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スーツ氏が谷川岳への登山動画を公開?! [雑感]

2022/09/24(土)

スーツ氏は、豊富な知識と独特で巧みな語り口を特徴とする鉄道系YouTuber(Wikipediaより)で、チャンネル登録者数が100万人に達する、この分野の第一人者です。
鉄道や観光などがテーマの動画を数多く公開していて、多少鉄分が入っている上に旅行好きでもある私も、それらの動画でさんざん楽しませてもらってきました。

そのスーツ氏が、初登山に挑戦したとして新たな動画を公開。これまでも自転車旅などアウトドア系の活動はあったものの、登山に関心がある様子はあまり窺えなかったので、意外な展開に驚きつつ見に行くと‥‥

基本的な装備はもちろんのこと、雨具や軽アイゼン(雪渓が残っていることを事前に下調べしていた)まで準備する用意周到さに加えて、天候悪化の兆しがあると見るや、予定コースを縮小して早めの撤退を決断するという、経験者でもなかなか真似できない登山のお手本のような内容に感心させられました。


◆下山時の様子まできちんと描く

中でも特筆すべきと感じたのが、往路の登りの段階で、すでに復路の下りのほうが難しいことを認識されていて、下山時にどうなるかという想像を巡らせながら登っている様子が垣間見られたことと(本当に初登山?)、実際に下山する際の様子を、登る時と同様にきっちりと動画に収められていたことです。

これはなかなかできないことなのか、登山系YouTuberの動画でも、下山の様子までしっかり収録したものをまず見ないばかりか、テレビ番組ですら、登り終えて頂上に到達するまでしか描かれないものがほとんどです。

しかし登山経験者であれば、山は登ることよりも下ることのほうが難しいことは百も承知でしょうし、実際に事故の多くは下山時に起きるもの。
だから、素人作成の動画はともかく、影響力が大きくて十分な製作費もかけられる大手メディアには、山を下る時の難しさをきちんと啓発して欲しいところなのに、あたかも頂上に着いてしまえば登山は終わりだと言わんばかりの番組が溢れていることには、常々違和感を持ち続けていました。


◆なぜ登山番組は下山時の難しさを訴えないのか?

テレビとはいえ、民放だと登山が扱われるにしてもバラエティ番組として製作されるものが多くて、あまりストイックな内容になることは視聴者に受け入れられないでしょうし、下山時の映像になると数字もいくらかは下がりそうですから、スポンサーへの配慮が必要であることも考えると多くは求められそうにありません。

だからこそ、そういう縛りのなさそうなNHKには期待したいところですが、「にっぽん百名山」などの登山番組でも、通常描かれているのは頂上までの登りだけ。なんなら締めのインタビューも頂上で撮っていたりして、これでは「頂上に着くまでが登山だ」という誤ったメッセージが伝わりかねません。

ま、安全を担保しつつ下山時の様子を撮影する難しさがネックであることは想像に難くなく、毎週次々と製作しなければならない30分番組に多くを盛り込めないのも致し方ないとしても、時折スペシャルと銘打って放送される長尺の番組ですら、頂上を極めたところで「バンザーイ」で終わってしまうから心底ガッカリです。

かといって、登山番組の製作陣に、安全登山に資する番組を作ろうという心意気がないとも思われません。YouTuberがたった1人で作る動画にできて、国を代表するメディアにできないこともないはずです。NHKにもぜひスーツ氏の姿勢を見習って、登山初心者の教材になり得るような番組制作をして頂きたいと願っています。


◆さいごに

私はスーツ氏とは特段の関係のない1視聴者に過ぎず、氏の動画を紹介する目的で記事を書いた訳でもないので、件の動画の内容については詳しく触れませんでしたが、1時間20分に及ぶ動画の間ずっと、耳を傾けるに値する中身のある話を続けられる圧倒的な知識量と流暢な語り口には、いつものことながら唸らされます。

また東京からのアクセスに、1年に1回だけ運行される夜行(※)の臨時特急「谷川岳山開き」号を利用することで、オープニングとラストは普段の鉄道系の動画と変わらないテイストになっていて、登山には縁のない常連の視聴者さんでも興味を持てるようにした企画力も流石だなと思いました。 (※)夜行運転は下り列車のみ

登山が題材の動画は今のところこの1本だけで、登山目的でこのブログをご覧になられた方が興味を持てそうなものは少ないかもしれませんが、東海道や中山道を電動アシスト付き自転車で走破する動画などは、歴史や地理や文化をも絡めた各地の紹介にスーツ氏の高い見識が余すところなく発揮されていて、テレビのありきたりのバラエティ番組を凌駕する、1つの完成されたドキュメンタリーとして見応えのあるものでした。もしも関心がありましたら、ちょっくらYouTubeを覗いてみては如何でしょうか。

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JR山田線「平津戸駅」に、停まる列車がなくなった?! [雑感]

2022/04/18(月)

【平津戸駅】(2014年7月26日撮影)

JR山田線の平津戸駅といえば、2014年7月に早池峰山に登った折、下山後に立ち寄った思い出のある駅です。
当時から停車する列車は少なくて、上りは1日3本、下りは1日2本だけ。朝6時の上りが出たら次は11時間後で(日中は通過する快速ばかり)、下りに至っては17:42発がなんと始発(2014年当時)という惨状でした。

ところが2022年3月のダイヤ改正で、全列車がこの駅を「通過」すると発表されていたのです。

2022年2月9日
東日本旅客鉄道株式会社
盛岡支社

山田線「平津戸駅」の全列車通過について

東日本旅客鉄道株式会社盛岡支社では、ご利用が極めて少ない山田線「平津戸駅」について、2022年3月12日(土)のダイヤ改正より全列車を「通過」といたします。
【JRのプレスリリース】(PDFを筆者がテキスト化)

「JR時刻表」を見ると、なるほど、駅としては掲載があるのに、全列車が通過(レ印)となっていました。
↑快速はともかく、赤でマーキングした普通列車さえも通過して、平津戸駅に停まる列車が1本もない!

山間部に位置しているこの駅は、1日の平均利用者数が1人未満という状況が長らく続いていて、列車を停めなくても大きな影響はないと判断されたのでしょう。

利用低迷の要因としては、沿線住民がほとんどいない(現在は駅から400mほど離れた集落に5世帯が居住するのみ)ことに加えて、山田線と同じ区間をほぼ並走する長距離路線バスが充実していることが挙げられます。平津戸駅の近くには平津戸バス停があり、その路線バスが現在も平日5往復、土休日は3往復が利用できる状況で、代替交通が確保されていることも、全列車通過を後押ししたと言えそうです。

実際のところ私も、2014年7月に早池峰山から下ってきてこの駅に着いた時は、盛岡行の列車に乗ろうとすると2時間以上待たされるタイミング。片やバスの方は、平津戸バス停に停まる便が当時は1時間に1本以上あって利便性が段違いでしたから、20分待つだけで乗れるバスの方を迷わず選んでいたのでした。
【当時の平津戸駅の時刻表】さすがに14:50に着いて、17:01発は待てず

なお3月のダイヤ改正では、北海道・東北地方合わせて9駅が廃止されたのに対して、平津戸駅はその中に含まれず、営業休止という中途半端な状態になるのだとか。廃止にすると、駅舎の撤去をはじめ、路線図や案内等の更新が広範囲に及び、コストがかかるためと言われていますが、この駅だけ扱いが異なる理由は不明です。

ともかく、休止駅となったことで、入口が封鎖され、もう駅構内には入れないようです(写真は拾い物)。
駅構内の封鎖は甘々だけれど、駅舎(というか待合室)はドアが施錠されて完全に入れない模様(同上)。
※でも室内には、最新の時刻表(全ての時間帯が空欄という、なかなか見られない代物)が律儀に掲示されていて(規則上の義務らしい)、この写真でも中央下寄りに写っているのがそれっぽい。
だから登山帰りに駅舎に入れたのも、今となっては貴重に。椅子が4席あるだけの、ささやかな建物でした。
【平津戸駅の待合室】(2014年7月26日撮影)

日頃から公共交通利用で山に登っていて、バス路線の廃線には多々触れてきたけれど(同じ要領ではもう登れなくなっている山も少なくありません)、東京からの日帰りが主体で泊りがけの遠征を稀にする程度では、鉄道の廃線や廃駅を目の当たりにする機会はこれまでありませんでした。

でも今回は珍しく、訪れたことのある駅が廃駅(に限りなく近い状況)というのを知って、懐古がてら記事にしてみた次第です。ローカル色あふれる、鄙びた佇まいが旅情をそそる、味のある駅だったと思います。
【平津戸駅】(2014年7月26日撮影)

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あじさいを見に、相模原北公園と相模原麻溝公園へ [雑感]

2021/06/18(金)

あじさいが見頃を迎えたと聞いて、この日は市内の名所として知られる相模原北公園と相模原麻溝公園を訪れています。あじさいは相模原市の「市の花」でもあり、なかでも相模原北公園のアジサイ園では、白あじさいの「アナベル」が一面に咲き揃って、白い絨毯のようにも見えるさまがとても綺麗でした。
相模原北公園のあじさい


今回も移動は自転車で、下図のように相模原北公園→相模原麻溝公園の順に巡りました。それなりに距離がありますが、行程全般にわたってほぼ平坦なので、ママチャリでも楽に走れる道のりです。
自宅からまずは国道16号線沿いを進んで、市役所のあたりを過ぎたら「あじさい通り」に入ります。
「あじさい通り」では、その名の通り沿道でもあじさいが見られました。


45分ほどで相模原北公園に到着です。
アジサイ園のほうに向かうと、まずは数株のあじさいと案内板に迎えられました。
約200種、10,000株のあじさいが見られるとか。特にアナベルの大群落が見事らしいので、まずはその一角へ。
昨年9月に来た時に、満開の彼岸花で真っ赤に染まっていたあたりを抜けていきます。
  (その時の写真は、津久井城山の記事(2021/09/30) の最後のほうに)


すると、その先の園路沿いに、早速アナベルがズラリと並んでいました。
さらに進むと、一面がアナベルで真っ白に染まっていました。ここがお目当ての一角です。
これだけの密度で咲き揃っているのは、なかなか壮観でした。


アナベル以外の品種もたくさん見られます。この淡い紫は日本自生種のホンアジサイ。
  ※あじさいの花の色は土壌の酸性度に左右されるもので、品種で決まっているわけではないらしい。
一方こちらはアバンダンス。
シロテマリは、その気品ある淡い青色が気に入りました。
その名の通り純白が鮮やかだったホワイトキング。
  ※このような白い品種は、色素を持っていないため、土壌の影響を受けず何色にも染まらないんだとか。
少し青みがかっていたのはインマクラータ。
このグリューンヘルツは装飾花と両性花が半々くらい。
ダンスパーティは少し変わった花の形をしていました。
純白の萼が折り重なる様子がまさにドレスのようだったウエディングドレス。
ウェディングブーケも、言われてみれば確かにちょっとブーケ感のある形状でした。


相模原北公園を後にしたら、再び自転車を45分ほど走らせて、今度は相模原麻溝公園へ。ここでも200種7,400株のあじさいが見頃を迎えていました。
園内に入るとすぐに、センター広場にある花時計の前に出ます。
花の谷に架かる「であい橋」の上から、花の谷の花壇を眺めました。


花の谷に降りて花壇とは反対方向に進むと、アナベルが咲き揃っている一角が。ここも見応えがありました。


続いて、フィールドアスレチック沿いの小道に入ると、そこでも様々な品種のあじさいが見られました。
鮮やかなピンク色をしていたのはメリットシュープリム。
アドリアは透明感のある青色でした。
やや紫色に近かったスマイルピンク。
こちらはナイチンゲール。これだけ品種が多いと、名付けるのも一苦労でしょうし、覚えるのも大変そう。
所々に「あじさい順路」の道標が立って道案内をしてくれます。
純白に輝いていたのはトーマスホッグ。
「あじさいの細道」なるものがあったので入ってみました。
短い寄り道だったけれど、両脇にあじさいが並ぶ小道を歩けました。
「あじさい順路」は芝生広場に沿ってさらに続いて、引き続きあじさいを楽しめます。
あらかた「あじさい順路」を歩き終えたら、あじさいに囲まれたベンチで少し足を休めていきました。


「あじさい順路」を巡った後は、せっかくですから展望塔の「グリーンタワー相模原」にも寄っていきます。
相模原麻溝公園には、今年2月に「みどりの散歩道」を歩いた時にも来ていましたが、その時は展望塔が緊急事態宣言の発令中で閉鎖されていたので、登るのは今回が最初です。
無料のエレベーターで、38mの高さにある展望室へ。
展望室に上がると、東西南北の4面それぞれに、展望写真のパネルが設置されていました。
しかしこの日は遠くが霞んでいて、展望パネル通りの眺めはなく、西側を見ても丹沢の核心部は雲の中でした。
それでも前衛の山々は見えていたので、一応写真に収めておきました。ちょっと残念な眺めですが‥‥。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南東側には、横浜ランドマークタワーがどうにか見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
私の自宅もある東側の眺めはこんな感じで、東京スカイツリーはハッキリとは見えていなかったようです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
北側を向いても、奥多摩の山々までは見通せませんでした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
最後の1枚は、眼下の公園内を眺めてみました。
    ※下の写真にマウスを乗せると、施設名などを表示します。


以上、私にしては珍しく花の記事となりました。
元来、人工的な景色には、たとえそれがどんなに美しかろうとあまり価値を感じないほうで、だから秩父の芝桜とか各地のイルミネーションイベントとかにもほとんど関心がなく、公園の花壇だってその範疇なので、もしも普通に登山ができる状況が続いていたら、まず足を向けることがなかった行先のように思います。
今回は、遠出を控えるべく自転車で行ける範囲を探していた折に、あじさいの記事を見つけたのでしたが、しばらく未更新だったブログに記事を書けるという副産物でもなかったら、果たして出掛けていたかどうか‥‥。

それはともかく、この日は歩いた距離なんて大したことがなく、自転車でも平らな道しか走っていないのに、帰宅後の疲労感が半端ではなくて、アタマで考えていた以上に体力が落ちていることを思い知らされました。
自宅近くを歩き回る程度(約4kmのコースをほぼ毎日歩いています)では体力維持になってなさそうなので、今回のように自転車での移動も絡めたりして、もう少し長い時間身体を動かし続けておくほうが良いのかな。

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