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岩戸山・小渕山・鷹取山 [高尾・陣馬]

2022/06/02(木)

■第453回 : 岩戸山(377m)・小渕山(350m)・鷹取山(472m)


この日の行先は、神奈川県相模原市の最北部(山梨県境スレスレ)にあり、JR中央線側から見て陣馬山や生藤山の手前に位置する低い山並みです。
巡ってきた3座は、名山が揃う高尾・陣馬エリアではややマイナーな存在ですが、登山道は良く整備されていますし、藤野駅から楽に歩いて回ることができるので、お手軽なハイキング向きと言えるでしょう。

 累積標高差(登り):662m / 距離:8.5km / 歩行時間:2時間55分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:51-06:13 八王子 06:16-06:23 高尾
高尾 06:30-06:42 藤野

(登山行程)
藤野駅     06:50
藤野神社    07:00-07:05
岩戸山     07:25-07:35
小渕山     07:55-08:00
鷹取山     08:50-09:05
(上小渕登山口) 09:35
(小渕交差点)  10:00
藤野駅     10:20

(復路)
藤野 10:43-10:55 高尾 10:56-11:02 八王子
八王子 11:09-11:21 橋本 11:24-11:35 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

JR中央線の藤野駅からスタート。平日の朝7時前ですから、まだ人の姿は少なくて静かな駅前でした。
駅東側の踏切を渡ったら、すぐに陣馬山へのコースから外れて隣の細い道に入り、中央道の下をくぐります。
中央道をくぐった先に「小渕ふれあいの森」の道標が。知らない名前だったので帰宅後に調べたら、最初に向かう藤野神社の周囲にちょっとした散策路がいくつかあったようです(でも情報が少なくて詳細は不明)。
拾い物の案内図を こちら に置いておきますが、登山道になっている「パノラマコース」と「つつじコース」以外はほとんど歩かれてなく、手入れもされていない様子で、どうやら整備不良のコースと化しているらしい。
すぐ先のT字路には藤野神社や鷹取山への道標。その通りに左折し、直後の地蔵広場への分岐は見送りました。
坂道を上がっていくと、最初のカーブにもまた道標があって、ここから「サクラのコース」が分かれていました。入口付近を見てみた限りでは、藪っぽくなっていてあまり人が入ってなさそうな怪しげな雰囲気でしたが。
もう少し登ると、今度は石段へと続く道が分かれて、鳥居も見えてきました。藤野神社の参道なのでしょう。
ただその石段、鳥居の前後こそありきたりな感じですが、その先でえげつない急勾配になるようです。
鳥居のすぐ先に分岐があって、ここから登山道へ直行すれば、急な石段は登らずに済むようでしたが‥‥
藤野神社にも寄りたかったので、頑張って石段を登りました。ただ急なばかりか道幅も激狭で、段の幅まで小さいから足を斜めに置かないと安定して立てず、そんな状況で結構な長さを登らされて、高度感が苦手な人にはかなり厳しそう(登り切って振り返ると、もう真下に落ちるような角度に見えて、下るのなんて酷かも)。
藤野神社は石段を登り詰めた小ピークに鎮座していました。周囲は木々に覆われていて、展望はありません。


藤野神社に軽く手を合わせたら、社殿左手の山道を緩やかに下ります。神社のある小ピークが、すでに岩戸山~小渕山~鷹取山と続く尾根の延長上にあったので、ここが尾根歩きの始まりでもありました。
軽く下ると、先程石段の登りしなで見送っていた登山道が合わさってきて、そこからは登り返しに。
適度な間隔で道標が立ち、随所にある分岐点での道案内も万全で、道は良く整備されています。ただ尾根道とはいえ、道が尾根筋から外れることも多く、そもそも樹林が続いていて、見通しの良い箇所は限られました。
ここで最初に見送った「サクラのコース」が合流。道標が示す先を見ると、やはり不明瞭な踏み跡程度でした。
次の目的地の岩戸山のあたりまでは、ずっと送電線に沿って進むので、所によっては上空が開けた場所も。
この尾根は小さなコブが続くので、小刻みなアップダウンが繰り返されます。少し下ったかと思えば‥‥
またすぐに登り返すような具合。ただ、登り下りはどれも比較的短いもので、体力への負担は軽めです。
ほどなく送電線鉄塔の脇に出ると、一気に見晴らしが良くなって、北丹沢などの山々を眺められました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
その少し先には、テーブルとベンチが置かれた場所があって、そこからは西側に大きな展望が。
道志の山並みがほぼ一望で、もしも朝日山の脇に雲がなければ、そこに富士山の頂上も見られたようです。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
細かなアップダウンは続いても、登り下りとも傾斜が急になる箇所がほとんどない、歩きやすい道です。


岩戸山に着きました。樹林に囲まれた少々手狭な場所ですが、上空が開けていて明るく、居心地はまずまず。
上の写真で右端に写っていたのがこれ。「三角点」と彫られてはいるものの、普段から見慣れている国土地理院の三角点とは似て非なるもので、調べてみると旧日本道路公団が設置した三角点のようです。
本日巡る3座は、旧藤野町が選定した「藤野町15名山」に名を連ねていて、各山頂にその標柱がありました。
岩戸山を反対側から。この通り開けているのはほぼ上空だけで、展望には恵まれませんが‥‥
「藤野町15名山」標柱の後方に少しだけ樹高の低い一角があって、北丹沢の方向を望むことができました。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


岩戸山の先も、下り始めは緩やかです。次に向かう小渕山は岩戸山より低く、そこまでの道は下りが優勢に。
すぐに右折点に出ると、進行方向は「鷹取山(急坂下り)」と案内されていました。
すると、補助ロープが張られた道を急降下することになります。急斜面ながら、階段状の道には足場のしっかりした箇所が多く、ロープを頼る必要はほとんどなかったけれど、ここがこの日のコースの中で最も急でした。
急降下のあとは、しばらく穏やかな道が続いて、気持ち良く歩ける区間でした。
その先にあったのは、若干きつめに感じる程度の登り返しで、ここでもそれはあまり長くは続きません。
が、登り詰める直前になると露岩を登る、ちょっとワイルドな道に。
ほんの短い岩登りは、傾斜も大したことがなく容易でしたが、段差の大きな所があってロープも使いました。
その後も小さなアップダウンが次々と現れて、そのたびに景色が変わります。
ここでは続けざまに分岐が。まず関野集落へ下る道を分けると、そのすぐ先で(すでに見えています)‥‥
小渕山の巻き道が分かれました。小渕山を巻いてしまいたくはないので、もちろん左の道を登っていきます。
小渕山に近付くと、やや苦しい登りが現れますが、これも長く続くものではありませんでした。


登り着いた小渕山は、実にこぢんまりしたピークで、単なるY字分岐になっているだけ、といった風情です。
一旦鷹取山のほうに通り過ぎてから振り返りました。この通り展望は全くありません。
そこにあった物も、岩戸山と同じ体裁の「藤野町15名山」の標柱のほかには‥‥
この分岐道標だけ。ベンチもなくて落ち着いて過ごせず、ここでの休憩は短時間で切り上げてしまいました。


小渕山から鷹取山への道に入ると、はじめは穏やかな道が続きます。
ほどなく巻き道が現れます。ここまでアップダウンが繰り返されたとはいえ、どれも小規模で急な箇所も少なく、脚力にはまだまだ余裕があったので、尾根通しに進みそうな右の道を選んで、斜面に取り付きました。
そこは少々急な斜面でしたが、ここでもやはり、急な登りは短い間で終わります。
その後は小さな登り下りを何度か重ねて、その都度現れる小さなコブを越えていきます。
何度目かのコブとコブの間の鞍部で、先程分かれた巻き道と合わさり、さらに正面の斜面に取り付きます。
登りが優勢のアップダウンが続いて、下りを挟みつつも、徐々に標高が上がってきているのを実感します。
こんな感じの取るに足らないコブを、いくつ越えたでしょうか。
ここで、下山先となる予定の上小渕への道が分かれます(上小渕への分岐はこの先にもう1箇所あります)。
その先は道が尾根から大きく外れてトラバース状に進むようになり、しばらくの間ほぼ平坦な区間でした。
ここで上沢井バス停方面に下る道を分けたら、道は再び尾根筋に復帰します。すると‥‥
またも小さなコブに登っては、すぐに下るという展開に。しかし、そんなアップダウンもこれが最後でした。
ここで2つ目の上小渕への道(鷹取山への登頂後はその道を下る予定。ちなみに道標に書かれた行先は上小渕ではなく藤野台団地)を分けると、いよいよ鷹取山への最後の登りが始まります。
さすがにこれ以降は、登りばかりが続くようになりました。急でこそないけれど、勾配もそれなりです。
途中で一旦平坦になる区間を挟んだら、あとはもう頂上へまっしぐら。


鷹取山に到着しました。ここもさほど広い頂上ではなくて、大人数で来たら窮屈な感じになってしまいそう。
テーブル&ベンチが1組と、藤野町15名山の標柱、鷹取山神社の石柱、鷹取山烽火台跡の標柱と、「こころに残る鐘」などがあります。鐘を鳴らしてみたら結構いい音がしました!
三角点はベンチのそばにあるだけに、人や物との接触が多いのか、角が取れるなどしていてボロボロでした。
樹木に囲まれていて広く見通せる方角はなく、道志や富士山周辺の山並みを木々の間から窺うのがやっと。今倉山の後方にあるはずの富士山もあらかた雲に隠されていて、時折斜面の一部が雲の切れ目に覗く程度でした。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
少し場所を変えると、あまり広角にではないながらも、さらに西側にある山々が見られたりしましたし‥‥
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
ほぼ真西方向の権現山なども辛うじて望めたりしましたが、スッキリとした展望は楽しめませんでした。
    ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
さて、ここまでと同じコースは2009年にも歩いていて、その時はそのあとさらに、八重山と能岳にも登っていました。でも今の私に13年前と同じ体力はないので、今回はここから大人しく下山することにします。


ということで、先程の分岐までは来た道を引き返します。往路の登りで、地形図に描かれた藤野台団地からの破線路との合流点が見当たらなかったことを気にしながら下っていると、それらしい方向がロープで封鎖された箇所を発見。どうやらその破線路は廃道化しているらしく、そのための誤侵入防止の封鎖だったようです。
分岐点まで戻ってきました。背中を向けた道標が示している右折側が下山方向です。
その分岐道は、入口からして草深い感じがあって、あまり歩かれてなさそうな気配が濃厚です。
実際に細い道がしばらく続き、週後半の平日でもあるので、蜘蛛の巣払い用に拾った枝切れを手に進みます。
でもほどなく、しっかりした道幅の道が合わさりました。登る時に見ていた1つ目の分岐からの道でしょう。
するとそこからは、良く踏まれた道に変わって、快適に歩けるようになりました。
しかもその道ときたら、すこぶる傾斜がなだらかで、下りなのに足への負担をほとんど感じません。
しかもそんな状況が結構長く続いてくれます。もう歩きやすいことといったら。
ご機嫌な道をしばらく下ると分岐点で、目指している上小渕は左、行先が藤野台団地や上野原駅なら右です。
そこには私製の道標が親切に出ていたのだけれど、その表記には若干の疑問が。これだと、上小渕も藤野台団地も両方とも右だと受け取る人が現れてしまいかねないのでは?(左端も先を細くしてあれば良かったのに)


左に進むと、間もなく送電線鉄塔の脇を通り、次第に中央道を行き交う車両の走行音も間近になってきます。
送電線鉄塔の少し先には何やら建物が。
正面に回っただけでは、それが何の建物かは分からないままだったのですが‥‥
すぐ先にあった鳥居をくぐって振り返ると、扁額には金刀比羅神社とありました。
そこからは神社の参道でもあったらしく、手すり付きの舗装路に変わって、下には中央道が見えてきます。
間もなく中央道の脇に降り立ちました。登山道と呼べそうなのがここまでだったので、この記録では便宜上ここを「(上小渕登山口)」としています(私が勝手に名付けただけなので括弧付きで)。
そこは真下を通る中央道とはかなりの高度差があるため、大きく開けていて見晴らしが良く、丹沢から道志にかけての山並みをズラリと眺められました。これが、この日見られた中で一番広角の展望となっています。
    ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ここからは、ほとんど車が通らない道をのんびり歩けそうな藤野駅を目指しました(距離的に近いのは上野原駅になりますが、経路がやや複雑になる上に退屈な景色に終始しそうに思われたのです)。
※この先は山歩きではなくなりますし、紹介するほどの内容でもないけれど、一応写真を撮っていたのでこのまま続けます。


眼下に中央道を見下ろしながら、舗装された狭い通路のようなところを進みます。
あとは舗装路を歩くだけかと思ったら、意外にもその先の下り坂で山道に。ここは少々ヤブっぽかったです。
山道に続く階段を下りたら、もう中央道とほぼ同じ高さになっていて、「西畑橋」という陸橋に出ました。
でもそこでは陸橋を渡らず、この狭い階段を下って、引き続き中央道の脇を進みます。
以降は通路が中央道に隣接するようになり、やがて車道が合わさってきて、歩行者専用道でもなくなります。
ほどなく、中央道の下をくぐるトンネル(?)のような通路が現れたら、そこを通って反対側へ。
下小渕の集落内に入ったら、しばらくは車道歩きになります。
えのき坂を下ると、国道20号に出てしまいます。
でも、交通量の多い国道はあまり歩きたくないですし、すぐに通路のような脇道が現れるので、そちらへ。
車では通れなさそうな狭い通路に入ると、そこが結構な登り坂だったのが想定外でした。
三柱神社への入口を過ぎると再び集落に入り、狭かった通路から車道に変わります。
集落の出口まで来ると、またまた国道20号へ。この場所には特に交差点名などは付いてなさそうでしたが、歩道橋に「藤野町小渕」と書かれていたことから、ここを「(小渕交差点)」として記録しています。
そこでも国道20号は横断するだけで、向かい側の細道へ。「この先通り抜けできません」の警告標識が目に入っても、徒歩であれば問題なく藤野駅に向かうことができるので、気にしなくて大丈夫。
その後はしばらくJR中央線の線路脇を進みます。
途中には道路が途切れて、歩行者しか通れなくなる区間も。
すぐ先には「甲州古道 関野」なる標識が。この道はかつての甲州街道で、近くには関野宿があった模様。
さらに進むと道は林の中に入って、山道さながら。夜間になるとイノシシまで出るらしい。
でもそんな区間は短くて、仮設通路みたいな区間を経ると、その先で車道に迎えられました。
あとは藤野駅までずっと旧甲州街道を進みますが、特にそれらしい雰囲気もない、いたって普通の道でした。
最後にちょっとだけ狭い通路を上がって国道20号に出れば、そこがもう藤野駅への入口です。
藤野駅に戻ってきたのは10時台前半。夏日となったこの日も、暑くなる前の割と快適な時間に歩き切りました。

登ってきた山を振り返ると、尾根に上がってからというもの、小刻みなアップダウンを何度も繰り返すようになりましたが、勾配が急な箇所や、登り下りが長く続く箇所がほとんどなくて、アップダウンが多い割にはあまり体力を消耗せずに歩けるコースだったと感じています。

タグ:高尾・陣馬
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