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JR山田線「平津戸駅」に、停まる列車がなくなった?! [雑感]

2022/04/18(月)

【平津戸駅】(2014年7月26日撮影)

JR山田線の平津戸駅といえば、2014年7月に早池峰山に登った折、下山後に立ち寄った思い出のある駅です。
当時から停車する列車は少なくて、上りは1日3本、下りは1日2本だけ。朝6時の上りが出たら次は11時間後で(日中は通過する快速ばかり)、下りに至っては17:42発がなんと始発(2014年当時)という惨状でした。

ところが2022年3月のダイヤ改正で、全列車がこの駅を「通過」すると発表されていたのです。

2022年2月9日
東日本旅客鉄道株式会社
盛岡支社

山田線「平津戸駅」の全列車通過について

東日本旅客鉄道株式会社盛岡支社では、ご利用が極めて少ない山田線「平津戸駅」について、2022年3月12日(土)のダイヤ改正より全列車を「通過」といたします。
【JRのプレスリリース】(PDFを筆者がテキスト化)

「JR時刻表」を見ると、なるほど、駅としては掲載があるのに、全列車が通過(レ印)となっていました。
↑快速はともかく、赤でマーキングした普通列車さえも通過して、平津戸駅に停まる列車が1本もない!

山間部に位置しているこの駅は、1日の平均利用者数が1人未満という状況が長らく続いていて、列車を停めなくても大きな影響はないと判断されたのでしょう。

利用低迷の要因としては、沿線住民がほとんどいない(現在は駅から400mほど離れた集落に5世帯が居住するのみ)ことに加えて、山田線と同じ区間をほぼ並走する長距離路線バスが充実していることが挙げられます。平津戸駅の近くには平津戸バス停があり、その路線バスが現在も平日5往復、土休日は3往復が利用できる状況で、代替交通が確保されていることも、全列車通過を後押ししたと言えそうです。

実際のところ私も、2014年7月に早池峰山から下ってきてこの駅に着いた時は、盛岡行の列車に乗ろうとすると2時間以上待たされるタイミング。片やバスの方は、平津戸バス停に停まる便が当時は1時間に1本以上あって利便性が段違いでしたから、20分待つだけで乗れるバスの方を迷わず選んでいたのでした。
【当時の平津戸駅の時刻表】さすがに14:50に着いて、17:01発は待てず

なお3月のダイヤ改正では、北海道・東北地方合わせて9駅が廃止されたのに対して、平津戸駅はその中に含まれず、営業休止という中途半端な状態になるのだとか。廃止にすると、駅舎の撤去をはじめ、路線図や案内等の更新が広範囲に及び、コストがかかるためと言われていますが、この駅だけ扱いが異なる理由は不明です。

ともかく、休止駅となったことで、入口が封鎖され、もう駅構内には入れないようです(写真は拾い物)。
駅構内の封鎖は甘々だけれど、駅舎(というか待合室)はドアが施錠されて完全に入れない模様(同上)。
※でも室内には、最新の時刻表(全ての時間帯が空欄という、なかなか見られない代物)が律儀に掲示されていて(規則上の義務らしい)、この写真でも中央下寄りに写っているのがそれっぽい。
だから登山帰りに駅舎に入れたのも、今となっては貴重に。椅子が4席あるだけの、ささやかな建物でした。
【平津戸駅の待合室】(2014年7月26日撮影)

日頃から公共交通利用で山に登っていて、バス路線の廃線には多々触れてきたけれど(同じ要領ではもう登れなくなっている山も少なくありません)、東京からの日帰りが主体で泊りがけの遠征を稀にする程度では、鉄道の廃線や廃駅を目の当たりにする機会はこれまでありませんでした。

でも今回は珍しく、訪れたことのある駅が廃駅(に限りなく近い状況)というのを知って、懐古がてら記事にしてみた次第です。ローカル色あふれる、鄙びた佇まいが旅情をそそる、味のある駅だったと思います。
【平津戸駅】(2014年7月26日撮影)

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