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南沢あじさい山・金比羅山・日の出山 [奥多摩]

2019/06/17(月)

■第409回 : 南沢あじさい山・金比羅山(440m)・日の出山(902m)


今回は久しぶりの平日山行です。
山歩きも1ヶ月ぶりなので、行先には歩き慣れた奥多摩の日の出山を選び、足慣らし気味に登ってきました。
そんな訳で、距離が長い代わりに緩やかな坂道が続く金比羅尾根コースを登路に選択したほか、尾根への取り付きを南沢あじさい山経由にして、この時期ならではの風物詩も少しだけ味わっています。
紫陽花が見頃を迎えつつあった南沢あじさい山

 累積標高差(登り):1049m / 距離:14.6km / 歩行時間:4時間10分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:5時間10分 

(往路)
古淵 05:27-05:49 八王子 05:51-06:03 拝島
拝島 06:06-06:24 武蔵五日市

(登山行程)
武蔵五日市駅     06:30
南沢あじさい山(入口) 07:00
金比羅山(金比羅公園) 07:35-07:45
白岩滝分岐      09:20-09:30
日の出山       10:10-10:45
松尾バス停      11:35

(復路)
松尾 12:02-12:19 武蔵五日市 12:39-12:56 拝島
拝島 13:01-13:12 八王子 13:30-13:42 橋本
橋本 13:45-13:55 古淵


大きなマップで見る(Googleが運営するFirebaseのサイトに遷移します。※上に埋め込んだマップも同サイト上のものです)

武蔵五日市駅で電車を降りたら、初めてこの地下通路を通って、北口に向かいます。
通路から地上に出たところです。ここが武蔵五日市駅の北口で、左側に建っているのが駅舎でもあるのですが、そのことを示す駅名標などの類が何もなくて、ちっとも駅前らしさのない寂しい風景でした。

この日、まず最初に向かうのは「南沢あじさい山」です。個人の方が所有されている山に、半世紀近くかけて植えられた紫陽花が今や1万株にもなり、毎年6月中旬から7月中旬にかけて見頃を迎えます。
個人の管理ながら、しっかりとした散策路が整備されて一般開放されているので、年を経るごとに知名度が上がり、ついに今年は開花シーズンに合わせて武蔵五日市駅からシャトルバスが運行されるまでになりました。

とはいえ、元々は公共交通がなかった所なので、駅前から道標による道案内が始まっていました。道順も割と単純ですから、大抵はこの道標に従って歩いているだけでも、迷わずに目的地までたどり着けるでしょう。
しばらくは、家々が建ち並ぶ中をほぼ平坦な道で進みます。家並みが途切れた先には、少し急な坂道も。
沿道には「ZIZI」と呼ばれる森の妖精たちが随所に現れます。これは造形作家として知られる友永詔三氏による製作で、元々は氏の作品を展示する「深沢小さな美術館」への案内役として立てられたらしいのですが、現在はこのあたり一帯で広く見掛けるようになっていて、地域の雰囲気にもすっかり馴染んでいるように感じます。
また進むにつれて、紫陽花の花も多く見られるようになってきました。
南沢あじさい山への最後の分岐点。ここを左に入ると、まもなく到着です。
左手に駐車場が続くようになり、目に入る紫陽花が増えてくると、前方にそれらしいものが見えてきました。
駐車場の奥にはシャトルバスのバス停も。今年は6/8(土)~7/7(日)に運行され、本数は1時間に1本程度です。


「南沢あじさい山」の入口に到着です。名前の由来は、この山を所有し整備されているのが南沢さんと仰る方だからのようです。少し先には住居らしい建物も見えていました。
紫陽花の開花時期は入山料(¥500)が必要だと知っていたのに、迂闊にもここで財布を出してみたら小銭がありません。しかも、公表されている入山時間(8:00~)より1時間も早かったためか、あたりに人の姿がなく、千円札ではお釣りがもらえなさそう。少し躊躇った末、結局支払わずに入ってしまいました。ごめんなさい。
中に入ると、歩きやすく整備された散策路の両側で、早速紫陽花がお出迎えをしてくれました。
ウェブでは5分咲き程度との情報でしたが、その数字よりは良く咲いていた印象です。
緩やかな傾斜の道で斜面を登っていきます。奥に進むにつれて紫陽花の密度が濃くなるようですね。
紫陽花のアップです(冒頭と同じ写真)。


5分ほど進んだあたりに分岐があって、金比羅山への「近道」なる道が分かれていました。まさに、金比羅山を目指しているところだったので、あまり深く考えずにその道に入ります。
するとすぐに紫陽花のエリアから外れて、何の変哲もないただの山道に変わってしまったのですが‥‥。
ここの木段には大いに感心させられました。段と段の中間に小さな補助段があって、大きな段差を1度で登らずにすむようになっていたのです。そこそこ急な木段なのに、おかげで登るのがさほど苦しくありません。
残念だったのは、その後はもう紫陽花を見ることがなかったこと。左側の斜面には、先程分かれてきた道の続きと、その周囲に群生する紫陽花が遠目に見えていて、それがまた見事だったので、「南沢あじさい山」の核心部もその先にあったのでしょう。でも、入山料を払わずに入ってきた手前、これでむしろ丁度良かったのかも。
その後も断続的に木段が現れますが、いずれも補助段付きの登りやすい木段でした。紫陽花のエリアからは外れましたが、周回で利用されるこの道も南沢さんが整備されているように思われて、手間暇かけた心配りに頭が下がる思いでした。ほかではこのような補助段を見たことがありませんが、各地の木段も見習ったら良いのでは?


しばらく登ったところで、紫陽花エリアから登ってきたらしい道が合わさりました。その道は次の機会にでも。
金比羅山へはさらに木段が続いて、かなり急になりますが、引き続き補助段のサポートで登りやすかったです。
林道に上がったところで、急な登りは収まります。
林道上から、登ってきた登山道を振り返りました。
林道を少し歩いて、金比羅尾根上の登山道に入りました。この日の最終目的地は日の出山ですが、ここは一旦日の出山と反対の方向に進んで、まずは金比羅山へと向かいます。
このあたりの登山道はアップダウンが少なくて、気持ち良く歩けました。


金比羅山を示す道標に従って進んでいくと、ほどなく、琴平神社が建つピークに到着です。
このピークは金比羅公園として整備されていて、休憩舎やトイレなどが配置されています。平日の、しかもまだ朝の7時半過ぎとあってか、ここも着いた時は無人でひっそりとしていました。
私製ながら金比羅山の山名標がありますし、この手前ほんの100mほどにあった分岐点の道標が、今いる方向を金比羅山と示していたのを見てきたばかりでもあるので、この時点では、ここが金比羅山だと確信しています。
だからこの周辺図も、現地では良く見もせずに、ただ写真を撮っていただけだったのですが‥‥。
記事を書くにあたり改めて見てみると、この周辺図が、現在地を金比羅山とはしていないことに気付きました。
というのも、周辺図の上方向への道に「至 金比羅山」と書かれているのです。これは歩いて来た道を戻る方向であって、手前の分岐点に立っていた道標が金比羅公園の方向を金比羅山としていたこととは矛盾します。
そこで地形図を確認したところ、地形図は少し離れた所にある468mピークを金比羅山としていたので、この周辺図はそれに倣っているのでしょう。一方の道標のほうは、金比羅公園=金比羅山としているのだと思います。

でもこの時は地図を見ていなくて、468mピークの存在を認識しておらず、金比羅公園で休んでいただけなので、この記録では金比羅公園=金比羅山として扱い、金比羅山の標高も金比羅公園の約440mとします。
金比羅公園では東側が開けていて、都心方面を眺めることができ、スカイツリーもハッキリと見えていました。
休憩後、琴平神社から来た道を戻ろうとすると、すぐ先にある大岩に注連縄が張られ小祠が祀られていました。
大岩の脇に踏み跡を見つけて裏手に回ると、岩塊がさらに奥へと連なり、岩道がその中を縫うように続きます。
岩塊の一番奥まで進むと、さらに2体の石仏が祀られていて、どことなく神聖な雰囲気が漂っていました。
さらに踏み跡を追うと、先程通ってきた分岐点に出ました。ここでは道標が金比羅公園の方向を金比羅山としている一方で、地形図が金比羅山だとする468mピークは、逆方向の日の出山側に少し進んだあたりにあります。
来た道を戻り、先程林道から上がってきた地点に帰ってきました。途中では右手に分岐する踏み跡があったのを見ていて、それが468mピークに通じていたらしいのですが、地図を見ずに歩いていたためスルーしています。


金比羅山への寄り道を終えたら、あとは日の出山を目指して金比羅尾根をひたすら登ります。この先はもう何度も歩いている道になり、この記録も以降はあっさりと書き進めますのでご了承下さい。
冒頭にも書いた通り、金比羅尾根は距離が長い代わりに傾斜が緩やかで、楽に歩けるコースです。でもその分だけ時間が長くかかるほか、景色の変化も少なくてやや単調なので、歩くこと自体が好きな人でないと退屈かも。
金比羅山から1時間ほどで、2年前に歩いたロンデン尾根コースへの分岐点を通過します。その時は、日の出山からここまで下ってきたのち、分岐側の道へと進んだのでした。
麻生山の手前には、真新しい麻生山への分岐標識が立っていました。2年前にはこの標識はなく、実際に麻生山の南側では一部で不明瞭になる道を歩いていたのですが、その後整備されたのでしょうね。
今回は麻生山には寄らず、白岩滝分岐へ直行したら、金比羅山から1時間半ほど歩いたので少し休憩します。


さらに進むと、初めて日の出山を見られる場所があって、肉眼では山頂に建つ東屋もしっかり見えていました。
日の出山の手前で、このあと下る予定の滝本からの道を合わせます。平日ということもあって、朝からずっと人の気配がない中を歩いて来ましたが、ここから先では、ようやくほかの登山者を見掛けるようになりました。
日の出山の直下は急な木段が続いて、いつ来ても苦しいところです。


日の出山に到着しました。中央の露岩の上がたぶん最高点で、三角点もその近くにあります。
35分ほど滞在している間、この頂上で居合わせたのは合わせて15人くらいだったでしょうか。
良く晴れて、カラッとした陽気だったので、この時期にしては展望はまずまず。こちらは南側の丹沢方面です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
上空を雲が覆っていた西側も、奥多摩核心部あたりの山々は良く見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
間近にそびえる大岳山も、さすがにこの時期は緑が濃く見えます。
東側は、遠くの筑波山まで見通せていて、この日いかに空気が澄んでいたかが分かります。
だから都心方面も割ときれいに見渡せて、肉眼ではスカイツリーやランドマークタワーなども鮮明でした。


日の出山でゆっくりと休んでから下山を開始。いくつかの分岐点を経て、ここから滝本へ下る道に入ります。
顎掛岩の前を通過します。今年の2月にこの道を歩いた時、このベンチはまだ設置されておらず、組み立てる前の資材が地面に置かれているだけでしたが、4ヶ月も前のことなので、さすがにきちんと完成していました。
一貫して傾斜が穏やかな歩きやすい道を、快調に下って35分ほどで滝本の登山口へ。ここからは車道歩きです。
バス道路に出たら、何もない場所にある「日の出山登山口」バス停はスルーして、もう少しだけ先へ。
というのも、ひとつ先の松尾バス停まで歩くと、日陰のベンチに腰を下ろしてバスを待てるからなのでした。(さらに、運賃もいくらか安くなりますし、公衆トイレもあります(男性用は道路からほぼ丸見えだけど‥‥))

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日の出山・御岳山 [奥多摩]

2019/02/02(土)

■第399回 : 日の出山(902m)・御岳山(929m)


今年の1月は記録的な降雨量の少なさで、南関東エリアの多くの山々には、全く雪が降っていない状況でした。
ようやく月末の31日になって、夜の短い時間ではあったものの、山間部ではいくらか積もる程度の雪が降ったようなので、その2日後の朝、久しぶりの雪の感触をお目当てに奥多摩へ出掛けてきました。

しかし最初に登った日の出山の登山道には、ほとんど積雪がなくて、大いに期待外れに終わってしまいます。
それでも御岳山エリアに入ると、10~15cmほどの積雪になっている箇所が多くなり、しかも朝早く出掛けてきた甲斐あって、まだあまり踏み固められていない、良く締まった雪道の感触を楽しめるようになりました。
なかでもロックガーデンを周回する間は、局所的にはかなり雪が深い場所もあり、ほとんど人がいなくて静かな時間帯だったことも幸いして、一面の雪景色の中に漂う凜とした雰囲気を存分に味わえています。

 累積標高差(登り):1021m / 距離:10.7km / 歩行時間:3時間40分 (休憩除く) 
標準タイムは不明(登山地図の収録範囲外) 

(往路)
古淵 05:36-05:58 八王子 06:08-06:23 拝島
拝島 06:26-06:44 武蔵五日市 07:10-07:27 松尾

(登山行程)
松尾バス停 07:30
滝本登山口 07:45
日の出山  08:55-09:10
長尾平   09:55
天狗岩   10:05
綾広の滝  10:30-10:35
長尾平   11:00
御岳山   11:10-11:25
御岳山駅  11:45

(復路)
御岳山 11:45-11:51 滝本/ケーブル下 12:01-12:09 御岳駅
御嶽 12:19-12:40 青梅 12:48-13:07 拝島
拝島 13:31-13:42 八王子 13:50-14:05 相模原
相模原 14:08-14:15 古淵


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どこに出掛けるのかを少々迷った末、御岳ビジターセンターの最新情報(前日更新)に「御岳山周辺は積雪15~20cmで軽アイゼン必須、日の出山方面も真っ白」とあるのを確認して、この2山を行先に決めてきました。
武蔵五日市駅まで来ると、市街地に雪はなかったものの、周囲の山々はそこそこ白みががって見えていました。
松尾行きのバスの乗客はわずか2人で、登山者は私だけでした。松尾バス停周辺に雪はほとんど見られません。
つるつる温泉へと続くバス道路を少し歩いて、ここから細い道に入ります。
滝本集落への細い道にも、雪は時折うっすらと積もっている程度でした。集落に着く手前で、早々と下山してきた単独行のハイカーとすれ違いましたが、その後は全く人と会わなくなります。


松尾バス停から15分ほどで滝本登山口へ。ここは上空を遮る樹木がなくて、少し白くなっていましたが‥‥。
登山道に入ると積雪はほぼ皆無で、このあたりでも樹林帯の下まで積もるような降り方ではなかったようです。少し白く見えるのは、樹木への着雪が時間を経て落下してきた物で、私もこのあと何度か直撃を食らうことに。
標高を上げていくうちに、いくらか積雪も見られるようになりますが、このような場所は限定的でした。
この登山道はつい最近補修工事が行われていて(登山口に看板あり)、真新しい木段を何度も見掛けました。
標高650mほどの顎掛岩まで登ってきても、まだ雪はわずかで、ちょっと期待外れです。
顎掛岩の近くには、新しいベンチが設置されるようですね。
顎掛岩の少し先で、景色が少し開けます。元々うっすらとしか積もっていなかった雪も、陽当たりの良い場所ではとっくに消えてしまったようで、地面もすっかり乾燥していました。


さらに標高を上げると、雪が残る場所が次第に増えてきましたが、量のほうは相変わらず物足りなかったです。
林道との合流点で、上空が開けているからか雪が深くなったのも束の間、雪はこの先ですぐに少なくなります。
ようやく雪の感触を味わえる場所が続くようになったのは、いい加減頂上直下の木段まで登ってきた頃でした。


日の出山の頂上に到着しました。登山口からは全く人と会わずに登ってきて、到着時の先客もわずか2人という少なさ。やはり今回のような雪の降り方では、もう少し標高の高い所を目指した人が多かったのでしょう。
頂上の積雪は10cmほどでした。最高点にある三角点や標柱の周囲に雪がなかったのは、誰かが除けたのかな?
日の出山からの展望です。空気は良く澄んでいて、南側には丹沢の山々がスッキリと見渡せました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
大岳山(右)にはそこそこ雪が積もっているようです。左に写っている富士見台の右肩には少しだけ富士山も。
とはいえ上の写真では富士山をほとんど認識できないので、富士見台のあたりをアップにしてみました。
北東側に見える奥多摩の奥深いエリアの山々も、それなりの雪化粧をしていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。


日の出山から御岳山へ向かってみたら吃驚。なんとそれまでの状況が一転して、しっかりとした雪道が現れたではありませんか。日の出山までの物足りなさゆえ期待していなかったところ、俄然テンションが上がりました。
しかも、まだそんなに踏まれていないので、キュッキュッと雪を踏み締めて歩く感触が残されています。
木段のところばかりは、みんなが同じように踏むので雪が薄くなっていましたが、それでも踏み固められる前だったので滑ることはなく、シューズに滑り止めを着けないままでも歩くのに支障ありません。
鞍部を過ぎて、御岳山への登り返しに変わっても、楽しんで快適に歩ける雪道が続きます。
日の出山と御岳山の間は、ほぼ一貫してしっかりとした雪道が続いて、雪が少ない場所は限られていました。


御岳集落に入ると、集落内の道路は当然ながら完全除雪されていました。
武蔵御嶽神社の大鳥居前まで来たら、神社へ続く250段の石段が始まります。さすがに降雪後とあって、ここも登山者や観光客の数は少なく、休日の日中にここで人が入らない写真を撮れるのは珍しいと思います。


さて、日の出山に着いた時点では、雪も少ないことだし、あとは御岳山と大塚山を回ったら帰ってしまおうかと思っていたのですが、御岳山までの登山道の積雪状況からすると、ロックガーデンがそれ以上の雪景色になっているのを期待できそうです。そしてそれは、ほかの人よりも早く行けば行くほど、より楽しめるはず。
そこで、御岳山に登るのは後回しにして、石段を途中で外れて、長尾平・大岳山方面への登山道に入ります。
2箇所あるロックガーデンへの分岐のうち、長尾平の分岐は見送り、その少し先の2番目の分岐を選びました。
ロックガーデンへ下る道は、深い樹林帯に入るからか、期待に反して積雪はやや少なめに。ちょっと微妙かな?
ただ、先行者の足跡が少ないのは良い材料です。下った先にどんな景色が待っているのか、ワククワでした。
天狗岩まで下ってきたら、もうロックガーデンはすぐ下です。ところで、ここで会った2人のハイカーが、てっきりすぐ後に続いてくるかなとこの時は思ったのでしたが、そうではなかったようです。


ロックガーデンに着きました。これは、なかなかいい感じの雪景色ではありませんか。
雪の深さは15cmくらいでしょうか。先行者の踏み跡を外せば、新雪の感触も味わえますが、チェーンスパイクもスパッツもザックに入れたままなので、とりあえず踏み跡を追います。それでも、まだあまり踏まれていない雪は柔らかくて、歩いているのがとても楽しいですし、ここに来てみて良かった!
前後を見渡してもほかに誰もいません。沢の水音のほかに聞こえるのは、雪を踏み締める自分の足音だけ。
途中で何度も沢を渡ります。飛び石の上は少々滑りやすくて、シューズのままで歩くには慎重さが必要でした。
上流に向かうにつれて、雪は少しずつ深くなっていくようです。
途中にある休憩舎では2人のハイカーが休憩中で、ロックガーデン内で見掛けた唯一の人の姿になりました。
さらに沢沿いを遡ると、沢幅が狭まった箇所に差し掛かります。
ちょっとしたゴルジュ(というと大袈裟ですが)を通過します。岩道になるので、少し足元に気を遣った所も。
このあたりまで来ると、流れが細くなった沢の水音も弱まって、ほぼ静寂に近い世界でした。
ロックガーデンの最上部が近付くと、いっそう雪が深くなりました。その一方で足跡の数が少し減ったような気がしたので、先行者の中には途中で引き返した人がいたのではと思っています。
綾広の滝が見えてきました。
綾広の滝です。さすがにこんな状況下なので、勢いなくチョロチョロと流れ落ちるような具合でしたけれど。
綾広の滝の先には、短いけれど急登となる区間があります。ここだけは、チェーンスパイクを装着する必要があるかもと思っていましたが、実際に歩いてみたらシューズのままでも全く問題ない状況でした。
ほどなく、大岳山への登山道と合わさる地点にある休憩舎が見えてくれば、ロックガーデンの遊歩道もおしまいです。結局この日、最後までチェーンスパイクは使わずに済んでしまいました。


あとは、登山道を歩いて御岳山へと戻ります。さすがに大岳山への登山道は良く踏まれていました。
陽当たりの良い場所では、雪が全くなくなってしまっていることも。
途中には新しい公衆トイレができていました。確か前回ここを歩いた時は、まだ設置工事中だったっけ。
周囲の状況によっては雪が深い所もあったりして、引き続き雪の感触も味わえました。


武蔵御嶽神社の石段の途中まで戻ってきました。
石段の残りを登り詰めていきますが、なんと途中で両足の腿が攣りそうになって、休み休みでないと登れません。1ヶ月ぶりの山歩きでしたし、雪道のために普段と違う筋肉の使い方をした影響もあったのでしょうか。
御岳山の頂上に鎮座する武蔵御嶽神社です。
やはり参拝者は少なめで、いつも途切れることのない参拝待ちの行列が、この日はほとんどできませんでした。


神社の奥に進んで玉垣内に入ったら、「御岳山山頂」の石柱が立っている大口真神社へ。
上の写真でも左奥に写っていますが、最も奥にある奥宮遥拝所のあたりが、御岳山の最高点だと思います。
最後に奥宮遥拝所の前に立って、奥の院を軽く拝んでいきました。


御岳山でゆっくり休んだら、さっき一旦腿が攣りそうになったりしていたので、あとは大人しくケーブルカーに乗って下山することにして、完全除雪された御岳集落内を抜けていきます。
ということで、御岳山ケーブルカーの御岳山駅へ直行です。
駅前に着いたら、ちょうど30分に1本の発車時刻間際だったので、写真を撮るのもそこそこに飛び乗りました。

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日の出山・御岳山 [奥多摩]

2018/10/21(日)

■第390回 : 日の出山(902m)・御岳山(929m)


めっきり山に行く回数が減ってしまいましたが、この日は午前中に時間が作れたので、近くの大山(丹沢)でも軽く歩いてこようと出掛けてみたら、なんと小田急線が人身事故で本厚木より先に行くことができません。

そこで横浜線を北上しながら、高尾方面や奥多摩方面の山々の中から、代わりの行先を慌てて考えた結果、無計画で地図も無しにぶらりと行ける歩き慣れたコースとして、この御岳山を選んだのでした。

 累積標高差(登り):791m / 距離:9.4km / 歩行時間:2時間55分 (休憩除く) 
(参考) 同コースの標準時間:3時間30分 

(往路)
古淵 05:15-05:19 町田 (小田急線運転見合せで引き返す)
町田 05:33-05:58 八王子 06:08-06:23 拝島
拝島 06:26-06:44 武蔵五日市 07:10-07:27 松尾

(登山行程)
松尾バス停    07:30
日の出山     08:55-09:10
御岳山      09:50-10:00
ケーブル下バス停 10:50

(復路)
ケーブル下 10:58-11:06 御嶽 11:19-11:35 青梅
青梅 11:39-11:56 拝島 12:01-12:12 八王子
八王子 12:20-12:43 古淵


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鉄道の人身事故で計画変更を余儀なくされ、出鼻をくじかれましたが、武蔵五日市駅に着くと、上空には雲ひとつない青空が広がっていました。スッキリとした秋晴れにテンションが上がります。
松尾行きのバスに乗り換えて、終点で下車します。乗客の中には、私のほかにもう1人登山者がいましたが、その方が1つ手前の白岩滝で降りたので、終点まで乗り続けたのは私だけでした。
バス道路をさらに奥へと少し進んだら、このY字路で左の細い道へ。
細い道に入ると、所々に少しきつめの登り坂が現れるようになります。でも涼しいおかげで、この程度の傾斜ならほとんど汗をかかずに登れるようになっていて、いかに久しぶりに山に来たのかが実感できました。
最後の人家を過ぎると、そのすぐ先が登山口。いよいよ山道が始まります。


登山道は、序盤はやや傾斜がきつく感じますが、やがて緩やかな坂道が続くようになり、歩きやすくなります。
時折足元に「日の出山の会」の小さな赤杭が現れて標高を教えてくれます(50m間隔の標高で見られました)。
「顎掛岩」の前を通過しました。日本武尊が蝦夷征伐の帰りに、この岩に顎をかけて関東平野を見渡したとか。
登山口で分かれた林道と再び合流します。標高約750mのこの地点までは、快適な登山道だったのですが‥‥。
すぐにまた林道と分かれると、そこから頂上までは、ほぼずっと木段が連続するきつい登りに変わります。
ほかの登山者の姿を一切見ないままずっと登ってきて、このまま誰にも会わないのかと思ったら、長かった木段がやっと終わり、頂上が見えてきて石段に変わる最後の10mくらいの地点で、初めて下山者とすれ違いました。


日の出山の頂上に到着すると、先客はたった3人だけで、意外なほど静かです。やや早めの時間とはいえ、オフシーズンでもないのにここまで空いていることは珍しいのでは。15分ほどの滞在中にも人は増えませんでした。
ここが日の出山の最高点。それにしても気持ちの良い青空です。地域や標高によっては紅葉も楽しめる時期になっていますし、これだけのお出掛け日和ですから、遠出をした人も多かったのでしょうね。
空気が澄んでいて展望も良好。南側には、当初行く予定だった大山などの、丹沢の山々が良く見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
こちらは奥多摩の核心部です。現在地がさほど高くないので、雲取山は鷹ノ巣山の右隣にほぼ隠れている模様。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
富士山は、富士見台の右肩に、辛うじて頂上部だけが姿を見せていました。冠雪がなかったら分かり難いかも。
都心方向もスッキリと見渡せました。写真ではほとんど分かりませんが、肉眼ではスカイツリーが割とクリアに見えています。また、写真右側で真ん中あたりの高さが光っているのは、相模湾の海面です。


日の出山の次は御岳山へ。一旦鞍部まで下って、この鳥居をくぐると、御岳山への登り返しが始まります。
御岳の山上集落に入り、土産物店が並ぶ路地を抜けて、武蔵御嶽神社の大鳥居前まで来ました。ここが長い石段の始まりで、鳥居の先に見えている随身門をくぐって進みます。
300段を超える石段を登り切って、御岳山の頂上部に建つ武蔵御嶽神社の拝殿前へ。
さすがにここは観光客の姿も多く、普段通りの賑わいです。拝殿前に参拝者の列ができるのも、見慣れた光景。
御岳山の最高点を目指して、拝殿左脇にある神符授与所の前を通り、拝殿の奥にある玉垣内に入ります。
社地の最奥で、最も高い地点に鎮座するのが、この大口真神社です。
大口真神社の左脇には「御岳山山頂」の石柱が立ち、その奥が「奥宮遥拝所」になっています。
「奥宮遥拝所」に立つと、奥の院のピークを正面に拝む形になっていました。


武蔵御嶽神社を後にしたら、下山を開始します。時間的には、もう少し歩いていられる余裕があったので、この分岐で多くの人が行き交うケーブルカーの駅への道を見送って、右に分かれる表参道を下ることにしました。
今や舗装道路となっている表参道ですが、江戸時代の初期に整備された立派な杉並木が往時を偲ばせています。
ここで少し意外だったのは、表参道を登ってくる人と次々にすれ違ったことです。観光客なんて、ケーブルカーで登ってくる人ばかりだろうと思っていたら、自分の足で登っている人も結構いるのですね。
ケーブルカーの下の駅(滝本駅)が目前に迫ったあたりに「杉並木一号大杉」があり、頂上側から順に振られた番号札の数字は「784」になっていました。幹回りの立派な約800本もの杉の大木ばかりが、約3kmにわたって道の左右に立ち並ぶ表参道は、古の風情を感じられるコースなので、是非1度は歩かれることをお勧めします。
「ケーブル下」バス停に到着したら、ここからはバスに乗って御嶽駅に向かいました。

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