感じなかったのに、この頃になると結構気温が上がっていて、強い日差しにもさらされ、最後に少し汗をかかされました。
川辺の遊歩道では、権現山の展望台では見られなかった角度から丹沢の山々を眺められました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
秦野駅に着いたのはまだ9時前。帰りも用心して、上りでは午前中に3本しかない各駅停車を選んだところ、混んでいた急行との差は歴然でガラガラに近い状況が続き、安心して過ごせたのでこの選択は大正解でした。

久しぶりの山歩きとあって、敢えて行程を軽めに抑えましたが、思いのほか以前と同じような感覚で歩けて、疲労感も後日の筋肉痛などもなかったので、結果的にはここまで慎重にならなくても良かったようです。

1時間弱程度のウォーキング(坂道の登り下りをそれなりに含めています)でも、毎日のように続けていれば一定の効果がある、ということなのでしょうか。これならもう少しガチ寄りの登山でも大丈夫そうですし、願わくばコロナがこのまま落ち着いて、遠くへのお出掛けを再開できれば行先の幅も広げられるのだけれど‥‥。

タグ:丹沢
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天狗山・三栗山・牛松山 [丹沢]

2021/04/23(金)

■第439回 : 天狗山(190m)・三栗山(240m)・牛松山(282m)


今回は、東丹沢の前衛も前衛、相模原市と愛川町との境界尾根にあたる三栗山ハイキングコースを、プチ縦走してきました。山名を持つ場所に出掛けたのは、昨年10月の南高尾山稜以来で、約半年ぶりのことになります。

縦走したとはいえ、全長は4kmに及ばず、標高も最高峰の牛松山でも282mという、短くて低い尾根道ゆえ、ほとんど無名で私自身もつい最近までその存在を知らなかったほど。でも存在を知った途端、自宅から最も近い距離の山に一躍のし上がり、自転車でアクセスする山としても好都合だったので、早速出掛けてきたのでした。

 累積標高差(登り):457m / 距離:11.4km / 歩行時間:3時間10分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
自宅-自転車移動(約10.3km)-高田橋(花と芝生の広場)

(登山行程)
高田橋    10:50    (花と芝生の広場)
梅沢バス停  11:15
天狗山    11:30-11:35
三栗山    11:45-11:50
牛松山    12:40-13:00
上三増バス停 13:35
三増バス停  13:50
梅沢バス停  14:05-14:10
高田橋    14:35    (花と芝生の広場)

(復路)
高田橋(花と芝生の広場)-自転車移動(約10.3km)-自宅


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

さて、冒頭で自宅から最も距離が近い山だと書きましたから、単純に考えれば自転車でのアクセスもこれまでよりは楽になりそうなものですが、走行距離を短く抑えられる一方で、途中にこれまでずっと避けてきた急坂がある(しかも3箇所も)のが不安要素でした。そこで、自転車区間については 先週に試走 を行っておりまして、無理なく往復できそうなのを予め確認しておくという前準備を経て、本日の山行となっています。

相模川に架かる高田橋が今回のスタート。「花と芝生の広場」のあたりに自転車を停めて歩き始めました。
これから向かう対岸の山並みを、「花と芝生の広場」越しに眺めます。中央奥あたりが三栗山です。
「かながわの橋100選」に選ばれている割に、あまりそそられる外観ではない高田橋。でも隣り合う橋が、下流側は約3.5km離れた新昭和橋まで、上流側に至っては約6km離れた小倉橋までないので、交通量は多いです。
先週試走で来た時には渡らなかった高田橋を渡って、相模川の対岸へ向かいます。


相模川を渡ると愛川町に入って、以降はすべて愛川町内を歩くコースになります(山道になっている三栗山ハイキングコースの区間は相模原市との境界尾根に当たりますが、相模原市側にはほとんど入らなかった模様)。
すぐに小沢バス停を通過したら、まずは次の梅沢バス停まで、バス停1区間分を歩きます。
でもその1区間が結構長くて、しかもずっと登り坂が続くのでした。ここを自転車で上り下りするのが大変そうだったからというのが、自転車での行程を高田橋までにしておいた理由だったりします。


車道で70m近くを登って、梅沢バス停に到着。すぐ脇の入口から、霊園の相模メモリアルパーク内へ入ります。
霊園内に入っても、まだまだ登り坂は続きます。
相模メモリアルパークの東側には洋風の公園墓地が広がっていて、その中に入ると景色も開放的になりました。
東丹沢の山々を一望するここからの眺めが、この日のコースから見られた景色の中で一番でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに霊園内の坂道を上へ。最初に登る天狗山は写真右側の森の奥ですから、もうそのすぐ下まで来ています。
途中にあったトイレを、お墓参りの人に混ざって有難く使わせて頂きました。
霊園の最上部まで登り詰めて、この先を右に入ったところが‥‥、
三栗山ハイキングコースの「南側登山口」でした。ここから山道に変わります。


いざ登り始めてみたら、登り坂はなんと、上の写真の登山口からすでに見えていた範囲までしか続きません。
だから、ものの1~2分であっという間に稜線上の分岐点へ。登山口の時点で天狗山の直下まで来ていたので、当然のことなんですけれど、登りの大部分が山道が始まる前に終わっていたなんて、あっけなさすぎます。
分岐点を右に折れて、まずは天狗山へ向かいます。マイナーなコースに不釣り合いなほど道幅の広い山道は、分岐点から先になるともうほとんど登ることもなく、ほぼ平坦に進むばかりでした。


縦走の1座目となる天狗山は、広場というにはやや手狭なスペースに、石碑がひとつ建っているだけでした。
それは「天狗松跡」の石碑で、かつて天狗松という大きな松があったと記されています。でもほかに山名標などは一切なく、道標にも「天狗松」としか書かれていなかったので、ここを山と呼ぶかどうかは異論もありそう。
もしここを山と捉えるならば、石碑の小広場は山頂ではなく、もう少し高い地点がすぐ脇にありましたが‥‥、
微かな踏み跡を追って最高点っぽい場所まで行ってみても、そこはただの藪でしかなくて、収穫は皆無でした。
また石碑の反対側に立派な石段が続いていましたが、何も情報がなくて、その道が繋がっている先も不明です。


来た道を引き返したら、先程左から上がってきた分岐点を見送って、尾根道を直進します。天狗山から牛松山の少し先まで続く尾根は、相模原市と愛川町との境界になっていて、右側が相模原市緑区、左側が愛川町です。
すると、断続的に割とキツめの登り坂が現れて、ようやく山登りをしている気分になれました。
そうして登り詰めた小ピークの少し先が、縦走2座目の三栗山です。
ただここも、標識が立っているのは小ピークを過ぎて3~4mほど下った地点ですし、標識の現在地名も「三栗山見晴台」となっているだけなので、ここを「三栗山」という名前の山とみなせるのかは微妙かもしれません。
念のため、通り過ぎてきた小ピークに戻ってみても、その周囲にはやはり何もなく(道の脇で地面に埋まりかけた3つの切り株が元々はベンチだったようにも見えるものの、想像の域を出ません)、「三栗山」という名前が特定のピークを指しているのか、このあたり一帯の山の連なりを総称しているのかは分からずじまいでした。
標識から少し下がった場所にはベンチが置かれていて、そこが見晴台なのでしょう。でもこの時期は木々の葉っぱに邪魔をされて、満足な展望がなかったので、ここからの景色を楽しむならば、寒い時期に限るようです。


三栗山見晴台より先になると、尾根上には短い間隔でいくつもの小ピークが連なっていて、地形図から読み取れるイメージの通りに、小さなアップダウンが繰り返されるようになります。
少し気になったのは、所々に急な傾斜が現れても、道はほぼ自然の形のままで、ジグザグを描いたり階段が設置されていたりということがないため、しばしば急坂を登り下りさせられることです。山歩きに慣れた人なら全く問題にしない程度の傾斜ですが、もしも墓参に来た人が、墓地のすぐ隣にハイキングコースがあるからついでに行ってみようという軽いノリで入って来た場合に、トラブルを招きかねない状況にあるように感じられました。
しばらく進むと、道の右側が開けてゴルフ場が現れました。これも地形図から読み取れていた通りの展開です。
ゴルフ場のグリーン越しに相模原市中心部あたりの街並みが見え、その先には都心のビル群が霞んでいました。
ゴルフ場脇の明るい道を歩く区間が少し続いたのち、補助ロープが下がる急坂を登ったら、道は再び森の中へ。
地形図の247m標高点まで来ました。この小ピークが、ここまで歩いてきた尾根の一番高い地点になります。
でもそこには小さな杭が埋まっている以外には何もなく、全くの無名峰だったようです。
247mピークを過ぎると道は下る一方になって、この先で尾根が一旦途切れる形になります。最後だけは階段道に変わって、眼下にゴルフ場の駐車場が見えてきたら、山道を歩けるのもそこまで。
駐車場に下りる手前が、三栗山ハイキングコースの「北側登山口」でした。
動物除けの柵を開閉して、ゴルフ場の駐車場に入ってから、下ってきた階段道を振り返りました。


大相模カントリークラブのクラブハウス前を通り抜けます。
すぐにゴルフ場の外に出たら、しばらくは一般の車道を歩くことになります。
車道歩きの区間では、道標が牛松山への道案内をしてくれました。
途中で車道に分断されていても、牛松山までが一体となって三栗山ハイキングコースとされているようです。
ゴルフ場越しに、最後に登る牛松山を眺めました(写真中央)。山頂のすぐ脇がゴルフ場なのが分かります。
車道歩きはここまでで、道標に従って動物除けの柵の向こう側に入ると、奥に見えている三増公園の陸上競技場からの道と合わさります。ここが牛松山の実質的な登山口ということになるのでしょう。
上の写真とほぼ同じ地点です(ただし動物除けの柵の向こう側)。ここでは牛松山を示す2本の道標が別々の方向を指していて、少々分かりにくくなっていますが、柵に沿って奥へと続くのが、牛松山への道でした。


左手に霊園を見ながら、山道を歩き始めます。牛松山に登ったあとは、霊園の反対側(写真左上)に下る予定。
やがて登り坂に変わります。現在地の標高が200mちょっとですから、牛松山までの標高差はほんの80mほど。
途中にはやや草深い区間も。ここはこれ以上季節が進むとヤブっぽくなってしまいそうですね。
右側にゴルフ場が迫っていて、ずっと柵が続くのが無粋な感じですし、境界の植え込みで見通しもききません。
上部は階段状の道が続きますが、この階段は段差が小さく抑えられていて、苦しい登りではありませんでした。


縦走最後の3座目となる牛松山に到着しました。
「牛松跡」の石碑が目立っています。最初に登った天狗松と同様、ここにも牛松と呼ばれる松があったらしい。
ここは上空が開けていて明るく、ベンチもあって、縦走してきた3座の中で唯一、寛げる雰囲気の山頂でした。
解説板によると、ここではかつて「山遊び」という民俗行事が行われていて、「牛松跡」の石碑もそれを語り継ごうと建てられたものらしい。ところで、国土地理院作成の地形図が牛松山の標高を282mとしているのに対して、この愛川町の解説板では284mとなっていて、標高値が割れています。ただ、同じ国土地理院のデータでも、数値標高モデルでは284m台の値を持っているので、実際には284mくらいあるのでしょう。
牛松山からは橋本駅周辺の街並みを眺められました。また、このさらに右側には都心方向や横浜方向も望めましたが、いずれも遠方は霞んでいてビル群がうっすらと見えていた程度だったので、写真は割愛します。


さて牛松山からの下りは、登山口の分岐点まで戻ってから三増公園に向かえば、問題なく歩けることが明らかです。でも牛松山の反対側にも尾根道が続いていて、下り始めが階段になっているなど一旦は整備されたコースであることが窺えますし、道の明瞭さからもそこそこ歩かれているっぽく見えたので、そちらに進んでみました。
すると、しばらくは明瞭な道が保たれて、アップダウンも少なくほぼ平坦なため、割と快適に歩いて行けます。
しかし、右手に続いていたゴルフ場の柵が消えたあたりから、道は細くなり草も繁茂してきて、次第に怪しげな雰囲気に。それでも構わず進んでいると、さらに倒木も増えてきて、もうほとんど歩かれていない様相でした。
ここが、市町境の尾根道をさらに北上するか、南の小尾根に折れて霊園に向かうのかの分岐点です。尾根道の続きは、途中で道が不明瞭になることがネットの情報で分かっていたので、左折する霊園への道を選びましたが、その道も情報がほとんどなくて様子が分かっておらず、この先は少々不安に感じていた区間でした。
すると、すぐに左手に「さがみ野霊園」が見えてきて、容易にその中に入れると分かったのが安心材料だった一方で、進もうとしていた尾根道は写真右半分のヤブに埋もれていました。そして一旦は踏み跡を追ってヤブに突入してみたものの、いくらも経たないうちにそれ以上進むのが困難になって、結局ここに戻って来る羽目に。
仕方なくここを通って、あとは霊園内を進ませてもらうことにしたのでしたが‥‥、
でも、また尾根上に復帰できそうな場所があったので、ここから再び尾根に上がってきました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、歩いたコースを表示します。
ただ、尾根上に戻ってはきたものの、もはやそこには踏み跡すらなく、全く歩かれていないことが明白です。ここはまだ木々が疎らで草ヤブもなく歩きやすかったのですが、こんな調子がどこまで続いてくれることやら。
次第にヤブっぽくなる中、「文化十二乙亥年」と刻まれた石柱と祠を発見。1815年に当たるようで、祠の文字は「山王大権現」と読めるような‥‥。今は通る人もないこの場所が、かつては信仰の地だったのでしょうか。
進むにつれて歩きにくさは増すばかりですし、道のない所を歩いていてもあまり楽しくもないので、次に霊園の敷地が近付いてきたこの地点から、再び霊園内に入らせて頂くことにしました。


てなわけで、山歩きと言えそうなのはこのあたりまでとなりました。
そもそもがあまりに無名な山で、ここを繰り返し訪れたなんて話になるとほとんど見たことがなく、冒頭に書いた通り実際に歩く距離も短ければ標高も低いので、正直なところ多くを期待せずに臨んだのでしたが、道の整備状況はまずまずで(最後に勝手に未整備のコースに入った区間を除けば)、それなりに楽しんで歩けました。
とはいえ特段の見所がある訳でもなく、展望とかも平凡かつ地味でしたし、途中で一旦ゴルフ場に下りてしまうのも今ひとつでしたから、歩くこと自体が好きな人でなければ、あまり魅力を感じないコースかもしれません。
そんなコースを平日に訪れたからか、結局最初から最後まで自分以外のハイカーを全く見掛けませんでした。

あとは「さがみ野霊園」内の道路を下ります。霊園の反対側には、先程までいた牛松山が見えていました。
「さがみ野霊園」から一般道に出たら、最後は長い車道歩きでスタート地点の高田橋へ向かいます。
すぐに左手に三増公園の陸上競技場が現れます。ここではトイレが利用できました。
ハイキングコースにいる間、市街地が広がる東側の展望地が若干あったのに対して、西側の眺めはずっと皆無だったのですが、コースの西麓に下ってきたことで、西側にある東丹沢の山を少しは見られるようになりました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
県道65号線に出たところにあったのは上三増バス停。ここから本厚木駅へのバス(正確には厚木バスセンターまでしか行かないけれど)が日中は毎時2本出ていて、ちょうどやって来たバスが折り返しの準備中でした。
しばらく退屈な県道歩きが続きます。歩道がきちんとあって、安心して歩けるのがせめてもの救い。
三増バス停を通過。このあたりでバスに抜かれました。
愛川ハイテク団地入口バス停まで来たら、その少し先(ちょうど水色の車が写っているT字路)を左折します。
最初に訪れていた相模メモリアルパークは、ここが正面入口。はじめに登った2座をきれいに眺められました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
相模メモリアルパークの正面入口脇には、ハイキングコースを案内する道標も立っていました。
梅沢バス停まで戻ってきました。もし交通機関として路線バスを利用して、ここを起終点としていた場合は、2時間50分で周回してきたことになります。
往路ではバス停の手前から霊園内に入ったので分からなかったけれど、なんと待合所にあったのは座り心地の良いソファー! これは珍しいのでは? 車道歩きで少し疲れていたので、ここで小休憩にさせてもらいました。
長い坂道を下って、高田橋まで戻ってきました。橋を渡ればゴールです。
高田橋周辺の散策しかしなかった先週と比べて、さすがに登山後となる今回は帰路で自転車を漕ぐ足が少し重たくはなったものの、最後まで割と普通に走れて、すんなりと帰宅できました。ただ、帰宅後は結構グッタリしてしまったので、やはりコンスタントに山を歩いていた頃よりも随分と体力が落ちているのは否めないようです。

ということで、自転車で快適に走れる季節になったことですし、また山に行く頻度を上げなくてはと思っているところです。とはいえ、多少なりとも目新しさを感じる行先の用意は1つしかなくて、あとは昨年と同じようなコースを歩くしか手がなさそうなのが苦しいところ。本当にいつまでこんな状況が続くのでしょうか‥‥。

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権現山・弘法山・吾妻山 [丹沢]

2020/04/03(金)

■第427回 : 権現山(243m)・弘法山(235m)・吾妻山(140m)


このところ1ヶ月以上、山歩きを控えていたわけですが、新型肺炎の流行は長期化の様相を呈していて、どこかで折り合いを付けて両立できないかと模索したくもなってきました。
食料や日用品の買物や、近所の公園での軽いジョギングなど、最小限のお出掛けは毎日のようにしているので、感染リスクをそれらと変わらない程度に抑えて山にも出掛けられたらと思ったのです。
出掛けたからといって、誰に会うという訳でもなく、常に1人だけで行動し、むしろ他人には近付かないようにして、自らが伝染すことも、周囲から伝染されることも、極力抑えるよう努めることは言うまでもありません。

ただそうなると、マイカーを持たない身としては、公共交通機関の利用を避けられないのが最大のネックになってしまうのですが、短距離の移動にとどめた上で、利用者の多そうな路線や時間帯を外すように考えて、まずは平日の昼間に、自宅から最も近い山の1つである弘法山の界隈を歩いてみることにしました。

 累積標高差(登り):399m / 距離:7.9km / 歩行時間:1時間50分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
市営斎場入口 11:09-11:20 相模大野 11:26-11:58 秦野
秦野 12:15-12:26 弘法山入口

(登山行程)
弘法山入口バス停 12:30
権現山      12:55-13:05
弘法山      13:15-13:30
吾妻山      14:05-14:15
矢倉沢往還降下点 14:30
善波バス停    15:10

(復路)
善波 15:34-15:58 伊勢原 16:01-16:19 相模大野
相模大野 16:30-16:40 市営斎場入口


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

小田急線の秦野駅で路線バスに乗り換えます。秦野駅からスタートして鶴巻温泉駅へと(またはその逆)、駅から駅へ歩くのが弘法山の最もポピュラーなコースなのですが、そこはもう何度も歩いていることに加えて、なるべく空いているコースを選ぼうと、人が少なそうな登山口へ向かうことにしました。
思惑通り(というか想定した以上に)、電車とバスは空いていて、電車であればロングシートの両端にそれぞれ1人ずつ座っているような具合でしたから、人と人との間隔を十分に取って乗ることができました。
とはいえ、そこまで空いていたのは、大多数の方が外出を自粛されているからにほかならず、そこに私のような者が次々と現れれば途端に感染リスクが上がって、自粛されている方々の心掛けを無にしてしまうのは明らかです。多くの方々の自制心に甘える形でしか、今回の行動が成立しなかったことは肝に命じておくべきでしょう。

弘法山入口で下車したのは、私を含めて2人だけでした。正面が弘法山ですから、すぐに登れてしまいそう。
車道を少し登ると、加茂神社の境内では桜が満開でした。ここでは弘法山への道標が左を案内していますが、それだと権現山―弘法山―吾妻山という縦走路の途中に出てしまうので、まずは権現山を目指して右へ進みます。
なので、しばらくは車道歩きになって、登っていることを意識させられない程度の緩やかな勾配が続きました。
途中の展望地まで来ると、駐車スペースがあるほか、弘法山から直接下ってくる道もあるので、何人かの姿が。
そこからは、西丹沢の低いあたり(高松山とか)が眺められた程度で、あまりパッとしなかったのですが‥‥。
車道をもう少し先まで進んだら、さらに景色が開けて丹沢の山々を広く見渡せるようになりました(右端あたりに写っている車が何台か停められている場所が、ベンチが置かれていた展望地です)。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに進んで弘法山公園が近付くと、満開の桜が見られるようになりました。斜面の下方には、公園内ではないため規制されていないからか、レジャーシートを広げた家族連れの姿も(人が通らない場所ではあるけれど)。


ほどなく右手に浅間山駐車場が現れれば‥‥。
その反対側に登山口があるので、そこから権現山に取り付きます。
木段ばかりの登山道も、標高差が小さいので距離は短く、すぐに行く手には頂上に建つ展望台が見えてきます。
5分も登れば、もう頂上に建つ展望台が目前でした。


権現山の頂上に着きました。桜は満開のピークこそ少し過ぎた頃合だったものの、まだ十分に見頃です。
こんなご時世の平日とあってか人出は少なくて、ほかの人との距離を保ったまま歩き回れたのも幸いでした。
三角点は展望台の近くに。「関東の富士見百景」に選定された展望台も、人が少なかったので登っておきます。
残念ながらこの日は空気が澱んでいて西の方角には雲も多く、富士山は全く見られませんでした。
それでも、箱根や西丹沢の山々まではどうにか見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
その一方、東丹沢のあたりは雲もなくスッキリと眺められました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
南の相模湾上にはうっすらと伊豆大島も(肉眼ではこの写真よりもずっとハッキリ見えていた印象です)。
展望を楽しんだら、弘法山公園内を通って、2つめのピークとなる弘法山へと向かいます。


弘法山公園内は遊歩道が整備されていて、特別な装備や格好をしていなくても安心して歩くことができます。
馬車道まで降りてくると、ここからはほぼ平坦な道に変わります。
しばらくの間、桜のトンネルを楽しんで進みます。この時期は夜間のライトアップも行われているようですね。
馬車道も人出は少なめで、引き続き感染を危惧するような状況には全く遭遇しなくてすみました。
桜は遊歩道沿いだけでなく、斜面側にも広がっていて、結構な本数になるようです。
馬車道が終わると、はじめにバスを降りたバス停方面に下る車道を分けて、弘法山への道に入ります。
弘法山の手前で、道は遊歩道と山道に分かれるので、迷わず山道へ。
遊歩道と山道はすぐ近くを並走しているだけなので、見える景色はほとんど変わらないのですが、やはり土の感触のほうが心地良いだけでなく足腰にも優しいですし、ほとんどの人たちが遊歩道を行き来するので、なによりこの時期は、会話しながら遊歩道を歩く家族連れなどと時折すれ違うのを避けられるのもベターでした。


弘法山の頂上まで、権現山から10分ほどしかかからずに到着です。
ここも人の数は疎らでしたし、やはり皆さんほかの人との距離に気遣いながら動かれている様子でした。
大きな桜の下には釈迦堂があります。
釈迦堂には弘法大師像が祀られていて、ここが弘法大師の旧跡であることが、山名の由来なのでしょう。
ほとんど展望がない中で、樹木の間に三浦半島と江ノ島が見えていました(権現山からも見えていたのかも)。
上の写真は縮小したら私でも分からなくなったので、三浦半島と江ノ島のアップを改めて。


弘法山を後にしたら、次は吾妻山を目指します。公園として整備されているのは弘法山までなので、ここから先はずっと山道を歩けるようになります。
やはり山道を歩くのは気持ちが良いですね。しばらく忘れていたこの感覚を久しぶりに思い出しました。
新緑もちょうど美しい時期で、気持ち良さも倍増です。これからも山を歩き続けたいと、改めて思いました。
鞍部まで下ったところで一旦車道をかすめて、さらに続きの山道に入ります。弘法山から先の区間は、花見だけの人が入らない分、歩く人も少なくなったようで、時折すれ違う人と会う程度になりました。
ただ、家族連れが家族単位で行動するのは当然としても、中にはそうでなさそうな人たちがグループで歩いている様子も散見されて、少々首を傾げたくなりました。ま、私自身の行動とて五十歩百歩ではあるのですが‥‥。
元々低い山である上に、ここは縦走路のアップダウンも軽め。楽に歩けるから歩く楽しさも存分に味わえます。
時折現れる登り坂も傾斜が緩めで距離も短いので、体力的にきつく感じる箇所がほとんどないのです。
しかも、吾妻山のほうが弘法山よりも低いので、進むにつれて下りの割合のほうが多くなってきました。
矢倉沢往還へ下る道の分岐点まで来ました。ここから吾妻山を往復したら、最後にこの分岐道を下る予定です。


先程の分岐点から5分ほどで、吾妻山に到着です。
この時期に来たのは初めてですが、ここにも何本か桜の木があったのですね。割といい雰囲気でした。
弘法山方面から来た人たちが次々と鶴巻温泉駅へと下っていく中、私は休憩を終えたら来た道を引き返します。


先程の分岐点まで戻ってきました。ここから矢倉沢往還へと下ります。
すると、畑地になっている私有地との境界を進むようで、右側にはずっと柵が続きますし、左側も鬱蒼とした森がすぐ近くまで迫っていて、狭くて居心地の悪い道になりました。「関東ふれあいの道」の区間なのに‥‥。
そんな道も10分とは続かず、ほどなく車道に突き当たります。その道が矢倉沢往還、かつては東海道の裏街道的な役割を担い、大山街道の名でも親しまれた由緒ある道で、前から何かの折に歩きたいと思っていたのでした。
分岐点を振り返りました。左奥から山道を下ってきたところで、ここを鋭角に折れて右奥へと進みます。


矢倉沢往還には、馬頭観音など古そうな石像が並ぶ、長い歴史を感じさせる風景もあるにはありますが‥‥。
簡易舗装されて、現代の車道の雰囲気にすっかり染まり、期待していたほどの情緒は感じられませんでした。
少し進むと、右側が畑地に変わったことで、北側の景色が開けます。が、なにぶん標高を下げ過ぎていて‥‥。
高取山や聖峰がある方角なのに、それらが前山に隠されて、名のある山が何も見えていないのが残念でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
その後も所々で舗装が途切れるものの、基本的には舗装された道が続きます。
途中で何度か集落側へ下る道が分かれていて、この分岐点から先は、ここまで矢倉沢往還を辿ってきたGoogleマップのストリートビューが右へ下ってしまうため、事前には道の様子が分からなかった区間になります。
その先で人家が何軒か並ぶ一角を過ぎると、道が未舗装になるなど、ちょっと雰囲気が変わりました。
そしてこのあたりなどでは、もしかすると往時の佇まいがかなり色濃く残されているのかも、と感じました。
しかし風情のある道は長くは続かず、矢倉沢往還を辿れるのもここまでで、「関東ふれあいの道」は右へと分かれます。直進方向も立派な道に見えますが、標識によれば通り抜けはできないとのこと。
国道が近付いてくれば、今回のコースも終わりが間近。時間に余裕があったので、原っぱで道草を食いました。
最後に交通量の多い国道246号線を渡るのが、ちょっと難易度高めでした。でもこの時は交通量が多すぎたのか、渋滞していてノロノロ運転だったので、むしろ渡りやすいほうだったのかもしれません。
善波バス停で待つのは、平日にしか運行されず、しかも1日わずか3往復だけという超過疎ダイヤの路線バス。案の定、バスを待つ人は私のほかに誰も現れませんでした。


さて、私もこれまで1ヶ月以上は自制する側に徹していたわけですが、この日は外出を試みるに至りました。
今後も時には再び、近所への毎日のお出掛けよりも少し余計に羽を伸ばした外出をしたくなることがあるかもしれません(もちろん、誰にも会わない単独行動とし、他人との距離感も保つことが大前提と考えます)。

そこで最後は余談になりますが、最新の研究によれば、人々が外出を2~3割自粛する程度では感染拡大を全く抑えられないのに対して、8割の人々が自粛すれば流行を終息に向かわせられるとのこと。
であれば、緊急事態が宣言されて全面的に外出自粛が要請されるような事態になったとしても、例えば自動車のナンバーで交通量を抑制する時のように、マイナンバーの最終桁が日付の1の位と同じ数字の人だけは外出を許容するとかにすれば(31日だけは例外的に全員で自粛かな)、単純計算で人出は平時の1割に抑えられ、外出自粛要請の有効性があまり損なわれずに済みそうなので、検討に値するのではないでしょうか。

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